- 【TRPG】ブレイブ&モンスターズ! [無断転載禁止]©2ch.net
8 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 09:43:18.88 ID:VGkV8ugp - >>6
問題ないです 楽しみにお待ちしております
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31 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 23:03:26.91 ID:VGkV8ugp - test
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32 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 23:03:44.44 ID:VGkV8ugp - それは、まるでお伽噺のような光景だった。
真一の眼前で対峙する、紅蓮の飛竜と甲殻虫。 しかし、グラドの纏う熱気が、敵から感じられる確かな殺意が――この光景が、夢でも幻でもないことを証明している。 『グルルルルルルッ……』 グラドは口の端から炎の吐息を漏らしながら、低い唸り声を上げて、サンドワームを睨み付ける。 先程は鋭い鉤爪で一閃されたサンドワームであったが、よく見てみれば大したダメージを負っているようにも思えない。 ゲームの中では、サンドワームは物理攻撃に強い耐性を持っているモンスターだった。 だとすれば、こいつを倒すには一体どうすればいいか―― 『ほらほら、パートナーが力を発揮するためには、キミの協力が不可欠だよ? 早く指示を出さないと!』 ――と、そこでもう一度、さっきの声が頭の中に響いた。 相変わらず耳から入るのではなく、直接脳内を刺激されるような不思議な感覚だったが、言っていることは理解できる。 そして、真一は握り締めたスマホに再び目を落とすと、画面上にはまさしくゲーム通りのバトルコマンドが表示されていた。 あの時は〈召喚(サモン)〉のボタンをタップし、グラドを喚ぶことができた。 ならば、こいつはどうだろうか―― 「食らいやがれ――〈火の玉(ファイアボール)〉!!」 真一はスマホを操作して、スペルカードをプレイする。 すると、次の瞬間には虚空に火球が現れ、サンドワームの胴体を穿ち貫いた。
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33 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 23:06:57.07 ID:VGkV8ugp - test
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35 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 23:07:37.39 ID:VGkV8ugp - 『キシャアアアアアアッー……!!』
火球を受けたサンドワームは、おかしくなったように身悶えしながら、壮絶な絶叫を轟かせる。 幾ら全身を甲殻で覆われているといっても、所詮は芋虫なのだ。 物理には耐性があっても、こういった炎属性の攻撃には滅法弱いのが弱点である。 そして、怒り狂ったサンドワームは、獰猛な牙を思い切り見せ付けながら、凄まじい勢いでグラドに躍り掛かる。 だが、飛竜のスピードを以てすれば、そんな攻撃など止まっているようなものだった。 「飛び上がって躱せ、グラド! そのまま反転して……ドラゴンブレスでトドメだ!!」 真一の指示を受けたグラドは、その場で飛翔してサンドワームの体当たりを回避。 更に上空でクルッと身を翻すと、今度は下方の敵を目掛けて、口から猛烈な炎のブレスを吐き掛けた。 ――これぞレッドドラゴンと称するべき、必殺の一撃。 弱点の炎を全身に浴びたサンドワームは、しばらく断末魔の雄叫びを上げ続け、やがて身動き一つすらしなくなった。 「ふぅー、何とか片付いたみたいだな。……ん、何だこりゃ?」 九死に一生を得た真一が思わず息を吐いていたら、スマホが「ピロッ」と音を鳴らした。 その画面上には、ドロップアイテムを入手したことを意味する文面が表示されており、律儀にもこういうところまでゲームの中と同じだった。 結局ここがどこなのか、何故自分がこんな場所にいるのか、謎は全く解消されないままだ。 唯一の手掛かりになりそうなスマホとにらめっこをしていると、上空からゆっくりと降りてきたグラドが、真一に対して嬉しそうに鼻を擦り付けてくる。 「……ああ、そうだな。お前のおかげで命拾いしたよ。サンキューな、グラド」 真一はそんなグラドの頭を優しく撫で付け、それに応じるようにグラドは尻尾を揺らす。 こうして見ていると、つい先程まで勇敢に戦っていたレッドドラゴンと同じだとは思えないくらいだ。 しかし、彼らの間に存在する確かな絆が、やはりこの竜は自分の相棒であることを示している。 「にしても、結局ここがどこかなのかは分からんし、やっぱあの廃墟を調べてみるしかねーのかなぁ。 ……って、あれはひょっとして人じゃないか? おーい、そこのアンタ! ちょっと待ってくれー!!」 思い悩むも妙案が浮かばず、最初に考えていた通り廃墟の散策へ踏み出そうとする真一。 だが、そこで不意にこちらへ歩いて来る人影のようなものを見付け、両手を大きく振りながら呼び掛けた。 右も左も分からない、こんな状況なのだ。 遠くを歩いているどこかの誰かが、少しでも情報を持っている人間ならばいいのだが――さて、どうだろうか。 【戦闘を終え、廃墟に向かって来る人影を呼び止める】
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38 :赤城真一 ◆CAvuRj9ZcbzQ [sage]:2017/09/14(木) 23:12:44.20 ID:VGkV8ugp - >>34
【歓迎します! 投下はいつでも大丈夫なので、お待ちしております】
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