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102 :アレク ◆mhXMrsUqAc [sage]:2017/07/02(日) 23:38:40.87 ID:N9fqD7Pp - 木の洞の最深部には、エントの一族が住んでいた。
彼らは聖ヴィクサス教会勢力に敵対心を抱いているようだった。 その昔、教会勢力が台頭する過程で、様々な下級神や精霊を異教の悪魔として迫害し エント達も例に漏れず、森を焼き払ったりされたらしい。 そのせいで、彼らの王である大精霊は眠りにつくことになったそうだ。 ちなみにデイドリームはその時代から神の使いとして祭り上げられていたため、彼らの覚えは猶更悪い。 ちなみに、ある学説によるとデイドリームはヴィクサス神聖教が出来る前から普通に存在していたらしいが それを認めるとヴィクサス神とデイドリームが無関係ということになり都合が悪いため、当然教会勢力は認めていない。 結局「力を貸してほしくばその決意示してみよ!」と、エントの一人とありがちな力試しになり、勝利。 約束は約束ということで彼らの協力を取り付けることに成功した。 アレクはエント達の指揮はザトーラップに任せ、市街戦の方に合流する。 「《ブレイブ!》」 戦意高揚の加護をかけ敵に対抗するが、多勢に無勢。次第に戦況は不利となっていく。 >「ぐぉぉっ、俺は…これで良かったんだ… 俺のやりたかったことは、こういう事だったのかもしれないな…」 「侯爵!?」 ペトラのユニスを巻き込んでの苦肉の爆撃に続き、あれよあれよという間にトビーが特攻し命を散らす。 「無茶しやがって……」 言葉はふざけているようだが、悼んでいないわけではない。 彼を屠ったエイプマンのボスを静かに睨みつける。 >「悪ぃけど、逃がさねーから。そこのネーチャン、犯して壊して任務完了、そー言われてるから」 >「俺らもお前ら絶対殺すウホ」 「ワタシ、貴方達みたいな下品な奴らは嫌いなんだよね。ウホってギャグかよバナナでも食っとけサル」 強気を装って身構えるも、この人数で対抗するのはキツイか、そう思っていた時だった。 >「セレスティーヌ、こいつを連れてさっさと逃げろ。この馬は頑丈だ。街の連中はマーテルに任せる。 お前だけは助かれ。後で兵を挙げるためにもな。そのままアースラントのどこかに行くんだ。 とにかく生きてくれ。俺はこいつらを片付ける。行くぞ、アレク!」 大剣を構えたフィッチャーが颯爽と現れ、次々と取り巻きのサル達を切り伏せていく。 >「アレク。俺はこいつだけはぶっ潰す。セレスへの暴言と、『侯爵様』を殺した弔い合戦のためだ。 お前は俺の援護をしながら、エントたちとあのチビをこっちに合流させてくれ。 そうすればきっと一番犠牲が少なくて済む」 「分かった!――《フルポテンシャル》!」 最大出力の加護をフィッチャーにかけてから、光の翼を広げてザトーラップ達のいる方に飛び立つ。 アレクは飛行能力があるので、戦況に合わせて臨機応変に移動したり、伝令役にもってこいなのだ。 「ザトーラップ! ここはもういい、ワタシ達の方に合流するんだ!」 「何言ってるんだ、ここを捨てたら……」 ザトーラップの言わんとすることは分かる。それはレクトゥス陥落を確定させることだからだ。 どう答えようかと逡巡している時だった。
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