- サトシ (45)「どこで道を間違えたんだろう?」 [無断転載禁止]©2ch.net
1 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:16:22.58 ID:gmJthzFf - あれは、俺が22の時だ
俺は仲間と共に旅をし、ポケモンマスターを目指し、各地のジムやリーグ、大会に出場していた しかし現実は甘くなかった 良い所まで行くことも何度もあったものの 一度も優勝出来ないのだ。 時には自分より十もしたの子供が優勝していた。 俺はその度にピカチュウに強く当たっていた。だがピカチュウは殴られても蹴られても黙って俺に着いてきた。 しかし仲間は違った、一度も優勝出来ず、この歳で夢ばかり追い続ける俺を見放したようだ。 一人、また一人と離れていった。
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2 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:17:28.32 ID:gmJthzFf - 俺は
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3 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:22:35.15 ID:gmJthzFf - 25歳の時だったか‥‥
遂に貯金が尽きた それもそのはずだ一人旅で身寄りも仲間もいない。大会では結果を残せず金銭が稼げないのだ。 俺は決死の重いでポケモンを売ることにした。 毎年新種のポケモンが発見される中、昔のポケモンは減り、貴重な世の中だ。 パソコンの中には、金塊が眠っているような物なのだ。 売買の判子を押すとき胸が締め付けられるようだった。 昔のポケモンは貴重。ゆえに研究材料として、実験されると聞いていたからだ だけど、一匹、また一匹売るうちに いつしか罪悪感は薄れていった‥‥
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4 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:27:47.76 ID:gmJthzFf - それから二年ほどだろうか
ピカチュウを残す最後のポケモンを売る頃には、俺は酒とギャンブルに溺れていた。 大会では勝てない日々が続き、何より主戦力のピカチュウはもう歳だ。 昔のような切れのある動きはもうない。 手持ちも強いポケモンから売ったためもう大会は予選すら勝てなかった。 ゆえにストレスは酒 少ない金はギャンブルにぶちこんだ 俺とピカチュウは他の町へ旅する力も金も無くそこそこの町に留まり続け いつしかホームレスのような日々始まっていた
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5 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:31:27.88 ID:gmJthzFf - 夏は良い。夜は近くの草原へ行き風にあたりながら寝た
腹が空けば木の実や果実を食べた しかし冬場は地獄だった。 食べ物はおろか、寝る場所すらない。 金も無いので上着も買えないのだ。 ピカチュウは電熱で火を起こしてくれた。 ありがとうピカチュウ。殴ってごめんな。 明日は頑張るから。 俺たちは寄り添って寝た
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7 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:42:55.53 ID:gmJthzFf - 冬も深まったある日。ゴミ箱から食べれそうな物をあさり、公園へ帰った。
おや?ピカチュウの様子がおかしい 病気のようだ、もう若くないピカチュウはどんどん生気を失っていく 俺は慌てて、ポケモンセンターに駆け込んだ サトシ「すいません!!こいつを!ピカチュウを治してくれ!!」 お姉さん「かしこまりました。30000円頂きます」 サトシ「え!?!」 ポケモンバトルをしなくなって利用しなかった間に世界は大きく変わったらしい。 度重なる不況とロケット団驚異により財政は著しく悪く 公共施設はお金を取るらしい サトシ「金はないんだ!頼むよ!友達っ!いや家族なんだ!!治してくれよ!!」 お姉さん「で、でしたら、ポケモン保険証がありましたら、お安くなりますが‥‥」 サトシ「ほけんしょう?なんだよそれ!いいから治してよ!!」 サトシ「お願いだよ!このままじゃ死んでしまうんだよ!!」 サトシ「治してくれ治してくれ治してくれ治してくれ治してくれ治してくれ治してくれッッ」ガンガンガンガンガンッッ 俺は何度も頭を床に叩きつけながら懇願した。大声で泣き叫んだ しかし回りの人はまるで腫れ物を見るような目で急ぎ足で去っていき。 俺は警備員に外に引きずり出された 俺はただ冷たくなっていくピカチュウを抱き抱えたまま、泣き叫び続けた。 ごめん、ピカチュウ ごめん、ごめん、ごめん
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8 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:49:41.59 ID:gmJthzFf - 俺はピカチュウを、埋葬する金もなかった
夏に一緒に寝た草原に埋めた 最後の土を上からかけたとき。俺の胸には怒りがこみ上げてきた ちくしょう!ちくしょうちくしょう!! あいつらが見放したから!!あの女が見放したからピカチュウはしんだ!! 俺はゴミ捨て場から拾ったハサミを持ってポケモンセンターへ向かった
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9 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:54:00.63 ID:gmJthzFf - 「キャーッッ!!」
ポケモンセンターで悲鳴が巻き起こる サトシ「なんで!!なんでピカチュウを見捨てたんだよ!!」 サトシ「お前が見捨てなければ!!しなずにすんだんだ!!」 お姉さん「‥‥いやッ‥‥ちが‥‥たすけ‥‥」 サトシ「おまえがあああああっ」 それからの事は覚えていない。次に気がついたときは暗い部屋で警察らしき人にいろいろ話を聞かれた。
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10 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 19:59:56.72 ID:gmJthzFf - どうやら俺はお姉さんを刺したらしい。
幸い命に別状はなかった。しかし一生涯残る後遺症を背負ったらしい。 内心、気がまぎれた‥‥気がした‥‥ 警察「このグズがッッ!、最低十年は覚悟しとけよ!!」 あとはまた、あんまり覚えていないんだ 毎日同じ作業をしてた、俺の犯罪は卑怯だとか言われて同じ犯罪者の癖に、毎日いじめられた。 肉体的にも精神的にも。 でもピカチュウが俺に話しかけてくれるから 寂しくはなかった
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11 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:10:16.78 ID:gmJthzFf - あのときは30も過ぎてたかな。
出所したのは暖かい季節だった。何月だったかな? 俺は少しの金をもちいきなり放り出された。毎日真面目にしてたからか、しっこーゆうよが付いたらしい ピカチュウ、俺はどうしたらいい?うん。そうだね、まずは仕事を探さなきゃね。 俺は色んな会社に飛び込んだ。面接というのも受けた。 面接官「なぜ30年以上何も書いてないの?アカデミーはでてるでしょ?」 面接官「え!アカデミーでてないの!?」 面接官「はぁ‥‥」 面接官「君住所もないの?」 ちょっ!調べたら犯罪歴もあるみたいじゃん、この歳まで いったい‥‥ッッ! なにを‥‥‥‥ ‥ッッ‥‥‥!!? ‥ 途中からは何を言われてたかもうわからなかった。 俺はなんとか頭を下げコンビニで働いた。20も下の奴に説教された。 俺はどうもレジというものが打てない。初めての仕事で何も覚えれない‥‥ 閉塞感。いやだっいやだぁぁあ!! 俺は三日目に辞めた。
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12 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:15:29.85 ID:gmJthzFf - 所持金はあと10000円弱か‥‥‥‥
俺は途方にくれ宛もなく歩いていた ジャラジャラッピコーンッピコーンッ サトシ「‥‥‥‥‥‥」 〜〜 サトシ「クソッッ!!なんで出ねーんだよ!設定いじってんじゃねーよ!!クソッッ」ガンガンガンガンガンッッ 店員「お客様!台を叩かれては困ります!!」 サトシ「テメーん所が出さないのがわりーんだろ!!あぁ!?」 店員B「‥‥えぇ、至急お願いします‥‥」ボソボソ ピッ
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13 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:21:27.11 ID:gmJthzFf - 俺は最後の一円までぶちこんでいた
黒服達(ゾロゾロ) サトシ「な、なんだよオメーら‥‥」 黒服「お客様、奥の方へ」グイ サトシ「な、さわるな!やめろ」ズザザー 〜〜 ドゴッ サトシ「がぁッ」ベチャッ 黒服「てめー、ここがロケット団の組織下って知っててやってんのか?おぉッッ!!?」 ドカッバキッ!! ガチャッ ???「そのくらいで止めときな、死なれたら面倒だ」 ???「ふざけた客ってのはこいつかい?」 ???「!?!!」
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14 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:33:22.70 ID:gmJthzFf - コジロー「お前‥‥ジャリボーイか??」
ムサシ「え?こいつが?」 黒服「!?、コジロー様のお、お知り合いですか!?」 コジロー「いや、違うが‥‥下がっていいぞ」 黒服「はっ!」 ムサシ「なにやってんだい、あんた?」 サトシ「‥‥」 ムサシとコジローはサトシのピカチュウを諦め各地を転々とした結果 ポケモンの捕獲任務など次々に成功させ、遂には幹部までにのしあがり、今や巨大カジノのオーナーをしていた。 二人の間には子が生まれ、今やVIPルームに住んでいるという。 コジロー「それでピカチュウはどうした?買い取ってやろうか?」 コジロー「いや、もう今は必要ともしてないが‥‥」 コジロー「なに?死んだのか!?なにしてんだお前?」 ムサシ「あんた、地に落ちたねぇ。今はジャリ以下だよ‥‥」 俺は悔しくて悔しくて、泣いた。散々撃退して、下に見ていた二人が今や手も届かない所にいるのだ。 コジロー「あわれだな。ほら、くれてやる」 コジローは万札をばらまいた ムサシ「拾いなよ?」 サトシ「、!!」 俺は必死に拾い集めた‥‥ コジロー「金はくれてやる、俺らの前に二度と顔を見せるなよ」 コジロー「‥‥ジャリボーイ‥‥‥‥」 ムサシ「コジロー‥‥‥」 コジロー「お前ら連れていけ!」 黒服「はっ!」
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15 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:39:42.20 ID:gmJthzFf - 例のごとく、俺は裏路地に叩き出された。
サトシ「くそ、今に見てろ‥‥」 俺はボロボロの体を持ち上げた 頭の中によぎるのは過去の栄光ばかりだ。 数々の輝かしい冒険。友情。熱いバトル。仲間達。 時には町を、いや、世界を救った。 そんな俺が‥‥ポケモンマスターはおろか、ジムリーダーにすらなれないなんて‥‥ いや、リーグ優勝すらしてない‥‥ 嘘だ‥‥ピカチュウ‥‥ピカチュウ‥‥ッッ ???「ナニしてるニャ?」
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16 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 20:45:16.57 ID:gmJthzFf - 懐かしい声だ
サトシ「あ‥‥あ‥‥」 ニャース「ん、ジャリボーイかニャ久しぶりニャ」 コジロー達と居ないと思ったら‥‥ ニャース「ほーん。なかなか辛かったニャねー‥‥」 ニャース「そうだ!いい仕事があるニャ!」 サトシ「え、俺でもできるのか?」 ニャース「もちろん!簡単ニャ!」 ニャース「あるものを指定の場所まで、持っていってほしいニャ。なーにここからも近いから余裕ニャ」 ニャース「なんと、一回10分くらい。2万だすニャ!!」 サトシ「お前!それって!?!」 ニャース「‥‥ギクッ」 サトシ「そんないい仕事があったのか!!是非やらせてくれ!!頼むよ」 ニャース「わかったニャ!!この携帯を渡しておくニャ!(こいつ世間知らずだな)」
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17 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 21:10:05.99 ID:gmJthzFf - あれは俺が33の頃だったと、思う‥‥
ニャースのお陰で金に困ることはなく、余った時間は酒や女を買い、ギャンブルをして過ごした。 そんなある日だった‥ ニャース「よう、調子はどうかニャ?」 サトシ「あ、ニャースさん!おかげさまですごく良いです!!!」 ニャース「それはよかったニャ」 ニャース「今日はちょっと違う場所に行ってもらうニャ」 サトシ「え、なぜです?」 ニャース「そこはハイだろニャ?」 サトシ「!?すいませんすいません!!すいませんニャース様!!」 ニャース「じゃあ、これを。中身は見るニャよ?場所はここニャ。早く行け」 サトシ「ハイ!」タッタッタッ 〜〜 サトシ「あれ?(様子がおかしいな)」 サトシ「約束の場所なのに、誰も‥‥」 ???「動くなッッ!!」 なっっ!! 警察「動くな!伏せろ」 5,6人の警官が飛び出してきた サトシ「え!なんだ!?俺は荷物を届けにきただけnッッ!!」ジタバタ 警官「逃げるな!署にきてもらうぞ」 サトシ「うわぁぁあ、もういきたくない!いきたくない!!」バシッ 警官「イテッ!!執行妨害だ!押さえつけろ」ドゴッドゴッ サトシ「‥‥‥‥」なぜッなぜッ!? 俺は目の前が真っ白になった 〜〜 俺が運んでたのは違法の物だったらしい。ニャースの事を何度言っても 嘘をつくな!ニャースが喋るわけないだろ! の一点張りだ。あとで思えば俺ははめられて、切られたようだった。 俺は執行猶予中で、さらに重くなるらしい。 ニャースのやっていたことは俺がひとりでやっていたことになっているらしい。 ピカチュウに会いたいよ。ピカチュウ。ピカチュウ。ピカチュウ。ピカチュウピカチュウ
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18 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 21:29:44.76 ID:gmJthzFf - 今俺は45歳だ。
一体どうすればいいんだ。 そうだ!帰ろう!!マサラタウンに!! な!ピカチュウもそう思うだろう!?なっ!いやーオオキド博士も今や大教授とかになってるかもな! 今はコウツウキカンというのが発達していて近くまではすぐ行けた。 所持金のほぼすべてを失ったけど、母さんがいるはずだ! 俺は愕然とした。 (マサラタウンは不況の影響をダイレクトに受け、少子高齢化により廃村してたのだった) 嘘だ‥だれかー?いるだろー? あそこを曲がれば家が!! 俺はあの頃のように駆け出した。 体は、老化で追い付いて来ないけど、心はすこしの不安があるけど!‥‥‥‥‥‥ッ 自分の家は特に荒れきっていた 窓は割られ壁にはマサラタウンの恥。犯罪者の母。出ていけ。しね さまざまな暴言がかかれている。 自分のせいだと瞬時に理解した。 (すでに成人していたサトシのポケモンセンター襲撃事件は、大々的に取り上げられており、勿論、顔写真付きで実名報道されたのである) あぉぉ‥‥俺ッ‥俺のせいッ‥‥でッ‥‥ 泣き叫んだ。ゴーストタウンでは誰にも聴こえる事はなく‥‥響き渡る。響き渡る。 キィィ ドアを開けるとホコリは被っているが、物が、まだあり引っ越した痕跡はなかった。 テーブルには一枚の書き置きがあった それは震えた字で書き添えられていた。 アンタ ナンカ ウムンジャナカッタ シネ 俺は二階に上がった。 綺麗に整っていた。出ていったときと違うのは 天井に吊るされた輪のあるロープ そして、倒れた椅子だけだった。床には染みがすこしある。 あぁ、母さんに謝らなきゃいけない。 ピカチュウ‥‥ そこにいるんだろ? 俺はゆっくり倒れた椅子を立てた。 サトシ「ただいま」 俺は椅子を蹴った
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19 :創る名無しに見る名無し[]:2017/03/23(木) 21:35:04.00 ID:gmJthzFf - ええ、本日未明。ゴースタウンのマサラタウンの民家で、一体の死体が見つかりました。
肝試し中に少年らが発見したとのことです えぇ、大変損傷が激しく、持ち物も無いことから断定は出来ませんが、その民家で当時自殺していた女性の息子ではないかとのことです。 えぇ♪それでは次のニュースはぁ!ポケモンとするダイエットです♪今日は水のジムリーダーと岩のジムリーダーの娘! サラブレッドジムリーダーこと、ヒマワリさんにお越しいただきました‥‥ それではッ‥‥‥‥ ッッ‥‥‥‥ ‥‥
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