トップページ > 創作発表 > 2016年10月07日 > i6Ez/+O8

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◆6ID1D0PNMo
ナウシトエ ◆6ID1D0PNMo
春香「クッキー作るの楽しいな♪」
【TRPG】ドラゴンズリング -第一章- [無断転載禁止]©2ch.net

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春香「クッキー作るの楽しいな♪」
15 : ◆6ID1D0PNMo [sage]:2016/10/07(金) 09:46:58.39 ID:i6Ez/+O8
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【TRPG】ドラゴンズリング -第一章- [無断転載禁止]©2ch.net
110 :ナウシトエ ◆6ID1D0PNMo [sage]:2016/10/07(金) 10:40:16.27 ID:i6Ez/+O8
ティターニアは「ステラマリス」という言葉に反応したようだ。

>「古の時代に栄え一夜にして沈んだなどと言われる伝説の海上都市……
“海の星”――五方星の形をしていたゆえにそう名付けられたそうな」

「なるほど、お宝が眠ってそうなカンジだね。さすがエルフさん。
さて……」

少女を連れ、酒場にでも向かおうとするナウシトエを阻んだのは、唐突な爆発音と、
何人もの男たちの疾走する音だった。
アルバートが既にそちらの方向に目を向けている。
飲んでいる場合ではなさそうだ。

>「チィッ……またレジスタンス≠フ連中か!?」
>「港の方みたいだな、急いで向かうぞ!」

駆けつけてみると、そこらに積まれている木材や積荷等に燃え移ったのか、港はすでに火の海と化していた。
何者かが少女の腕を掴む。
(衛兵か?!)

敵は少女の腕を掴むも、それはコインの攻撃により阻まれた。
それは「サップ」と俗に言われる。重いものを詰めた袋――今回の場合は、銅貨入りのものだ。
強烈な攻撃は手練れをいとも簡単に崩れ落ちた。

なおも4人が一斉に飛び出してくる。獲物も手にしている。
恐らくこちら側の思わぬ戦力に驚いて対応しているのだろう。それにしても気配の消し方……

「気をつけて。こいつら、殺しのプロだよ!」

4人のうち一人が、少女を庇うジャンに斬りかかる。
しかし、その攻撃は大鉈の背で峰打ちを食らい、さらに拳の一撃で倒れ伏す。

しかし敵の動きは素早かった。少女の脚目掛けて容赦なくボウガンを射掛けるが、
ナウシトエがそれを察してガントレットで寸でのところで弾き落とす。
【TRPG】ドラゴンズリング -第一章- [無断転載禁止]©2ch.net
111 :ナウシトエ ◆6ID1D0PNMo [sage]:2016/10/07(金) 10:40:48.66 ID:i6Ez/+O8
もう一人はすぐさまそれに反応してナウシトエに斬りかかった。カトラスと呼ばれる分厚い刃の武器だったが、
これを避けながら男の腹へと蹴りを放った。
しかし攻撃が素早かったためか、ナウシトエは例によって避けきれない胸へと攻撃を受けてしまう。が、今回は特注のプレートがそれを受け流す。
それでも強烈な衝撃がナウシトエへと入る。

怯んだ敵は倒れなかった。さらに後ろからも短刀でナウシトエに飛び上がりながら突き刺す者、そして先ほどのボウガン男がこちらに二発目を放ってきた。
ナウシトエは持ち前の素早さで怯んだ男の方へ向かうと、まずは男の体を盾にし、敵の一刺しと矢は男の胸部へと深深と刺さる。
グウッ、という呻き声とともに血を噴出しながら崩れ落ちる男だが、ナウシトエはさらに男の体を支えにして両脚を短刀男に向けて伸ばし、両脚で股に男の頭を挟み込んだ。

「ふんっ!!」

男が痙攣する倒れた男から短刀を引き抜き、ナウシトエに突き刺そうとする頃には、ナウシトエの腰が捻られ、男の首は90度ほど捻じ曲げられ骨を折られていた。
さらに、止めとばかりにその高さから崩れ落ちる男と共に落ち、尻に力を入れて、
男の頭に全体重をかけて硬い地面に叩き付け、頭蓋骨を砕いた。ナウシトエの座る男の頭は瞬く間に血だまりとなる。

ヒィ、と逃げる最後の一人に対しても、容赦なく毒入りの仕込みボウガンを放った。
その攻撃は男の頚部に突き刺さり、もがきながら倒れ、やがて動かなくなった。

「これで、全部片付いたかな?」

頭を潰された男は即死、しかし、同士討ちに遭った男とボウガンを撃たれた男はしばらく痙攣してから倒れた。
(これは……毒…?)

三人の死体を確認し、より損傷が酷そうなコインが殴った顎の外れた男の首の骨を押さえつけて圧し折り、
残るジャンが倒した男の方を生かし、捕虜にしようと駆け寄る。
しかし――

「……っ!」

建物の影からボウガンと思われる飛び道具から放たれた小さな矢がナウシトエを狙い、
辛うじて急所への攻撃は免れたものの、それはナウシトエの無防備な尻へと突き刺さる。

「ううっ……まだ、敵が残っていたとは、誰か、誰か追って!」

尻から矢を引きぬく。血が溢れるが、それは大した量ではない。だが……
そこからじわじわと痺れるような痛みがナウシトエを襲った。
自分が持っている毒の耐性はある程度もっているので、それとは違う種類の毒ということになる。

「……毒矢だ! っ……解毒を、薬を早くしないと……!」

物凄い熱っぽさに、思わずプレートアーマーを脱ぐ。
ナウシトエはポーチの中から解毒薬を探し、それを水薬に薄め、自ら一口飲むと、残りを傷口に塗りたくった。
しかし、相等に強い毒のようで、まだ痛みは続いていた。脚に力が入らなくなっていく。

「いいから、まずそいつを起こして情報を聞き出しといて……! こっちは何とかするから」

ナウシトエは強がるものの、因果は容赦なく、尻を突き出し胸を強調するようなポーズは裏通りを牛耳る盗賊団の欲情を煽り、
一人、また一人と欲にまみれた男たちが群がってくる。勿論、先ほどの連中に比べればずっと隙だらけだが。
「おう、今助けてやるからなネーチャン……グヘヘヘ…… ついでにあのメスガキも攫ってやるか」
あろうことか、少女までターゲットとなった。


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