- 帰ってきたミウたん
146 :創る名無しに見る名無し[sage]:2016/04/01(金) 20:26:50.21 ID:9QoNG/WI - 謀られた…… またしても…… この私が……!
エマは瞬時に理解した 同時に身体中の血が逆流して行くのを感じた 目の前が霞んで行くのを感じた 必死に頭を振ってそれを取り除いた 「こ… こっ…… こんなっ……! こんなザコにぃぃぃぃぃっ!!」 エマの絶叫が狭い戦闘室に木霊する 耳をつんざくその声に運転手が思わず頭を抱える 「追えぇぇぇぇっ!! 殺せぇぇぇぇぇっ!!」 背中を向け再び逃走を開始したミウたんの姿が、エマの目にはスキップをかましている様に見えた エマの逆上に応える様に放水車は加速を開始する 瞬く間に縮まる距離 それを左右に転向して再び広げるミウたん あらゆる行動がエマの目には挑発に映った 「解体してやりますよっっっっ!!」 遂に堪え切れなくなったエマはハッチを開けて放水砲のコックを叩く 1度ならず、2度までも…… エマのプライドをズタズタに切り裂いたこの短髪女を己の手で直に葬る事にした 最大流量を後頭部に叩き付ける 明晰なエマの頭脳は標的を確実に仕留める方策を体感的に思い描く だが、それはいつもの冷静沈着なエマでは無かった 運転手がエマを諌める声を上げるのと、この瞬間を待っていたミウたんが振り向き様に矢を放つのは同時だった 「んあっ!?」 一線が秋の済んだ空気を切り裂いた
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