- 非リレー型バトルロワイアルを発表するスレ Part32
113 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:07:53.91 ID:f+hkq7Qo - 投下乙です&変更乙です。
NNWロワ>うぅむ、なかなか壊れてるなw キャラが設定などもあってちゃんと立っている。 お気に入りロワ>投下期待しております!そして仮面ライダーW来た! では自分も投下します。 「変哲オリ」をリスタートします。
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114 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:08:40.53 ID:f+hkq7Qo - 夢って、なんだろうな。
中学三年生の俺が言うのもなんだが、俺は夢ってものが分からない。 夢って言うのはあれだ、寝るときに見る方じゃないぞ。 将来――――まぁ、進路の方だ。 高校に行くのは決まってるが、どこの高校に行くとかは決まってない。 まぁ、正直受験だとかいっても勉強する気はない。 そんな高レベルな高校に行く気はないしさ。 どうせ勉強したって時に意味ないしさ。 人間にはもともと定まった物が決まっているんだよ。 頭のいい奴は頭のいい高校に行き。 頭の悪い奴は底辺な高校に行く。 俺はちょうど中間らへんだから、普通の高校だな。 「ねぇ、りん」 俺の隣にいるコイツはニコニコしながら俺に声をかける。 俺は何も答えずにそいつの顔を見る。 「――――――――――――」 ◆ ◆ ◆ 「お前らー、忘れ物はないなー」 全員がバスに乗り込んで、担任が確認を取る。 そう、今日は待ちに待ったようで待ってないような修学旅行だ。 俺、須藤凛(男子七番)は外を見る。 外は晴天、これ以上ないほどな晴天だ。 別に雨が降ってなきゃ曇りの方がいいんだけどな。 夏が過ぎたわけでもなく、残暑が残っている今は曇りの方が断然いい。 「どうしたんだよ、須藤……お前、テンション低いぜ?」 「そりゃあ低くなるさ……修学旅行にこんな晴天はいらねーよ」 「いやいやいや! 気分が晴れやかになるだろ!!」 「――――お前はテンションが高いな」 バスの一個前の座席――――浅倉翔(男子一番)が声をかけてくる。 行動班が同じという事で座席が近い。 隣では宇田川龍磨(男子二番)が無言で本を読んでいる。 一応、浅倉と宇田川については色々とあるんだがな。 まぁ、別に今はそれについて考える時ではないだろう。 「で、お前……修学旅行と言えば『アレ』だけど……すんのか?」 「は? 何言ってんだお前は、『アレ』ってなんだよ」 「決まってんだろ! 告白だよ告白! あ、酷薄じゃねーぞ、漢字も感じも全然違うからな」 「全然面白くねーぞ、その駄洒落」 ――――しかし、告白か。 別に俺はそうしたいという気持ちとかはないんだけどな。 そう思いながら、隣に座る津村匠(男子八番)の奥の二人組を見る。 「ねぇ、麗華ちゃん……どこまわろっか?」 「私は貴方が回りたいのについていくわ、他の班員とも相談した方がいいわよ」 「ん、そうする」
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115 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:09:56.84 ID:f+hkq7Qo - 真ん中の通路を挟んで向こう側に、その該当する二人がいた。
金色に輝く長い髪が眩しいお嬢様――――瀬戸麗華(女子八番) 透けるような黒い髪の小柄な元気娘――――狭山雪子(女子七番) 俺が通ってる三ケ月高校の中でもツートップと言っても過言ではない風貌だ。 一部の変なファンは百合カップルとか言ってるけど、当人たちはその気はないのだろう。 まぁ、たしか浅倉の野郎もそれっぽいこと言ってたな。 思いきり頬叩いたけど。 「ヒャッフー♪修学旅行だぇぁーい!!」 「うっせーぞ脇谷ァ! さっさと席に戻れ!」 「サーセンしたぁwwww」 なんか通路を走り回る馬鹿がいるがスルーしよう。 脇谷宏(男子十六番)、俗に言うムードメーカーだ。 頭はそんな良くないが何故か人を笑わすことに長ける奴だ。 おかげでクラスでというか、学年で知らない奴はいない。 まぁ、このクラスはそういう奴が多いんだけどな。 キャラ立ちしてるっていうのかね。 「まったく賑やかだねぇ……あ、チョコプリッツェル食べる?」 「ん……ああ、ありがとな」 「あ、ずりーぞ須藤! 轟! 俺にも一個くれ!」 すると後ろから轟車(男子九番)がお菓子を差し出してきた。 それをありがたく受け取り、口にほおりこむ。 そういや朝飯あんま食って無かったな。 「お前らー! そろそろ出発するぞー!」 と、担任が場内アナウンスみたいに拡声器を使って言う。 東京まで新幹線ではないため、かなり時間がかかる。 なんで新幹線を使わないのか? っていうのは……なんか予算の都合らしい。 あと去年新幹線云々で問題があったらしいしな。 某夢の国でマスコットキャラクターを湖に突き落とすみたいな感じかな。 ――――いや、さすがに違うか。 エンジンがかかり、バスが動き出す。 匠の奴は相変わらず寝てやがる。 睡眠欲が異常だからなこいつ。 燃費が悪いってやつかな。 「お前ら、向こう着いたらどうすんよ?」 「決まってんだろ、東京行ってもやる事は同じさ! なぁ、リーダー!」 「――――あぁ、そうだな」 後ろ側から何やら物騒な声が聞こえてくる。 笹川走馬(男子六番)、松前晋也(男子十二番)、村上仁(男子十三番)の三人だ。 俗に言う不良軍団だ。 俺もここら辺とは交友関係は持っていない。 触らぬ神に祟りなし、危ない物にはちかよるなってね。 その傍にいるのは相馬愛理(女子九番)、東野南(女子十四番)だ。 俗に言うスケバン……というのか? それっぽい奴だ。 「――――はぁ、五月蠅いわね」 その席の前で呟いたのは星野いろは(女子十五番)だ。 成績優秀、品行方正、容姿端麗――――まさに『完全無欠』という言葉が似合うやつだ。 容姿でいえば先ほど言った狭山・瀬戸に匹敵する。 だが、なんというか……そのクールビューティー的なところが人気で告白する奴が増殖している。 ――――ただし、全戦全敗らしいがな。
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116 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:11:10.56 ID:f+hkq7Qo -
「まったく……賑やかしい事だな、なぁ浅倉――――浅倉?」 前の席を見ると、もうすでに寝てやがった。 おいおい、旅は長いとは言ってもねぇ。 というか宇田川も寝てやがる。 それに狭山さんと瀬戸さん……。 ――――あれ? 「おい、皆! なんで寝てんだよ!」 声を上げるが、誰ひとり反応を示さない。 まさかとは思うが、全員寝ているのか? そんな事があり得るのか。 先ほどまで騒がしくて。 修学旅行という事でそわそわしてて。 「なんで……?」 ああ、俺も眠くなってきた。 視界がかすんでくる。 頬を殴って、無理やり意識を元に戻そうとするが、変わらない。 鈍い痛みが頬に残るだけで、猛烈な眠気は消えない。 「なんで……だよ……」 意識が、闇のなかへ消えた。 その瞬間―――― 『変哲もない』日常が終わった。 ◆ ◆ ◆ 「――――――――ん」 目を覚ました時、そこは教室だった。 つい先ほどまでバスにいて……。 まったくもって記憶にない。 周りを見ると、クラスメイトが座っていた。 横に座っている普段無口な湯川蓮(男子十四番)は寝たままだ。 右前の席から名簿順になっているようだった。 俺は一番後ろ、匠の奴は一個左列の一番前の席だった。 ……いや、まだ寝てんのかよ。 「みんなー、起きてるねー」 ガラリ、と扉が開いた。 だが、入ってきたのは先生ではなかった。 40代後半のスーツ着たおっさんだった。 教壇まで歩き、そして立ち止まった。 ニッコリした顔で俺達を見る。 その笑いは、心の底から笑っているものだと理解した。 だからこそ、恐怖だった。 「ふんふん……32人ですか、いいじゃないですか」
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117 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:11:45.35 ID:f+hkq7Qo - 何がいいんだよ。
そう思っているが、口には出せない。 男は黒板の方に向きチョークを取る。 「島田 信作」と大きな文字で書かれる。 これは説明もなしでもわかる、あいつの名前だ。 「はい、新しく担任になった島田信作だ、よろしくな」 新しく――――? いや、それ以前に栗山先生はどうした。 その疑問は俺の思考のだけでとどまり、口にして出す事は出来ない。 「とりあえずお前ら――――戦闘実験第六十八番プログラムって知ってるよな」 その単語を聞いて、数人の生徒がざわめきだす。 なんだ、それは。 聞いたこともないんだが。 だが、数人は絶望したような顔で島田を見ている。 「実は……それが復活することになったんだ……戦争に負けた? そんなのは表面上のことだ、俺らの国はまだ米帝なぞには負けていないんだよ! このプログラムは再び反旗を翻すための第一歩なんだよ」 簡単にいえば、戦争を再びするためにそのプログラムをしろっていうのか? ……そのプログラムが何かは知らないけど。 そこで、体をガクガクと震わせた大里俊明(男子三番)が立ち上がり叫んだ。 「なんで、なんで実験を僕のいるクラスに……! 実験をするというのは父から聞いていた、だが……なぜ僕のクラスが!」 そのプログラムが何か知っているだけでなく関係者の親族らしい。 そういえば、あいつは父親が政府に属しているとか言っていたな。 そんな叫び声を聞いて島田は笑った。 不愉快なほどに大爆笑していやがるぜあの野郎。 「ははははは…何を言うかと思えば、そういえば同じようなことを言っていた生徒が昔のプログラムにいると聞きましたね……」 過去にも――――それがいつなのかは分からない。 だが、それほどにこのプログラムは恐怖を覚える物らしい。 「人間は皆平等なんだよ、自分だけ特別だとでも思ってんのか?」 今までになかった―――覇気の籠った声。 ざわめいていた教室が一気に静まった。 そして――― 「知らない人のために説明しておきましょう…このプログラムはね……」 ――――――殺し合いをするんだよ
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118 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:12:35.07 ID:f+hkq7Qo - 「……は?」
何を言ってるんだ、このオッサン。 ころしあい、コロシアイ、殺し合い。 ああ、どれにしても嫌な予感しかしない響きだ。 「はっはっはっは、いやー島田さん! いいジョークですよww 最近の大人はつまらない事しか言わないと思えばこんな危ないジョークを言うとは!」 笑い転げてやがる、ただ一人。 そんな脇谷を見て島田が困った顔をする。 そして、左ポケットから「ある黒いもの」を取り出した。 それは俺でも見たことはあった。 ゲームでも出てくる、主人公がゾンビとか悪役を倒すために使う『アレ』だ。 「……あら、まだ寝ているとは……不真面目ですねぇ」 島田が、『ソレ』を俺達に見せつける。 そして、それを――――。 「男子名簿番号八番――――津村匠ですか」 俺は、その瞬間自我が吹っ飛びかけた。 ただ叫んで、席を立って走りだす。 ――――だが、無情にも、それは終わりを告げた。 パン その瞬間、本当に――――『変哲のない』日常が終わりを告げたと、実感した。 【男子八番津村匠――――見せしめにより死亡】 【残り31人】 【変哲のないオリキャラでバトルロワイアル並びに戦闘実験第六十八番プログラム スタート】
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119 : ◆9n1Os0Si9I [sage]:2012/10/27(土) 23:19:45.34 ID:f+hkq7Qo - 投下終了です。
とりあえず、原作ロワ風に書くのが無理とわかったので俺なりに書きます
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