- 新漫画バトルロワイアル第11巻
235 : ◆RLphhZZi3Y [sage]:2010/12/29(水) 00:18:17 ID:QBYBo3yW - 投下開始します
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236 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:19:47 ID:QBYBo3yW - 謝って、許されることと許されないことがある。
金銭で責任を表せる段階ならまだいい。 かたちを無くしてしまうと、責任は金銭で片付く範囲から遠くへ飛び出していく。 苦しむ被害者関係者への償いは、金銭で保障できない。 大切な人を失ったら、空いてしまった穴を埋められるものはない。 満たされも癒されもせず、深い嘆きの底で暮らすことになる。 逆に、失わせてしまったら、どんなに詫びようと嘆きの沼の底に着きはしない。 罪責と後悔と孤独を感じるなら、被害者の尊厳を守ることに徹していかなければいけない。 それが少しは慰めになる、最大の贖罪だ。 事実を受けとめ、被害者のためだけに涙を流して、傷みと憎しみを和らげていく。これが責任の取り方だ。 しかし償うのは辛いコト。 死ぬよりずっと辛いコト。 ゆのの天秤は、片方の皿がしっかり沈んでいた。許されないことが、とても重かった。 もう片方の皿に乗せる重りなど、どこにあるというのだろうか。 贖罪など、できるというのだろうか。 ##### 首の折れた女の子から、温かそうな服を剥ぎ取ったところから、また放送が流れだした。 悲鳴をより集めたような放送の壮大なBGMの中で、グリフィスの名前が呼ばれ、パックの名前が呼ばれ、女の名前が数人呼ばれた。 この手この腕で、五人もの命を奪った。 五人分の命がナイフになって、身を削ってくる。 眼の球がぐるぐる回る。 だが、もっと自分を責めさいなむかと思ったが、あまりにもすっからかんになった胸には何も引っ掛からなかった。 沙英の名前が呼ばれなかったのもあるだろうが、驚くほど冷静だった。 「そうだ、首輪、回収、しないと」
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237 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:20:27 ID:QBYBo3yW - みぞれから作った水の刃を、襲ってきた女の子へ下ろす。
ぷちり、と首が落ちた。 首輪には胡喜媚とある。男女の名かわかりにくかったが、放送には呼ばれていた。中国の人か。 もうひと仕事とばかりに、転がる死体全員の首をもぐ。 といってもほとんど外傷のなかった女の子以外は、水の手で抱き上げただけで、もろもろと崩れてしまった。 血を洗い、確認する。 胡喜媚、高町亮子、浅月香介、竹内理緒、そして宮子。 度重なる涙と嘔吐で、精神が錆びきってしまった。 売っている犬の首輪に感慨を持たないのと同じように、こうして大事な友達の遺品を手に入れても胸はスカスカなままだ。 むしろ、これで首輪が六個集まり、あと四個集めるという目先の目標しか浮かばない。 だけど、もう疲れた。こんこんと眠りたい。 木々の隙間からかろうじて見える、電灯が灯りつつある街へ勝手に向かっていた。 沈黙する街を見下ろす。雲が地面に蓋をしていた。 灯りだした電灯を頼りに、道を辿る。 当たり前だが、どこの家にも電気はついていない。住宅街をひょろひょろ通る。 真っ暗などこかの家で休みたいが、そうなると敵の襲来にも気づけなさそうだ。安全な場所など島のどこにもありはしない。 両腕で身体を抱きしめさすり、寒さを紛らわす。ワンピースとは段違いの服を着ていても鳥肌が立つ。 摩擦で暖をとりながら、歩いていればちょっとは温かいとばかりに足を動かす。 目的地は特に決めていない。だから休む家を定める基準が曖昧だった。 どこから奇襲されるかわかったものじゃない。 疲弊しきっていても、手に追われる恐怖で、あれは無理これは無理と根拠なく除外していった。 停電でもない限り見れない、灯火を失った住宅街は恐ろしく気色が悪かった。 電灯だけついているので、気持ち悪さに拍車がかかる。 まっすぐな小道脇に、やっぱり一直線に並ぶ明るい電信柱が、地獄への灯籠に見えて仕方がない。 生き物の気配が皆無なのは嬉しいが、黄泉路を一人で歩いていく錯覚がどうしてもつきまとう。 鳥肌は寒さのせいだけではない。 電信柱がゆのを滑稽だと笑っている。 「疲れた、なぁ」
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238 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:21:48 ID:QBYBo3yW - 爪先は千切れそうに痛い。
みぞれが染み入って、霜焼けができそうだった。 一刻も早く休みたい。 暖まりたい。 ポツンと、か細い光が灯った。ずいぶん遠くで、光らしきものが出現したようだ。 降りしきるみぞれが電灯に照らされただけかもしれない。 よく目を凝らしてみる。 きらめくのではなく、均一の光を発している。 罠とは考えにくいが、それは窓明かりだった。住宅の影に隠れながら、近づいてみる。 誰かが光の家から出ていった。遠すぎて男か女かはっきりしない。 だが、二階の部屋の一室で影が左右に揺れている。少なくとも一人は家にいる。 なんだかその家が、とても暖かそうに見えてならなかった。 マッチ売りの少女が、幸福な家の窓からクリスマスパーティーを見ているような、羨望と不幸が入り交じる不思議な魅惑を感じた。 ##### 周りの住宅とは少し違った。 暗さと遠目で小さく見えた家は、近づくにつれイメージが変わっていった。 ちょっとした邸宅だ。 芸能人が休暇に使うような、別荘的な造りだった。 玄関へ吸い寄せられる。鍵は開きっぱなしだ。 ノブをひねると、目に見えそうなほど温かい空気が雪崩れてきた。 明るい。温かい。きれい。いい香り。別世界。 顔の筋肉が緩む。摺り足で玄関を土足のまま上がった。 人が来ないのをいいことに、台所へ忍びこむ。流石にマッチ売りが夢見たご馳走の類いはなかったが、暖炉で焚き火が赤々と燃えていた。 手を擦り足を擦る。 これでもかと濡れた顔を近づける。解けそうだ。 しばらく服を乾かし……人がいるのを知っているのに、いつか人が戻ってくるのを知っているのに、ゆのは無防備すぎた。 その無防備が気にならないぐらい疲労困憊していた。くったくただった。 時計の長針が半分回ってから、初めて異様さに気づいた。 どうして中にいる人は動かないのだろう。棒になった脚もだいぶ回復して、家を回るぐらいの余裕ができた。 ゆのには混元珠もある。 扉をひとつづつ開けていく。パソコンルームだったり、書斎だったり、洗面所だったり、トイレだったり。 二階に上がってからふたつめのドア、とりあえずここが人の影があった部屋だ。 できるなら生きていてほしくない。ノブが回らない。 特殊な造りになっているらしい。外側から鍵をかけられ、中は拘束状態にされている。
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239 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:23:05 ID:QBYBo3yW - 「だ、誰なのかな……?」
心細さが染み渡る、震えた女の子の声がした。 ゆのの気配は察しているのに、例えば散弾銃らなにかで攻撃はしてこない。 ペットボトルの蓋を捻る。半螺旋を描いた細い水柱を床へ垂れ流した。 ドアの隙間も通って、水が部屋へ侵入する。そのまま鍵とドアノブを破壊した。 「な、なんなのかな!?」 扉の先にいたのは、取り立てて特徴のない女の子だった。濃いストレートの髪が振り返る。 なぜかジャージ姿だったが、ゆのと同い年ぐらいのようだった。 足は枷と鎖で拘束されている。速くは歩けまい。 同じく手首にも手錠がかけられていた。 平均的な顔立ちだが、瞳が大きくかわいい子だ。 目立った傷はない。なのに顔も手も、露出している皮膚は乾いた血にまみれていた。 女の子も、生き残りを懸けて誰かを手にかけたのか。 ただ、この子は気持ちがしなびている。光も活気も、せっかくの大きな瞳から消え、憔悴しきっていた。 アジの開きの眼球の方が、まだずっと潤いがあった。 生きる方法を忘れている、息をするだけの不毛な女の子。 鏡を見ているようで、目を反らしたくなる。 ゆのはぱく、と口を動かすも、言葉が出てこなかった。 殺人を受け入れられるか、突っぱねられることをどこかで願っていたのかもしれない。 でなければ、口がすんなり動いてこう言っていただろう。 チャンスなので、私、今から貴方を殺すんです。 「えっと、一体どうしたのかな……」 目を大きく見開いた以外、これといった反応を示さなかったゆのに、女の子が話しかけてきた。 諦めの混じる、枯れそうな声で。ひゅうひゅうとした、仲間を求める声で。 耐えられなかった。
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240 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:23:56 ID:QBYBo3yW - 女の子はたじろぎながらも、ずっとその様子を見ていた。
垂らした水が灯油やガソリンのような物騒なものを撒いているのではないとわかっているようだ。 もう一本のペットボトルの水も流す。 殺人とは程遠い、意味のわからない行動だろう。 ぼんやりと、まるで硝子越しに演劇を眺めるように、ゆのをみつめる。 その霞みがかった大きな瞳に映る自分が怖かった。 自分が、呪いをかけている魔女にしか見えない。 無抵抗の生贄を鍋で煮詰めようとしている悪魔にしか見えない。 見ないで、見ないで、こっちを見ないで。そんな目で私を見ないで。 最後の一滴まで滴らせ、ペットボトルを転がせる。その軽いプラスチック音で、女の子は我に返った。 でももう準備は整ってしまった。 混元珠を握る。水溜まりから、薄い刃を何枚も立ち昇らせる。 そこでやっと女の子は、狙われているのを自覚したようだ。 刃が飛沫を散らして空中を裂く。 鉈のようなカミソリが女の子の頸椎を狙う。 峰にひだをつくり、ある刃は左から、または右から、そして正面から首輪へ向かう。 女の子は身体を伏せた。 伏せるだけでかわせる攻撃ではなかった。 左右の刃は互いにぶつかって水の塊と変わる。 正面からの刃が、逃げ遅れたストレートの後ろ髪を横一文字で切っていった。 サイド以外ショートヘアになる。 ゴッ、 やけにゆったりと認識した。 平たい金属が眼前をよぎる。 右手と左手の間を器用にすりぬけた金属は、引き起こした風と共に下へとおりていく。 パァァン! はじき飛ばされた音で、やっと遅れて理解した。 またたきする間に、女の子にスコップで混元珠をはたき落とされた。 スコップともども、混元珠はすっ飛んでいった。 壊れてはいなそうだが、取りに行くには隙ができ過ぎるほど遠くへ転がっていく。
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241 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:24:50 ID:QBYBo3yW - 武器を失い、丸腰になり、敵意剥き出しのゆのに相手が何もしないはずがない。
抵抗と報復。 報復報復報復報復報復報復 抵抗抵抗抵抗抵抗抵抗抵抗 報復報復報復報復報復報復 抵抗抵抗抵抗抵抗抵抗抵抗 報復報復報復報復報復報復 死ね。 やりかえされる! そのふたつの単語しか浮かばない。 死にたくないなら、やられる前にやらなきゃいけない。 糸が切れた。 緊張でもあり、恐怖でもあり、我を抑えるものでもあった。 「あ゙あっああああぁあ゙あ゙あああ゙あぁっ……!」 空っぽになった手を握り、女の子の側頭を殴っていた。 大して筋肉のない腕での攻撃だ。そうダメージは与えられない。 今度は脇腹を貫くように、パンチを放つ。けれど思う通りに動かない。 女の子はまたかがむ。下へ目線をやった途端、頬が熱くなった。 手枷があるにも関わらず、見事な平手打ちをされた。 仕返しされた。仕返しされた。仕返しされた。 ――ならこっちも何をやっても大丈夫。 仕返しの仕返しとばかりに、往復でビンタをした。女の子の頬に紅葉の跡がつく。 この様子だと、女の子もスコップの他は武器を持っていない。 そのスコップは混元珠と一緒に遠くへ飛んでいった。 混元珠が棚に当たり、四角い箱が倒れた。 金属の爪が回り、小さな鍵盤が奏でられる。 オルゴールが場違いにも涼やかに歌い出した。 聞いたことがある。 確か、『主よ、人の望みの喜びよ』だ。 一番有名な小節が繰り返される。 目が熱い……潰されたのかとも一瞬勘違いしたが、目尻を伝う感覚で泣いているのだと知った。
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242 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:25:37 ID:QBYBo3yW - 初めての、力が拮抗した戦いだった。
背徳という名前のアルコールは、身体の中を駆け巡って高揚させ、涙腺を襲う。 叫びと一緒に、あとからあとから涙が溢れた。 拳の痛みが痺れとして全身に広がった。女の子も恐怖の悲鳴を上げている。 その泣き顔が、痺れよりもずっと瞼の裏に沁みた。 抱えきれない罪の重さが身体をひきつぶして、出てきた汁。これこそが涙の正体だ。 壊れた蛇口のように止めどなく流れる。 一滴一滴が重い。辛い。 唇が震えて、喉の奥が焼けそうになる。飲んだ唾液はありえない苦さだった。 嗚咽の波が押し寄せる。 死にたくない、助けて、怖い、逃げたい、逃げられない。 突っ伏して泣きじゃくりたかった。何もかも手放して泣きたかった。 親友が死んだ時には出なかった涙が顔を汚す。 よりによって人をまた殺めようとしている、こんな時に。 拳を結ぶ。 ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり ぎりぎりぎりぎりぎりぎり 肉を握り締めた幻覚が染み付いていた。 いまだにこびりついた血の匂いがはがれてくれない。 女の子を睨みつけた。 悔しさと恐怖を向ける標的が、的外れなのは承知している。 女の子は知ってか知らずか、その荒みきった視線をずらしもかわしもしなかった。 雪で冷えきった心が、カッと熱くなる。 胸が抉れ、破けそうになるほど痛い。
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243 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:26:43 ID:QBYBo3yW - 握り潰した陽気な妖精を、首を折った女の子を思い出すたびに、人として大事なものが徐々に壊死していった。
腐りゆく感情の断末魔が、今、口からほとばしっている。 爛れた心の悲鳴を代弁しているようだった。 取り戻せないもののために、どうしてこんなにボロボロになっていくのか、それすらもわからない。 「あ゙あ゙っ、うあ゙あああぁッ!!!!」 失った何かは大きすぎた。 バラバラに砕けた倫理を必死にかき集める自分がいて、それを乱す自分がいる。 後悔と保身、それぞれが頭を暴れまわる。 女の子を一発殴るごとに、ゆのにとって一番大切なものを蔑ろにしているのだと、是認しているようなものだった。 大切なものは、絵描きになる夢? 笑いあえる仲間との時間? この世にひとつしかない命? たぶん、いままで当たり前に生きてきたこと全部だ。 ふとゆのは後ろを向いた。 ひどく細い糸が、闇の奥から何本も伸びて腕を掴んできた。 がんじがらめに糸が手首や足首に絡みつき、囚われてしまう。 闇に糸を引っ張られ、無理やり腕を手繰り寄せられる。 がむしゃらに振り払おうとすると、糸は急に緩み、弾みで前へ勢いよく拳をついてしまった。 ただの幻のはずだが、柔らかい感触が拳を受け止めた。 穏やかなオルゴールの音色で、今度はゆのが我に返る番だった。 背後に闇などなかった。 拳に食い込んでいたのは女の子の腹だった。 さっき女の子は、ペットボトルの音がするまでぼんやりしていた。 ぼんやりしてるように見えただけで、本当は何かに囚われて動けなかっただけなのではないのだろうか。 手足を窮屈に締め付ける糸が、女の子の全身に巻き付いていたのではないのだろうか。 強引な運命に操られる。 呼吸は鎮まらない。肩は激しく上下し、言葉にならない言葉を吐き出し続ける。 それは目の前の女の子も同じだった。
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244 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 00:27:43 ID:QBYBo3yW - 「うわぁああぁああああぁぁっ!!」
混じりけのない涙を拭いもせず、全身で泣いていた。 泣いて泣いて、叫んでいた。 ゆのには、その涙が世界中のどんな宝石よりきれいだと感じた。 渦を巻き、激しさを増し、煮えたぎる熔鉄の洪水がついに決壊した。 「――私は死にたくない!」 ゆのはたまらなく悲しくなった。 神経を擦り減らして絞り出した言葉が、余りにも一人よがりで、歪んで曲がっていた。 「私だって死にたくない!」 同じ台詞を返される。 この子と同じだ。死にたくない。 魂の脱け殻だったような女の子の第一印象はどこかへ行ってしまった。 そこにいるのは、必死に崖にしがみつく子獅子だった。 頂上へ昇るも、蹴落とす体力もないが、落ちたくない一心で幼い爪を立てている。 泥沼にはまりこんでも、頭はなお無責任な逃げ道を探し出す。 枯れもしない涙と、枯れ果てた叫びをぶちまけた。 「もう宮子にも、会え゙ないんだっ、もう誰も信じられない、 誰も許してぐれないよぉおおお!!」 箍が外れたように、初めて思いのたけを発露した。 声の勢いのままに上半身を揺らし、拳を突き上げる。 顎へヒットする寸前、女の子は後ろにのけ反ってかわした。 スカを食らってすぐに体勢を立て直せるほど喧嘩慣れはしていない。 ふらっとよろける。 尻餅をついた女の子は隙に横へ転がった。 足枷の状態なら、立ち上がるより転がる方が早く逃げられる。 ゆのから少し離れたところで、立ち膝して俯いている。 顔は見えない。ゆの以上に大粒の涙を滴らせていた。 落ちた真珠の輝きは、床に当たって砕けていった。
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245 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:02:00 ID:QBYBo3yW - 「私だって、ハヤテ君とナギちゃんにはもう会えない……
ナギちゃんは私の腕の中で逝っじゃったんだ…… もう土の中だよ! どこに行ったっでもう笑ってくれな゙いよぉ!」 女の子は顔を上げた。鼻を真っ赤にして、すすっていた。 「どうずればい゙い゙かわかんないじゃない!」 きれいに切り揃えられた眉を限界までハの字にして、女の子は泣き崩れた。 哀しいほど、伝わった。 悔しいほど、理解した。 叩けば響く、その境遇。 ちゃんと友人を埋葬したという女の子が、どうしようもなく輝いていた。 自分はどうだ。 旅館にあるはずの死体に、ごめんなさいって言って首輪を取ろうとしていた。 ごめんなさい、で許されると思っていたのか。 臓物ツリーと化した友人から、首輪を取っていた。 助かりたいから、で許されると思っていたのか。 女の子の唇が動いて見えた。 『この、外道が』 その罵り、妄言を作りだし、喋らせたのは、他でもない。ゆの自身だ。 我が身可愛さに、脳は勝手に女の子の口を借りて、喋らせている。憎む理由を捏造している。 それに気づいた瞬間、目から鼻から口から、感情という感情が爆発した。 この場においては、立ち止まってしまった者が負けなのだ。 女の子を仰向けに押し倒し、胴体へ馬乗りする。 指を鎖骨の間へ埋める。寸分違わず、気道を位置を捉えた。
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246 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:16:54 ID:QBYBo3yW -
押す。 押す。 押す。 ゆのの手首に爪痕が増えていく。 押す。 押す。 押す。 痣ができるほど強く手首を握られる。 押す。 押す。 押す。 女の子は顔が真っ赤だ。 押す。 押す。 押す。 女の子の顔が青くなる。 押す。 押す。 押す。 オルゴールのネジが回転を弛める。 押す。 押す。 押す。 女の子の瞳が大きく揺らぐ。 押す。 押す。 押す。 女の子の目から、涙がこぼれた。 押す。 押す。 押す。 ゆのと女の子の涙は、女の子の黒髪の中へ落ちた。 押す。 押す。 押す。 ゆのの手首から、女の子の手が剥がれた。 ――かくり。 ……――ピン…… オルゴールが間延びして止まる。
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247 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:17:43 ID:QBYBo3yW - すぐに女の子から離れた。
混元珠を拾いに、いく。 これで切り落とせば、首輪は七個になる。 「これが君の武器だね?」 「え?」 背の高い影がゆのより先に混元珠を拾ってしまった。 腕の感覚を無くしていた時に会った、とてもとても派手な男が立っていた。 「ハッハッハッ! 君はこれが無いと一般人なんだろう! まだ戦いはしないさ! いや、本来の持ち主でない君がどうこれを駆使するのかは気になるところだ! 非常に戦ってみたいのは本心だが、楽しみは後にとっておこう!」 たしか、趙公明と呼ばれていた男だ。 逆らってはいけない、そう本能が告げる。 べたんと尻餅をついた。立ち止まってしまった者が負けなら、次はゆのの番なのだ。 趙公明はヒラヒラした赤と黒の布を持っていた。 見上げるゆのに、その布端があたる。 「来たまえ! 面白いものを見せてあげよう!」 ##### 通されたのは、パソコンのある部屋だった。 とあるブログを抜けると、色々なスレッドが立ち上げられた掲示板へつながった。 スクロールしていくと、地獄の底へ蹴り落とされるような書き込みが多数あった。
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248 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:25:01 ID:QBYBo3yW - 1:気のいい兄ちゃんに協力求めたら肺をブチ抜かれたんだけど(Res:?)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 4 名前:ラッキースターな名無しさん 投稿日:1日目・昼 ID:mIKami7Ai ×印の髪飾りを付けた少女には注意してください。 既に何人かの人間を殺しているようです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 7 名前:ラストバタリオンな名無しさん 投稿日:1日目・日中 ID:NaiToYshR ここは危険なので手短に。 僕も×印の髪飾りを付けた少女に襲われました。 彼女は白いワンピースを着ているので注意して下さい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 8 名前:絶版発売中な名無しさん 投稿日:1日目・日中 ID:tAkaO03rD 第一放送前、×印の髪飾りを付けた少女に襲われた。 水を操る力を持っているらしい。水辺にいる場合は気をつけてくれ。 ほとんど勝ち目はない。 間違いもなにもない。自分のことだった。 これらを否定する書き込みはあるにはあったが、目を向ける余裕などない。 悪評がだだ漏れている。 そして、全て事実だ。 味方してくれる人がいるとは期待していなかったが、これでとどめを刺された形になった。 詰んだ。終わりだ。何もかも。 でも、言わずにはいられない。 「どうしてこんなこと書かれてるの……」 特に引っ掛かるのは 《第一放送前、×印の髪飾りを付けた少女に襲われた。》 との書き込みだった。 男の子と強面の男の人は吹き飛ばしてしまった。 では誰が書き込んだのか? 「まさか、生きてた?」
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249 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:26:05 ID:QBYBo3yW - 希望が差したが、すぐ頭の中の小さな歯車が噛み合った。
きっとグリフィスを担いでいた男の子が書き込んだのだ。 恐らく風呂に入っている間にグリフィスは、男の子二人+強面さんの三人組に会っていたのだろう。 何らかの理由で男三人組はグリフィスと男の子、ひき潰したあの二人と二組に別れた。 事故で二組を死なせてしまい、グリフィスに大怪我を負わせ、残った男の子は息のあるグリフィスを抱えて逃げた。 その時にゆのの姿を確認したのだ。 死体がなかったのは、男の子が埋葬したから。 撃たれる前に注意を呼び掛けられたのは、トレードマークの×印の髪留めをしていおらず、しかも薄暗かったのでゆのだとはわからなかったのではないか。 すらすらと憶測が積み重なる。 あまりに辻褄があっていて、欠片の希望も残らなかった。 「君は一人で行動しているね? 人質の価値はあまりなさそうだ。 しかしっ! 優勝を狙っているのだろう? 宴の参加資格は十分にある! 特別ゲストとして闘技場に来たまえ! シード権を差し上げようじゃないか! 何なら大量の水も用意しておこう! さぁ戦おうじゃないかっ!」 突き出されたのは、趙公明の持つヒラヒラの黒い布だった。 ふんわりした真っ黒いドレスが広がる。 「これが宴のチケットだ! 着てみてほしい! 僕は愚かだった……四不象をさらったときには思い至らなかったのだが、 より多くの者を戦いに身を投じようと考えさせるには、もっとメリットを持たせなければならない! 与えるものを明確にしなくてはいけなかった! そう、いわゆるマーケティング! 僕は人々の需要を求めた結果、人質に価値を与えるところに辿り着いたのさ! ハッハッハッ、僕は理念を理解したのさ。 そうだ、これを本にして出版しよう!『もしも趙公明がマネジメントを読んだら』 ああこれは売れる! いや、閑話休題だ。 とにかく、歩君に似合うのはどっちのドレスなのか迷って、両方持ってきてしまったのだ! やはり優雅なアフタヌー……いやいやミッドナイトに必要なのは美しさだからね! あの上下ジャージは宴の召し物にはいただけない! 君も大概だ。これでは美しくない。腕を通してみたまえ!」
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250 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:26:59 ID:QBYBo3yW - 胸をはった趙公明はつらつらと長く口上を述べた。
有無を言わさぬ強さに、戦意が喪失した。 喜媚から奪った暖かい服を脱ぐ。これで裸になるのは何回目になるだろうか。 傷だらけの全身が露になる。 持っているだけではカーテンにしか見えないが、脚を通して引っ張りあげると、デザイナー渾身の出来栄えであろう美しい曲線ができた。 背中が大きく開いたドレスだった。裾がゆったりとしている。動きに支障はなさそうだ。 特に欲情もせず、趙公明は開いたドレスの背中の紐を結んでやる。 素粒子レベルで構築された喜媚の服は、趙公明が手を加えて寒さに耐えられるドレスのショールへと創り変えられた。 真っ赤なもう一着のドレスをご機嫌に振り回す趙公明に、小声で呟いた。 「もう、許して……」 ひどくガラガラな声だった。 泣き疲れて、眼球がガラス玉のようになる。 頬の肉がごっそり落ちたみたいだった。平手打ちされた熱が、まだぴりぴりと残る。 掲示板の人質情報に載っていた女の子が、さっき息絶えた子のようだ。 助けに向かってくれる人がいた。それだけで嫉妬してしまう。 でも闘技場に向かう向かわない以前に、殺してしまった。この書き込んだ人はどう思うだろう。 闘技場へやってきたら、もう死んでました、残念でした、なんて聞くことになる。 ガラス玉から、なけなしの雫が落ちた。 謝って、許してくれるものと許してくれないものがある。 消えた命は償えない。崩れた柱は戻らない。 それでも女の子へ、笑顔で慰めてくれた妖精へやってしまった過ちを埋めなければいけない。 女の子の仲間は怒るだろう。悲しむだろう。もがき苦しむだろう。 その気持ちを鎮めることが、手をかけた女の子へのかすかな贖罪だ。 せめてその助けに向かってくれる人のため、趙公明と戦っている間だけでも「そこに女の子がいる」と思わせておいてあげたい。 替え玉になるのだ。 「人質には私がなるから……」 「ノンノンノン、言ったじゃないか。君の情報は錯綜していて、人質のメリットが薄いのさ! 歩君を着飾るのはこの真っ赤なドレスになるな!」
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251 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:27:45 ID:QBYBo3yW -
いそいそと、趙公明はゆのを連れて女の子・歩の亡骸を着飾りに部屋へ戻った。 上半身のジャージのジッパーを下げる。なぜか下着を着けておらず、谷間が晒される。 少し肩からジャージを下ろすと平均的な大きさの胸がはだけた。布地に擦れて、先端が赤い。 ゆのはぼっとマネキンの着せ替えを眺めていた。ゆのがペットボトルの水を流したときの歩と同じ表情だった。 胸を覆い隠し、細い腰を取り巻くコルセットを装着させる。 ぎりぎりと締め付けの紐を絞る。 げふっ 「ご、ごめんなさい……何しているのかな?」 ゆのはやはり魔女だった。 歩の瞳が映した通り、悪魔だった。 趙公明は王子には程遠かったが、確かに歩は白雪姫のようだった。 ##### ゆのの首絞めは、半日前にカノンに殺されかけたときの半分の力もなかった。 更に、酸欠で気絶してからすぐに手を放したので、比較的早い回復ができた。 首を絞めるなら、カノン並の力で念入りに五分ぐらいは続けないと確実ではない。 「ハッハッハッ! 人間はこんな程度では死なないのだよ! 勉強になったかね!」 歩はされるがままに着せ替えられる。 ゆののものとは違う、花嫁衣装のように立派なドレスで歩は彩られた。 まだ殴られた顔は腫れぼったいが、人質には充分すぎるほどに美しい。 首輪が手に入らなかった悔しさと、どこかしらの安堵が混ざる。 決して歩が生きていたことへの安心ではない。人質の替え玉になる必要がないとわかったからだった。 まだまだ虚ろだった歩だが、趙公明がナイブズのマントをジャージと一緒に捨てようとしたのを必死で止めていた。 「こ、これは必要なんです……私これがないと寒くて死んじゃいます。 あの、ドレスに似合わなくもないので捨てないでください!」 寒さで死ぬのではなく、心に纏う防寒具にしているようだった。 弱々しくマントを引っ張り、身体に巻きつける。 ふと向いた、歩の目線が痛い。
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- 新漫画バトルロワイアル第11巻
252 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 01:28:26 ID:QBYBo3yW - 「憎……いでしょう?」
ゆのは語りかけた。返事など決まっている。憎いです、と言って欲しい。 闘技場で、また首輪を狙うつもりだから。 「憎い、より、悲しいのかな」 ぽつりぽつりと、やはり枯れた声で呟かれた。 小さく人の名前も言ったようだが、ゆのは聞き取れなかった。 「私は知らないんだけど、憎くて仕方がないはずの存在を見捨てないで、愛し続けた人が、いるんだって。 そう聞いた、の」 何年も、何百年も。 思い出し、噛みしめるように歩は言葉を紡ぎだした。 「私、そんなに強くないし、物分かりも悪い。 諦めも悪いつもり、だけど、見捨てないかどうかって言われるとたぶん、強く『うん』って言えない……と思う」 もう歩の視界にゆのは入っていなかった。天井に焦点を這わせている。 独り言を、今ここにいない『憎い存在を愛した人』と『それを話した人』へ向けていた。 ゆのは歩に、底の知れない何かを感じた。 「ハヤテ君をこ、殺したミッドバレイさんは憎い、けど殺そうとは思えなかった。 今、首も痛くてすごく悲しい、けど、やっぱり殺そうなんて考え、られないよ。 ゆ、ゆっくり、ゆっくりなんて考える暇はなかったけど、やっぱり私は許せない」 ほら、やっぱり恨んでいる。 案の定綺麗事を連ねているだけの歩に腹が立った。 だが、最後の一言に仰天する。 「絶対に、許しはしないけど……一緒にご飯食べるぐらいならできるようになるかもしれない」 何を言っているのかわからない。 どうして憎い人と歩み寄れるというのだ。 ほうっと歩の目から光が消える。 無意識であろう、下手ながら誰かの台詞をそらんじた。
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253 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 02:01:06 ID:QBYBo3yW - 「『だが愛し共に歩めずとも……憎まぬくらいなら出来るかもしれない』」
「……っ、あああああ あああああ あああああああああああああああああああああああああ あああああああああああああああ ああああああっッッ!!!!!!」 ゆのはそこらにあったものを手当たり次第投げつけた。 歩に当たり、趙公明に当たり、壁に当たり、床に当たる。 「ハーッハッハッハッ! 花丸元気なのはいいことだ! また会おう!」 天井に大穴を開け、趙公明と歩は空へ消えていった。 ##### キンブリーよりも、趙公明よりも、手だらけ女の三人組よりも。 歩の人間味の方がずっとずっと怖かった。 ゆのが取り戻せなくなった大切なものを、代わりに預かってくれていたようだった。 ジグソーパズルを縦にして叩いたように、倫理も道徳も剥離していく。 逃げ場を断たれたときに見つけた不器用な優しさが、痛くて痛くて仕方がない。 もしかしたら死ぬより辛い贖罪よりも、ずーっと、痛い。 『どうずればい゙い゙かわかんないじゃない!』 女の子、西沢歩がぶつけた叫びが甦る。 ぶつかった心に黒々とした痣が増えていく。 精神が錆び付いた、そう思ったのに。 『憎……いでしょう?』 『愛し共に歩めずとも、憎まぬくらいなら出来るかもしれない』 ――私は、 「どうしろっていうのよおおぉおお!!!!!!」
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254 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 02:04:28 ID:QBYBo3yW - 【F-02/北/一日目/夜】
【趙公明@封神演義】 [状態]:疲労(小) [服装]:貴族風の服 [装備]:オームの剣@ONE PIECE、交換日記“マルコ”(現所有者名:趙公明)@未来日記 [道具]:支給品一式、ティーセット、盤古幡@封神演義、狂戦士の甲冑@ベルセルク、橘文の単行本、小説と漫画多数 [思考] 基本:闘いを楽しむ、ジョーカーとしての役割を果たす。 1:闘う相手を捜す。 2:競技場に向かいつつ、パーティーの趣向を考える。 3:カノンやガッツと戦いたい。 4:ナイブズに非常に強い興味。 5:特殊な力のない人間には宝貝を使わない。 6:宝貝持ちの仙人や、特殊な能力を持った存在には全力で相手をする。 7:キンブリーが決闘を申し込んできたら、喜んで応じる。 8:ネットを通じて更に遊べないか考える。 9:狂戦士の甲冑で遊ぶ。 10:プライドに哀れみの感情。 [備考] ※今ロワにはジョーカーとして参戦しています。主催について口を開くつもりはしばらくはありません。 ※参加者の戦闘に関わらないプロフィールを知っているようです。 ※会場の隠し施設や支給品についても「ある程度」知識があるようです。 【西沢歩@ハヤテのごとく!】 [状態]:手にいくつかのマメ、血塗れ(乾燥)、全身に痣と打撲、拘束 [服装]:真っ赤なドレス、ナイブズのマント、ストレートの髪型(短) [装備]:なし [道具]:スコップ、炸裂弾×1@ベルセルク、妖精の燐粉(残り25%)@ベルセルク [思考] 基本:死にたくない。ナイブズに会いたい。 0:趙公明に対して――? 1:ミッドバレイへの憎しみと、殺意が湧かない自分への戸惑い。 2:ナイブズに対する畏怖と羨望。少し不思議。 3:カラオケをしていた人たちの無事を祈る。 4:孤独でいるのが怖い。 [備考] ※明確な参戦時期は不明。ただし、ナギと知り合いカラオケ対決した後のどこか。 ※ミッドバレイから情報を得ました。
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255 :全て呪うような黒いドレスで[sage]:2010/12/29(水) 02:08:46 ID:QBYBo3yW - 【ゆの@ひだまりスケッチ】
[状態]:疲労(極大)、貧血更に進行、頭部に爪による切り傷、後頭部に小さなたんこぶ、首に絞められた跡、倫理観崩壊気味、精神不安定(大) [服装]:真っ黒なドレス、髪留め紛失 [装備]:混元珠@封神演義 [道具]:支給品一式×3(一食分とペットボトル一本消費)、イエニカエリタクナール@未来日記、制服と下着(濡れ)、パックの死体(ワンピースに包まれている)、エタノールの入った一斗缶×2 [思考] 基本:死にたくない。 1:人を殺してでも生き延びる。 2:『特別ゲスト』として闘技場へ向かう。 3:壊れてもいいと思ったら、注射を……。 4:西沢さんの人間性に恐怖。また彼女に羨望と嫉妬。 [備考] ※二人の男(ゴルゴ13と安藤(兄))を殺したと思っています。 ※切断された右腕は繋がりました。パックの鱗粉により感覚も治癒しています。 ※ロビンの能力で常に監視されていると思っています。 ※イエニカエリタクナールを麻薬か劇薬の類だと思っています。
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256 : ◆RLphhZZi3Y [sage]:2010/12/29(水) 02:12:08 ID:QBYBo3yW - 以上で投下終了です。
某イベントに行く方も年末年始お仕事の方も寝正月の方も よいお年をお迎えくださいませ。
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