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蚕P ◆.I2zjn8PU.
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THE IDOLM@STER アイドルマスター part6

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THE IDOLM@STER アイドルマスター part6
60 :蚕P ◆.I2zjn8PU. [sage]:2010/12/12(日) 23:10:37 ID:nvFUvtX4
 蚕Pと申します。念願のDSを手に入れたぞ!
 ということで、新参ですが一本投下させて頂きます。
もし絵理に尾崎さんが訪れないまま時間が過ぎたら、どうなるだろうという考えの下、書きました。

 元は某スレに投下したものなのですが、今回にあわせて改変しています。
 どことなく暗い上に、百合っぽい描写がありますので、
ご不快に思われたら、スルーして下さい。

THE IDOLM@STER アイドルマスター part6
61 :Escape(1/8) ◆.I2zjn8PU. [sage]:2010/12/12(日) 23:31:17 ID:nvFUvtX4
 今日も自宅に帰ると、すぐさまパソコンを起動。Skypeを開いて、センパイにコンタクトを取る。
センパイと会ってからというものの、それが日課になっている。彼女と話すと心が和らぐ。
リアルでは電波扱いされているアタシを受け入れてくれる唯一の存在。画面越しとはいえ、
顔の見える、実在する存在、ネットアイドルとして尊敬できるだけでなく、愛おしい人だ。
 だが最近はどういうわけか、寝落ちしているのか繋がらない。一日ならそれもあるかと納得するが、
二日、三日と続けば、だんだん心配になってくる。
「ん?ポップアップ?」
 Skypeの通話画面が画面上に浮かび上がっていた。
「ELLIEから着信中」
 センパイから掛けてくるなんて珍しい。一体何事だろう?
「センパイ、おっひさー。電子の妖精サイネリアちゃんが貴方のお悩みをズバッと解決しちゃいマス!」
「サイネリア、久しぶりだね……」
「心配したんですよ、もう!急に繋がらなくなって」
「サイネリア、ごめん……」
「いや、そんな謝るようなことでも。センパイにも色々事情があると思うし」
「うん、そのことでね、サイネリアに言っておきたいことがあって」
「何です」
「さようなら、って言おうと思って」
 世界がひび割れた。
「ど、どういうことですか!アタシが嫌いになったんですか!?だったら、謝ります。
アタシ空気とか読めなくて、ごめんなさい」
「そうじゃないの、サイネリアは悪くない」
「じゃあ、もしかして引退するんですか。みんなセンパイを待ってるのに、なんで……」
「もう、ネット使えなくなるから」
「えっ」
「ずっと引きこもっていたから、父さんと、母さんがとうとう愛想を尽かしちゃった。
だから、引きこもりを『更正』する施設にわたしを入れるつもりみたい。
そしたら、ネット、もう使えない」
「そんな……」
「本当は、今だってネット使うこと、禁止されてる。けど、友達にお別れしないといけないって言って
何とか許してもらった」
「そんな」
 どうしてセンパイにはこんな運命しか残されていないのだろうか。
「センパイ、そんな親、ひどすぎデス!そんなの親じゃありません!家出しちゃいましょう!」
「でも、どこへ?」
「だったら、アタシの家に来てください。すごく狭いですけど、ネットだって使い放題ですし」
「でも、わたし邪魔だから」
「そんなことないです!センパイがいてくれるだけでいいんです」
「でも、わたし、いらない子」
「何でそんなことを言うんですか!じゃあ、センパイを信じてるアタシや信者はなんなんですか!」
「それは……」
「親に何言われたか知りませんけど、センパイの動画を見て癒されている人がいるんです!
ヒッキーやニートやニコ厨にとってセンパイみたいなネトアは救いなんです。
そんな自分に価値が無いなんて言わないでください」
「でも、わたしじゃ、救えない……」
「無理に救う必要は無いんです。ニコ厨なんて勝手に人の動画を見て、勝手にコメントしていく
だけなんですから。センパイも気ままにやればいいんですよ」
「それでも……サイネリアに迷惑かけられない?」
「迷惑だなんて、アタシが好きでやってるんですから、そんなこと気にしないでください」
THE IDOLM@STER アイドルマスター part6
62 :Escape(2/8) ◆.I2zjn8PU. [sage]:2010/12/12(日) 23:48:11 ID:nvFUvtX4
「じゃあ、何でサイネリアはそこまでしてくれるの?」
「えっ……それは……センパイが凄い人だから」
「じゃあ、わたしが凄い人じゃなかったら捨てるの?」
「あっ……それとこれとは話が」
「わたし、人に捨てられるのもう嫌。親にもわたし捨てられちゃった。誰かに捨てられるぐらいなら、
人ともう関わりたくない。サイネリアにはいい友達のまま、思い出に残しておきたかった。
わたしを捨ててほしくなかったから、貴方とも話したくないと思った。わたしはただの引きこもりだから。
けれど、黙って行ってしまったら貴方が悲しむから、声をかけた。でもこれで最後」
「待って下さい!切らないでください!違うんです!そうじゃないんです!
センパイが凄い人じゃなくたっていいんです。ただの引きこもりだっていいんです。
アタシにはセンパイが必要なんです。ただ、ただ、いてほしいだけなんです。
好きです。愛してます。一緒にいてください!」
「……」
「アタシだって、リアルではどうしようもない子だって言われてます。
けど、センパイは優しく受け入れてくれる。それがどんなに嬉しいことか。
友達とかそういうのじゃなくて、センパイが欲しいんです。アタシ、レズビアンですから」
「そう……」
「だから、センパイを失いたくないんです。このままだと、センパイが
どこか遠くにいっちゃいそうで……こんな話をしてスイマセン。気持ち悪かったですよね?」
「サイネリア」
「はい」
「サイネリアはわたしを必要としてくれてる?」
「はい」
「本当に?」
「ホントにホントにです」
「そう……わかった、じゃあ、サイネリアの言う通りにするね」
 勝った……アタシは一世一代の賭けに勝った。気が緩み、力が抜けて椅子に倒れこむ。
告白した?そう、これは告白だ。それも、世間から後ろ指を指されるかもしれない性癖の告白だ。
それが通った。受け入れられた。センパイが受け入れてくれた。本当によかった……
「サイネリア」
「へ?」
「なにか、緩んだ顔してた。いわゆるヘブン状態?」
「エヘヘ、センパイが家に来てくれるってだけで、うれしくて、うれしくて」
「そう?ふふっ、ありがとう」
「い、いやあ、そんな照れちゃいマス」
「いつ、行ったら、いい?」
「いつでもいいですよ。センパイの好きな時間で」
「そう、でも、詳しい時間はわからない?どのぐらい、離れてるか、知らない」
「ああ、住所は、後でメールで送りますから」
「もし留守でも、来るまで、待ってるから」
「えっ、そんなの悪いですよ」
「時間、あまり残されてない。もうすぐ施設に入れられちゃう」
「あっ……じゃあ、電話番号も一緒に送りますんで、いなかったら電話してください」
「わかった。できるだけ、急ぐから、今日はお休み」
「センパイ、アタシ待ってますから、気をつけて。お休みなさい」
 通話は落とされた。急いで、自分の住所と電話番号を送る。
返信はすぐ来た。
「こんなわたしのために、ありがとう」
 メールにはそう書かれていた。アタシは興奮冷めやらぬ中で眠りについた。
時は丁度、八月の始まりで、連日猛暑日が続いていた頃だった。




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