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【第8場】
【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜

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【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
447 :【第8場】[]:2010/12/12(日) 22:16:29 ID:cOsgvspf



人形達の舞踏〜ドールズ・ダンス〜



「どうか、私と来てーー私が笑える方法を見つけておくれ」


ラプラスの魔「そう、命令された人形がいました」


ラプラスの魔「その人形は今、五番目の薔薇の前に立ちはだかります」


ラプラスの魔「彼は迷っているのです…」


ラプラスの魔「『意識』を与えた貴婦人か…」


ラプラスの魔「『力』を与えた美しき少女人形か…」


ラプラスの魔「人形は、【主】を求める…」


ラプラスの魔「これより始まるのは、戦慄の舞踏……」


ラプラスの魔「鷹揚のご見物を願います」






【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
450 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:23:16 ID:cOsgvspf


            第8場 【主】(あるじ)

ゴゴゴ…

真紅(いきなり大物が出てくれたわね…。まとっている空気、風格。全てが今まで
の人形と次元が違う…っ!!)

ゴゴゴゴゴ…

しろがね(90年のあいだ私は自動人形を破壊してきた…。その経験が言っている。
この人形は強い、そして危険だと…!!)

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……

パンタローネ「……」

   き   し   い   っ   …

真紅(だけど、おかしい。どうして戦おうとしないの!?)

しろがね(私はあるるかんを構えている。真紅も人工精霊を出しているのに、なぜ
…!?)

パンタローネ「……」

『これ以上人間を傷つけることは、許さない!』

パンタローネ「……」

『戦って、勝ちなさい。そして…必ず戻って来なさい!』

パンタローネ「ぐ……っ!!」

パンタローネ(何故、動かない。敵は構えているだろう。……敵…!?フランシーヌ
様が敵だと!?)

パンタローネ(私の思考がおかしくなっている…。私は…どうしたいのだ…)

しろがね「……っ」ゴクリ…

真紅(まさか…この人形は私たちと戦うことを迷っている!?)

真紅「しろがね、あの自動人形から目を離さないようにしつつ、答えて頂戴」

真紅「さっきドットーレが言っていた事が気になったのだけれど、最古の四人の
造物主と貴女が似ているのは本当?」

しろがね「ええ、彼らの造物主である【フランシーヌ人形】と私は顔も声も瓜二
つです」

真紅「……」

真紅(もしかしたら、この強敵と戦わずに済むかもしれないわよ!!)

しろがね「……」コクっ

【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
451 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:26:04 ID:cOsgvspf

しろがね「命令します、パンタローネ」

しろがね「ここを通しなさい!」

パンタローネ「……」

パンタローネ「……」きしいっ

パンタローネ「了解致しました…フランシーヌ様……」

真紅(やったわ!!)

パンタローネ「どうぞお通り下さ…」

 − だ め … −

パンタローネ「……!?」

   −通してはだめよ、パンタローネ…−

パンタローネ(あのお方の呼ぶ声が…)

   −パンタローネ…あなたは私のお人形…−

しろがね「パンタローネ…?どうしたのですか、パンタローネっ!?」

   −私だけの…かわいい、かわいい、お人形…−

真紅「まさか、これは…っ!!」


   −だから、戦って…パンタローネ…?−


  −  私  の  為  に  …  戦  っ  て  …  ?  −

パンタローネ「承知…致しました雪華結晶様……」

真紅・しろがね「ッッ!!」

しろがね「雪華結晶…!?そのドールが一体お前に何をしたと言うのですか、パン
タローネ!?」

真紅「しろがね!戦いを避けるのは諦めるわっ!!今、此処にいるのは…」

パンタローネ「……」キリキリ…

真紅「 最 強 最 悪 の 敵 よ !! 」


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
452 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:28:36 ID:cOsgvspf

パンタローネ「私の思考は通常の状態に戻った…。これより“貴様等”を排除す
る…!!」

しろがね「パンタローネ…」

パンタローネ「最大の力でかかってこい、エレオノール!!」

ひゅおおおお…

真紅「この音は何…!?」

しろがね「パンタローネの手に注意して下さい!!」

真紅(あの自動人形が構えた。だとしたら、来る…)

パンタローネ「……」

ひゅおおおぉ……!!!!

真紅(来る……)

パンタローネ「……」

おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ……っ!!!!!!!!!

真紅(来るッッ……!!!!)

パンタローネ「……」スッ


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
453 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:30:18 ID:cOsgvspf










    ズ     ド     ン     ッ   !!!!!!!!!!!












【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
456 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:37:31 ID:cOsgvspf

真紅(この音は…!?)

びゅおおぉ…っ!!

しろがね「真紅、左へ!!」

真紅「くっ!!」ダッ!!


    バ   ゴ   ッ   ッ   ッ   ッ   !!!!


真紅「……っ!!」

真紅(何も見えなかった…。いったい何が来たというの!?)

パンタローネ「そこそこは戦えるようだな、紅いドールよ」シュウゥ…

真紅(この音…さっきも聞こえたこの音…。もしかしたら…)

真紅(この自動人形は空気を操る…?だとしたら全てが納得できる…!!)

しろがね「真紅、足を止めるのはまだです!!まだ攻撃は終わっていませんっ!!」

真紅「えっ!?」

パンタローネ「レ・マン…」シュオォ…

パンタローネ「ヴェール・フォンセ<新緑の手>…!!」ドンッッ!!


        ド ン ッ ッ ッ ッ !! 


      ド  ン  ッ  ッ  ッ  ッ  !!!!


真紅(完全に…不意を…つかれた…!!)

ギュ…ン

真紅(体が動かない…)ガタガタ…ッ!

真紅(動いて、動いてっ、動いてっ!!早く避けないと……避けないとっっ!!!!)

真紅(あの弾丸が来るッッ!!!!)

パンタローネ「もう避けれんよ」

「避けれないなら、防ぐまでです!!」

しろがね「あるるかぁんっ!!」ギュアッ!!

あるるかん「……」  バ  ゴ  オ  ッ  ッ  !!!!

しろがね「くっっ!!!!」ビリビリ…ッ!


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
458 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:40:25 ID:cOsgvspf

真紅(この…デタラメな力の差は何っ!?)ド…クン

真紅(最古の四人…強い人形と思っていたけれど、まさかこんなに力の差があるな
んて!!!!)ドッドッドッ……!!

しろがね「真紅…」

真紅「……!!」ハッ

真紅(そ、そうよ。私にはしろがねが…頼れる存在がいるわ!)

真紅(まずは落ち着く、呼吸が早くなっているわ。熱くなっている証拠!!そして敵
の攻撃方法を冷静に考えないと)

しろがね「真紅……」

あるるかん「……」ぎしぃ…

真紅(あるるかんも攻撃に耐えることができた!!!防御はあるるかんに任せて私が
攻める。時間がかかるけれど、これなら戦う事が出来るわ!!)

しろがね「真紅っっ!!」

真紅「……っ!!」ビクッ

真紅「ごめんなさい、あの威力に少し面食らっていて…。どうしたの?」

しろがね「今の衝撃で…指が痺れて……」


しろがね「 あ る る か ん が 、 動 か せ ま せ ん 」


真紅「ウソ……」

パンタローネ「さらばだ紅いドール。そして、エレオノールよ……」シュウウゥ


ドン!!ドンッ!ドンッ!!

ベキャキャキャ………


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
459 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:42:30 ID:cOsgvspf
ヒュウウ……

パンタローネ「もう終わりか…」

ひら……

パンタローネ「薔薇の花弁…!?」

ズゾゾゾゾ…!!

真紅「私の力を舐めないで頂戴…っ!!」

パンタローネ「私の新緑の手を防ぐとは…只の花びらではないな!!」

しろがね「くっ!!一分ほど迷惑をかけます!!」

パンタローネ(フランシーヌ様は無事であったか…)

パンタローネ「……!!」

パンタローネ(私はまだフランシーヌ様を気にかけているのか!?)

真紅「一気に攻めるわよっ。ローズテイルッッ!!」ボンっ!!

ズザザザ……ッッ!!!!

パンタローネ「甘いわ、全て撃ち落としてくれる!!」ドンっドンっ!!

バシュッ、バシュッ、バシュッ

パンタローネ「どうした、紅いドール!お前の力はこの程度か!?」

真紅「さっきは少し不意をつかれて図に乗らせてしまったみたいだけど…」

真紅「今度は…そちらが驚く番よっ!!」

カアアアァ…

しろがね(指輪が燃えるように熱い……)

  ボ  ウ  ン  ッ  !  !  !



【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
462 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:45:22 ID:cOsgvspf

パンタローネ(何!?急に薔薇が巨大に…!?)

真紅「空気の弾丸ごと喰らい尽くしなさいっ!!」

ズゾゾゾ…ッ!!

パンタローネ「させるかァっ!!」ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

ズゾゾゾゾゾッ!!

パンタローネ「くっ、止まらぬ……っ!!」

真紅「チェックメイトよ」


   ズ   ガ   ン   ッ   ッ  ッ  !!!!


パンタローネ「が…………っ!!」みし……っ

しろがね「捕らえた…っ!!」

パンタローネ「いい気に…なるなァっ!!」ミシミシィ…!!

真紅「足掻いても無駄よ、まだ力は引き出せるわ!!」パアァ…

パンタローネ「ぐ…っ」ギチィッ…

しろがね(真紅は…強い。パンタローネを圧倒するほどに…。私の指の痺れも取れ
、状況はこちらが有利だ。しかし…)

カアアアアア……

しろがね(パンタローネを圧倒しているはずの真紅に余裕が無いのは何故!?)

 カ ア ア ア ア ア ァ …



         ヴ      …      ン



【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
463 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:46:21 ID:cOsgvspf

真紅「……」

『どけ……』

真紅(どうして私は、あの時どいてしまった?ドットーレと言う自動人形に恐れを
抱いたから…?薔薇乙女の私が…!?)

真紅(そんなこと、あっては成らない…っ)ギリッ

真紅(私たちはお父様が創って下さった。薔薇乙女が自動人形に恐れを抱いく…そ
れはお父様の屈辱以外の何物でもないっ!!)

真紅(薔薇乙女は自動人形よりも強くなくてはいけないの!!)

真紅「覚悟を決めなさいパンタローネ!!ローゼンメイデンの力、歯車の隅まで教
えてあげる!!」

パンタローネ「ドール如きにそんな台詞は似合わぬわ!」

真紅「少々しつけが必要なようね。もっと締め付けるわよホーリエ」

ガギイッッッ!!

パンタローネ「……っ!!」ピキ…パキパキ…ッ!!

真紅(あの最古の四人が私の攻撃になす統べなく捕らえられている)

真紅(そう、私は強い!!決して自動人形を恐れてなんかいないっ!!)

真紅「これで終わりよっ!!砕け散りなさい!!」ザザザザザァ………!!

  フ  ッ  …  …

真紅「力の供給が途絶えた……!?」

真紅(まさか、しろがねに何かが!?)

しろがね「…………っ」ゼイ…ゼイ…

真紅「どうしたのしろがね!?」

しろがね「すみ…ません。急に…からだが……」

真紅「まさか…。指輪を見せて頂戴!!」バッ

しろがね「……?」

ギチ…ギチ…

真紅「何てこと。しろがね、貴女……ドールに『喰われ』てるわ……!!」


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
467 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:02:19 ID:cOsgvspf

しろがね「ドールに……喰われ……?」

真紅「ドールのマスターは媒介としてドールに力を与えるわ。けれど、与える力
には限界がある…」

真紅「もし、限界まで力を使い果たしたら……。その契約者は指輪に取り込まれ
、ドールと一体となって消滅してしまうの…っ」

しろがね「私が…ドールに…?」

真紅「ごめんなさいしろがね!!これは私のミスだわ。後は私に任せて貴女は休ん
でいて」

しろがね「し…んく……」

真紅(そう、これは全て私のミス…)

真紅(私の心が弱かった…っ。自動人形に劣等感を抱いてしまい、その結果しろが
ねを危険に晒してしまった…っ!!)

  ブ  チ  ィ  ッ  ッ  !!

パンタローネ「自由は取り戻した…!!」

パンタローネ「覚悟しろ!!紅いドールッッ!!」

真紅(覚悟なら、とうに出来てるわ…)ゴクリ…

真紅「しろがねは、私の命に代えても守るッ!!」

【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
470 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:10:02 ID:cOsgvspf

真紅「ペース配分を考える余裕は無いわよホーリエ!!!!」ドパパパアァ!

パンタローネ「薔薇の弾丸か。だが、私がこんな他愛もない攻撃を……受けると
思うたか?」ドンッ!!

バシシュ!!

真紅(たった一発の弾丸で私の薔薇たちを散らすなんて…っ。でも、攻撃の手を休
めていてはやられる!!)

真紅「ホーリエ、もっと力を!!」ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

パンタローネ「がんばったが…残念だったな、紅いドール……」スッ

ズドオオォン!!

ひら…ひら……

真紅「……!!」

パンタローネ「おまえがいくら薔薇を放とうと、私の新緑の手はその花びらを散
らす…」

ひらひら……

真紅(狙い通り……!!)ニヤッ

パンタローネ「……ッ!!」

パンタローネ(紅いドールの姿が見えぬ!?)

ダダダダダダダダ…ッッ!!

真紅(そう、私は弱い。私の薔薇は貴方の弾丸に散らされる…)ダダダダッ!!

真紅(散された花びらは貴方の視界から私を隠すっ!!) パアア…


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
472 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:15:24 ID:cOsgvspf

真紅(限界まで力を溜める…っ!!)パアアア……

パンタローネ「成る程、花びらを隠れみのにしたのか…」

パンタローネ「だが甘い……」スッ…

真紅(正真正銘、これが私個人の全力!!後は不意を付き、パンタローネ。貴方を討つ……!!)

ぶわっ!!

真紅「な……っ!!花びらが…吹き飛ばされた……!?」

パンタローネ「私の新緑の手は空気を自在に操る。この程度の花びらを飛ばすこ
となど造作もないわ」シュオオオ…

真紅(負けた……完敗ね……)


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
473 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:16:54 ID:cOsgvspf

パンタローネ「紅いドール、おまえは強かった。破壊する前に…名は覚えておい
てやろう」

真紅「私は真紅。誇り高きローゼンメイデンの第5ドールよ」

パンタローネ「そうか、真紅か……」ガキガキ…

パンタローネ「このワシを追い詰めてた褒美だ。真紅、おまえに本気の力を出し
た『最古の四人』を見せてやるぞ!」

真紅「来なさい、パンタローネッッ!!」

パンタローネ「その言葉、後悔するなよ…!!」シュィィィィ…!!


  ド  ン  ッ  ……  !!


ズガガガガガガガガ…ッッ!!!!!!!!

パンタローネ「ワシの『新緑の手』は、その延長上にある物を根こそぎえぐり取
る!」ガガガガガガ…ッ!!

真紅(この…威力。防ぎ…きれない…!!)

パンタローネ「さらばだローゼンメイデンよッッ!!」グアッ!

真紅「……っ!!」


キリキリキリキリキリ……




「 あ る る か ぁ ぁ ぁ ん っ ! ! ! ! 」




     ガ    ギ    イ   ッ   ッ   !  !



【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
474 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:19:32 ID:cOsgvspf

パンタローネ「くうっ!!」ビリビリ…!!

真紅「し、しろがね……!?貴女、体は……」

しろがね「……っ!!」ゼェ…

真紅「無理をするのは止めなさい!!指輪に喰われた影響が出ている。まだ動いて
はいけないわ」

しろがね「いいえ…無理を…させてもらいます…」

しろがね「真紅、あなたは命を懸けて私を守ってくれた。だからそれに応えよう
…私も、あるるかんも!!」

真紅「馬鹿ね……」じわっ

パンタローネ(たかがマリオネットに攻撃を止められるとは、流石に先程のダメー
ジの影響があるか……)

パンタローネ(仕方ない、間合いを取って立て直す!)ザザッ!!

真紅「不味い、距離を取られると狙い撃ちにされるわっ!!」ダッ

パンタローネ「近付けはさせん!!」ドンッドンッ!!

しろがね「レ・ザア・マシオウ……!!(戦いのアート……!!)」キュキュキュ……

しろがね「コランッ!!」キュイッ!!

あるるかん「……」カラカラカラ……バグンッ!!

あるるかん「……」ぎゅるるるるる…ッ

 バ シ ン ッ !!

バシシシシシシシシシ!!!!!!!!

真紅(上手い!これなら新緑の手を避けながら移動が出来る。しかも空気の弾丸を
弾くことによって指の負担を減らしている!!)

しろがね「真紅、あるるかんと私の後ろに!一気に近づきます!!」

真紅「ええ、頼んだわよ……しろがねっっ!!」

【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
477 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:25:21 ID:cOsgvspf

パンタローネ「させん!!」ドン!!ドン!!

ダダダ…ッッ

あるるかん「……」バシッ!!バシッ!!

しろがね(くっ、流石に攻撃が重い……)ジ…ン

パンタローネ「無駄だ!!わしの新緑の手は防ぎきれんぞ!!」

真紅(確かに一歩前に進むごとに空気の圧力が強まっていく……)

しろがね(しかしパンタローネ。お前は攻撃に気を取られ、私たちがお前を部屋の
角に追い詰めているのを知らない…!!)

パンタローネ「後ろに壁が……!?」

しろがね「これで決まりですッ!!」

 ダ ン ッ ッ !!!!!!

あるるかん「……」ガチャ…

パンタローネ「……」

真紅「後ろは壁、目の前にはあるるかん。逃げ場はないわよパンタローネ!!」

パンタローネ「……」ス…

しろがね「それはもう効きません!あるるかん“聖ジョージの剣”ッッ!!」

あるるかん「……」ジャキィッ!!

しろがね「おまえがどんな攻撃をしようと空気の弾丸ごと切り裂きます!!」

パンタローネ「その台詞…人形繰りとマリオネットに相当の自信があると見た」

パンタローネ「だが、ワシの新緑の手はそれだけで防げるものでは……」スチャ


真紅(真横に手を向けて?)

パンタローネ「 無 い ぞ 」


  ズ  ド  オ  ン  !!


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
481 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:28:07 ID:cOsgvspf

  ザ  ザ  ザ  ザ  ザ  ァ  ァ  ァ  ァ  …  …

しろがね「弾丸の勢いで移動をッ!?」

ザザザザザア……っっ!!!!

パンタローネ「これで、立場は逆転したな」スッ

真紅(そんな!!この状態で背後をとられるなんて!!)

しろがね(くっ、あるるかんを前に出し過ぎた!私たちを守る物がない!!)

パンタローネ「せめて苦痛を感じませぬよう一撃で済ませてやろう…」シュオオ


真紅「……」

真紅「ごめんなさいしろがね!!貴女は強かった。私のせいで貴女まで……」

真紅「私が弱かったから。私が……っ!!」

しろがね「顔を上げて、真紅」

真紅「し…しろがね……」

しろがね「真紅」

しろがね「ありがとう、出会ってくれて」

しろがね「ありがとう、信じてくれて」

しろがね「ありがとう、私を選んでくれて」

真紅「……」

しろがね「ドールに喰われる…か……」

しろがね「真紅。貴女になるのなら、それも悪くはないのかもしれませんね」

  に  こ  っ

パンタローネ「ッッッッ!!!!!!!!」




       みよ、ぱんたろ−ね

       ふらんし−ぬさまが

       わらっていらっしゃるぞ




【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
482 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:29:34 ID:cOsgvspf

パンタローネ「……」シュオオオオオ……

オオオオオオオオオオ……!!

しろがね(“タメ”が大きい!!私たちなど跡形もなく吹き飛ばすつもりか…っ)

真紅(いや違う!パンタローネは迷っている!!しろがねに造物主を重ねて見ている
…!!)

しろがね「狙いは『そこ』です真紅っっ!!」

真紅「ホーリエェェェェェェェェェ!!!!」

ホーリエ「……」ギュンッ!!

カッ……!!

パンタローネ(何だ!?光る何かが私の手の中に……!?)オオオオオ…

パンタローネ(しまった!!弾丸の出口が……っ!!)オオオオオオオオオオォォォォ
ォォ……ッッ!!

パンタローネ「く………ううううう…………………!!!!」ミシ……ミシミシミシ
……………



    バ    ゴ    ン    ッ    !!!!!!!




ビリビリビリビリ……


真紅「やったの…?」

しろがね「いえ、あそこに……」

パンタローネ「申し訳…ござい…ません…フランシーヌ様……」キリキリ…

しろがね「……」

真紅「戦いは終わったわ。部屋を抜けましょう、しろがね」

しろがね「ええ……」

真紅(パンタローネ…恐ろしい相手だった。他の扉を選んだ子たちも、きっと厳し
い戦いになるはず…)

パンタローネ「フラ…シーヌ様………ラン…シーヌ……サ…マ……」キリキリ…


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
485 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:31:27 ID:cOsgvspf

          〜【2】の扉〜

ガラガラガラ……

金糸雀「はぁ〜ラクチンかしら〜」

ギイ「はあ…力仕事は苦手なのだが……」ガラガラガラ…

金糸雀「ギイさんのスーツケースは最高の乗りごこちかしら〜」

ギイ「もうそろそろ転んだ痛みもひいた頃だろう。金糸雀にだけ優しくするとオ
リンピアが嫉妬してしまうよ」

金糸雀「まだ足がちょっとだけ痛いかしら。ちょっとならオリンピアも待ってく
れるはずかしら〜」

ギイ「シェイクスピア曰わく『罪無き者も稲妻に打たれること有り』……」

ギイ「はいはい、わかったよ…」

ガラガラガラ……

金糸雀(ギイさんごめんね。でもね、でもね、そうしてる間にもカナはギイさんの
為にこれからの戦いを計算中かしら!!)


【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
486 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:32:11 ID:cOsgvspf

金糸雀(この扉の向こうにいる最古の四人はだあれ?)

金糸雀(帽子を被った一番怖い自動人形は水銀燈が戦うから置いておいて……)

金糸雀(お爺さんの自動人形はお爺『さん』だから、きっと【3】の扉にいるはず
ね)

金糸雀(あのリュートを持った自動人形は【1】の扉にいる。みっちゃん直伝の『
乙女のカン』がそう言っているかしら〜)

金糸雀(つまり、残っているのは女の子の自動人形!!あの子が相手ならカナだっ
て!!)

ガラ……ッ!!

ギイ「ようやく着いたか。降りるんだ金糸雀」

金糸雀「ええ、行っくかしらギイさん〜〜っ」

ガチャッ

金糸雀「覚悟するかしら自動人形っ!!薔薇乙女1の武闘派のこの金糸雀があな
たを……」

金糸雀「って、あれ……!?」

「以前、お前と戦ったときは途中で終わりだったな」

ギイ「お前は……っ!!」

アルレッキーノ「 さ あ 、 今 度 は 決 着 を 付 け よ う か
 」

金糸雀「……」

金糸雀(もう帰りたいかしら……)


           〜一時閉幕〜





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