- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
447 :【第8場】[]:2010/12/12(日) 22:16:29 ID:cOsgvspf -
人形達の舞踏〜ドールズ・ダンス〜 「どうか、私と来てーー私が笑える方法を見つけておくれ」 ラプラスの魔「そう、命令された人形がいました」 ラプラスの魔「その人形は今、五番目の薔薇の前に立ちはだかります」 ラプラスの魔「彼は迷っているのです…」 ラプラスの魔「『意識』を与えた貴婦人か…」 ラプラスの魔「『力』を与えた美しき少女人形か…」 ラプラスの魔「人形は、【主】を求める…」 ラプラスの魔「これより始まるのは、戦慄の舞踏……」 ラプラスの魔「鷹揚のご見物を願います」
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
450 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:23:16 ID:cOsgvspf -
第8場 【主】(あるじ) ゴゴゴ… 真紅(いきなり大物が出てくれたわね…。まとっている空気、風格。全てが今まで の人形と次元が違う…っ!!) ゴゴゴゴゴ… しろがね(90年のあいだ私は自動人形を破壊してきた…。その経験が言っている。 この人形は強い、そして危険だと…!!) ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…… パンタローネ「……」 き し い っ … 真紅(だけど、おかしい。どうして戦おうとしないの!?) しろがね(私はあるるかんを構えている。真紅も人工精霊を出しているのに、なぜ …!?) パンタローネ「……」 『これ以上人間を傷つけることは、許さない!』 パンタローネ「……」 『戦って、勝ちなさい。そして…必ず戻って来なさい!』 パンタローネ「ぐ……っ!!」 パンタローネ(何故、動かない。敵は構えているだろう。……敵…!?フランシーヌ 様が敵だと!?) パンタローネ(私の思考がおかしくなっている…。私は…どうしたいのだ…) しろがね「……っ」ゴクリ… 真紅(まさか…この人形は私たちと戦うことを迷っている!?) 真紅「しろがね、あの自動人形から目を離さないようにしつつ、答えて頂戴」 真紅「さっきドットーレが言っていた事が気になったのだけれど、最古の四人の 造物主と貴女が似ているのは本当?」 しろがね「ええ、彼らの造物主である【フランシーヌ人形】と私は顔も声も瓜二 つです」 真紅「……」 真紅(もしかしたら、この強敵と戦わずに済むかもしれないわよ!!) しろがね「……」コクっ
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451 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:26:04 ID:cOsgvspf -
しろがね「命令します、パンタローネ」 しろがね「ここを通しなさい!」 パンタローネ「……」 パンタローネ「……」きしいっ パンタローネ「了解致しました…フランシーヌ様……」 真紅(やったわ!!) パンタローネ「どうぞお通り下さ…」 − だ め … − パンタローネ「……!?」 −通してはだめよ、パンタローネ…− パンタローネ(あのお方の呼ぶ声が…) −パンタローネ…あなたは私のお人形…− しろがね「パンタローネ…?どうしたのですか、パンタローネっ!?」 −私だけの…かわいい、かわいい、お人形…− 真紅「まさか、これは…っ!!」 −だから、戦って…パンタローネ…?− − 私 の 為 に … 戦 っ て … ? − パンタローネ「承知…致しました雪華結晶様……」 真紅・しろがね「ッッ!!」 しろがね「雪華結晶…!?そのドールが一体お前に何をしたと言うのですか、パン タローネ!?」 真紅「しろがね!戦いを避けるのは諦めるわっ!!今、此処にいるのは…」 パンタローネ「……」キリキリ… 真紅「 最 強 最 悪 の 敵 よ !! 」
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452 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:28:36 ID:cOsgvspf -
パンタローネ「私の思考は通常の状態に戻った…。これより“貴様等”を排除す る…!!」 しろがね「パンタローネ…」 パンタローネ「最大の力でかかってこい、エレオノール!!」 ひゅおおおお… 真紅「この音は何…!?」 しろがね「パンタローネの手に注意して下さい!!」 真紅(あの自動人形が構えた。だとしたら、来る…) パンタローネ「……」 ひゅおおおぉ……!!!! 真紅(来る……) パンタローネ「……」 おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ……っ!!!!!!!!! 真紅(来るッッ……!!!!) パンタローネ「……」スッ
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453 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:30:18 ID:cOsgvspf -
ズ ド ン ッ !!!!!!!!!!!
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456 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:37:31 ID:cOsgvspf -
真紅(この音は…!?) びゅおおぉ…っ!! しろがね「真紅、左へ!!」 真紅「くっ!!」ダッ!! バ ゴ ッ ッ ッ ッ !!!! 真紅「……っ!!」 真紅(何も見えなかった…。いったい何が来たというの!?) パンタローネ「そこそこは戦えるようだな、紅いドールよ」シュウゥ… 真紅(この音…さっきも聞こえたこの音…。もしかしたら…) 真紅(この自動人形は空気を操る…?だとしたら全てが納得できる…!!) しろがね「真紅、足を止めるのはまだです!!まだ攻撃は終わっていませんっ!!」 真紅「えっ!?」 パンタローネ「レ・マン…」シュオォ… パンタローネ「ヴェール・フォンセ<新緑の手>…!!」ドンッッ!! ド ン ッ ッ ッ ッ !! ド ン ッ ッ ッ ッ !!!! 真紅(完全に…不意を…つかれた…!!) ギュ…ン 真紅(体が動かない…)ガタガタ…ッ! 真紅(動いて、動いてっ、動いてっ!!早く避けないと……避けないとっっ!!!!) 真紅(あの弾丸が来るッッ!!!!) パンタローネ「もう避けれんよ」 「避けれないなら、防ぐまでです!!」 しろがね「あるるかぁんっ!!」ギュアッ!! あるるかん「……」 バ ゴ オ ッ ッ !!!! しろがね「くっっ!!!!」ビリビリ…ッ!
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458 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:40:25 ID:cOsgvspf -
真紅(この…デタラメな力の差は何っ!?)ド…クン 真紅(最古の四人…強い人形と思っていたけれど、まさかこんなに力の差があるな んて!!!!)ドッドッドッ……!! しろがね「真紅…」 真紅「……!!」ハッ 真紅(そ、そうよ。私にはしろがねが…頼れる存在がいるわ!) 真紅(まずは落ち着く、呼吸が早くなっているわ。熱くなっている証拠!!そして敵 の攻撃方法を冷静に考えないと) しろがね「真紅……」 あるるかん「……」ぎしぃ… 真紅(あるるかんも攻撃に耐えることができた!!!防御はあるるかんに任せて私が 攻める。時間がかかるけれど、これなら戦う事が出来るわ!!) しろがね「真紅っっ!!」 真紅「……っ!!」ビクッ 真紅「ごめんなさい、あの威力に少し面食らっていて…。どうしたの?」 しろがね「今の衝撃で…指が痺れて……」 しろがね「 あ る る か ん が 、 動 か せ ま せ ん 」 真紅「ウソ……」 パンタローネ「さらばだ紅いドール。そして、エレオノールよ……」シュウウゥ … ドン!!ドンッ!ドンッ!! ベキャキャキャ………
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459 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:42:30 ID:cOsgvspf - ヒュウウ……
パンタローネ「もう終わりか…」 ひら…… パンタローネ「薔薇の花弁…!?」 ズゾゾゾゾ…!! 真紅「私の力を舐めないで頂戴…っ!!」 パンタローネ「私の新緑の手を防ぐとは…只の花びらではないな!!」 しろがね「くっ!!一分ほど迷惑をかけます!!」 パンタローネ(フランシーヌ様は無事であったか…) パンタローネ「……!!」 パンタローネ(私はまだフランシーヌ様を気にかけているのか!?) 真紅「一気に攻めるわよっ。ローズテイルッッ!!」ボンっ!! ズザザザ……ッッ!!!! パンタローネ「甘いわ、全て撃ち落としてくれる!!」ドンっドンっ!! バシュッ、バシュッ、バシュッ パンタローネ「どうした、紅いドール!お前の力はこの程度か!?」 真紅「さっきは少し不意をつかれて図に乗らせてしまったみたいだけど…」 真紅「今度は…そちらが驚く番よっ!!」 カアアアァ… しろがね(指輪が燃えるように熱い……) ボ ウ ン ッ ! ! !
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462 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:45:22 ID:cOsgvspf -
パンタローネ(何!?急に薔薇が巨大に…!?) 真紅「空気の弾丸ごと喰らい尽くしなさいっ!!」 ズゾゾゾ…ッ!! パンタローネ「させるかァっ!!」ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!! ズゾゾゾゾゾッ!! パンタローネ「くっ、止まらぬ……っ!!」 真紅「チェックメイトよ」 ズ ガ ン ッ ッ ッ !!!! パンタローネ「が…………っ!!」みし……っ しろがね「捕らえた…っ!!」 パンタローネ「いい気に…なるなァっ!!」ミシミシィ…!! 真紅「足掻いても無駄よ、まだ力は引き出せるわ!!」パアァ… パンタローネ「ぐ…っ」ギチィッ… しろがね(真紅は…強い。パンタローネを圧倒するほどに…。私の指の痺れも取れ 、状況はこちらが有利だ。しかし…) カアアアアア…… しろがね(パンタローネを圧倒しているはずの真紅に余裕が無いのは何故!?) カ ア ア ア ア ア ァ … ヴ … ン
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463 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 22:46:21 ID:cOsgvspf -
真紅「……」 『どけ……』 真紅(どうして私は、あの時どいてしまった?ドットーレと言う自動人形に恐れを 抱いたから…?薔薇乙女の私が…!?) 真紅(そんなこと、あっては成らない…っ)ギリッ 真紅(私たちはお父様が創って下さった。薔薇乙女が自動人形に恐れを抱いく…そ れはお父様の屈辱以外の何物でもないっ!!) 真紅(薔薇乙女は自動人形よりも強くなくてはいけないの!!) 真紅「覚悟を決めなさいパンタローネ!!ローゼンメイデンの力、歯車の隅まで教 えてあげる!!」 パンタローネ「ドール如きにそんな台詞は似合わぬわ!」 真紅「少々しつけが必要なようね。もっと締め付けるわよホーリエ」 ガギイッッッ!! パンタローネ「……っ!!」ピキ…パキパキ…ッ!! 真紅(あの最古の四人が私の攻撃になす統べなく捕らえられている) 真紅(そう、私は強い!!決して自動人形を恐れてなんかいないっ!!) 真紅「これで終わりよっ!!砕け散りなさい!!」ザザザザザァ………!! フ ッ … … 真紅「力の供給が途絶えた……!?」 真紅(まさか、しろがねに何かが!?) しろがね「…………っ」ゼイ…ゼイ… 真紅「どうしたのしろがね!?」 しろがね「すみ…ません。急に…からだが……」 真紅「まさか…。指輪を見せて頂戴!!」バッ しろがね「……?」 ギチ…ギチ… 真紅「何てこと。しろがね、貴女……ドールに『喰われ』てるわ……!!」
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467 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:02:19 ID:cOsgvspf -
しろがね「ドールに……喰われ……?」 真紅「ドールのマスターは媒介としてドールに力を与えるわ。けれど、与える力 には限界がある…」 真紅「もし、限界まで力を使い果たしたら……。その契約者は指輪に取り込まれ 、ドールと一体となって消滅してしまうの…っ」 しろがね「私が…ドールに…?」 真紅「ごめんなさいしろがね!!これは私のミスだわ。後は私に任せて貴女は休ん でいて」 しろがね「し…んく……」 真紅(そう、これは全て私のミス…) 真紅(私の心が弱かった…っ。自動人形に劣等感を抱いてしまい、その結果しろが ねを危険に晒してしまった…っ!!) ブ チ ィ ッ ッ !! パンタローネ「自由は取り戻した…!!」 パンタローネ「覚悟しろ!!紅いドールッッ!!」 真紅(覚悟なら、とうに出来てるわ…)ゴクリ… 真紅「しろがねは、私の命に代えても守るッ!!」
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470 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:10:02 ID:cOsgvspf -
真紅「ペース配分を考える余裕は無いわよホーリエ!!!!」ドパパパアァ! パンタローネ「薔薇の弾丸か。だが、私がこんな他愛もない攻撃を……受けると 思うたか?」ドンッ!! バシシュ!! 真紅(たった一発の弾丸で私の薔薇たちを散らすなんて…っ。でも、攻撃の手を休 めていてはやられる!!) 真紅「ホーリエ、もっと力を!!」ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!! パンタローネ「がんばったが…残念だったな、紅いドール……」スッ ズドオオォン!! ひら…ひら…… 真紅「……!!」 パンタローネ「おまえがいくら薔薇を放とうと、私の新緑の手はその花びらを散 らす…」 ひらひら…… 真紅(狙い通り……!!)ニヤッ パンタローネ「……ッ!!」 パンタローネ(紅いドールの姿が見えぬ!?) ダダダダダダダダ…ッッ!! 真紅(そう、私は弱い。私の薔薇は貴方の弾丸に散らされる…)ダダダダッ!! 真紅(散された花びらは貴方の視界から私を隠すっ!!) パアア…
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472 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:15:24 ID:cOsgvspf -
真紅(限界まで力を溜める…っ!!)パアアア…… パンタローネ「成る程、花びらを隠れみのにしたのか…」 パンタローネ「だが甘い……」スッ… 真紅(正真正銘、これが私個人の全力!!後は不意を付き、パンタローネ。貴方を討つ……!!) ぶわっ!! 真紅「な……っ!!花びらが…吹き飛ばされた……!?」 パンタローネ「私の新緑の手は空気を自在に操る。この程度の花びらを飛ばすこ となど造作もないわ」シュオオオ… 真紅(負けた……完敗ね……)
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473 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:16:54 ID:cOsgvspf -
パンタローネ「紅いドール、おまえは強かった。破壊する前に…名は覚えておい てやろう」 真紅「私は真紅。誇り高きローゼンメイデンの第5ドールよ」 パンタローネ「そうか、真紅か……」ガキガキ… パンタローネ「このワシを追い詰めてた褒美だ。真紅、おまえに本気の力を出し た『最古の四人』を見せてやるぞ!」 真紅「来なさい、パンタローネッッ!!」 パンタローネ「その言葉、後悔するなよ…!!」シュィィィィ…!! ド ン ッ …… !! ズガガガガガガガガ…ッッ!!!!!!!! パンタローネ「ワシの『新緑の手』は、その延長上にある物を根こそぎえぐり取 る!」ガガガガガガ…ッ!! 真紅(この…威力。防ぎ…きれない…!!) パンタローネ「さらばだローゼンメイデンよッッ!!」グアッ! 真紅「……っ!!」 キリキリキリキリキリ…… 「 あ る る か ぁ ぁ ぁ ん っ ! ! ! ! 」 ガ ギ イ ッ ッ ! !
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474 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:19:32 ID:cOsgvspf -
パンタローネ「くうっ!!」ビリビリ…!! 真紅「し、しろがね……!?貴女、体は……」 しろがね「……っ!!」ゼェ… 真紅「無理をするのは止めなさい!!指輪に喰われた影響が出ている。まだ動いて はいけないわ」 しろがね「いいえ…無理を…させてもらいます…」 しろがね「真紅、あなたは命を懸けて私を守ってくれた。だからそれに応えよう …私も、あるるかんも!!」 真紅「馬鹿ね……」じわっ パンタローネ(たかがマリオネットに攻撃を止められるとは、流石に先程のダメー ジの影響があるか……) パンタローネ(仕方ない、間合いを取って立て直す!)ザザッ!! 真紅「不味い、距離を取られると狙い撃ちにされるわっ!!」ダッ パンタローネ「近付けはさせん!!」ドンッドンッ!! しろがね「レ・ザア・マシオウ……!!(戦いのアート……!!)」キュキュキュ…… しろがね「コランッ!!」キュイッ!! あるるかん「……」カラカラカラ……バグンッ!! あるるかん「……」ぎゅるるるるる…ッ バ シ ン ッ !! バシシシシシシシシシ!!!!!!!! 真紅(上手い!これなら新緑の手を避けながら移動が出来る。しかも空気の弾丸を 弾くことによって指の負担を減らしている!!) しろがね「真紅、あるるかんと私の後ろに!一気に近づきます!!」 真紅「ええ、頼んだわよ……しろがねっっ!!」
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477 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:25:21 ID:cOsgvspf -
パンタローネ「させん!!」ドン!!ドン!! ダダダ…ッッ あるるかん「……」バシッ!!バシッ!! しろがね(くっ、流石に攻撃が重い……)ジ…ン パンタローネ「無駄だ!!わしの新緑の手は防ぎきれんぞ!!」 真紅(確かに一歩前に進むごとに空気の圧力が強まっていく……) しろがね(しかしパンタローネ。お前は攻撃に気を取られ、私たちがお前を部屋の 角に追い詰めているのを知らない…!!) パンタローネ「後ろに壁が……!?」 しろがね「これで決まりですッ!!」 ダ ン ッ ッ !!!!!! あるるかん「……」ガチャ… パンタローネ「……」 真紅「後ろは壁、目の前にはあるるかん。逃げ場はないわよパンタローネ!!」 パンタローネ「……」ス… しろがね「それはもう効きません!あるるかん“聖ジョージの剣”ッッ!!」 あるるかん「……」ジャキィッ!! しろがね「おまえがどんな攻撃をしようと空気の弾丸ごと切り裂きます!!」 パンタローネ「その台詞…人形繰りとマリオネットに相当の自信があると見た」 パンタローネ「だが、ワシの新緑の手はそれだけで防げるものでは……」スチャ … 真紅(真横に手を向けて?) パンタローネ「 無 い ぞ 」 ズ ド オ ン !!
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481 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:28:07 ID:cOsgvspf -
ザ ザ ザ ザ ザ ァ ァ ァ ァ … … しろがね「弾丸の勢いで移動をッ!?」 ザザザザザア……っっ!!!! パンタローネ「これで、立場は逆転したな」スッ 真紅(そんな!!この状態で背後をとられるなんて!!) しろがね(くっ、あるるかんを前に出し過ぎた!私たちを守る物がない!!) パンタローネ「せめて苦痛を感じませぬよう一撃で済ませてやろう…」シュオオ … 真紅「……」 真紅「ごめんなさいしろがね!!貴女は強かった。私のせいで貴女まで……」 真紅「私が弱かったから。私が……っ!!」 しろがね「顔を上げて、真紅」 真紅「し…しろがね……」 しろがね「真紅」 しろがね「ありがとう、出会ってくれて」 しろがね「ありがとう、信じてくれて」 しろがね「ありがとう、私を選んでくれて」 真紅「……」 しろがね「ドールに喰われる…か……」 しろがね「真紅。貴女になるのなら、それも悪くはないのかもしれませんね」 に こ っ パンタローネ「ッッッッ!!!!!!!!」 みよ、ぱんたろ−ね ふらんし−ぬさまが わらっていらっしゃるぞ
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482 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:29:34 ID:cOsgvspf -
パンタローネ「……」シュオオオオオ…… オオオオオオオオオオ……!! しろがね(“タメ”が大きい!!私たちなど跡形もなく吹き飛ばすつもりか…っ) 真紅(いや違う!パンタローネは迷っている!!しろがねに造物主を重ねて見ている …!!) しろがね「狙いは『そこ』です真紅っっ!!」 真紅「ホーリエェェェェェェェェェ!!!!」 ホーリエ「……」ギュンッ!! カッ……!! パンタローネ(何だ!?光る何かが私の手の中に……!?)オオオオオ… パンタローネ(しまった!!弾丸の出口が……っ!!)オオオオオオオオオオォォォォ ォォ……ッッ!! パンタローネ「く………ううううう…………………!!!!」ミシ……ミシミシミシ …………… バ ゴ ン ッ !!!!!!! ビリビリビリビリ…… 真紅「やったの…?」 しろがね「いえ、あそこに……」 パンタローネ「申し訳…ござい…ません…フランシーヌ様……」キリキリ… しろがね「……」 真紅「戦いは終わったわ。部屋を抜けましょう、しろがね」 しろがね「ええ……」 真紅(パンタローネ…恐ろしい相手だった。他の扉を選んだ子たちも、きっと厳し い戦いになるはず…) パンタローネ「フラ…シーヌ様………ラン…シーヌ……サ…マ……」キリキリ… …
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485 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:31:27 ID:cOsgvspf -
〜【2】の扉〜 ガラガラガラ…… 金糸雀「はぁ〜ラクチンかしら〜」 ギイ「はあ…力仕事は苦手なのだが……」ガラガラガラ… 金糸雀「ギイさんのスーツケースは最高の乗りごこちかしら〜」 ギイ「もうそろそろ転んだ痛みもひいた頃だろう。金糸雀にだけ優しくするとオ リンピアが嫉妬してしまうよ」 金糸雀「まだ足がちょっとだけ痛いかしら。ちょっとならオリンピアも待ってく れるはずかしら〜」 ギイ「シェイクスピア曰わく『罪無き者も稲妻に打たれること有り』……」 ギイ「はいはい、わかったよ…」 ガラガラガラ…… 金糸雀(ギイさんごめんね。でもね、でもね、そうしてる間にもカナはギイさんの 為にこれからの戦いを計算中かしら!!)
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486 :【第8場】[sage]:2010/12/12(日) 23:32:11 ID:cOsgvspf -
金糸雀(この扉の向こうにいる最古の四人はだあれ?) 金糸雀(帽子を被った一番怖い自動人形は水銀燈が戦うから置いておいて……) 金糸雀(お爺さんの自動人形はお爺『さん』だから、きっと【3】の扉にいるはず ね) 金糸雀(あのリュートを持った自動人形は【1】の扉にいる。みっちゃん直伝の『 乙女のカン』がそう言っているかしら〜) 金糸雀(つまり、残っているのは女の子の自動人形!!あの子が相手ならカナだっ て!!) ガラ……ッ!! ギイ「ようやく着いたか。降りるんだ金糸雀」 金糸雀「ええ、行っくかしらギイさん〜〜っ」 ガチャッ 金糸雀「覚悟するかしら自動人形っ!!薔薇乙女1の武闘派のこの金糸雀があな たを……」 金糸雀「って、あれ……!?」 「以前、お前と戦ったときは途中で終わりだったな」 ギイ「お前は……っ!!」 アルレッキーノ「 さ あ 、 今 度 は 決 着 を 付 け よ う か 」 金糸雀「……」 金糸雀(もう帰りたいかしら……) 〜一時閉幕〜
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