- シュールorクレイジーな作品・設定を書くスレ
21 :クレイジーな話[]:2010/12/12(日) 05:22:02 ID:CfBtnelq - 私は死を覚悟し
悪魔の山へのぼり死神と契約した Aの壁とBの壁があり、そのどちらかに体当たりせよという事だった バリッ 突進した先には崖でもあってそのまま落っこちるのとばかり思っていたから 安全マットにつっぷした時には心底キモが冷えた、死神は笑っている 冗談ではないとばかりに睨み返していたら反対側から悲鳴が聞こえる もやもやする気持ちを抑えつつ再び二者択一の突進へとむかう バリッ 「あぁー!」と壁の向こう側でまた悲鳴が聞こえる、私はまた安全マットだ ふざけるなと言わんばかりに死神に言い寄ろうとしたが空へ浮かんでいるので行く手をはばまれた 何度か繰り返すうちに安全マットにつっぷす回数は増え、そのたび怒りも燃え上がるのだった しかし50%の確立で死ねるはずなのに死ねない、生還するたびに死神は歓声をあげたり スポットライトをあて景品を渡してきたりと意味不明な行動が増えた、正直うざい 気づけば身なりは最初きた頃より豪勢になり、まっとうな紳士風になってしまった それでも意地になって突進しているとようやく足元が崖の谷底になっていた ああ、よくやく死ねる・・・感服の笑みをうかべながらバンザイの姿勢で落っこちる 死神も心なしか嬉しそうにほほえんでいるようだ、こちらも悪い気はしない すると谷底が不意に不透明になり過去、私が最も戻りたくなかった風景へと分かっていった、そう。 そうなのだ、死神は始めから殺すつもりなんか無かったのだ、始めからここへ戻すつもりだったのだ もう一度幸福な日々へと戻れと言うのだ、冗談じゃない。私はもう生きたくない! もがいていてもどうにもならず死神はひっそりと親指を立てニッコリと笑う この悪魔め。
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