- 新ジャンル「堂守」
63 :創る名無しに見る名無し[]:2010/11/29(月) 11:24:22 ID:yxMP7gNz - 「「 自由な人たち 」」 012+13 2010.22.11.29--044
*** 太陽に照らされた月 *** 膝の上に頭を載せて横たわる秋子を見て、自分を求める女をどうすればいいのか 幸雄は迷った。幸雄には心を寄せる冨美という存在があり、冨美を思うと秋子と 一夜を過ごすことに躊躇いもあり、しかし、自分を求める同僚としてのいとおしさ もあり、どうすればいいのか悩んでいた。 「今日だけ、今日だけは一緒にいたい」 秋子は寝言のようにつぶやいた。そして、深い息を幸雄の腿に吹きかけ、その 熱い吐息がスボンの生地を通って幸雄の内股を暖めた。生暖かい秋子の息は 生き物のように幸雄の男性自身に届き、既に、秋子との戦いが始まっている のを感じ取った。秋子はすかさずもう一度深い息を吹きかけ、その反応を頬で 感じ取った。明らかに幸雄の体はそれに反応し、秋子の頬はそれを捉えた。 「秋子さん、息をそんな所に吹きかけたら」 「ごめんなさい、まだ、少しおかしいの、このままにしておいて」 タクシーは僅かに揺れながら、幸雄の一部は秋子の頭の重みと秋子の吹く息とで 既にその形状は原型を残さない形状へと変形させ、秋子の頬にその存在が明らかに 変身していることを感じさせた。
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