- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
464 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:12:18 ID:zQgHOdUK - >>448
電王本編ではそう言われてたので、その設定に準拠してると思います。 只今より、秋山蓮、北岡秀一、キングを投下します。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
465 :共同戦線 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:13:17 ID:zQgHOdUK - 「……全く、どうしてこんな事になったんだろうねぇ、秋山」
北岡秀一の呼びかけに、秋山蓮は答えなかった。 二人は偶然にも、ランダムで選ばれた位置が非常に近かった。 その結果、彼らにとっては効率的に物事を進める道具が手に入ったわけだが。 「まあ、これもなんかの縁ってやつさ。今回ばかりは仲良くやってもらわないと、こっちも困っちゃうからさ」 「主義じゃない」 「でも、結局俺たちは自分たちの願いを叶えるために、今は協力するしかないだろ? まさかお前が心強く思える日が来るとは思わなかったよ」 彼らは元の世界では敵同士である。それだけじゃない。 城戸真司、秋山蓮、北岡秀一、浅倉威、東條悟、霧島美穂。龍騎の世界は互いに殺し合い、その結果生き残った一人が願いを叶えるという、異色の仮面ライダーばかり揃っている。 そのため、彼らは当然敵といえるが、自分の世界が消えてしまえば……戦って願いを叶えることすらできなくなる。 ましてや、蓮のように「昏睡状態の恋人の蘇生」を願うライダーや、北岡のように「不老不死」を願うライダーならば自分の世界の人間が消えてしまうのは快いことではない。 このまま戦う意味も何もかも……全てを消し去ってしまうのである。 「忘れるなよ、北岡。俺たちはここで一緒に帰ることができても、結局敵同士になる」 「忘れるかよ。こっちとしても俺に変な友情を抱いて欲しくはないからさ。……俺もそんなライダーを倒せば、少しは心が痛むしなぁ」 「……よく言う」 二人はライダーであり、非情になりきれないという特徴を除いて正反対。 が、やはり同じ世界のライダーというだけあって、二人で協力できるという点では大きなアドバンテージとなる。 二人は少し安心感を覚えていた。 「どうやらこの近辺に城戸や浅倉はいないみたいだね」 「同じ世界の人間は近くに飛ばされるというお前の仮説は間違ってたわけだ」 「いや、まだこの近くにいるかもしれないだろ。……まあ、浅倉には絶対会いたくないけどさ」 浅倉威。狂った連続殺人犯で、「自分を無罪にできなかった」と弁護士の北岡に対して何かと悪い執着を抱いている、北岡の知りうる限り最も性質の悪い参加者である。 彼が「同じ世界だから」という理由でストップしてくれるとは、北岡は思えなかった。 蓮も同様に考えている。彼は弟さえも「ウザい」の一言で手にかけたほどの男である。信用できるはずがない。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
466 :共同戦線 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:14:45 ID:zQgHOdUK - 「でも、城戸もどうだろうねぇ。あいつなら、自分の世界を守るためでも……殺し合いなんてしないだろうしさ」
「……あいつはバカだが、俺たちよりずっとマシな人間だ」 「そいつはよく理解してるよ。俺としては協力してくれないヤツはここで死んでもらっても構わないんだけど、サバイブのカードくらいはもらっておきたいし、まあ合流だけはしておいた方がいいだろうね」 この言葉の裏には、「もしかしたら城戸も協力してくれるかもしれない」という期待も込められていた。 それに、城戸真司と秋山蓮のコンビネーションが完成すれば、北岡としても心強い。 かつて一度だけ彼らと協力して戦ったことがあったが、それが結果的にモンスターを倒したのも事実(結局、ライダー同士の戦いになってしまったのは触れないでおこう)。 やはり城戸真司を手放すのは手痛かった。 捜索をやめてしまうことに、得は無い。 北岡がそんなことを考えた刹那。 目の前の茂みから人の気配を感じることに気づいた。 「北岡」 「ああ」 二人はそれぞれ、デッキを握る。 現実世界で戦ったことはほぼ無いのだが、あまり容量は変わらないだろう。 目の前にいる何者かを警戒しつつ、二人は蓮に支給された《ディスカリバー》という剣を構える。 この森林の中で鏡になるものといえば、この程度だろう。 「城戸だったら都合が良いんだけど」 「そううまくはいかない。……多分な」 目の前から現れた人影……それはビジュアル系バンドのような服装・メイクの──いかにも『悪役』な面の男である。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
467 :共同戦線 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:15:38 ID:zQgHOdUK - 「俺たちの世界の人間じゃなさそうだな」
「ああ。……倒すしかないわけだ」 二人としても、人間の姿をした敵を殺すことには抵抗がある。 モンスターの餌として、人間を食わせるライダーもいるが、彼らにとってのモンスターの餌はモンスターだ。 が、うまい具合にディスカリバーがある。わざわざライダーに変身するまでもなく敵を殺せる。 「……貴様ら、『仮面ライダー』とかいうやつか?」 その男は、剣を持った人間を相手にするには、嫌に冷静にそう訊いた。 そうした雰囲気が怪しいのは、蓮も北岡もなんとなくわかっている。 蓮は、剣を手放さないまま答える。 「ああ、そうだが」 「……そうか。それは面白くなりそうだ」 その男は、人間ではなかった。 男は笑いながら、グロテスクな容姿の怪人──バッドファンガイアに変わっていった。 「「──変身!!」」 その姿を見て警戒した二人は、それが一体どういった現象なのかなど考えようともせず、仮面ライダーに変身する。 黒いライダー、ナイト。緑のライダー、ゾルダ。 奇しくも、ナイトは敵と同じ「コウモリ」のライダーだった。 「それがお前らの世界のライダーか。二人まとめてかかってこい」 かつて敵だった二人のライダーは、強敵を相手にどれだけのコンビネーションを見せることができるのか。 二人のライダーと、一人の王。 己の世界と願いをかけた戦いが始まった。 【1日目 昼】 【B−8 森林】 【北岡秀一@仮面ライダー龍騎】 【時間軸】第34話終了後 【状態】健康 仮面ライダーゾルダに変身中 【装備】ゾルダのデッキ@仮面ライダー龍騎 【道具】支給品一式、不明支給品(0〜2) 【思考・状況】 1:自分の世界のために他世界の人間を倒す。 2:まずは目の前の敵・バッドファンガイアを倒す。 3:蓮と協力する。協力できるなら、同じ世界の人間と協力したい。 4:同じ世界の人間を捜す(城戸優先)。浅倉とは会いたくない。 5:城戸が協力しないとしても、サバイブのカードを手に入れておきたい。 6:蓮や協力者と決着をつけるのは元の世界に帰ってから。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
468 :共同戦線 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:17:13 ID:zQgHOdUK - 【秋山蓮@仮面ライダー龍騎】
【時間軸】第34話終了後 【状態】健康 仮面ライダーナイトに変身中 【装備】ナイトのデッキ@仮面ライダー龍騎、ディスカリバー@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式、不明支給品(0〜1) 【思考・状況】 1:自分の世界のために他世界の人間を倒す。 2:まずは目の前の敵・バッドファンガイアを倒す。 3:蓮と協力する。協力できるなら、同じ世界の人間と協力したい。 4:同じ世界の人間を捜す(城戸優先)。浅倉とは会いたくない。 5:北岡や協力者と決着をつけるのは元の世界に帰ってから。 【備考】 ※ サバイブのカードは没収されています(蓮は気づいていない)。 【キング@仮面ライダーキバ】 【時間軸】現代編/復活後 【状態】健康 バッドファンガイアに変身中 【装備】不明 【道具】支給品一式、不明支給品(1〜3) 【思考・状況】 1:ゲームに乗る。 2:目の前の仮面ライダーを殺す。 【備考】 ※ 現在のところ、上記以外の思考は不明です。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
469 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 14:18:22 ID:zQgHOdUK - 以上、投下終了です。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
473 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 16:12:40 ID:zQgHOdUK - 只今より、アポロガイストを投下します。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
474 :宇宙一迷惑な男 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 16:16:59 ID:zQgHOdUK - かつて仮面ライダーディケイドとの戦闘の結果、塵となった男──アポロガイストは、世界をまたに駆けた
殺し合いの場で、与えられた武器を眺めていた。 「……これは、龍騎の世界の変身ベルトか」 ガイに支給されたデッキは《シザース》。ボルキャンサーと契約した仮面ライダーである。 ある世界では願いをかけた殺し合いに、ある世界では被告人の判決を決する裁判の場に存在していたアイテムであり、どちらにせよ龍騎のいる世界から持ち込まれたものだろう。 一つ目の支給品は汎用性があるため、バッグには戻さず白いスーツのポケットに入れる。 「それにもうひとつ……」 彼への支給品はひとつではない。 これもまた、ある世界で仮面ライダーが使っていた道具である。 「……ディスクアニマルか」 響鬼の世界で猛士と呼ばれる組織の人間が使用するアイテム、ディスクアニマルである。 彼に支給されたのはその中でも特に活躍の多い《アカネタカ》と呼ばれるディスクアニマルだ。 「これだけあれば充分だ。 我に新しい命を与えた、偉大なる大ショッカーの意思と共に、私は今から世界にとって迷惑な存在となる!!」 彼はかつて宣告したとおり、『迷惑な存在』となって蘇った。 全ての敵を葬り去り、全ての世界を破壊するために。 【1日目 昼】 【A−7 森林】 【アポロガイスト@仮面ライダーディケイド】 【時間軸】死亡後 【状態】健康 【装備】シザースのデッキ@仮面ライダー龍騎 【道具】支給品一式、ディスクアニマル(アカネタカ)@仮面ライダー響鬼 【思考・状況】 1:大ショッカーの意思通り、全ての敵を倒し、世界を破壊する。 2:全てのライダーと怪人にとって迷惑な存在となる。 【備考】 ※ スーパーアポロガイストの状態ですが、能力は抑えられています。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
475 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 16:19:20 ID:zQgHOdUK - 投下終了です。
別件: そろそろwikiが必要だと思いますが、どなたか作れる方いませんか?
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
481 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:44:43 ID:zQgHOdUK - 感想をくれた>>476さん、希望通りまとめを作ってくれた>>479さん、本当にありがとうございます。
只今より、投下を開始します。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
482 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:45:32 ID:zQgHOdUK - 「いやぁ……良かったですよ、最初に出会った人が木場さんみたいな人で」
「いえ、僕も左くんみたいな人が協力してくれて心強いです」 左翔太郎が最初に出会った人──それは、木場勇治という青年だった。 彼の風貌に乱れはなく、好青年のオーラをどことなく漂わせる。 彼らが出会ったのは、ほんの数十分前だった。 『ある感情』を前に軽率な行動に出ようとした翔太郎を止めたのが、木場という男だった。 「それでも、僕ら敵なんですよね……」 木場にはどこか消極的な面があったが、殺し合いを進んでするような人間には見えない。 無論、演技という可能性もあるが、こうした気弱な面はリアルで、どこか本心を言っているという感じが強かった。 彼は「殺し合いをしない」と言い切りながらも自分の世界に未練があるような……そんな風に呟く。 まあ、当然のことだろうと思っていた。 翔太郎にとっても風都は大事な街で……それを守るためには、殺し合いに乗っていてもおかしくほどだった。 むしろ、刃を取らないことは風都を裏切ることだという想いが一瞬でも彼を殺し合いに向けようとしていた。 そんなところに彼が現れ、殺し合いの場所ではなく……まるで喫茶店で何か共通点でも見つけて話しかけてくれたかのように、自然に話しかけてくれたのが木場勇治だった。 そんな彼の心を、マイナス面に向けさせてはならないと翔太郎は一言、呟く。 「いや、……世界の破壊なんて、俺がさせねえよ」 翔太郎は根拠もなく、そう言ってみせた。 本人に自信があるわけではないが、風都を守る『仮面ライダー』として他人を安心させるのは絶対条件だ。 そんな翔太郎の態度に、木場が答える。 「……そうですよね。僕らひとりひとりが『世界のため』とかじゃなく、『周りのために』やっていけば、いいと思うんです」 「いいこと言うじゃねえか、木場さん!」 木場は内向的な敬語で、翔太郎は外向的な口調だった。 あたかも、根暗が明るい人に絡まれているかのような光景だが、木場としてもこれは悪い気分ではなかった。 実際に木場が会ってきた「明るい人」には木場が言うことを、「漫画のようだ」と笑う人が多かった。……が、翔太郎の場合は違う。 はっきりと、「いいこと」と言い切ってくれる人間は珍しかった。当然、悪い気分にはならない。 木場は軽く笑う。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
483 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:46:15 ID:zQgHOdUK - 「僕も正直、世界の崩壊なんていわれても実感沸かないんです。まるで漫画の世界みたいで……」
「……でも、仮面ライダーはいたんだろ?」 「ええ。きっと、ファイズのことだと思います。僕たちの世界ではそういう呼び名はなかったので……」 「なら、仮面ライダーが世界の破壊を止めてくれるさ。何たって、仮面ライダーは世界を守る……」 と、調子づいて翔太郎は仮面ライダーの話をはじめる。 彼にとっては、自分自身のことだが、少し調子に乗って仮面ライダーの良い噂をしてしまうのが彼の悪い癖だった。 「──いえ、僕らの世界では『ファイズ』は敵です」 木場は仮面ライダーが味方であることを、否定する。 今の彼の知る「仮面ライダーファイズ」は敵でしかないのだから── 「ヤツは、人間と共存しようとしている者を殺す悪魔なんです」 「……木場さん、あんたの口からそんな言葉を聞くなんて……。それに、『人間を共存しようとしている者』って……」 「僕らの世界には、『オルフェノク』という……いわば怪人がいます。 元は人間なんですが、一部のオルフェノクは力を利用して悪の道に走り、一部のオルフェノクは人間の心を持ったまま……。 その悪のオルフェノクの力になるのが、『ファイズ』の力です」 彼の言う、オルフェノクという存在はおそらくドーパントのことだろうと翔太郎は推測する。 元は人間で、力を利用して悪の道に走るものがいる、といった共通点から導き出した推論だ。 世界が違えば、ものの名称もまた違ってくる。『仮面ライダー』が『ファイズ』と呼ばれているのもその例のひとつだ。 「……わかりました。 木場さんの世界では、『仮面ライダー』と『オルフェノク』はその役目を逆転している……か。気をつけないとな」 「ええ。左さんも両方の存在に気をつけてください。軽率な行動をして、取り返しのつかないことになりますから……」 迂闊に、オルフェノクを倒してしまう可能性だってあるのだ。 ただ、この時点で誤解をしているのは木場も同じである。ファイズについて誤解をした状態でここに呼ばれているため、『軽率な行動』をしてしまうのは木場も同じ。 ファイズを倒してしまえば、相手がどうなってしまうのか。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
484 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:47:26 ID:zQgHOdUK - ──その刹那。
さらにその誤解を誘発する出来事が、二人を襲った。 前方の倉庫の影から、俊敏な動きで『仮面ライダー』が現れた。 彼は『カリス』と呼ばれるライダーで、木場と翔太郎、いずれのいた世界とも違う『剣の世界』からのライダーである。 その手に握られた醒弓カリスアローが生身の二人を、不意の襲った。 相手が生身なら、APを消費するまでもなかった。 完全に不意をつかれた翔太郎は、変身する間さえ無かった。 不運にも、カリスアローは翔太郎へと伸びている。それを、とても避けられそうにはなかった。 「危ない!!」 木場の声が、自分の目の前から聞こえる。 ……が、そこにいるのは木場ではなく灰色の怪物だった。 ホースオルフェノク。 木場勇治のもうひとつの姿である。 「木場さん……」 「あなたはここから離れたほうがいい。敵は人間じゃない」 カリスアローを左手の盾で防ぎながら、ホースオルフェノクは言う。 が、そんなホースオルフェノクの声を他所に、翔太郎は『ロストドライバー』を腰に撒く。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
485 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:48:08 ID:zQgHOdUK - 「水臭いぜ、木場さん。あんた言ったよなぁ……仮面ライダーは敵だって」
彼の手に握られたジョーカーメモリを、その挿入口に差し込んだ。 「変身!!」 ──ジョォカァァァ 「忘れるなよ木場さん、仮面ライダーは人の味方であるべきなんだ 悪のライダーなんて、俺がぶっつぶしてやる!」 翔太郎が変身したのは、仮面ライダージョーカー。 ファイズやカリスと同じく、黒いライダーだった。 が、それらのライダーとは違い、『敵』ではない。 「左くん……とにかく、このライダーと戦おう。話は後だ!」 ジョーカーとホースオルフェノクは、互いの拳をカリスにぶつける。 それだけで充分強力な一撃だったため、カリスは衝撃で後ずさる。 「……別世界のライダーだったか」 カリスも負けじと反撃する。 ──TORNADO── カリスはハートの6をラウズさせ、カリスアローからホークトルネードを発射した。 まずはそれをホースオルフェノクの胸に突き刺す。 「うっ……!!」 「木場さん……っ!! ちくしょう!!」 迫り来るジョーカーを前に、カリスはハートの3をラウズさせた。 ──CHOP── ジョーカーの肩に、強力なヘッドチョップを送り込む。 カリスはそのまま、弱ったジョーカーをその場で蹴り飛ばした。 仮面ライダージョーカーは、アンデッドのジョーカーを相手にするには弱すぎたのだ。 相手の弱り具合を察したカリスは、そのままジョーカーをねらい目に、三枚のカードをラウズさせる。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
486 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:49:09 ID:zQgHOdUK - ──FLOAT──
──DRILL── ──TORNARD── 常に敵にとどめを刺してきた必殺技・スピニングダンスである。 ジョーカーの頭上へ高く飛んだカリスは、そのままベーゴマのように高速回転し、ジョーカーに突き刺すようなキックを送り込む。 ──が、そこにいるのはジョーカーではなかった。 ホースオルフェノクの胸板に突き刺さったカリスの脚は、そこに青い炎を作り出した。 「……木場さんっ!!」 上級オルフェノクでありながら、打ち所が悪かった。 二度の攻撃が同じ箇所に命中し、そのとどめの一撃はあまりに強力だった。 「……時間切れか」 カリスはそのまま、翔太郎たちのほうを見ながら逃げていく。 とりあえず、この戦いで翔太郎だけは助かった──。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
487 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:49:58 ID:zQgHOdUK - △ ▽
「……木場さん」 「良かった……左くんが無事で……」 「喋るな、木場さん」 上半身だけが不完全に木場勇治の姿になったホースオルフェノクは、翔太郎の顔を見て笑う。 めらめらと、彼の周りを青い炎が燃えていた。 人間と違って、それが助からない合図だというのはよくわかる。 だが、翔太郎は何とかしてそれを助けようとしていた。 「そうだ……僕の支給品は持っていってくれ……どうせ……助からないから……」 「そんな事言うなよ、木場さん!!」 「世界を救うために……行けよ、人類の味方……仮面ライダー……」 木場は静かに笑う。 そのまま、木場の全てを青い炎が焼き尽くし、全ては灰になった。 ホースオルフェノクも、木場勇治もそこから消え去っていく。 翔太郎が、灰を手で掬ったが、それが木場勇治の姿になることはもう、無かった。 「木場さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!」 左翔太郎の叫びが、G−7エリアに響いた。 【木場勇治@仮面ライダー555 死亡】 残り59人 △ ▽
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
488 :ゆれるH/守りたい世界 ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 18:52:30 ID:zQgHOdUK - 「逝ったか……」
相川始は、翔太郎の雄たけびを聞いて、どこか物悲しそうな表情で呟いた。 彼こそ、木場勇治を葬った仮面ライダーカリスその人である。 (剣崎……俺はこれでよかったんだろうか?) 彼にとって、栗原親子は命よりも大切な存在であった。 その命を散らせないため、彼女たちのいる世界を滅ぼさせないため、始は殺し合いに乗ったのだ。 他人の命さえ、奪うという覚悟をもって。 (あの『ジョーカーの男』もいずれは……いや、あの時、一緒に殺しておいてやるべきだったか?) もしも栗原親子が目の前で死んだら……始はその心の痛みに耐えられなくなるだろう。 それを、あの『ジョーカーの男』──左翔太郎は今、体感しているのだろうか。 ならば、いっそ楽にしてやるべきだっただろうか。 (いや、ヤツも結局は仮面ライダー……そして、『ジョーカー』を背負う男か……この程度でへばっているようなら、俺ともう一度会うこともなく死んでいるだろう) 始は、そのまま翔太郎の雄たけびに背を向けて行った。
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
492 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 20:43:37 ID:zQgHOdUK - >>489-490
代理投下&感想ありがとうございます。 まとめサイトができたということで、昨日までに投下された作品を収録してきました。 目安は投下後24時間程度でしょうか?
|
- 平成TVシリーズの仮面ライダーでライダーバトル
494 : ◆LQDxlRz1mQ [sage]:2010/11/23(火) 22:55:28 ID:zQgHOdUK - ところで、さきほどルールを再読したところ、ライダーロワnextと違って支給品数はデフォルトを別として1〜3つのように書いてありましたので、勝手ながら他の書き手さんのこれまでの作品の不明支給品数を修正しておきました。
何か問題があったら言ってください。
|