- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
258 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:41:45 ID:8gbvwWcm -
ドールズダンス〜人形達の舞踏〜 第2場〜真夜中のサーカスへ〜 ラプラスの魔「さてさて皆様、ここまで『からくりメイデン』によくおつきあいくださいました」 ラプラスの魔「白薔薇の率いる自動人形と、強き人間たちを味方に付けた薔薇乙女たち…遂に役者は揃い、『ショウ』は幕を上げようとしています」 ラプラスの魔「彼ら彼女らは果たして誰一人欠けることなく帰還する事が出来るのでしょうか?」 ラプラスの魔「皆様どうか、お静かに……」 ラプラスの魔「ドールズダンス編の幕が上がります。どうか一瞬たりともお見のがしないように……」
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
259 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:44:12 ID:8gbvwWcm -
雛苺「マサル〜」 勝「……」カチャカチャ 雛苺「マサルマサル〜」ゆさゆさ 勝「あ!このギミックは……!!平間の奴め」ニヤニヤ 雛苺「マサルマサルマサル〜!!!!」ぶんぶんぶん!! 勝「えっ!?うわあああぁ!!雛苺っ!?」 雛苺「もうっ!マサルはジャコに付きっきりだったのよ!」 勝「ああ、ごめんね。ジャコの調整してたらついつい熱中しちゃって……いったいどうしたの?」 雛苺「ジャコのアタッシュケースに手紙が入ってたのよ。読んで〜」 勝「はいはい。ええと〜」カサ…ッ 『こわれてたとこはカンペキに直しといた。あと今度ジャコをこわしたら100回ぶんなぐる!!平間』 勝「……」 雛苺「ねぇねぇ、何て書いてあるの〜?」 勝「何でもないよ、雛苺」サッ 雛苺「うゆ?どうして手紙を隠すのよ〜?それにお顔が引きつってるのよ?」 勝「な、何でもないよ。あははは……。それよりも、ぼくはまだジャコをいじってて忙しいから雛苺は遊んできなよ」 雛苺「お手紙がちょっと気になるけど、わかったのよ。みんなの所に行って来るの」
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
260 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:45:19 ID:8gbvwWcm -
雛苺「忙し〜いマサルの〜ジャマしちゃいけないの〜よ〜♪」テクテク ギイ「歯車はマリオネットの命だ。一個でも欠けたり不完全な部品があればそのマリオネットは少しも動くことはない」カチャカチャ… しろがね「はあ……」 ギイ「ほう、暫くしない内にあるるかんのギミックを調整したのか。出力を上げつつ重量を削るとは流石エレオノールだ。講師である僕の鼻も高い」 しろがね「あのう……」 ギイ「どうしたんだい?エレオノール」 しろがね「先生のドールがこちらを睨んでいるのですが…」 金糸雀(これ以上ギイさんに近づかないでギイさんはカナのパートナーかしらお願いだからギイさんにくっつかないでカナからギイさんを取らないで) ゴゴゴゴゴゴ… しろがね「何というか、執念を感じます…」 雛苺(金糸雀泣いてるの!!) ギイ「はは、金糸雀はやきもちやきだなぁ。エレオノール、これは金糸雀と君の親睦を深めるチャンスだ。僕は退散しよう」タッ 雛苺(忙しい人はジャマしちゃいけないのよね。ヒナも退散するの)タッ しろがね「ギ、ギイ先生〜っ!?」 金糸雀「……」グスッ… しろがね「……」 金糸雀「……」 しろがね「……」 しろがね「な、中町サーカス団員しろがね。アクロバットをやります……」
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
261 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:48:24 ID:8gbvwWcm -
雛苺「ふい−っ。あんなに悔しそうな金糸雀は初めてなのよ〜。うゆっ!?誰かいるのよ?」こそっ 蒼星石「レンピカ、スィドリーム!!」 レンピカ「……」カチカチ スィドリーム「……」カチカチ コオオオオオオオオオ…… 蒼星石(よし!スィドリームに拒否反応はない!!) 真紅「スィドリームは完全に貴女に従っているわ。流石は双子と言ったところね」 蒼星石「スィドリームは素直だから助かるよ。ただ、人工聖霊を二つ従えても君には遠く及ばないけどね」 真紅「しろがねは媒介としては間違いなく最高よ。それでも少し不安になるわね……」 蒼星石「うん、確かに敵は計り知れないかもしれない。でも僕たちにはマスターやしろがねさん達がいるんだ。心配ないよ」 真紅「そうね。それに無事に帰って来ないと貴女の帽子が大変な目に合うものね」クスッ 蒼星石「ふふ、約束したから絶対に帰って来るさ」 雛苺(ヒナにはマサルがいるの。絶対みんな無事で帰ってくるのよ!!)
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
262 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:51:02 ID:8gbvwWcm -
雛苺「真紅も蒼星石も忙しそうだったのよ〜♪だから〜ジャマしちゃ〜メッ!なのよ〜♪」テクテク 雛苺(あっ、またギイさん!それに、あの人は…え〜と…) 鳴海「189、190…」ビシッ!ダンッ! ギイ「拳法の特訓か。戦いに向けて休むようフウに言われていたのに……やはりイノシシマンに言葉は理解出来ないのかな」 鳴海「うるせぇ、昔っから体を動かさなきゃ寝れねぇんだよ!」ポタッ…ポタッ… ギイ「石器人の習慣などに興味はないが、なぜ上着を脱がない?サハラの昼の暑さは機内にいても相当なものだ。まさか脳みそまで筋肉で出来ている訳ではあるまい」 鳴海「それは…」ピタ… ギイ「勝にその機械の手足を見せたくないからか?」 鳴海「……」 ギイ「安心しろ。勝はその手足を見てもお前を恐れはしない。お前も勝がそういった男でないことは知っているだろう」 鳴海「ああ。でも俺は一番見せたくないモノを見られちまったんだ…」 鳴海「『デモン』の顔を…よぉ……」 ギイ「そうか…」 雛苺(でもん…?マサルに見られちゃいけないの?) 雛苺「ふい〜。たっぷり探検してきたの〜」 雛苺「あと会っていないのは……」 雛苺(水銀燈……!!)ゴーン! 雛苺「水銀燈はちょっと怖いのよ。羽でぶわ〜ってやられたりするのは絶対に嫌なのよ〜!!」 水銀燈「ねぇ、ちょっと」 雛苺「〜〜〜〜ッッ!!」ビクククッ!! 雛苺「す、水銀燈ッッ!!」ビクッ 水銀燈「何よ、そんなに驚いて。まあ良いわ。メンバー全員をコックピットに集めて頂戴」 水銀燈「頼んだわよ……」ふっ 雛苺(あれ、水銀燈いま笑った……!?)
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- 【からくりメイデン】〜La Pucelle de Karakuri〜
263 :【第2場】[sage]:2010/11/11(木) 22:52:35 ID:8gbvwWcm -
〜コックピット〜 フウ《やあ、みんな集まってくれたかな?出発の時は慌ただしくて出来なかったが、作戦会議を始めさせてもらおう》 しろがね「テレビで動画を通してリアルタイムで話をしているのに、ほとんど時間差や画像の乱れがありませんね」 ギイ「フウの奴め、また特許クラスの技術を開発したな」 フウ《いくら君たちが自分の意志でゲェムに参加したとはいえ、私にはこの限らた時間の中で君たちに奴らと戦う為の知識を教える義務がある》 フウ《今から自動人形を破壊する方法と最古の四人について、私の知っている事を全て教えるとしよう》 真紅「戦う前に少しでも敵の能力を知ることが出来ればだいぶ戦いが楽になるわね」 鳴海「おい、その前に勝がいないぞ」 雛苺「今はマサルのジャマをしちゃいけないの。ヒナが後でちゃんと教えるから平気なのよ」 ギイ「多少不安だが、時間がない。良しとするか」
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