- 【RoadTo】キャプテン森崎39【Brazil】
186 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:39:02 ID:h6UlLDdF - >E 「わさビーフ買ってこいよ。それで帳消しにしてやるよ」
中山「…インドネシアで、売ってるのか?アレ」 森崎「現地日本人向けの食料品店ならあるかも知れねーぞ」 中山「プッ………ハハハハハハ」 森崎「わはははは!」 *中山→(????)→森崎が解消されました。
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187 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:39:14 ID:h6UlLDdF - 見上「良くやった。まずはそう言っておこう…だがこんな所で満足してはいけないのは言うまでもない」
試合直後の見上は顔も声も固いままだった。こんな時位柔らかい態度になってもいいだろうに、と思う選手が 居なかった訳でもないが、誰も口に出さなかったのは見上とはこういう監督だと受け入れていたのだろう。 見上「予選前私は言ったな。今のお前たちはアジアレベルでは突出して強く、余程の間違いが無ければ お前たちの予選突破は確実だと。そして多少の手間取った場面を除けば事実そうなった。 実力面で見れば当然の事をしただけに過ぎんのだ。日本に帰れば確実にマスコミにちやほやされるだろうが、 それでいい気になっていたらまた世界の壁に絶望するだけ…そうなりたくなければ、精進を心がけろ。いいな」 全日本メンバー『はい』 見上「…では、ホテルに戻れ。既にスタッフがささやかなパーティを用意してくれている。 英気を養うのも仕事の内だ、有難く頂いておけ」 井手「中国と韓国の試合は俺がしっかり見ておくから、皆さんはゆっくり休んで下さい!」 全日本メンバー『はい!』
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188 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:39:43 ID:h6UlLDdF - それでもやはり予選突破確定の事実は喜ばしい物であり、そこかしこで頬が緩み始める。
異国にて長い大会を勝ち抜いた。これでやっと一安心。勿論先を見据えるのは必要だが、 今は一休みしよう…井出を会場に残した選手たちはそんな心境でホテルに戻った。 全日本メンバー『おおおお〜…!』 数十分後、彼らは歓声を上げていた。貸切にされたホテルのパーティ会場で 約半月ぶりに目にする日本食がビュッフェで用意されていたのである。 陽子「ハーイ、皆さん!今日はたっぷり楽しんでいってねー!」 賀茂「日本サッカー協会の奢りだ!現地の日本人コックを雇ったんだからしっかり味わえよ!」 片桐「とは言っても、体調を崩す様な暴飲暴食はするなよ」
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189 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:39:53 ID:h6UlLDdF - 松山「あれっ…ええと、片桐さんは知っていますが、そちらのお二人は…?」
見上「紹介しよう。片桐くんの妹の片桐陽子くん、それから私と同期の賀茂港だ。 二人とも日本サッカー協会の一員であり、今回の予選参加でも色々手を回してもらっている」 岬「賀茂港…ひょっとして、以前の日本代表キャプテンの?」 賀茂「おっ、良く知っているじゃねえか。そうとも、闘将賀茂とはこの俺の事よ!」 三杉「(僕が知っているのは選手潰しの賀茂だけどね…)」 石崎「ど、どーも、初めまして!ぼ、僕石崎了って言います!」 陽子「うん、知っているわよ。全日本ユースの選手は勿論、選ばれなかった佐野くんや長野くんの事だって調べてあるんだから」 高杉「佐野や長野の事まで?そりゃ凄い。女性は中々サッカーに興味を持ってくれませんから、嬉しいですね」
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190 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:40:07 ID:h6UlLDdF - そして和気藹々とパーティが始まり…かけた所で一騒動あった。
陽子「そりゃあそうよ、私はそんじょそこらの女とはサッカー知識が段違いよ。ねー、森崎くん?」 パチン♪ 森崎「へ?あ、ああそうだけ…どっ!?」 ギラリ… なんと陽子が茶目っ気たっぷりに森崎にウィンクを飛ばしてきたのである。ただのウィンクと言うなかれ、 サッカーに打ち込むあまり女っ気の無い青春を過ごしてきた若者達が多いこのメンバーの中で、 初対面の筈の若い女性がいきなり親しげな態度を取ったら騒ぐなと言うのが無理である。 特にその相手が特にモテるタイプではなく、本人も浮ついた話が無かった筈の森崎なら尚更だ。
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191 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:40:19 ID:h6UlLDdF - 早田「おおっ?森崎ちゃんよ、お前この娘とどういう関係だ?」
次藤「さっきのやり取りの直後けん、シラは切れんめぇ?」 反町「なんだ、やる事はちゃんとやっていたのかお前」 山森「中学時代のキャプテンはかなり硬派だったんですけどね」 葵「おお〜、流石キーパー!手も早いんですね!」 中里「この様な器量良しを確保しておくとは隅に置けぬのう」 石崎「なっ…お、お前本当に陽子さんとそういう関係なのか!?」 高杉「き、貴様ァ!女に興味が無さそうな態度取っていた癖に!」 あれよあれよと言う間に取り囲まれる森崎。多くの視線は純粋にからかいか祝福に基づいた物だったが、 中には嫉妬に燃える瞳も少なくない。特に森崎に好意を抱かない者達には。
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192 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 15:40:28 ID:h6UlLDdF - 森崎「(ぐおっ、なんでいきなりこんな事になっちまってるんだ!ええい、どう切り抜ける!?)」
A 「ターコ、俺は少なくとも現役の間は女を作る気は無えよ」ストイックに決める。 B 「そんなんじゃねえよ。ブラジルでお世話になっただけだ」ビジネス関係だと主張する。 C 「フフン、説明してやらねえよ。好き勝手に想像しな」開き直る。 D 「まあ何回かデートに行った仲ではあるぞ」多少誇張して威張る。 E 「一緒に海に行った事があるぜ。どうだ、参ったか!」爆弾発言でカウンター。 F 「俺、パルメイラスと契約延長したら指輪を買うんだ…」とってつけの大法螺を吹く。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて ☆2010/11/8 16:30:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 20 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
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193 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 17:29:22 ID:h6UlLDdF - 能力値公開スレにサウジアラビアユースのデータを乗せました。
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194 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 17:52:46 ID:h6UlLDdF - >F 「俺、パルメイラスと契約延長したら指輪を買うんだ…」とってつけの大法螺を吹く。
ムクムクッ… 何の前触れも無く降って湧いたピンチに森崎は最初こそ慌てたが、次は彼の悪戯心が首をもたげてしまった。 こうなるといざと言う時は利害や理屈を瞬時に算出してくれる彼の頭脳も何処かに追いやられてしまう。 故に森崎はニヤリと笑いながら大法螺を吹いた。吹いてしまった。 森崎「俺、パルメイラスと契約延長したら指輪を買うんだ…」 ピキーン…
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195 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 17:52:59 ID:h6UlLDdF - あっと言う間に時間が凍る。だがそれが溶け出すのもすぐだった。
日向「ブフォッ!?ンゲガッ!」 まず輪に加わらなかったが偶然聞こえる距離に居た日向が食べ物を喉に詰まらせ。 ポトッ…カシャン! 三杉が持っていたシャンパングラスを床に落とし。 岬「………」 岬は声こそ上げなかったものの、目を丸くして硬直していた。
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196 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 17:53:11 ID:h6UlLDdF - 中山「え…マ、マジなのか?」
山森「キ、キャプテン…?」 松山「…そ、そこまで…?」 来生「え?何何、何の話?」 滝「バカ、黙ってろ!」 井沢「な、なんてこった…」 早田「………は?」 石崎「な、な、なんだと…!」 あまりの爆弾発言にチームメイトの誰もが呆気に取られ、森崎の発言の真偽を考える余裕すら無くす。 見上、賀茂、片桐の大人3人組ですら迂闊に口を挟めない空気になった時、陽子は…
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197 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 17:53:24 ID:h6UlLDdF - 【分岐】http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて
!card と書き込むとランダムでトランプの絵柄が出るので、(!は半角)書き込んでみて下さい。 (ageでもsageでも構いませんが、★も含めて一回の判定の全文をコピペされてない場合は無効です) 先着(順番通りじゃない書き込みは無効)で ★ときめきメモリサキ→!card★ と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。 JOKER→「ちょっとォ森崎くん、それはまだ秘密だって約束だったでしょ!」なにィイイイ!? ダイヤ→ポッと頬を赤らめ、次いで憂鬱な顔になり、会場から退場していった… ハート→「もーやだ森崎くん、気が早いわよ!」あっけらかんとしていた。満更でもなさそうだ。 スペード→「あっちゃーやられた。こう切り返されるとは思わなかったわ」ただのジョークにされた。 クラブ→「森崎くん!ジョークでも言って良い事と悪い事があるのよ!」真面目に怒られたお…
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200 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:31:58 ID:h6UlLDdF - ★ときめきメモリサキ→ ダイヤ7 ★
ダイヤ→ポッと頬を赤らめ、次いで憂鬱な顔になり、会場から退場していった… ----------------------------------------------------------------------------- ポッ。 そんな効果音が聞こえてきそうな程陽子は分かりやすく頬を染めた。 その姿は普段の快活で人懐っこい彼女には無い可憐さがあり、思わず森崎も息を飲む程だった。 森崎「(うぉ!?もしかしてこれってホームラン?瓢箪から駒?…あれ?)」 だが陽子の恥らう乙女の姿は長続きせず、今度は憂鬱な表情になった。それはそれで別の儚い美しさがあったが、 彼女が踵を返しパーティ会場から出て行った為それが観賞の対象になる事はなかった。 しばし重い静寂が流れた後、森崎はどうしていいか分からないまま呟いた。 森崎「よ、陽子さん…?な、何なんだ今の反応は」
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201 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:32:15 ID:h6UlLDdF - 石崎「知るかっ!畜生!」
早田「確かに分かり辛いけど、追いかけた方が良いんじゃねーの?」 松山「そ、そうだぞ森崎。ちゃんと話し合うべきだ」 森崎「そ、そうだな。追いかけてくる!」 今更その場のノリでした、等と言える筈も無い森崎は陽子の後を追いかけようとし… ガシッ! 森崎「グゲッ!………あ」 片桐「……………」 片桐に襟首を掴まれて止まらざるを得なかった。
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202 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:32:27 ID:h6UlLDdF - 片桐「森崎…」
森崎「は、ははははい!(こ、怖ェ!サングラスで表情が分からんから怖ェ!)」 片桐「悪いが、少し時間を貰おうか」 森崎「…はい…(なんてこった。どうなっちまうんだ俺…)」 ザッザッザッ… 賀茂「あ〜あ、やっちまったなアイツ」 見上「馬鹿者が。若さにも程がある」 全日本メンバー「(うわあ…どうしたらいいんだこれ)」「(まさかあの二人、殴り合いしたりしないよな?)」 「(さっきまで森崎が羨ましかったけど、今はやっぱり良いや)」「(こんな所であんな爆弾発言しちゃあなあ…)」
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203 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:32:39 ID:h6UlLDdF - 数分後、森崎はホテル内の片桐と賀茂の部屋に連れてこられていた。
無論彼がこの窮地をどう切り抜けようかと悪知恵をフル回転させていたのは言うまでもない。 ところが彼の予想に反して、片桐の態度はとても穏やかな物だった。 片桐「まあ、座れ。あらかじめ言っておくが、私は別にお前に怒っていないぞ。 陽子本人が望むのなら、お前と交際しようと結婚しようと妨害するつもりはない。 無論、お前が女を弄ぶ様な屑だったら話は別だが今の所そうではない様だしな」 森崎「………へ?」 片桐「兄と言う物は妹に近寄る男を念入りに値踏みし選り好みするのが普通なのかも知れんが… 私やあいつの家庭環境は少々特殊でな。お互いそういう干渉は嫌う性格なのだ」 森崎「そ、そうなんですか…(良かった〜、本当に怒っていないみたいだ)」 プロポーズ紛いの事をぶちかました相手の兄と一線交える必要があるのではないか、と 身構えていた森崎は予想外に穏便な展開に胸を撫で下ろした。 だが片桐が一つ咳払いをすると森崎も再び背筋を正さずには居られなかった。
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204 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:32:52 ID:h6UlLDdF - 片桐「だからその特殊な家庭環境をお前にざっと説明しておく。
お前とあいつが浅からぬ関係となりつつあるのなら、絶対に知っておいて貰わねばならん」 森崎「特殊な家庭環境…って言われても。一体何ですか?」 片桐「…片桐総合グループ。または片桐コンツェルン。名前位は知っているか?」 森崎「へ?ええまあ、時々新聞とかで名前を見る財閥ですけ…ど…へ?ま、まさか?」 片桐「そうだ。私はその財閥の跡取り息子であり、陽子も片桐財閥の令嬢と言う訳だよ」 森崎「………」 そのまま片桐があっさりと明かした事情は森崎の想像の範囲外の内容だった。 彼の中のお嬢様と言う存在のイメージと今までの陽子の言動はまるで噛み合わなかった。
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205 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:33:02 ID:h6UlLDdF - 森崎「な、なんでそんな人達が日本サッカー協会に…」
片桐「一言で言えば、私も陽子も家出中なんだよ」 森崎「い、家出、ですか」 片桐「そうだ。私は若い頃からサッカーに魅せられ、家を飛び出す様な形で日本代表になった。 そして負傷で引退した後も諦め切れず、選手ではなくスタッフとして日本サッカーを発展させようと ここまで我武者羅にやってきた。言い換えれば、家の事を顧みずに自分勝手にやってきたのだ」 森崎「はあ…」 片桐「そんな私の生き方は陽子にはとても羨ましく思えたらしい。あいつは私の代わりに 英才教育を施され、13歳の時点で大学の修士号を得る程厳しく育てられたが、 私以上に自由を渇望していたのだろうな…15歳の時私の所に逃げ込んできたのだ」
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206 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:33:12 ID:h6UlLDdF - 森崎「…何て言うか、今までテレビドラマでしか見た事が無い様な世界の話で実感が湧かないです」
片桐「いきなり聞かされればそういう感想を抱くだろうな。だがこれは現実だ。 ハッピーエンド等保障されていないし、何時終わるかも分からない現実だ」 森崎「ええと…じゃあ、陽子さんには既に許婚が居たりするんですか?」 片桐「私の知る限りでは今の所そうではない。しかしあくまでも今の所、だ。 父とはもう十年以上まともに話をしていないが、何時までも私達兄妹を放っていてくれるとは思えん。 私達以外の後継者が上手くみつからない場合は、どちらかを強制的に連れ戻すかも知れん」 森崎「強制的って…そんな事出来るんですか?」 片桐「簡単だぞ?日本サッカー協会への金の流れに干渉すればいいだけだ」 森崎「なっ…!!」
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207 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:33:22 ID:h6UlLDdF - 圧倒される森崎に意図的に構わずか、もしくは構う余裕も無いのか、片桐は次々と衝撃的な内容を口にしていった。
彼の顔にはサングラスでも隠しきれない苦悩とやり切れなさが溢れていた。 片桐「片桐総合グループの力を持ってすればそれ位の事は簡単だ。 実際にやらなくてもいい、それを匂わすだけで私か陽子は家を継ぎに戻らねばなるまい」 森崎「…なるほど。確かに」 片桐「…しかも、その場合連れ戻されるのは恐らく私ではなく陽子だ」 森崎「へっ?何でですか?こういう世界って、男尊女卑の傾向が強いんじゃ?」 片桐「だからこそだよ。私も陽子も放蕩なイメージが一生拭えない経歴となっている。 男である私が戻っても、今の年齢からでは帝王教育を受けても立派な跡継ぎになれる保障は無い。 陽子はまだ若いが、やはり世間知らずの小娘と見られてしまう。つまり…政略結婚に使われるんだ。 私の方が陽子よりも日本サッカー協会に置ける重要度が高いと言う事情もあるしな」 森崎「………」
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208 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:33:42 ID:h6UlLDdF - 辛さを隠す様に淡々と語る片桐の様に森崎は怒れば良いのか哀れめば良いのか分からなくなり、
口をへの字に結ぶだけにした。それを見た片桐は森崎に背を向け、タバコを胸ポケットから取り出した。 片桐「もしかしたら父は我々をずっと放っておいてくれるかも知れん。母はどちらかと言えば 私と陽子の味方だったしな。だが…この先どうなるか、全く分からん。だから陽子は逃げ出したのだろうな」 森崎「…分かりました」 片桐「………話は以上だ。タバコを吸いたいからもう行ってくれ。ああ、いや。少し待て」 森崎「何ですか?」 片桐「まず…今話した事は内密だぞ。チームメイトには馬鹿兄貴にこってり絞られたとでも言っておけ」 森崎「はい。流石にこんな事軽々しく言えませんよ」 片桐「それともう一つ。そこのテーブルにある鍵は、陽子の部屋の鍵だ」 森崎「えっ!?」
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209 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 19:36:02 ID:h6UlLDdF - 数分後、森崎は陽子の部屋の前に立っていた。「私は朴念仁だからこういう時女はどうされたら嬉しいのか分からん。
入るのも入らないのも自分で決めろ」と言う片桐のぶっきらぼうな言葉を思い出しながら。 森崎「全く、厄介な選択を押し付けやがって…どうしたらいいんだよ…」 彼の心底まいった呟きに答える者は居ない。廊下には彼以外誰も居ないのだから当然である。 こういう時はGKとしての度胸も判断力も、サッカー選手として成り上がる為の野心も悪知恵も全く頼りにならない。 森崎「…ええい、ままよ」 A 今は踏み込むのが正解だ。 B 今はそっとしておくのが正解だ。 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて ☆2010/11/8 21:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
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211 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 23:28:29 ID:h6UlLDdF - >A 今は踏み込むのが正解だ。
森崎「行かない訳ないだろ、常識で考えて」 森崎は自分に言い聞かせる様に呟いてから鍵を差し込もうとし…考え直してドアをノックした。 陽子「…え?誰?」 森崎「森崎だけど…」 陽子「えっ…あ、あの…」 当然と言うべきか、陽子は慌てふためいてロクな受け答えが出来なかった。 森崎自身精神的な余裕は無かったので、問答無用で話を進めたくなってしまう。 森崎「片桐さんから鍵を借りたんだが…入っても大丈夫か?」 陽子「えええっ!?に、兄さんそんな事をしたの!」
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- 【RoadTo】キャプテン森崎39【Brazil】
212 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 23:29:25 ID:h6UlLDdF - 森崎「…後、家の事情も聞かされた」
陽子「………そう」 森崎「入っていいよな?」 陽子「……………」 森崎「入るぞー」 ガチャ。 バタン。 森崎「おわ…」
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213 :2 ◆vD5srW.8hU []:2010/11/08(月) 23:29:39 ID:h6UlLDdF - 中に居たのはビール瓶を蓋を開けるまでもなく手で弄ぶ陽子の姿だった。別に泣いていた訳でなく、
弱弱しく微笑む程度の気力は残っていたが普段とのギャップのせいで逆に痛々しく見えた。 森崎「(こんなにか弱く見える陽子さんは初めてだな…なんか、色っぺえ)」 陽子「ね、森崎くん」 森崎「ん?」 陽子「さっきの…冗談よね?」 A 「ああ、ついその場のノリで言っちゃったんだ。ごめん…」 B 「…う〜ん、半々って所かなあ…」 C 「…分からん。俺にもわからないんだ」 D 「あんなタイミングで言うつもりはなかったけど、冗談じゃないぜ?」 E 「俺はああいう事で冗談を言う男じゃないぜ」 F 「……………」 http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1287909116/l50にて ☆2010/11/9 00:00:00☆ から投票期間を設けます。 そこから 15 票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。
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