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プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2
魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6

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魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6
129 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:06:59 ID:w+iOYddY


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                    【第七話:高気圧少女襲来!】

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魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6
130 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:08:09 ID:w+iOYddY


 カポ〜ン・・・。

 ここは魔法有馬温泉。
 ジュライヘルムの次期神官長候補、津名魅は湯治に来ていた。
 前回、ジェミニの天秤にぶら下って背骨を痛めたから。

「はあ〜〜びばのんのん♪」

 鼻歌を奏でながらご機嫌で湯に浸かる。

「こう良い気持ちですと、何を悩んでいたのかも忘れてしまいますね♪」

 湯煙に桜色の肌を晒しながら呟く。

「・・・そういえば、本当に私は何を悩んでいたのかしら?」

 津名魅の首が左に傾く。
 自分には悩み事があったような気がする。
 あと、何か人に頼んでいた気がする。

「まあ、思いだせないなら大した事ではありませんね♪」

 津名魅は、いきなり物語の主題を忘却してしまった。
 おポンチにも程があろう。

「津名魅さまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!??」

 ドカン! ドドドドドド・・・! ツルンッ! ボシャーーン!!!!
 
「・・・まあまあ」

 いきなり現れた少女は、津名魅に向かって突貫し石鹸に滑って湯船にダイブした。
 盛大に湯柱が立ちあがった後に湯煙りが納まると、湯船に少女がプカプカ浮いていた。

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魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6
131 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:09:23 ID:w+iOYddY


「・・・大丈夫ですか?」
「リョー君を返して下さい!!」

 ガバッと少女は起きあがり津名魅に詰め寄る。

「リョー君?」
「貴女の付き人の魎皇鬼の事です!!」

 少女は更に顔を突き出して津名魅に詰め寄る。

「魎皇鬼・・・誰でしたっけ・・・思い出せない・・・」
「貴女が神官長の審議の為に、地球に生かせた少年の事です!!」

 少女は更に更に顔を突き出して津名魅に詰め寄る。

「神官長の審議・・・地球・・・何の事でしたっけ?」
「トボケないで下さい!!」

 少女は更に更に更に顔を突き出して津名魅に詰め寄る。
 すでに二人の額はゴッチンとぶつかり合っていた。

「・・・それに・・・私は誰? ・・・ここはどこ?」
「・・・・・・」

 オロオロと辺りを見回す津名魅。
 おポンチにも程がありすぎる。

「もういいです!! リョー君は私が絶対に連れ戻すんだからぁぁぁ!!!!」

 と絶叫して、少女・・・魎皇鬼の幼馴染の樋香里は、湯船から飛び出した。

 ツルンッ! カコーーン!!!! コロコロコロ・・・

 そして再び石鹸で足を滑らせ、魔法ケロヨンの桶の山に突っ込んだ。

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魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6
132 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:11:03 ID:w+iOYddY


 場面は変わって裸魅亜の部屋。

「留〜魅〜耶〜!」
「ね、姉さん・・・!」

 有無を言わせぬ迫力の裸魅亜が弟に迫った。
 つい最近、留魅耶は勝手に美紗緒をミサに変身させ、サミーに勝ち星を与えてしまったのだ。

「ね、姉さん! 話しを聞いて!」

 そのような可能性は有り得ないと知りながら、弟君は言わずにはいられなかった。
 だってすさまじく怖かったから。

「よくやったわ、留魅耶!」
「へ?」

 案に反して姉は上機嫌だった。
 ポカーンとする弟を尻目に裸魅亜はまくしたてた。

「ま、結果は残念だったけど、アンタもようやく打倒サミーに本気になってくれた訳だし!」
「い、いや、姉さん?」

 全くの誤解だった。
 留魅耶が美紗緒をミサに変身させたのは、彼女の喘息を抑える為で、サミーと戦わせる為ではない。

「それに、おポンチな津名魅が背骨を痛めやがったわ! ざまー!」
「・・・それがご機嫌の一番の理由だね」

 津名魅の方は、裸魅亜と仲直りをする為に、ジェミニの天秤にぶら下っていたのだが。
 心底、噛みあっていない二人であった。

「異次元ゲートの暗証番号を教えてあげるから、これからもバリバリ美紗緒をミサに変身させて・・・」

 グッと拳を握り締める裸魅亜。

「ビシバシ、サミーをイジメ倒して津名魅を失脚させるのよ!」
「ね、姉さん! 話しを聞いて!」

 そのような可能性は有り得ないと知りながら、弟君は言わずにはいられなかった。
 だって全く話しが噛みあっていなかったから。

「問答無用! ちゃっちゃと行って、ちゃっちゃと何とかしてきなさい!」
「何とか何なのさーーー!!??」

 弟の胸倉を掴むと、裸魅亜は豪快に異次元ゲートに投げ飛ばした。

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魔女っ子&変身ヒロイン創作スレ6
133 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:12:40 ID:w+iOYddY


 場面は変わって海の星小学校。

「今日から四年三組に転入する事になりました、朝日奈ひかりといいまーす♪」

 樋香里は愛の力で、強引に地球に降り立ち、書類を偽造し、制服を調達し、海の星小学校に潜入していた。
 げに恐ろしきは愛の力であった。

「じゃあ、ひかりちゃんは砂沙美ちゃんの隣の席に・・・」
「ちぇすとーーーー!!!!」

 ガキンッ!

 樋香里はいきなり担任の美星先生に延髄切りを喰らわせた。
 美星先生は昏倒する。

「どげげげげげげげ!!??」

 ビックリする砂沙美たちを尻目に、朝日奈ひかりと名乗った少女はチョークを手にして黒板に向かう。

 カツカツカツカツッ!

 『自習!!』

 ウォォォォォォォォ!! と教室から歓声が巻き起こる。
 バトルロワイヤルな少女に対して惜しみのない拍手が送られる。

「ちょっと!! 先生を昏倒させて勝手に自習にするなんて校則違反よーー!!」
「ちぇすとーーーー!!!!」

 ゴキンッ!

 樋香里はいきなり学級委員長の伊達映美にバックドロップを喰らわせた。
 映美は昏倒する。

「な、何なの一体・・・」
「河合砂沙美さん! ちょっと屋上まで一緒に来て貰おうかしら!」

 砂沙美は素直に従った。
 昏倒したくなかったからである。

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134 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:15:13 ID:w+iOYddY


 場面は変わって海の星小学校の屋上。

「・・・という訳で、私のリョー君を返して頂戴!」
「・・・エラく色々と端折ったね」

 砂沙美は樋香里から魎皇鬼の返却を要求されていた。

(この子、魎ちゃんの飼い主さんだったのかあ・・・津名魅さん、ちゃんと許可取ってなかったんだろうなあ・・・)

 当の津名魅は魔法有馬温泉で記憶を失い、魔法警察のお世話になっていた。

「でもでも、勝手に砂沙美が決めちゃってもいいのかな? 魎ちゃんだってお仕事で来てるんだろうし・・・」
「そんな事言って、リョー君を返さないつもりね!? リョー君の事が好きになっちゃったんでしょう!?」

 樋香里は顔を突き出して砂沙美に詰め寄る。

「うんまあ、実のところ魔法のバトンより、魎ちゃんを貰えた方が嬉しかったよ」
「ななななななななななッ!!??」

 砂沙美にしてみれば、お菓子を増やすしか使い道の無いバトンより、喋るペットの方がよっぽど嬉しかった。
 勿論、魎皇鬼の正体が少年で、ウサギネコに変身している事は知らなかった。

「だって一緒にお風呂に入ったり、一緒にお布団で寝たり、凄く楽しいんだもん」
「い、一緒にお風呂!? 一緒にお布団!?」

 樋香里の足元がグニャリと揺れた。
 なんて羨ましい・・・もといけしからん真似を・・・!
 げに恐ろしきは地球の爛れた性の文化と、地球を恨んだ。

「汚されちゃった・・・私のリョー君が汚されちゃったよう・・・」
「だ、だから毎日魎ちゃんと一緒にお風呂に入っているから綺麗だってば!」
「それが汚されたって言ってるのよ!」
「わけわかんないよ!」

 二人の意見は平行線を辿っている。
 最早、戦いは避けられそうになかった。


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[|[||  To Be Continued....!    >
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135 :プリティサミー・懸隔の庭 ◆Qm5TZesUl2 []:2010/10/20(水) 22:17:17 ID:w+iOYddY


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