- 他に行き場所の無い作品を投稿するスレ3
121 :創る名無しに見る名無し[]:2010/10/20(水) 19:28:08 ID:j7HJard5 - 2年後桝子が結婚した。しかし少し前に姉妹の父が亡くなったので結婚式は地味だった。
温子「なんか随分地味だね。」 博子「そりゃあ父さんが死んだからでしょ」 孝子「いや、こんなに桝子の結婚式が地味なのはあの女が池袋家(桝子の嫁ぎ先)に圧力をかけているからなの」 祐子「あんまりいいたくないけどあの家お母様が亡くなったでしょう。それで愛人が後妻になってお父様はすっかり尻に敷かれているらしいの。」 「うーん、池袋家って、お父様は養子と養女の息子で池袋家の直系の血を引くお母様のほうが血筋的に正統な後継者なのにどこの馬の骨かわからぬ女を後妻にするとは・・・」 博子「えっ!あのお方(桝子夫の祖父)って養子なの?」 孝子「そう。池袋家って今じゃ信じられないけど息子がなかなか生まれなくて養子が続いていたの。それで先代(桝子夫の祖父)が聖徳家から婿養子になったんだけどその養父もまた養子だったの。 でも何年かして奥様が亡くなって先々代は姪を養女にして先代の後妻にして池袋さんが生まれたの。それで何代か前に池袋家から養子に出た人の子孫である奥様を妻に迎えて桝子と結婚する方が生まれたの。」 桝子「何であんなに詳しいの?」 孝子「うちの恵美子(孝子の長女)が宮瀬家に嫁いだでしょう。それで宮瀬のお母様のお母様は聖徳家の出で池袋の先代様の妹になるから池袋家のことは恵美子経由で大体わかるの。」 温子「なんか家系図を書いたら真っ黒になりそう・・・」 博子「何を今さら。」 五人が談笑する中斐子の顔が暗い。 孝子「斐子、何があったの?」 斐子「・・・しばらくお姉ちゃんたちの誰かのところに泊まっていい?」 祐子「私は大歓迎だけど何があったn」 といいかけたところで祐子は理由がわかってしまった。 祐子「母さんも父さんもいない家なんて我が家じゃない!斐子、なるべく早く準備してうちに来なさい。うちなら転校しないですむでしその子や和子たちもいるから安心だわ。」 温子「そう。善は急げね。結婚式が終わったら斐子の部屋に行きましょう。」 斐子が家から離れたい理由を5人は聞かなくても当然のようにわかった。が、これが単なる悪あがきにしか過ぎないことを6人は知る由がなかった。
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