トップページ > 創作発表 > 2010年10月12日 > GQIhhOLb

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創る名無しに見る名無し
星新一っぽいショートショートを作るスレ3

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星新一っぽいショートショートを作るスレ3
109 :創る名無しに見る名無し[sage]:2010/10/12(火) 17:48:47 ID:GQIhhOLb
     『含み笑い』

今日は友人と飲みに行く約束をしていた。約束の6時までまだちょっと時間がある。
私は寝転がりながら暇つぶしに1歳半になる息子を横においてスポーツ紙を読んでいた。

息子は可愛い。1歳半にしては表情が豊かな気がするのはきっと親バカだろう。
最近はキャッキャッと笑うだけでなくニタニタ笑うようになってきた。そう、また今笑った。
ちょうどいい時間になり私は息子に行ってくるよと言って部屋を出た。
息子はキャッキャッと笑っている。

行きつけの店でビールを飲みながら友人と話していると息子の話になった。
「お前の息子ももうすぐ2歳か。可愛いだろう。」
「ああ、可愛いね。ずっとこれ位の歳で止まってて欲しい」
「親としては心配だよな。この子はどんな一生を送るのか」
「そうだな。タイムマシーンでもありゃ未来に行って確かめられるのにな。
 近い将来もうできたりしてな」
「タイムマシーンなんてできてるわけねーよ。
 そんなもんできてたらもうとっくに未来人がきてるだろーが」
「小学生みたいな話題だな(笑)ま、たまにはいいか。でもタイムマシーンができたら
 俺は過去に行きたいね。ただし…」
「ただし、今の記憶をそのままにして過去に戻りたい だろ(笑)?」
「そう(笑) それで競馬当てたり幼稚園の先生にどさくさにまぎれて…」

あっ…

ふと息子のさっきのニタニタした顔を思い出した。
ちょうどスポーツ紙の「競馬欄」と「ちょっとエッチな欄」の時だったような気がした…。




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