- 新ジャンル「堂守」
38 :創る名無しに見る名無し[]:2010/10/11(月) 21:10:06 ID:nY3pqLfK - 「「 自由な人たち 」」 011+23 2010.22.10.11--024
*** 知人たち *** 風がふっと吹き、髪を揺らし、顔にも当たり心地よい感触で風が通り過ぎた。 「風よ。店の人が窓を開けたのよ。風もいいね。すごく気持ちよかった」 風に吹かれてか、これから、風は何処に向って吹くのかな。風のような人生は ご免だ。まあ、普通は風に向って行くものだろうな。風を吹かせるとか風を起こす。 風に乗る。色々な風がある。 「今、見たよ。君の髪が風に揺れて、目を閉じた顔を、綺麗な顔なんだな。 驚いた」 目を閉じただけで、驚くんだ。好きに成られると何と無く徳な感じ、目を閉じて 驚かれたら、何をしても驚くわね。 「いつも目を閉じていようかな。いつも、こうしてる。こんな感じ」 風に乗ってきたのかな、変な感じだ。そんな事無いか。好きに成ればそんな ものだよ。風に乗るしかないな。でも、風はいつかは止むけど。止まない。 この風は止まない。 「目を閉じた顔を見て、また、好きに成った。そんな顔は僕だけにして欲しい」 目を閉じたまま、頷き、笑った。好きなんだなと思った。どうすればいいのかと 手のひらで顔を塞いだ。
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