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◆G9YgWqpN7Y
夏の想い出、ある日の記憶 ◆cEDusU.0I.
夏の想い出、ある日の記憶 ◆G9YgWqpN7Y
【シェアード】学園を創りませんか? 4時限目

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【シェアード】学園を創りませんか? 4時限目
145 : ◆G9YgWqpN7Y [sage]:2010/10/04(月) 22:22:42 ID:/n+Q+W0R
>>141
いいぞもっとやってくれ!
そういえば、わたし さんとか学園島戦争スレから来てたんだっけ。懐かしいな


ついでに短いけど久しぶりに投下します。
【シェアード】学園を創りませんか? 4時限目
146 :夏の想い出、ある日の記憶 ◆cEDusU.0I. [sage]:2010/10/04(月) 22:24:29 ID:/n+Q+W0R

それはある日の記憶。
すでに過ぎ去った季節の一つの思い出。
それは当人たちにとっては決して忘れないだろう一つの形。
そして、その時に書かれた言葉は、これまでの、そしてこれからの彼らの進む道を刻んでいる。









セミの声が、やかましい。
全力で夏を謳歌しているその声をうっとうしく感じつつ、
大型台は夏休みにも関わらず美術部の部室に入ろうとしていた。

扉に手を掛け、ゆっくりと開ける。
そこにはすでに人の気配があった。
長い髪を先っぽの方で結んだ少女、神柚鈴絵が難しい顔をして自分のキャンパスをじっと見つめていたが、
台が来た事を確認すると、ぱっと振り向き、満面の笑顔を台に向ける。
台はその笑顔になぜか嫌な予感を感じ、一瞬扉の前で硬直する。

そして、鈴絵は笑顔のままで口を開いた。

「おー台先輩。絵の具チューブ買ってこいよ♪」
「……ほう、部長殿。いい度胸だ。もし俺が右手を痛めてなければ――」
「なければ?」
「……いや、なんでもない」

台が美術部に入ってくるなり満面の笑顔で言ってくる鈴絵に、結局言葉を途中で止める台。
その台に対し鈴絵はにや〜と意味深な笑顔になる。その顔で台は気付くことができた。

「はー。部長、その机の下に置いてあるビニール袋の中身はなんだ?」
「絵の具チューブ」
「だよな」

台は大きくため息を吐くと、描き掛けの自分の作品へと向かう。
一度椅子に座った後、顔を鈴絵の方に向け、疑問をぶつけた。

「しかし、部長殿。一体どうした?」
「後輩ちゃんに頼まれたから」
「……ああ、なるほど」

台はあっさり納得すると自分の描きかけの作品を眺める。
まだ塗り掛けのそれを眺め、台はふとため息を吐く。
画材を何も用意せず、ただその絵を見続けている。
その様子が気になったのか、鈴絵は立ち上がると台の傍までやってくる。
【シェアード】学園を創りませんか? 4時限目
147 :夏の想い出、ある日の記憶 ◆cEDusU.0I. [sage]:2010/10/04(月) 22:26:02 ID:/n+Q+W0R

「どうなの? 次の展示会までに間に合いそう?」
「……難しいな。拳自体は治っているが、まだ細かい動きはできそうにない。
今筆で作業しようとしても失敗するのが落ちだ。もう少しリハビリが必要だ」
「でも、次の展示会までに間に合わないと、あの話が無くなるんでしょ。いいの?」

鈴絵の言葉に台は強く顔を顰める。その位のことは分かっていた。
拳を痛めた、あの時のあの行動をしたことが間違っているとは台は今でも思っていない。
それでも今の状況を考えると焦りが出てくることもまた事実だった。

「よくはないな。だがせっかく掴んだチャンスなんだ。ま。せいぜい足掻いてみるさ」

その言葉に今度は鈴絵が顔を暗くする。
台のある意味では諦めの言葉に鈴絵は掛ける言葉を見つけられないでいた。

チッチッチッチッチ……

黒板の上に掛かる時計の音だけが美術部の中を支配している。
遠くからは、野球部の歓声や吹奏楽部の演奏が響く。
セミの声が、今は夏だと教えてくれていた。

そんな中で二人がいるこの空間は、どこか暗く感じられた。

どれくらい時間が過ぎただろうか。いや、実際はそんなに時間が過ぎてはいない。
鈴絵は小さく「よしっ」と声を出すと、台に向かって一つの提案を行った。

「台先輩。そんな位気持ちと焦りの中じゃ描ける物も描けなくなりますよ」
「……そうではあるが」
「夏祭り、行きましょう」
「夏祭りか?」

そういえば、もうそんな時期か。そんな事を思いつつ台は去年の夏を思い出す。

――カップル狩り(失敗のみ)しかしてなかった。

そんな事を思い出している間にも鈴絵の言葉は続く。

「ええ、はしゃいで遊べば少なくとも嫌な気持ちは吹き飛びます。
たまには普通に遊んで見たらどうでしょう? きっと色んな人が遊びに行ってると思いますよ」

丁寧な鈴絵の勧誘に台は、ゆっくり思考を巡らせる。


――結局でた結論が、

「いいだろう」

と言う台の肯定の言葉だった。



続く。
【シェアード】学園を創りませんか? 4時限目
148 :夏の想い出、ある日の記憶 ◆G9YgWqpN7Y [sage]:2010/10/04(月) 22:28:03 ID:/n+Q+W0R
投下終了。本当に短いや。途中トリップ編になってるのは半角スペースが入ったためです。失敗した。

季節は秋なのに今頃夏の季節を書いてるよ。
こっちのスレで書くのは久しぶりなので、リハビリとOPを兼ねて短く区切ります。
続くと書いてますが、多分投下間隔はかなり開くと思います。先に3馬鹿のお馬鹿の面をもっと出したいと思うしねw


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