- クロスオーバー創作スレ5
20 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 00:32:21 ID:KPJvgWo7 - それではBパートを投下します。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 数分後、少女とガンナーAは病院に到着した。 駆け足で病院に入ろうとする少女であったが、ガンナーAも一緒に入ろうとしていたため、 ガンナーAの前に立ち塞がる。 「えぇっと・・・君はホラ・・・あの・・・駐車場で待ってて・・・ね?」 少女の言葉を聞き、少々悲しげな顔をしながら駐車場へ移動するガンナーA。 一方、彼女はそれを見届けると、再び駆け足で病院の受付へと移動した。 「すみません!先ほど入ってきた、腕を怪我した『髪の毛トゲトゲ男』と・・・あと!赤い『バイク男』を見ませんでした?!」 「おい、『バイク男』って呼び名は感心しないな。」 「え?」 振り向く少女。 そこには、先ほどバイクへの変形を披露した男が変身を解除した状態で立っていた。 「あ・・・あ・・・あ・・・バイクおとこぉっ!!」 「黙れ。病院内は静かにしろ。」 そう言って、男は病院に貼られた『院内ではお静かに』と書かれたチラシを指差す。 「あ、ごめんなさい・・・じゃなくて、あんた何者なのよ!」 再び大声をあげる少女。 「・・・名乗ったら静かにしてくれるか?」 「え・・・あ・・・はい。」 「照井 竜、風都警察:超常犯罪捜査課の課長だ。」 そう言って、照井 竜は警察手帳を少女へと見せた。 「風都・・・警察・・・?」 「・・・そうだ。おい、お前。」 「な・・・何よ?」 「名前と住所・・・あと、お前が持っているガイアメモリの名前を言え。」 「ガイアメモリ?」 「そうだ。さっきの戦いから察するに『サンダー』とか『ビーム』とか・・・あとは『エナジー』ってとこか?」 「・・・もしかして、私の『超電磁砲(レールガン)』のことを言ってるの?」 「そうだ。あんな攻撃性のある能力を持った少女がどこにいる。そんな所業をやってのけるのはドーパントぐらいだろう。」 「ど・・・どーぱ?」
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21 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 00:41:39 ID:KPJvgWo7 - 「照井さん、ビリビリはドーパントじゃありません。」
その時、照井の後ろから聞こえてくる声。 その声の主は、腕に包帯を巻いた状態で診察室から出てきた上条であった。 「どういうことだ?」 「俺たち学園都市に住む人間は、能力開発によって多種多様な特殊能力を開花させているんです。 俺の<幻想殺し>しかり、ビリビリの<超電磁砲>しかり・・・。」 「まるで『ハリーポッター』みたいな話だな。」 「確かに、学園都市以外の人から見ればそうかもしれませんがね。 それにしても・・・どうして風都にいるはずの照井さんが学園都市に?」 「ああ、実は・・・。」 「ちょっと、ストップ!」 話そうとする照井の前に少女が立ち塞がる。 「何だ、ビリビリ?」 照井が言う。 「アンタまで『ビリビリ』って言うな!私にはね、御坂 美琴って名前があるんだから!!」 「・・・で、要件は何だ?」 「えぇっと・・・照井刑事だっけ?何でそんなにコイツと親しげなのよ?!」 「ビリビリ、病院内では静かに・・・。」 「うっさい、バカ!!」 「・・・。」 「早く答えなさい!アンタとそこのバカとの関係は?!」 「さっきも言ったはずだ、俺に質問するな。」 「な・・・な・・・な・・・?!」 クールにあしらう照井によって、いつもは冷静な御坂が爆発寸前と化す。 「・・・ったく。ビリビリ、俺が説明してやるから聞け。」 この状況を見て、上条が口を開く。 「照井さんはな、中学時代に俺がよく行ってたカレー屋さんの店員だったんだよ。」 「・・・カレー屋?」 「ああ、何年か前まで学園都市にあった『恐竜や』って店だ。 当時、俺はバイクの修理に必要なパーツがあって、一時期資金集めのためにそこでバイトをしていたんだ。」 照井も口を開く。 「バイク・・・。」 ポツリという御坂。 その言葉を照井は逃さなかった。 「ああ・・・お前の壊したディアブロッサのな。」 「壊した?」 「実はな・・・。」
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22 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 00:54:27 ID:KPJvgWo7 - それは、少し前のこと。
学園都市に着いたばかりの照井は長い信号待ちに耐えきれず、暇つぶしにと周りをキョロキョロ見ていた時だった。 ふと目線に入る少女の姿。 それは御坂 美琴であり、彼女はなかなかお札を認識しないジュースの自動販売機と悪戦苦闘していた。 「このポンコツ!何度やったら認識するのよ!!」 いつもは冷静な彼女が怒りを露わにし、そして自販機を蹴りながら言う。 この光景に対し、警察官である照井はバイクを止め、彼女に注意をしようとしたのだったが・・・。 ついにお札の排出回数が10回を記録した時、彼女の怒りは頂点に達し、 そして自身の持つ<超電磁砲>を暴走させてしまうのであった。 彼女の周囲に発生する雷撃。 突然の事態に対し、照井は反射的にアクセル・トライアルへと変身、 超高速移動による防御で雷撃からのダメージを防ぐことは出来たものの、 路端に止めてあったバイクに関してはどうすることも出来ず、雷撃の直撃によって半壊してしまったのであった。 「・・・。」 唖然とする上条。 一方の御坂は冷や汗をかきながら明後日の方向を見ていた。 「照井さん・・・。」 「なんだ?」 「ドーパントだろうが無かろうが、とりあえずビリビリを逮捕しちゃって結構です。」 「な・・・?!」 「心配するな。逮捕はせん・・・が、慰謝料が十二分に貰う。」 「ななな・・・?!」
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23 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 01:02:04 ID:KPJvgWo7 - その時だった。
「とおま〜!」 御坂の後ろから聞こえてくる、上条にとって聞き慣れた声。 上条が声の方向を見ると、そこにはバイクのフルフェイスを被り、大きなオタマを手に持った少女がいた。 「・・・禁書?!」 上条が大声をあげる。 一方の禁書は上条の腕に巻かれた包帯をジッと見ていた。 「あ、怪我してる・・・ってことは、やっぱり『青の通り魔』が出たんだね?!」 「これは・・・まあ何だ、ちょっと腕の筋肉を痛めただけだ。心配はしなくて・・・。」 「私を家に置いてったから罰が当たったんだよ!とうまは当分反省するんだよ!!」 「・・・お前な、それが『ボディガードになる』って言った奴のセリフか? ・・・ていうか、お前どうやってここまで来たんだよ?」 「家にいたら急に胸騒ぎがしてね、それでとりあえず病院に行ってみようと思ったんだよ。」 「『とりあえず』って・・・随分神がかり的な勘だな。」 「へへーん、神を信じる者は救われるんだよ!だから、とうまも神様を大事にするんだよ!!」 「はいはい・・・。」 「・・・でね、どうやって行こうか考えてたらね、マンションの駐車場にバイクに乗った人がいたから、 その人に頼んで連れて来てもらったんだよ!」 「バイクに乗った・・・?」 「君が禁書の言っていた『とうま』か。」 彼らの輪に加わるもう1人の影。 「遅かったな、フィリップ。」 照井が言う。 「ああ、頼まれたとおり『青の通り魔』に関しての検索をしてみたが、 学園都市内の情報はロックのかかった物がほとんどでね。 とりあえず、ロックのかかってない情報から出来る限りのデータを集めてみたんだが・・・ 熱中し過ぎて遅くなってしまった。」 そう言って、フィリップは照井に1冊のファイルを渡す。 「・・・もしかして、あなたが学園都市に来た理由って・・・。」 御坂が照井に言う。 「ああ、『青の通り魔』を逮捕するためだ。 今回の事件に関しては警備員(アンチスキル)でもお手上げらしくてな。」 「そこで、僕たちに依頼が来た・・・ってワケさ。」 フィリップが言う。 「ところで・・・禁書・・・と言ったか? 君は上条に対して『やっぱり『青の通り魔』が出た』と言っていたが、どういうことなんだ?」 照井が禁書に聞く。 「・・・あのね、夢を見たんだよ。」 「夢?」
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24 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 01:21:22 ID:KPJvgWo7 - 禁書は照井に説明した。
夢の中で、上条が『青の通り魔』に襲われたことを。 また、禁書の目の前で彼を葬り去ろうとしたことも。 そして・・・。 「『青の通り魔』は最後にこう言ったんだよ。『絶望がお前のゴールだ』って・・・。」 「何・・・?」 顔を曇らせる照井。 『絶望がお前のゴールだ』・・・この言葉は、彼がドーパントと敵対した際に言う言葉のひとつである。 いくら夢とは言え、何故『青の通り魔』がその言葉を・・・? 偶然なのか、それとも・・・? 「・・・あ!!」 突然、大声をあげる禁書。 「どうした?」 「もうすぐ、『フーティックアイドル』の時間なんだよ! 今日はジミー中田のリベンジ3週目なんだから見逃せないんだよ!!」 「・・・フィリップ、到着してすぐで悪いが、上条と禁書を家まで送ってやってくれないか? 駐車場にガンナーAが待機してるはずだから、それを使えば2人を同時に送れるだろう?」 「了解した。禁書・・・あと、君も来てくれ。」 そう言って、フィリップは禁書と上条を外へ連れ出そうとする。 「・・・あ、照井さん、先に失礼します。」 そう言って、頭を下げる上条。 一方の禁書は何も言わずにさっさとフィリップの所へ行ってしまった。 「・・・じゃあ、私もこれで。」 「待て。」 自然に帰ろうとする御坂を照井が止める。 「ハハハ・・・やっぱりね。」 「言ったはずだ、『慰謝料を払ってもらう』と。」 「何よ!確かにバイクを壊したのは悪かったけど・・・こんなか弱き女子中学生からお金を取ろうってワケ? それとも・・・まさか、『体で払え』とか言うつもり?!」 「そのつもりだ。お前には『体で払ってもらう』。」 「・・・え?」
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25 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 01:30:18 ID:KPJvgWo7 - その日の夜・・・。
「お待たせ。」 学園都市の一画でパトロールを行なう照井のもとへ、ハードガンナーに乗ったフィリップが再び現れた。 「・・・その様子だと、良い情報を得られたようだな。」 「ああ。それにしても、よく彼女が風紀委員(ジャッジメント)と関係あると気付いたね。」 「簡単なことだ。アイツと戦った時、風紀委員のひとりである白井 黒子のことを『黒子』と親しげに呼んだこと。 そして、アイツが白井 黒子と関係の深い『御坂 美琴』だと名乗ったこと。そこから結びつくのは・・・ってとこだ。」 「なるほど、翔太郎ばりの推理だね。」 「アイツと一緒にするな。・・・それにしても、左の容体はどうなんだ?」 「僕が出掛ける直前まで熱でうなされてたが・・・まあ、問題無い。」 一方、風都の鳴海探偵事務所では・・・。 「まるで遠足前の子供ね。竜くんとの調査前日の夜になって、急に風邪引くなんて・・・。」 鳴海 亜希子がベッドで赤い顔で横になる左 翔太郎の氷のうを取り換えながらつぶやく。 「馬鹿野郎、俺だって好きで夏風邪を・・・フェックショ〜イ!!」 「わぁ?!汚い!!」 そう言って、亜希子は<健康第一>と書かれたスリッパで翔太郎を勢いよく叩くのであった。 「ところで・・・地球(ほし)の本棚での再検索の結果は?」 「ああ、これだ。」 照井の問いに対し、フィリップが1冊の本を取り出す。 学園都市へ来る前、地球(ほし)の本棚にて『青の通り魔』に関する検索を行なったフィリップであったが、 学園都市側からのセキュリティで検索は不十分に終わってしまった。 そこで、照井は偶然出会った御坂に目をつけ、彼女を通じて風紀委員へ協力を依頼、 ハッキングによるセキュリティ解除を行なったのだった。 照井の言った、御坂への『体で払ってもらう』・・・それは御坂の交友関係をフルに利用した協力のことであった。 そして、セキュリティの有無に関係なく検索可能になったフィリップは再度『青の通り魔』に関する検索を再開。 『青の通り魔』、『学園都市』、『風』、『高速移動能力』、『連打攻撃』・・・。 思いつく限りのワードを入れていくフィリップ。 その結果、ついに1冊の本へとたどり着いたのだった。
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26 :とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 01:38:15 ID:KPJvgWo7 - だが、その本のタイトルは・・・。
「犯人は・・・トライアルのメモリの持ち主だと?」 本を読んで、声をあげる照井。 昼間の御坂との戦いで使用したように、トライアルのメモリの持ち主である彼が驚くのも無理は無かった。 「フィリップ、これは悪ふざけのつもりか?」 照井がフィリップに迫る。 これに対し、フィリップは冷静に答える。 「落ち着くんだ、照井 竜。確かに『青の通り魔』の正体はトライアルのメモリの持ち主だ。 ・・・だが、誰も犯人は君だと言ってはいない。」 「・・・どういうことだ?」 困惑する照井に対し、フィリップがもう1冊の本を手渡す。 「これは・・・?」 「それも『トライアルのメモリ』に関する本だ。 ・・・ただし、それは『君の持つトライアルのメモリ』のほうだが。」 「俺の持つ・・・?どういうことだ?本来、地球(ほし)の本棚には1つの存在に対して1冊の本しか存在しないはずでは・・・。」 「『本来』はね。・・・しかし、何らかの作用が記憶に対して働くことで本が増えることもある。 以前、1つの存在が善と悪に分離したことで本が2冊になったこともあるけど・・・今回の場合は少し違う。 言うなれば、『新しい存在が誕生し、かつての存在に取って替わりつつある』という表現が正しいかもしれない。」 「新しい・・・トライアルだと?」 「トライアルだけじゃない。僕が調べた限りじゃ、僕たちのジョーカーやヒート、 他にもナスカやウェザーといったデータにも『新しい存在』が生まれつつある。」 「どうしてこんなことに・・・?」 「・・・そこで、僕はある仮説を立てて検索を行なった。」 無数の記憶や存在に関するデータが保管されている<地球(ほし)の本棚>。 その中央に立つフィリップは検索するワードを唱えた。 「キーワードは・・・『学園都市』、『能力開発』、『ガイアメモリ』、『新たな記憶』。」 4つの言葉によって、またたく間に数を減らしていく本。 その結果、1冊の本が彼の前に現われた。 その本の名は・・・。 「T2ガイアメモリ?」 「ああ。一部のデータは閲覧できなかったが、 この学園都市に存在する特殊能力・・・<幻想御手(レベルアッパー)>を使って、 何者かがこれまでのガイアメモリの能力を強化した新型ガイアメモリを開発していることは確かだ。」 「そして『青の通り魔』は、そのT2ガイアメモリのひとつであるトライアルのメモリで罪もない人を襲っているのか・・・。」
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27 :仮面ライダー × とある魔術の禁書目録 ◆jPpg5.obl6 [sage]:2010/09/22(水) 01:52:48 ID:KPJvgWo7 - 「お〜い、フィリップぅ〜!てるい〜!!」
突然、彼らの耳元に届く少女の声。 彼らが振り向くと、その先には上条の家に帰ったはずの禁書の姿があった。 「禁書!どうしたんだ、こんな時間に?」 「私に質問するな!なんだよ。」 「・・・はい?」 「冗談ジョーダン!・・・はい、コレ!とうまからの差し入れ!!」 そう言って、おにぎりの入った包みを照井に渡す禁書。 「そうか、これを届けに・・・。」 「ところで・・・禁書、彼は一緒じゃないのか?」 フィリップが聞く。 「とうまなら家に置いてきたんだよ。 『俺が行く』なんて言い出したから、オタマでスネを引っ叩いてなんとか阻止してきたんだよ。」 そう言って大きなオタマを取り出し、嬉しそうな顔をする禁書。 「なんともアクティブなお嬢さんだ・・・。」 そう言って、照井は受け取った包みをフィリップに手渡す。 「とりあえず、禁書は家に帰るんだ。いつ『青の通り魔』が現れるか分からんし・・・それに、もう22時だ。 良い子は家で寝てなくちゃダメだ。」 「むぅ〜、子供扱いするぅ!それにわたしはとうまのボディガードなんだよ。 だから、てるい達と『青の通り魔』をふん捕まえて、ボッコボコにしてやるんだよ!!」 そう言って、オタマを振り回す禁書。 それに対し、照井は強めに彼女の肩を掴むのであった。 「?・・・てるい、ちょっと痛いよ・・・。」 嫌がる禁書に対し、照井が厳しい表情で言う。 「禁書、お前が上条を守りたい気持ちは分かる。だが、お前には危険過ぎる任務だ。 だから・・・ここは俺達に任せてくれ。」 「でも・・・。」 「お願いだ、禁書。俺達を信じてくれ。」 「・・・分かった。でも、絶対にとうまを守るんだよ!そして、『青の通り魔』をボッコボコにしてやるんだよ!!」 「約束しよう。」 「・・・でも、もし約束を守れなかったら?」 フィリップが横から、場の空気を読めてないセリフを言う。 「フィリップ・・・お前な・・・。」 「大丈夫だよ、フィリップ。私はてるいのことを信じるよ。」 禁書が言う。 「禁書・・・。」 「でも・・・約束を破ったら承知しないんだよ! 破ったら、私に満腹になるまでご飯をご馳走するぐらいのことはしてもらうんだよ!!」 「・・・。」 ------------------------------------------------------------------------------------------- 30分ほど席を外します。 それと、投稿時のタイトルから何故か<仮面ライダーW>が消えてたみたいです。 気付かなくてスミマセン。
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28 :仮面ライダーW × とある魔術の禁書目録[sage]:2010/09/22(水) 02:34:14 ID:KPJvgWo7 - 再開します。
あと、また投稿タイトルを間違えた・・・。 ----------------------------------------------------------------------------------- その時だった。 会話をする3人のもとへ、ひとりの女性の叫び声が聞こえてくる。 「・・・今の声は!」 「確か・・・みさかの友達の・・・くろこ!!」 「フィリップ、俺が行く!お前はこの子を頼む!!」 「待て、照井 竜。」 駆け出そうとする照井に対し、フィリップが小さなアタッシェケースを渡す。 ケースを開ける照井。 その中には、フィリップが変身に用いる3本のガイアメモリと、メモリガジェットのひとつであるデンデンセンサーが入っていた。 「敵は超高速移動能力の持ち主だ。おそらく、それが必要になる。」 「分かった。」 そう言って、照井はアタッシェケースを持ち、声の方向へ急ぐのであった。 「・・・くっ・・・なんて速さなの・・・。」 一方、風紀委員のひとりである白井 黒子は、傷つきながらも何者かと戦っていた。 学園都市の闇夜を利用し、闇から闇への高速移動を繰り返し、そして移動の度に攻撃を行なうという手法を採る相手。 これに対し、自身の持つ<空間移動(テレポート)>での戦線離脱を図ろうとする白井であったが、 能力を発動させる際に出来る隙を狙われ、逃げることが出来ずにいた。 どうすることも出来ず、防戦一方の彼女に対して攻撃を繰り返す敵。 そして、何度目かの攻撃によって白井は片膝をついてしまうのであった。 何者かが言う。 「ふっふっふ・・・良いものですね。 屈強な男が一瞬にして倒される様子も滑稽ですが、今日のようにか弱い女の子が徐々に痛めつけられていくというのも・・・。」 「・・・まさか・・・あんたが・・・『青の通り魔』・・・?」 「名乗るほどの者ではありませんよ。もうすぐ私に倒される者に対してね・・・。」 そう言って、『青の通り魔』は一直線に白井へとどめを刺しに行こうとする。 その時・・・。
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29 :仮面ライダーW × とある魔術の禁書目録[sage]:2010/09/22(水) 02:42:13 ID:KPJvgWo7 - CYCLONE!MAXIMUM DRIVE!!
『青の通り魔』の耳に入るガイアウィスパー。 その直後、サイクロン・メモリの力をまとったビートルフォンが超高速で『青の通り魔』に迫る。 「む?!このガジェットは!!」 突然の事態にビートルフォンの体当たりを正面でガードする『青の通り魔』。 「おのれ・・・ん?」 攻撃体勢に入ろうとしたその時,『青の通り魔』があることに気付く。 先ほどまで自身が攻撃を加えていた白井の姿が忽然と姿を消していたのだった。 「まさか・・・このガジェットは囮!」 「そうだ、『青の通り魔』!」 突然、学園都市の闇夜に響き渡る声。 『青の通り魔』が声の方向を見ると、そこには月夜に照らされた仮面ライダーアクセル トライアルと、 アクセルにお姫様だっこをされた状態の白井の姿があった。 「ありがとうございますわ・・・仮面ライダー。」 「礼は後にしろ。今はこの場から離れるんだ。」 「・・・分かりました。」 そう言って<空間移動>を行ない、白井は戦線離脱する。 一方のアクセルはゆっくりと『青の通り魔』の前に立ち塞がった。 「ジャッジメントだ・・・『青の通り魔』!!」 声をあげるアクセル。 それに対し、『青の通り魔』は言い放った。 「ふふっ・・・まさか、また君に会うとは・・・これも運命なのですかねぇ・・・。」 「・・・『また』・・・だと?」 『青の通り魔』の言葉にアクセルが戸惑う。 「ええ・・・まさか、忘れてしまったのですか?君にとっての『復讐の相手』だった私のことを・・・。」 「・・・!そんな馬鹿な!!お前は死んだはず?!」 「なら、ここにいる私が幽霊かどうか、君の体で確かめてあげましょう。」 そう言うと、『青の通り魔』はトライアル・メモリの持つ超高速移動でアクセルに襲いかかる。 突然の攻撃に吹き飛ばされ、体を壁に叩きつけられるアクセル。 一方の『青の通り魔』は、白井との戦いの時のように闇から闇への高速移動をしてアクセルからの捕捉を逃れていた。 「くそっ・・・フィリップの言ったとおり、これが必要のようだな。」 起き上がるアクセル。 そして、フィリップから手渡されたデンデンセンサーをどこからか取り出すと、ヒート・メモリを挿入した。
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30 :仮面ライダーW × とある魔術の禁書目録[sage]:2010/09/22(水) 02:51:43 ID:KPJvgWo7 - HEAT!MAXIMUM DRIVE!!
続いて、今度は自身のトライアル・メモリを抜き、代わりにデンデンセンサーの疑似メモリをドライバーに挿入する。 DENDEN! メモリから流れるガイアウィスパー。 この音を確認すると、アクセルはデンデンセンサーを空高く放り投げるのであった。 空高く跳ぶデンデンセンサー。 そして空中で一時停止すると、上空からヒート・メモリの力を利用した熱源探知を行ない、 そのデータを即座に疑似メモリを通じてアクセルへと転送するのだった。 「・・・そこかっ!!」 『青の通り魔』の所在を突き止めたアクセルがエンジンブレードにルナ・メモリを装填して構える。 LUNA!MAXIMUM DRIVE!! 勢いよく振り下ろされるエンジンブレード。 剣先からは青色に輝くエースラッシャーが放たれ、引き寄せられるように一直線に『青の通り魔』に向かっていく。 そして、ついには『青の通り魔』を捕らえ、大爆発を起こすのであった。 「やったか・・・。」 そう言って、エンジンブレードからルナ・メモリを抜くアクセル。
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31 :仮面ライダーW × とある魔術の禁書目録[sage]:2010/09/22(水) 03:00:22 ID:KPJvgWo7 - だが・・・。
「君はお忘れのようですね、私の能力のひとつに『幻影を作り出す』能力があったことを・・・。」 突然、アクセルの背後から聞こえてくる声。 振り向こうとするアクセルだったが、その隙を狙って放たれた『青の通り魔』の一撃がアクセルと捕らえ、 彼はエンジンブレードを手放してしまった。 『青の通り魔』はエンジンブレードを拾い上げ、倒れこむアクセルのもとへゆっくりと近づきながら言う。 「もうひとつ、君が行なった熱源探知・・・確かにすばらしいアイディアですが、所詮は虫けらの考え。 私の『冷気発生』能力の前には意味を成さない代物ですよ。」 ついに、アクセルの目の前まで迫る『青の通り魔』。 「何故・・・何故だ・・・お前は・・・俺が倒したはず・・・。」 「そう、確かにあなたはトライアルの力を手に入れ、そして、私のウェザーのメモリを破壊した。 だが・・・『ウェザーのメモリを破壊した』からと言って、それが『私を倒した』ことには繋がらないのですから。」 「どういう・・・ことだ・・・?」 「簡単なことですよ。冴子くんの部下に『私』を演じさせただけのこと。 ちょうど、彼女の部下のひとりがダミーのメモリの持ち主でしてねぇ・・・。」 「何だと・・・。」 「そこで、私は彼に不必要になったウェザーのメモリを譲渡し、風都を出ました。 ウェザーのメモリではテラーの力に勝てないと分かった今、さらに強いメモリを手に入れる必要があったのでね。 そんなある時、私はこの学園都市で極秘に開発されていたT2ガイアメモリのことを知り、 そのひとつをとあるお方から譲ってもらいました。」 そう言いながら、『青の通り魔』は自身の耳から出現したトライアル・メモリを引き抜く。 変化する体。 そして『青の通り魔』は、山高帽を被った紳士へと姿を変えた。 「そして、私はついに手に入れました。 君たち仮面ライダーや園崎家の連中が持っているような古いガイアメモリには無い、頂点ともいうべき力・・・最強の力をね!」 高らかに叫ぶ男の姿を見るアクセル。 その姿は間違いなく『奴』であった。 かつて自分の家族の命を奪い、そしてウェザー・ドーパントとして仮面ライダーたちと死闘を展開したあの男・・・。 「井坂・・・ 深紅郎・・・。」 つづく -------------------------------------------------------------------------------- 前編はこれで終了です。 後編ですが・・・実はまだ書きあがっていません。 ですので、続きはいつになるか分かりませんが、 後編が完成した際には私の駄文に再度お付き合いしていただけるようお願いします。
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