トップページ > メンヘルサロン > 2012年10月19日 > bgZLkpb8

書き込み順位&時間帯一覧

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使用した名前一覧書き込んだスレッド一覧
優しい名無しさん
メト ◆ObFLc2r/72
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】

書き込みレス一覧

【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
496 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 04:09:26.14 ID:bgZLkpb8
所長さんの徹底的に私の妄想劇場をスルーする姿勢を見習いたいぐらいだわw
正直言ってむかつくけれど、私のふりをしているのかなと思わなくもない。

それにメトさんへって私宛に書いてる訳じゃないみたいだし、
私もスルーするわ。むかついたから。


【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
497 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 04:14:19.99 ID:bgZLkpb8
いや、やっぱりもう潮時です。さようなら。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
498 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 04:35:35.52 ID:bgZLkpb8
死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい
ホワイトシチューが食べられない奴死ね!おまえのせいで
ビーフシチューまで作ることになったじゃないか!
グリンピースや生の玉ねぎ食べられない奴も死ね!おまえらのせいで
サラダが味気ないものになったじゃないか!
クリスマス会なんて提案出すんじゃなかった。

イライラするイライラするイライラするイライラするイライラする
殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
500 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 07:29:07.44 ID:bgZLkpb8
ふうん、おりこうさんなのねw
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
501 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 07:47:56.01 ID:bgZLkpb8
そうか…私は今、ブラック・メトになっているのか…。
ここまでひどいの初めてかも…。

病気の発作が起きてる訳↓

昨日、デイケアで、プログラム決めでした。
会議ごっこみたいなもので、皆でやりたいプログラムを言って、
多数決で、するかしないかを決めていきます。

私は、音楽鑑賞と紅葉狩りとクリスマス会とダーツを提案して、
すべて決まりました…って、今気が付いたわw
どこが不満だったんだ?久しぶりにストレスにストレスを重ねて発作が出たんだけど;

やはり、愛の☆妄想劇場をエレカシの「風」からインスパイアされて書いたんだけど、
これはニーチェだなと思っていて、ニーチェを調べて頑張って書いたけれど、
本スレで「日記」と言われて腹が立った。
でも、物語ではなくて、日記として読んでもらってもいい訳で、
それは読者次第だから。

すくなくとも、まー!さんには届いた訳だし。

ともかく、書くのが疲れてストレスになった。
自分の身に余る内容を書くものじゃないな。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
502 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 08:01:59.49 ID:bgZLkpb8
>妄想劇場、彼女関係、ブラックメトさんは意識してスルーしてます
私の話題すべてってことですね。わかりますw
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
503 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 08:21:30.10 ID:bgZLkpb8
再発しました。さようなら。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
505 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 10:41:03.67 ID:bgZLkpb8
正気に返りました。薬を飲んで、寝ていました。

>所長さん
発狂していたとはいえ、心無い言葉をたくさんぶつけました。
どうもすみませんでした。
これからも所長さんのペースで、このスレにお付き合いください。
どうぞよろしくお願いします(平伏)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
506 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 10:59:45.84 ID:bgZLkpb8
>>504
やっほっほー、トメさん。

>気圧の関係で体調悪くなる人多いです。自分もそうです。メトさんもそのせいもあるのかも
とってもくわしく書いてくれてありがとうございます!!!
まさしくそれです!すごい納得;やっぱり影響がこれだけあるんですね;;
私だけじゃないんだ…。
トメさんにもいつも助けられています。本当にありがとうございます。

>以前の食べたもの書くのはやめちゃったんですか
やめてしまいました。せっかくだから、またレコーディングダイエットをはじめようかな;
あさってからこちらに投下できるようになると思います。よろしければ見てくださいね〜。

>ここ感動しました。
>あの日、メトさんが実はこう感じたからこういう言葉が出て来たのではないかと思ったりしました。
>いや、メトさんだけじゃなく、宮本さんだけじゃなく、自分も含めた全員がそう感じたんじゃないかな。
>「俺」を自分の名前に置き換えて、こんなにしっくりくる言葉はないよ。共感以上の快感・・。
>ありがとう
すごい褒めてくださりありがとうございます。嬉しいです!
本当は、愛の☆妄想劇場ですし、リルガスレが復活したので、またリルを出して
恋愛ものにするはずが、なぜか頭の中で、エレカシのアルバム「風」に収録されている、
「人間って何だ」が流れまして、<スーパーマンになるしかないかい>ってところが
リフレインされて…恋愛モノになりませんでしたー><!

たぶん、トメさんがおっしゃるようにあの日に感じたものだったんだと思います。
こちらこそありがとうございますー。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
508 :優しい名無しさん[sage]:2012/10/19(金) 13:17:42.82 ID:bgZLkpb8
>>507
やっほー、所長さん、許してくれてありがとうございます。

>我が家の血筋はどうやら精神疾患持ちが多いようなのです
そのデメリットってやはりまともな会話にならない所ですかね。
メリットは、すんなり精神病を理解してくれそうな所ですかね。
あくまでも今の私の考えですが。
よく、メンヘル板だと、「毒親」って言いますけれど、AC含めて、
その連鎖がありそうですね…。

>相手の言葉をふんわりキャッチするよう努めています。
さすがです!助かります;

>メトさんのパパさんもそうした配慮を意識してしてると思うよ
それは以前言ってたことがあります。それ以上に昔は「異常な行動や症状」が
多かったので(爆)愚痴言ったりするぐらいでは笑っています;

>けどメトさんは治まったあと、ちゃんと謝るから偉いし、私も救われる。
>ありがとう
こちらこそ、許してくれてありがとうございます。
あらためて、いつもごめんなさい。今後もこういうことはあるとは思いますが、
昔に比べて、あきらかに発作の数は減ってきているので、今後も回復に努めます。
これからもよろしくお願いします(平伏)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
509 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:38:24.86 ID:bgZLkpb8
今年の春に書いた、エレカシメンバー総出演の同性愛物と、ボーイズラブ(BL)を
一挙に再掲します!同じ男×男なのですが、違いを分かって欲しいと共に、
楽しんでもらえたら嬉しいです!これぞエレカシ同人作家の喜びw
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
510 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:39:38.15 ID:bgZLkpb8
それでは投下します。ファンタジーになっていたらいいんだけど、どうしてもリアルに。
同性愛に拒否反応がある人はスルーしてください。※妄想注意!

【愛の☆妄想劇場】「キラキラ」

〜われわれは懸命に同性愛者になろうとすべきであって、
自分は同性愛の人間であると執拗に見極めようとすることはないのです。
同性愛という問題の数々の展開が向かうのは、友情という問題なのです。
−ミッシェル・フーコー−〜

「ミヤジは誰が好き?」
友達にそう聞かれるようになることは分かっていた。だから、返事を自然にできるように
何度も心の中で反芻して練習しておいたんだ。
「小泉今日子かな」
「あ!俺も!昨日のベストテンでの衣装、かわいかったよなー!」
Tくんはそう言って肩を組んできた。少しだけ緊張するが、大丈夫。ばれてない。
本当は沢田研二が好きだなんて言えない。手にしっとりと汗をかいた、
それだけで済んだから、よかったと思った。
 
もう中学二年生になった。友達は少ないけれど、気の合うやつらと一緒にいられるのは
とても楽しい。けれども、この年齢になると決まって話す内容は恋愛についてになってくる。
僕は中学一年生の時に好きになった相手が男子だった。まさかと思ったがやはりテレビや
雑誌などで笑い物にされているホモという同性愛者なのだと思うしかなかった。おそるおそる
辞書で引いてみると書かれている言葉はこうだった。
「【同性愛】同性を愛し、同性に性欲を感じる異常性欲の一種」
あ、やっぱりなと思った。自分の恋心が世間の馬鹿にする「ホモ」だということは分かっていたので、
辞書にも肯定的なことを書かれているはずはないだろうと思っていた。さらに保健の教科書には
男性は女性を女性は男性の事を恋すると書かれてあった。同性愛については小さな枠内に、
「同性愛は『思春期の一過性のもの』だから時間が経てば変化する」と書かれてあった。
それらを読んだ僕はこう思った。
「僕は異常性欲の持ち主だ。でも成長すれば『治る』んだ」
僕はそう思いこんだんだ。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
511 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:43:04.07 ID:bgZLkpb8
(つづき)

その頃だ、バンドを組んでいるTくんから、ボーカルとしてメンバーに入らないかと誘われたのは。
僕の好きなIくんがいるバンドだ。もちろん、二つ返事で入ることにした。かなり嬉しい。
もともとIくんとは仲が良いんだ。もちろん、そうしようと僕が決めたからなんだけれど。
バンドは女子も入れて6人体制だった。なかなか都合が合わず、空中分解寸前だった。
けれども、だましだましやっていた。そして僕の恋心についても、だましだましやっていた。
あいかわらず、「好きな人は?」の質問には必ず小泉今日子と答えていたので、いつしか
僕は、「アイドルが好きで、一途な奴」という評価がされるようになっていた。
すべては僕の作戦通りだった。

 僕とIくんがあまりにも仲が良いので、「二人は付き合っているんじゃないのー?」
「どちらかが女子だったら結婚していたかもな」などと言われた。僕はそのたびに冷や汗を
かく思いで「友達だよ!」と言っていた。返事はたいていは「あたりまえじゃん?」だった。

ある日のこと、Iくんが僕にはずむような声で耳元でささやいた。
「おれ、Yさんと付き合う事になったんだ」
「え?…やったじゃん!」
「えへへ、まず最初にミヤジに知らせたくてさ」
「え?…うれしいよ!うまいことやったじゃん」
「応援してくれるよな?」
「え?もちろんだよ…そうか、Yさんと。応援するよ」
「へへっ、ありがとう」
ついに、来るべき時が来たのだと思うしかなかった。僕はそれでもIくんと少しでも一緒に
いたかった。だからバンドにますますのめり込んでいった。そして何よりも自分の恋心は
「無い」ものとして、身構えるしかなかった。あいかわらず、「好きな人は?」の質問に
小泉今日子と答えながら。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
512 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:46:34.02 ID:bgZLkpb8
(つづき)

気がつけば僕は高校生になっていた。周りでは「好きな人は?」の質問に
タレントやアイドルの名前を出す人はあまりいなくなっていた。具体的な恋人がいる人が
増えてきていた。僕はまた、作戦を練った。「好きな人は?」の答えをNさんにしようと思ったのだ。
その訳は、Nさんは色白で華奢で美人でいわば男子にとって高根の花だった。それに今現在彼氏持ちで、
その彼氏がカッコいいときている。これだと間違って、「実は私もミヤジの事好き」と答えられて、くっつけられる
という心配が無かったからだ。
「ミヤジー、今好きな人って誰?」
「うーんとね」
「なんだよ、もったいぶらずに教えてくれよ」
ここは真実味を帯びさせるためにも、じらさなくては。
「どうしよっかなー」
「ケチだなお前、おしえろよー」
「えへへ、Nさん」
「え?お前、お目が高いねぇ!」
「彼女、いいよね」
「だけど、彼氏いるぜ?」
「知ってる。でも好きなんだ」
「そうか…つらいな」
『つらいな』そうだね、本当はNさんの彼氏が好みだったりするんだけれど。言えないもんね。
「まあ、俺は今、バンドだけでいっぱいいっぱいだから」
「おう、頑張れよ」
「うん」
ところが、その話を伝え聞いたNさんが僕に告白してきたのだ。僕たちは付き合う事になった。
けれども、恋すると思うであろう「もっとそばにいたい」「もっと長くいたい」という気持ちがどうしても
沸いてこない。申し訳ないと思いながらも恋愛巧者のNさんのなすがままにHもできてしまった。
その時、僕は女性と恋愛が出来たと思いこむ事に成功したのだ。
…僕は『治った』ぞ!
だけれども、関係は続かず、一年ちょっとで別れる事になる。その時に他校に行ったIくん達
バンドメンバーに話を聞いてもらって、なぐさめてもらえた事で少し楽になった。けれども、Iくんへの気持ちは
変わらないと会うたび思う自分がいて…。僕は本当に『治った』のだろうか、『治って』いないのではないか。
女性と別れてIくんと接する時に揺れるこの気持ちは一体なんなのだろうか。僕は女性が好きなはずだ。
そしてこのIくんへの想いは友情以外に考えられないはずだ。この悩みをひきずりながら、
人を愛する事とは何かを考えていきたいと思った。


(おしまい)

【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
513 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:49:42.81 ID:bgZLkpb8
※えーっと、補足です。
辞書で書かれた「同性愛」の記述ですが、現在はNPO法人アカーの働きかけによって、
【同性愛】同性の者を性的愛情の対象とすること。また、その関係
というように改まっています。
また、教育現場では、性の多様性について教えられている「はず」です。

※そんでもって、【愛の☆妄想劇場】「キラキラ」はフィクションです。
※名前、団体名などもフィクションですのでご了承ください。

でも、思春期にこういう苦労をしている同性愛者はたくさんいるということは
知ってもらえたらうれしいです。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
514 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:52:04.25 ID:bgZLkpb8
お次は、ボーイズラブ(BL)や、「やおい」と言われているジャンルです。
すっげー、楽しく書けましたwwwこれも今年の春に投下したものです。
同性愛編との違いも楽しんでくださると嬉しいです!萌えー!
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
515 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 13:53:01.76 ID:bgZLkpb8
なんと今までの妄想劇場の中で最短時間で書き上げてしまいました(爆)
これぞ(たぶん)BL編!投下します!拒否反応のある人はスルーしてね!※妄想注意!

【愛の☆妄想劇場】「わがまま☆フラワー」

下校時に見た摩訶不思議な光景。友人のミヤジが男にべっとりひっつかれて
道を案内していた。あーあ、顔を真っ赤にしちゃって、こりゃあ怒っているな。当たり前だが。
「おい、何しているんだ?」
「あ、石くん!」
「あんただよ道、分かったんならさっさと行きな!」
そう言って、ミヤジにひっついていた男の肩を叩いてやった。男はあわてて
案内された方とは逆へ走っていった。
「…郵便局はどこだって聞かれてたんだよな?」
「…うん」
「なんだって、違う方へ…って、お前、怪しいの早く察知しろよ!」
「ごめん」
「なんであやまるんだよ!」
まったくイライラするが、放っておけない。突っ張ってるくせにどこか抜けている。
ミヤジは可愛い奴なんだ。おや?ミヤジが俺をガン見している。
「石くん、また背が伸びたんじゃないの?」
「あ、まあ、そういえばそうかもな」
「ふーん」
そうやって、ムキになるところも可愛い。やばいぞ?なんだこの気持ちは。
とにかくミヤジが可愛くてしかたがない。発情中!付き合いたい!(友情はこのさいどうでもいい!)
「ミヤジんちの近くの神社に行かねえか?」
「え?いいよ」
「ミヤジ、こうしているとかわいいよ」
「へへっ、やめろよ、今さら」
『今さら』?!どういう事だ?!『今さら』って…もしかして…!!
「ミヤジもちょっと俺のこと、気にしてた?」
「な…!?何いっちゃってんだよ、石くん!」
そういって、二の腕にパンチをされた。うーん、可愛い。そうこうしながらじゃれあって
気がつけば神社に到着だ。見晴らしの良い所で、周りは団地に囲まれている。
新興住宅街って変態が多いんだよな。まあ、俺も変態かもしれないが。
それもこれもミヤジが可愛いのがいけない。ミヤジは相変わらず話がとどまる事を知らないらしい。
今日あった出来事を細かく話してくれる。俺は我慢できなくなって言った。
「俺たちって、話尽きないよな」
「そうだね、楽しいよ」
その瞬間、ミヤジの肩を引きよせて接吻した。目を大きく見開いたミヤジからは涙がこぼれていた。
「こわがらなくていいんだよ」
「やだ…」
かわいいーーー!!!(ドカーン!)もう嫌われてもいいから、いたしたい!
こうして俺は知りミヤジは知り俺は知りミヤジは知り俺は知りして分かち合った。
心の中に花が咲いた日。こうして二人は離れられなくなったんだ。


(おしまい)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
517 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 14:05:59.86 ID:bgZLkpb8
ちゃんとBLになってますかね?
萌えてくださったなら嬉しいです。

一応書いておきます。
※この物語はフィクションです。
※個人名、団体名はフィクションですので、ご了承ください。

訳のわからぬこの高揚感…癖になったらどうしてくれる〜><
ああ、やはり私は腐女子〜><
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
518 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 14:12:13.18 ID:bgZLkpb8
>>516
連投しすぎで規制にひっかかってますた;

>患者家族会に入ったら幹部やれそう。
はじめの3年間ぐらいは、区の家族会に行ってくれていました。
おっしゃるように、父は群れることは大嫌いですね;

>うつ病(ダウナー系)vsうつ病(ヒステリー系)
想像するだけで、めまいしそうです…。
デメリット大きいですね…。
お大事になさってください。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
519 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 15:11:48.35 ID:bgZLkpb8
このスレはあと180kbぐらいで、スレストかかります。
本スレに貼って、いやな思いしているし、さっさと終わらそうと思います。

なので、長文連投してスレストさせるために、
今まで書いてきた、【愛の☆妄想劇場】を投下します。
暇な人は読んでみてください。感想はいらね!w

古い順に貼ります。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
520 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:28:22.95 ID:bgZLkpb8
※以下、妄想注意!
【愛の☆妄想劇場】「思い出」
私と宮本さんは付き合うことになった。彼は読書が好きで浮世絵に目が無かった。
職業はロックミュージシャンだ。
私は嬉しかったので、女性らしくしようと頑張った。
付き合い始め、「あんたはこうしているとまるで田丸美寿々だね」と言って携帯に
私の写真を撮っていた。
デート場所は上野に…と思った私をさえぎるように彼は言った。
「俺の世界にあんたを巻き込む訳にはいかない」
私は驚愕した。私と彼は住む世界が最初から違うと宣言されたのだ。
いや、これは彼が人は人、自分は自分という信念に基づいての言葉だったのかもしれない。
では、私の存在意義は?
デートは意外な事にWOMBが多かった。
そのクラブハウスでミラーボールのきらめきに具合の悪くなった私を彼は介抱してくれた。
心身薄弱の私の面倒をみてくれる優しさと辛抱強さに感謝した。
しかし、そんな蜜月状態もあっという間に過ぎ去った。
彼に他の女性の影がちらつきはじめたのだ。
そんな時だった、彼は板橋区立美術館の浮世絵展に私を誘ってくれた。
私は胸躍った。しかし彼は浮世絵に没頭。うんちくを言う声に耳を傾けながら
私には浮世絵が漫画の前身にしか映らず、ああ、日本人の原点ではあるなあと思った。
あれだけ望んだ彼の世界だったのに、まったく共感出来ない自分がいることに
気がついてしまった。
いつしか私の事を携帯で写真を撮ることも無くなった。
「今いくよ・くるよの今くるよみたいだね」と言われて私は家に帰って泣いた。
破綻はふいにやってきた。一緒にいる時に「友達」と彼の呼ぶ女性からのメールが
頻繁にやってきたのだ。私の前で10回以上もメールのやりとりをする彼に
私は業を煮やして言った「私はなんなの?その人は誰?」「友達だよ」
「私が友達ってこと?」「そうじゃないだろ、このメールの相手だよ」
「じゃあ私は何?」「恋人だろ」「うそつき!」「お前はホント面倒臭い女だな、
俺はもっと健康な女とつきあうよ、じゃあな」彼はそう言うと、席を立ちながら、
「友達」に電話をかけて待ち合わせの話をしはじめたようだった。
こうして私はあっけなく振られた。ただ、むなしい思いだけを残して。
私は家に帰り、彼からもらったものを全部処分した。
本当のジゴロは女から別れを切り出させるものだよ。とはその話を聞いた友達の弁。
そうね、彼は最後こそ冷たかったけど、面倒見のいい優しいジゴロだったわ。
そう思いながら、彼を撮った写真を全部消去した。

(end)※これは妄想です!
(初出:2011年4月30日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
521 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:31:30.78 ID:bgZLkpb8
【愛の☆妄想劇場】「妊娠しちゃった…」
突然見知らぬ人の番号通知で携帯に電話が来た。
出ると「宮本浩次です」の言葉。にわかには信じられなかった。
私が出したファンレターにしっかりと書いておいた携帯番号とメルアドとプリクラを見てくれたんだ!
と私は嬉しかった。「はじめまして、私の手紙を読んでもらえたんですね」
「そうなの、それで興味持ってね」「はい」「ちょっと会えるかな?」「はい!」
待ち合わせ場所は高級ホテルのロビーでは無くて、渋谷の喫茶店だった。
胸が高鳴る。着くと喫煙席の煙の中にひっそりといた。「それじゃ行こうか」
そのまま円山町へ。あれよあれよの出来事にただの娘になっていた。
−−−こない、あれがこない。
そう気付いたのはあの日以来まったく連絡が無い日に不安がつのっている時だった。
お腹をさすりながら、さて、どうしようか考えていた。
−−−産みたいな。あの人の子供なら欲しい。このまま知らん顔しようか。
そう決心して、彼からの連絡が全く無い事をいいことに産む準備を始めた。
産科で、出生前検診を受けた。医師からは、
「あなたの場合、高齢出産にあたっています。まず、妊娠中毒症にならないように、
毎日散歩や水泳などで体を動かしてください。あとはこれはまことにお気の毒なのですが」
「なんですか?」「生まれるお子さんはダ○ン症が疑われます」
ダ○ン症…私の行っているセンターにも来ている。軽度から重度の人までいるが、
皆いい人達だ。大丈夫。あの人と私の子供だもの。産んで育てていくわ。
しかし、そうはいかなかった。両親が猛反対したのだ。
「あんたね、大きな子供が障碍児を産んで「大丈夫だから」はないでしょ!」
「おとうさんは、娘をこんな体にした奴を許すわけにはいかないな」
「医師の立場から向精神薬を飲むのを中断するのはあなたの場合は自殺行為だと思いますよ。
もっと大切なことがあるのではないでしょうか?」
−−−私では守れない。あの人と私の赤ちゃん。ごめんなさい、ごめんなさい。
そして、私はあの人に連絡をした。そして中絶を行った。
「誰のせいでもないよ、皆がそれぞれの立場で考えて言っただけで」
「あなたはどう考えたの?」
「正直言って複雑だけどね…こればかりは縁ですからね」
(初出:2011年5月4日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
522 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:34:20.81 ID:bgZLkpb8
※妄想注意!【愛の☆妄想劇場】『三つの願いごと』
ある所に夢見る乙女がおりました。彼女の恋人はロック歌手だと乙女は信じておりました。
乙女の弟が言いました。
「まったくうちの姉も困ったものだ!良い年してロック歌手を恋人にしたと信じ込んでるなんて!」
乙女もだまってはいませんでした。
「出たよ(プw。あんたっていつもそうよね。人の事よりも自分の頭の上のハエを追いなさいな!」
と不機嫌そうに続けました。
「でも、私は思いこみなんかじゃないわ。宮本さんはみんなのものだけど、私にはわかるのよ。
彼は私に会いたがっているってことが」
そこまで言うと、乙女は急に言葉がつまりました。突然二人の前に小さな美しい女性があらわれたのです。
「私は妖精です。あなたがたの会話を聴いて、願いをかなえにやってきました。願いは三つ持てます。
ひとつは乙女の願い、ひとつは弟の願い、最後の願いはまたもどってきますから
その時目の前でかなえてあげましょう」
そういうと、妖精は白い煙と共に消え去りました。二人は喜びました。願いが三つもかなうなんて!
想いがいっぱいになった乙女がつぶやきました。
「宮本さんに会いたい(はあと)」
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、宮本さんがステージの姿そのままで現れました。
乙女が驚いて弟を見ると、弟は顔を真っ赤にして飛び上がりました。
「このばか姉!せっかくの願い事を会うだけに使うなんて!それになんだ、部屋の中なのに
この男は靴を履いているじゃないか!いっそのこと全部脱いでしまえ!」
するとどうでしょう、宮本さんは全裸になりじっと乙女を見つめています。
「きゃーーー!(はあと・はあと)」乙女は半狂乱になってしまいました。
「いったいなんてことをしてくれたの!」と乙女は叫びました。
服を着せても着せても宮本さんは脱いでしまいます。もうじき両親がうちに帰ってくる時間です。
「三つ目の願いは元に戻してもらうことしか考えられないわ」
「おい、姉ちゃんそれでいいのかよ?こいつと結婚とかしなくていいのかよ?」
「そんなのどうでもいいわ!」「落ちつけよ!裸ぐらいなんだよ!」
「ずっと裸の人となんて一緒に外にも出かけられない!」「そうか…」
妖精が二人の前にあらわれました。「三つ目の願いはなんですか?」
「今までと同じに戻していただければそれで結構です」
こうして二人の願いはかなえられたのでした。
(おしまい)
(初出:2011年8月13日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
523 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:37:00.89 ID:bgZLkpb8
※妄想注意!

『月の晩の出来事』
あるところに中年にさしかかろうとする女がおりました。彼女は泣いていました。
世の中が意地悪い事に泣いていたのです。彼女にはとてもかわいいぬいぐるみがありました。
そのぬいぐるみを弟とその友達がいじわるで家の庭の高い木の上に乗せて逃げてしまったのでした。
女はぬいぐるみの所まで行くこともできませんし、ぬいぐるみをおろしてやることも出来ません。
それで、泣いていたのです。ぬいぐるみも、たしかに泣いていました。
「これが世の中の災難てものなんだわ!ああ、なんてかわいそうな、ぬいぐるみ」
そのぬいぐるみは、あるロックバンドのボーカルを摸して作った手作りのものでした。
「私は今夜一晩じゅう、あなたと一緒にいます」そう女は語りかけました。
真夜中には、幽霊達が踊り狂い、ぬいぐるみと女を指さして笑いました。
「でも、何にも悪い事をしなければ、悪者だってなんにもできないはず。でも私、悪い事したかしら?」
そうしていろいろと思い出していくうちに、「ああ、そうだったっけ」と女は言いました。
「足に赤い布をたらしたかわいそうなカルガモを笑ったんだわ。だってあんなおかしなかっこうをして
足をひきずるんですもの。私、笑っちゃったわ。だけど、生き物を笑うなんていけないことだわね」
こう言いながらぬいぐるみの方を見上げました。
「あなたは、生き物を笑ったことがある?」と、ききました。
すると、ぬいぐるみは頭をふったように見えました。

(おしまい)※この作品はアンデルセンの物語を一部絡ませてあります。
(初出:2011年8月21日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
524 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:39:34.99 ID:bgZLkpb8
やっほー。またやるだす。※妄想注意!今回は完全オリジナルだす!

【愛の☆妄想劇場】「目」
男はロックボーカリストでありスポットライトを浴びる身分の人間には蛾のごとく
女が寄ってくるものである。かつては女遊びに興じた男も今では仕事一筋になり
落ちついてきた。男は気付くと周りが家庭持ちばかりになっており、しかも不倫をしている
などの自慢話まで聞かされる身分になっている事にある日愕然となった。
「おまえはいいよな、独身でさ」
これは嫌味に取るべきか悩むところだと男は迷った。たたみかけるように友が言う。
「おまえは今、目が死んでるぜ。そんなんじゃ女も逃げんじゃないのか」
「そんなことはない」
男は言い返しはしたものの、不倫をしている友の、かつての輝きが失われて澱んでいる目を
見るとつい余計な事を言いたくなる。
「不倫は女が可哀そうだ」
「そんなことはない」
同じ言葉で言い返された。まったくもって人づき合いは面倒くさいものだと男は思った。
友と別れた後に男は帰りの途中に目の輝きについて考えていた。それはある女を連想させた。
かつての彼女はみな結婚していき子供の写真付きの年賀状が毎年届いていたがそれも途絶えがち
になりつつあった。子供が嫌がるようになったのだろうし、こちらから連絡を取らなかったのだから
無理も無いことだと男は月を見上げながら帰宅した。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
525 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:40:36.78 ID:bgZLkpb8
(つづき)
 
古書店で本の背表紙を眺めていたら声をかけられたのでそちらを振り向いた。
かつての恋人がいた。あの時の目の輝きのままだ。決して美人では無いが
目が輝いているだけで魅力は何倍にも膨れ上がるものだ。
「ご無沙汰しております」
「こちらこそ。どうしてここへ?」
「探し物がありましたので」
「そうですか」
「そうなんです、なんだかお分かりですか?」
「いきなりクイズもないでしょう。なんなんですか?」
「思い出を探しにきたのです。そうしたら、偶然あなたを見かけたものですから」
「思い出は見つかりましたか」
「いえ、これから作りたいと思うのですが、よろしかったら協力していただけませんか?」
なんの茶番だと男は思った。しかしそれを言わさぬ輝きが女の目にはあった。
「いいですよ、私はどうしたらいいのですか」
「ありがとうございます。思い出は今見つかりました」
男は訝(いぶか)しがった。その気配を読んだ女が言った。
「あなたは大人の男になったのですね。私との事は子供じみたおままごとだったわね」
「いつでも本気ですが」
男は女の目を見られずに本の背表紙を見た。それが合図になった。
「さようなら」
女は言い古書店を出ていった。その瞬間、店主が咳払いをした。男は思わず深呼吸していた。
思い出とは恐ろしいものだ。先ほどの瞬間だけで男は不倫の片棒を担いだ気になり握手をして
営業スマイルを忘れていた自分を恥じた。まったくもって飽き足らない日常をどうやって暮らそうか。
答えを探す旅は続くのだ。

(おしまい)つまらなくてスマソ;;
(初出:2011年10月11日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
526 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:43:39.25 ID:bgZLkpb8
お言葉に甘えてまたもや書きますた。※妄想注意!

【愛の☆妄想劇場】「チューちゃん」
俺はロックボーカリストだ。好きな物は浮世絵と古書とポルシェ。
得意技はエンストしてからエンジン回すまでを0.1秒で出来る事だ。
家は東京近郊で彼女と暮らしている。その彼女(カエと仮の名前をつけるが)、
カエが最近になって、ぬいぐるみに凝り始めたのだ。
黄色くて鼠のようなリスのようなそれを、手に持ちながらひたすら話しかけている様子は、
はたから見て不気味である。そのぬいぐるみにカエは『チューちゃん』と名前を付けた。
「チューちゃん、ただいまー。あら、あんたいたの」『あんた』というのは俺の事だ。
「『あらいたの』は無いだろ、僕だって君とチューしたいんだからさ」
「チューちゃん、困ったお兄ちゃんでちゅねー」
むかむかするが、ようやく獲得した女体を失いたくは無かった。今までの女とはあきらかに違う。
この女体と俺の相性は抜群だった。
 「チューちゃん、ご飯にしましょうかねー」
 「あ、僕は今日はいらないよ、いつもの連中と鍋を食べにいくから」
 「なに、それ。作る前に言ってよね。もう作っちゃったじゃないの。
困ったお兄ちゃんでちゅねー、ねえチューちゃん」そう言ってチューちゃんを手にとって
俺の目の前にそいつを突き出した。
 「チューちゃんに、あやまれ!」
 「なんで僕がぬいぐるみなんかに?君、僕の事をなんだと思っているの?」
 「チューちゃんのお兄ちゃんでちゅ」
…ぶち切れた。
 「あ!なにするのよ!」
俺はひたすらチューちゃんをハサミで切り刻んでやった。手、腕、足、しっぽ、上半身、下半身、頭と。
目玉の所はフェルトで貼られていただけだったので、思い切ってむしってやった。

 気がつくとカエは泣いて震えていた。俺は自分の行いを恥じた。
 「チューちゃんになんてことするの、あんた!まったく怖いお兄ちゃんでちゅねー」
まだ言うか!バラバラになった『それ』をゴミ袋に放り込んだ。
 「ああ!チューちゃん!」
カエの悲鳴を背中にあびながら俺は自室に引っ込んだ。隣の部屋からカエの泣き声が
聞こえてくる。悪い事をしたとは思うが後悔はしていない。
あのぬいぐるみを子供の代わりにしていたカエを不憫に思うだけだ。
俺は上着を着ていつもの奴らに会いに出かけた。

(おしまい)ごめんなさいー(平伏)
(初出:2011年10月18日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
527 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:44:37.32 ID:bgZLkpb8
【即興★愛の妄想劇場】「対話」※妄想注意!

ダイエットしていると、頭の中は常に食べ物の事で一杯。
外出している時は大丈夫なんだけれど、家に帰ってくるとドカ食いしてしまう。
去年の今頃は20kg痩せて標準体重を目指していたのに、今年の今はその時よりも
20kg増えてしまった。原因は震災と余震による不安解消の為に食べる乾パン依存症だ。
ともかく、乾パンを非常用袋に入れては寝る前になると食べるを繰り返した。そりゃ太るわ。
気がつけば100kgを超えていた。

ある日、代々木上原でエレカシの宮本さんを見かけた。思い切って声をかけてみた。
「あの…宮本さんですか?」
「え?はい」
「本人ですか?」
「はい」そう言いながら手をさしのべてきた。私は思いきって言ってみた。
「宮本さんは以前、”マダムファンいなくならないかな”とおっしゃっていましたけれど、今もですか?」
「それはねぇ、まだ若い頃の話ですよ。今はいろんな人に届け!と念じてますよ。届いてる?」
「は、はい!毎日かかさず聴いています。エレカシ大好きです!」
「それはありがとうございます」
「あと一ついいですか?」
「なにかな?」
「太っているオバサンファンってどう思いますか?やはり若くてかわいい子が良いですよねぇ」
「あのねぇ、音楽は年齢や容姿を選びませんよ。そりゃ若い時はですよ?こだわりみたいなもの、
今考えると、それじゃ駄目だろうってなもんで。ただ、太っている人を見ると不健康だとは思いますね」
「不健康ですか…」
「そう言うとなんていうのか角が立つけれど要するに、
 その人がともかく動ける体重がいいんじゃないですか?」
「はい」
「それじゃあ、ライブでお会いしましょう!」
「ありがとうございました!」
宮本さんはさっさっさっさと去っていった。
私は遠ざかって行くその人を見ながら、ともかくライブに行きたいと思った。

(おしまい)※妄想です!
(初出:2012年3月10日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
528 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:46:45.73 ID:bgZLkpb8
それでは苦心の作、投下します。※妄想注意!

【愛の☆妄想劇場】「百千(ももち)まで」

だまされてごらんよ。俺は愛欲にもう悩まない彼だ。
彼はロックミュージシャンをしている。最近はラブソングにも力を注いでいる。
良い歌詞を書く時というのは、決まって悪女と遊んでいる時か逆にひとりぼっちの時が
多いんだ。悪女と遊ぶと、毎日がジェットコースターのように振り回されてしまって
感情の起伏が激しくなるので、歌詞もすらすらと出てくる。一方、ひとりぼっちの時は
求愛の歌を作りやすいんだ。それに目の前に実像がいないから、自分の理想の女神を追う事が
出来るので、熱も入るってもんだ。今はどちらかって?彼はこう言うだろう。
「本当の愛が目の前にあるって事に気がついた」
もう愛欲について悩み、慟哭したりしない。彼は手に入れたんだ。本当の愛をさ。
それはなにかというと、今読んでいる、そこのあなただよ。彼と言う人間に興味を示して
共感したり愛欲の悩みにとりこまれているあなたこそ、彼を本当に愛している人そのものなのさ。
愛とは、自分以外の人や物事に興味を持つ事そのものだということに気がついたんだ。
好きの反対は無関心だと、どこかで読んだり聴いたりしたことはないかい?それを彼はようやく
実感できたんだ。彼はさらに言うだろう。
「あんたは俺にとって最高の彼女なのさ」
最高の彼女とはなんだろう。美人であること?美脚なこと?ワンピースの似合うこと?
さらさらなロングな髪のこと?あっちの相性がいいこと?趣味があうこと?
彼は言うだろう。
「ウマが合うことさ」
彼とウマが合うとはどういうことだろう?それは忌憚のない意見をプライドを
傷つけることなく言える、そう、あなたのような人のことだ。彼はあなたのような人を
最高の彼女だと断言しているんだ。
 おや?私はそんなできた人間ではありませんから、ちがいますって?最初のセリフを忘れたかい?
「だまされてごらんよ」
そうさ、一度でも、二度でも、ももちまで、だまされてごらんよ。そうすれば彼は愛のみならず、
幸せも手に入れられるのだから。あなたもそうだといいなと思って、彼は今歌っているのだから。

(おしまい)
(初出:2012年3月27日)

【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
529 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 16:49:16.03 ID:bgZLkpb8
それでは結構な長編になりました。それに説明的な文章になってしまって;
よろしければ読んでください。妄想劇場ノンフィクション編です。


【愛の☆妄想劇場】「月見ル君想フ」

私は初めて来た青山という土地で迷子になっていた。夕方は5時くらいだっただろうか、
通行人も見当たらず、閑散としていた。たまに見かける<ブライダルフェア―>の文字と
ウェディングドレスが並ぶお店を見ながら私はお目当てのライブハウスである「月見ル君想フ」を
探していた。なんとか目印のカレー屋さんを発見したが、肝心のライブハウスが分からない、
路地の中に入っていったら、地下室らしき場所から階段であがってくる人物にばったり出会った。
その地下室らしき場所が「月見ル君想フ」というライブハウスだと分かった。
そしてばったり出会ったのは本日のお目当てであるヒラマミキオさんだった。
動揺して、私は「ファンです」と手を差し出した。ヒラマさんは手をGパンでぬぐってから
握手をしてくれた。私は嬉しいと共に、待ち伏せした格好になったので、恥ずかしくて、
その場から近い交差点を渡って2ちゃんねるに今の出来事を書きこんだ。遠くから
ヒラマさんを眺めたら、後を付けられるのを警戒してか、一度行った道を戻ってきて
どこかへ行く姿が見えたので、迷惑だったなと反省した。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
530 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:03:16.23 ID:bgZLkpb8
(つづき)

その後、時間をもてあました私は喫茶店を探したが、お店がつぶれていてもぬけのからだったりして、
まいってしまった。あとは青山と「山」と付いているだけあって、坂道なので、
くたびれてきていた。その時に目にとびこんできたのは、あずき色の高そうな上下のスポーツウェアを着て
白い買い物袋をさげた、おじさんだった。私は勇気を出して、喫茶店の場所を訊ねた。
するとおじさんは「あなたはスタバがいいんでしょ」と言って、場所を教えてくれた。
坂をこの先ずっと登っていって、交差点を左に曲がってさらにまっすぐとのことだった。
私はおじさんに、荷物をお持ちしましょうか?などと余計な事を言い、おじさんをいらだたせてしまった。
あわてて逃げるように坂を登った。すると、どこかで見た事のある人が交差点の人ごみの中にいた。
それがエレカシの宮本さんのようだった。白シャツに上下スーツ姿だが、ネクタイをしていないので、
その他のサラリーマン達とはちがっていた。しかも独特のオーラがあった。私は先の2人に対する反省から、
どうしても声をかけられなかった。しかも人ごみの中で大声を出す訳にもいかないし、うろたえていたら、
宮本さんは私に気がついて、体を向けてくれた。目が合って何かを待っていてくれたようだったが、
私に勇気が無くて声をかけられなかった。宮本さんは横目でこちらを確認しながら、ずっと交差点で
信号が青に変わるのを待っていた。私はその交差点で宮本さんの左ななめ後ろの近い場所で顔を上げられずに
宮本さんの鞄を凝視することしか出来なかった。なぜか鞄を持っているというのも不思議だったし、
鉄腕アトムのウランちゃんのようなエンブレムがついていて、この人は本当に宮本さんなんだろうか、
と疑問に思った。その間も宮本さんらしき人はこちらを目で確認していた。私はきっと待ち伏せしていた
ストーカーだと思われて、警戒されていると思った。余計に話しかけられなかった。宮本さんの目はかつての
友人のキレた時と同じ目になっていた。―――軽蔑された。―――そう思わざるを得なかった。
信号は青に変わった。人々がいっせいに横断歩道を渡り始めた。私は宮本さんらしき人を見ないようにして
渡り、スタバに行く為に再度信号待ちをした。もうまわりには宮本さんらしき人の気配は消えていた。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
531 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:06:11.79 ID:bgZLkpb8
(つづき)


私はそのままスタバに向かった。 スタバでブラックコーヒーを飲んでいたら、
今日のライブの主役であるEMILYさんがマネージャーさんらしき人と入ってきて、
再再度驚いた。今回のライブは小規模で、きっとCDを手売する時にサインをもらえるかも
しれないと発売当日にタワレコで買ったCDを持参していた。先の宮本さんに声をかけられず
軽蔑した目でみられたので、今度はしっかりと声をかけようと思って、近づいていって、
CDを出してジャケットにサインをお願いしたら、EMILYさんは一瞬迷惑そうだったが、
マネージャーさんにうながされて書いてくれた。私はプライベート中に持参したCDを出すなんて、
まるで後を付けてきたみたいだと思ってふるえてきた。
サインをもらってしばらくしてEMILYさん達に挨拶することもなく、
スタバを後にしてライブハウスへ向かった。
これ逆に失礼だったんじゃないかと今思った。

肝心のライブはEMILYさんのおちゃめさとヒラマさんのギターの味が最高で、
楽しくてとてもあたたかい気持ちになった。音楽の楽しさの分かるライブだった。
私は来て良かったと思った。皆が笑顔だった。
ただ、しこりとなって残ったもの…宮本さんらしき人の笑顔が見られなかった事…。
それでも、間に音楽があればきっと笑顔になれる。今はそう思って筆を置こうと思う。


(おしまい)
(初出:2012年5月6日)

【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
532 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:08:46.23 ID:bgZLkpb8
それでは久しぶりに投下します。※妄想注意!
【愛の☆妄想劇場】「告白」
俺は今年46歳になったロック歌手だ。いまだ独身。
「あなたって、精神的にはホモよね」
「なにを根拠にそんなことを言うんだい?僕は君のことが好きなんだよ?」
リルはベッドで俺に背を向けた。俺はかぶさってもう一度言った。
「僕は君のことが好きなんだよ!」
「別れる時は貸したお金返してね!」
…冷めた。俺もリルに背を向けた。
リルが寝ている間に部屋を出て、愛車ポルシェに乗った。
首都高をぶっぱなすと気分が良い。今日も月がビル群を照らしていた。

リルは今年29歳になる。付き合いだして5年目。そろそろ結婚…という話を
本人である俺達を抜きにして周りが盛り上がりつつあり、
その気配におびえながら過ごしている。俺の若い時は女性の結婚適齢期は25歳だった。
今でも一番印象に残っている元彼女はそれぐらいの年齢だった。
今は晩婚化だとかで、30代の女性でも行き遅れがゴロゴロしている。
男はさらに多いとか。それはそれでこちらにとっては都合がいい。
それにしても、リルは俺と別れたがっているのだろうか?
まさか、そんなことはない!

「石くん、どう思う?」
「またそんなこと言っちゃって、ホントは好きなくせにぃ〜!と、言って赤だし味噌」
「赤だしかあ…」
「血便ですかね」
「まさしく産まれたてだよな?な?」
「いいと思います」そう言って石くんはニッと笑った。
―――リルに曲を贈ろうと思った。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
533 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:11:04.70 ID:bgZLkpb8
(つづき)

「なによ?お金ができたの?」
「なんでいきなり喧嘩ごしなんだい?お金ならこれからアルバム作るからもう少し待っていてくれよ。
それに君と僕の仲じゃないか、あまりお金、お金って悲しくなるよ」
「…本当に、こんな姿はファンには見せられないわね」とリルはため息を一つついた。
「ため息つくと、幸せが逃げるよ」
「くっさいセリフ!似合わないわよ?」そう言ってリルは笑った。
この笑顔を見たら、すべて許せてしまう。惚れた方が負けなのさ。
「君へ曲を贈るよ。もらってくれる?」
「え?!」
「僕がいまから弾き語りをするから聴いて感想が欲しいんだけれど」
「え?!」
「え?!って…そんなに驚かなくてもいいじゃない」
「あ、ありがとう」
「じゃあ歌うよ。聴いてください」
俺は歌った。このシチュエーション!こっぱずかしいがやるときはやる男だ俺は!
ふとリルを見た。涙をためながら俺の歌を聴いていた。
「素敵な歌ね…」
「だろ?だろ?」
「この曲は私のために?」
「そうだよ!」
「ありがとう…ううっひっく、ひっく」
泣かせてしまった。俺って最高!


(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
534 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:13:00.70 ID:bgZLkpb8
(つづき)

「それで、これからどうするんですか?」
「なーんで、それを石くんが心配するわけ?」
「いえ、リルさんへの借金…」
「ふん。この曲は利息分だと言われたさ!」
「ありゃー!」
「くそー。金が欲しいなあ」
「でも、マジなんですね」
「なにが?」
「いえ、なんでもないです」
「ふんっ」

この曲は今までの俺とは違う、いや、バンドの曲とも違う、
けれどこの上なく俺らしい曲だと思う。
ぜひファンの皆に聴いて欲しい。

そしてCDを買ってくれ!
<どこまでも一緒さ/決めたぜ/決めたぜ>




(おしまい)ごめんなさい〜><!
(初出:2012年7月3日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
535 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:16:17.54 ID:bgZLkpb8
即興で愛の☆妄想劇場を書きました!※妄想注意!
【愛の☆妄想劇場】「ソロそろ?」
なんだってこうなった?こいつら丸ごと東京湾の底に沈めたいわ。
俺は46歳のロック歌手だ。今とても不機嫌なのさ。
いや、本当は何も感じてはいないのかもしれない。ただ、こういう場合には怒るのが常識という観念に
とらわれて、怒っとかないとおかしいと見られるのが怖いだけなのかもしれない。いやでもしかし。
「石くんはどう思う?」
「バナナ3房(ふさ)で98円とバナナ4房で78円だとしたら、ミヤジはどっちをえらぶんですか?」
「“バカな”を、10房!」
「いいと思います」石くんはそういってニッと笑った。
それでも気持ちの収まらなかった俺はトミに向いて言った。
「トミはどう思う?」
トミはしばらく考え込んだ後に静かに言った。
「ミヤジの言う通りでいいと思うよ」
「俺はまだ何も言ってないぞ!」そう言ったら、その場にいた4人共が爆笑した。
「目が言ってる」とぼそっと成ちゃんがはにかみながらつぶやいた。
俺は決めたんだ。ソロをするってな!
こいつらとじゃあ俺の求める音楽を追及しきれないと限界を感じたんだ!
「あ、石くんはアシスタントしてくれよ!」石くんの頭に手を乗せて言った。
「うふふ☆おっけ〜の反対の反対です」
「ローザのバカボンかよっ?!」思わずつっこんだら石くんはニヤリと笑っただけだった。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
536 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:18:39.83 ID:bgZLkpb8
(つづき)

さっそくレコード会社から企画が持ち込まれた。それはカバーアルバムを出すことだった。
「すべて、レッチリみたいにアレンジしてもいいなら考えてみます」と憮然とした表情で言ったら、
「企画書は置いておきますので、ご一考ください。絶対に売りますから」と言い係りの人は
部屋から出ていった。俺はそうっと企画書を見てみた。そして持ち帰ることにした。
「石くんどう思う?」始終一緒にいる石くんに俺は訊いた。
「本当はレッチリよりもパールジャムにしたいくせに〜営業スマイル1億円」
「一億円かあ」
「宝くじみたいですよね」
「石くんは買った?」
「月のウサギほど餅つきました」
「月はいいよな」
「いいと思います」そう言って石くんはニッと笑った。
俺はソロとして初めてのカバーアルバム「古墳興奮劇場ロック〜祈って果てろ〜」を出した。
これがなんとロングセラーになって、8週目にして初のオリコン1位になった。
そこからマスコミが騒ぎだし、あらゆるメディアにてひっぱりだこになった。
これはいつか見た光景じゃないか。俺は警戒した。
「野音はいつも通りにやるからな、石くん!」そう横にいる石くんに告げた。
「野猿は解散しましたよ」とさびしそうに石くんが言った。
「エレファントカシマシはしてないぞ!やはりバンドだろ!」と石くんの胸を小突いて言った。
「いいと思います」石くんはニカっと笑った。

なにがあろうと、エレファントカシマシは消えない。それは聴いてくれる人が一人でもいるから。
いや、俺がいる限り、音楽は鳴りやまないのさ。野音で会おう!

(おしまい)
(初出:2012年8月6日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
537 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:20:56.50 ID:bgZLkpb8
またまた書きました。※妄想注意!

【愛の☆妄想劇場】「傑作な俺」
俺は46歳になるロック歌手だ。いつでもモテモテ。だから俺から女性を誘ったことがないぐらいだ。
「めずらしく、このアルバムって、相手のことを“おまえ”“キミ”以外で呼ぶのが多いわね」
そう言って俺に向かって真剣なまなざしを送ってきたのはリルという友達だ。
実は俺にとっては彼女は大穴なのだ。周りの連中には、本命は椎名林檎、三馬身差で2番手に女子アナ、
ダークホースは俺とよく新幹線で一緒になるファンの女性、そして、大穴がリルだ。
俺の人生はたとえれば、大穴狙いなのさ。
「そ、そうでしょ?今回は相手を呼ぶのに“ダーリン”“ベイベー”御同輩“”馬鹿“などの歌詞があったりして
そうした方がいいものが出来たと思うんだよね」
「めずらしく“俺”による“俺”のための“俺”アルバムになっていると思うし」
「それは一つ、この俺がしっかりと作ったものっていうね」
「コンセプトは“愛と思い出”なの?」そう言って、リルはじっと俺を見つめた。ここで決めねば!
「いいや違うね、コンセプトは“リルのために”だよ」
「えっ?そう他の女性にも言いまわっているんでしょう」とリルは声をあげて笑った。
この笑顔に弱いのさ。
「い、いや違うよ、本当にそうなんだから信じてくれていいよ」と言ってリルの手を取った。
リルの目がうるんで恍惚とした表情になった。俺はリルのその表情をめずらしく思った。
と同時に俺の想いは伝わったことを確信した。がしかし。
「女友達に、捧げるなんてそうないことよね」とリルはうつむいて、涙がほほを流れた。
―――笑顔になったり泣いたりということが素敵なことだと初めて思えた女性。友達としてじゃなくて恋人として俺を見てくれるようにするにはどうしたらいいのだろう。こんな時こそ直接告白すればいいことをすっかり念頭に入れていない自分の愚かさを知らないでいた。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
538 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:23:08.71 ID:bgZLkpb8
(つづき)

リルと知り合ったのは、深夜営業しているレンタル店でのことだ。彼女は店員で、俺は客だ。
リルは明るい前向きなオーラがあたりをやわらかく包んでいた。俺はAVをドンと5本積み上げ、
7日間借りた。普通に対応するリルに俺は言った。
「あんた、綺麗だよ」
「ありがとうございます」
リルは、AVを借りながら、女性店員をじろじろ見る中年の男にどんな感想を持っていたのかは推し量ることはできない。
表情一つかえずにAVを店専用の袋に入れて俺に手渡した。俺は言った。
「僕と友達になってくれませんか?」
馬鹿だと思うが、俺はこの言葉は女性に対して躊躇無く言えるのだ。
「申し訳ありませんが、ただいま勤務時間中ですので、ご容赦ください」と頭を深々と下げて
そのままの姿勢で止まっていた。俺は去り時を知った。
「また来ます」
そう言って、自宅へ帰り、AVはほっぽいて、ともかく彼女宛てに手紙を書いた。
そんな次の日だ、ばったり近所のコンビニで彼女と出会った。買っていた物を見ると、
とても一人分とは思えず、あいさつと同時に尋ねてみた。すると、
「子供が二人いるんです。あそこのレンタル店に行く前にも仕事をしているものですから、
なかなか食事を作る時間が取れなくて」
「それでは、失礼ですが、ご主人はどうしてらっしゃるんですか?」
「離婚しました。親権は私の方へ…。でも、養育費は払い続けてくれていますし、誠実な夫です」
「それは大変でしたね」
「ありがとうございます。中学生の長男は、人助けをしたいと消防士になりたいそうで、
高校でそういう資格を取れる全寮制の学校があると頑張ってくれていますし、
小学生の長女は保育士になりたいと言ってくれています。母親である私はこんなありさまですが、
子供達はしっかりしていて、おかげで助けられています」
「それはあなたがいいお母様なんですよ」俺はほこほこした気分で言った。彼女の声は気持ちが良い。
もっと聴きたい。
「私は宮本浩次と申します。失礼ですが、お名前は?」
「上中リルと申します」
「リルさんとおよびしてもいいですか?」
「はい」
「これを機に、友達付き合いしませんか?」
「そうですわね、子供もいますし、友達付き合いでしたら」
「ありがとう。それじゃあ今度、お茶でもしましょう」
「はい」そう言ってほほ笑んだリルの笑顔!一生忘れないだろう。

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
539 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 17:24:47.50 ID:bgZLkpb8
(つづき)

―――リルは目の前で泣いていた。「MASTERPIECE」を手にもちながら。そうして言った。
「子供が…」
「お子さんがどうかしたの?」
「夫との3人目の子供が今、お腹の中にいるんです」
「え?!離婚されたんですよね?」
「はい。そうなんですが、私は元夫の誘われるままに…」
幻滅した。と同時に愛おしさも込み上げてくる。葛藤が俺を包んだ。
「それでも、友達でいてくださるでしょ?」とリルは目にいっぱい涙を貯めて言った。
俺は自分のソファーにすっぽり体をうずめて言った。
「もちろんだよ」
「いつもありがとう」
「当たり前じゃないか、友達なんだから」
「産むかどうするか悩んでいるの」
「お子さんたちはなんて?」
「長男長女共に産めばと言われています」
「そうですか、僕は正直言って残念ですが」
「え?」
「このアルバムはどうでしたか?」
「あなたのチャーミングなところがいろんな角度で表現されたアルバムだと思ったわ」
「え?僕ってチャーミングですか?」
「はい」と言って、いつのまにか笑顔のリルに、おれは照れ笑いを返した。
「今度、また海辺の茶店に行きましょう」
「ごめんなさい、今はまだ…安定期に入ったら是非ご一緒させてください」
「そうですか、ご主人はそのことを?」
「まだ、伝えてはいないですし、疑われそうですから」
「DNA鑑定してもらえばいいじゃないですか」
「そうだとしても、私一人で育てます」
俺は今はそっとしておいた方がいいだろうと思った。ふと思って言った。
「そのアルバムは、僕とあなたとの子供ですから」
「ありがとう、大切にします」
「それじゃあまた」
「はい」
そう言って俺の部屋の玄関から消えたリル。俺は今、部屋で一人。もどかしくて、涙が出そうさ。
だけどいつもの二人。少しも変わらない二人。このままで、ぶらぶらと歩いていこう。


(おしまい)
(初出:2012年8月9日)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
540 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 18:00:22.27 ID:bgZLkpb8
またしても投下します。※妄想注意!
【愛の☆妄想劇場】「泣き虫」
タバコを止められないやめたくない気持ちが交差して葛藤中の46歳で職業はロック歌手は俺だ。
周り中から言われるのさ、タバコを止めたらどうかってさ。余計なお世話だ。決めるのは俺だ。
「いいスポットを見つけたんですよ」
ある日、石くんがこそっと言った。まさか女子高生のスカートの中が見える地下鉄の
エスカレーターとかか?スケベ根性丸出しで言った。
「よし、行こう、石くん!」
そう言ったら、石くんはにっこり笑った。石くん、好きだ!
連れてこられた場所は、意外なことに、地下鉄の男子便所だった。こんなところで、
女子高生のパンツが見える訳ないじゃないか。そう思った俺は、非難の目で石くんを見た。
「この場所です」と、手洗いの蛇口を指さした。
何があるのか、じっくり眺めてみたが特別これといった特徴も無い、
ごく普通の蛇口だ。何気なく水を出してみた。普通の水だ。右手を濡らしてみたが、
やはり普通の水だと思い、ハンカチで拭いた。けれど、それが始まりだった。

石くんに訊いた、「なんなの?」
「いいんですよ」といって、ニッと笑った。石くんがいいならいいんだろう。
二人で喫茶店に入った。もちろん喫煙室だ。俺はタバコの箱を取り出して、一本口に入れた。
すると、たばこが勝手に曲がって俺の右指を噛んだ。
「痛っ!」とっさにタバコをテーブルの上に振り払った。
そこでうごめくのは―――白い蛆(うじ)だった―――
俺は何がおこったのか分からなかった。その蛆は放っておいて、
もう一本を右手でつまんで口にくわえた。その瞬間、またもや指を噛まれた。
俺はいまいましげにその物体を見た。どう見ても蛆だった。今やテーブルにタバコ大の蛆が二匹、
うごめいていた。俺は吐き気がしてきた。あわてて、手洗いに飛び込んで胃液を吐いた。
そういえば、今日は何も口に入れていないなと気が付いた。口に入れたタバコが蛆になった。
どういうことなんだ?!

(つづく)
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
541 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 18:16:09.11 ID:bgZLkpb8
完全に長文も連投も出来ないように規制されてしまいました。
なので、お手数ですが、「泣き虫」の続きを読みたい方は、
以下の過去スレを読んでくださいますようお願いします。

【1%の】昇れる太陽8【奇跡】
【愛の☆妄想劇場】「泣き虫」
ttp://toro.2ch.net/test/read.cgi/mental/1336203709/633-637

【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
542 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 18:22:44.06 ID:bgZLkpb8
あとはこのスレでの妄想劇場は以下の通りです。

>>211-213「お見舞い」

>>480-483「10月14日 天気はくもり時々雨」

感想はいらないですw
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
543 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 19:42:33.23 ID:bgZLkpb8
今のところ妄想劇場は19編あります。我ながら、妄想しすぎwww

あとは自分の今書けるレベルの一番高い所で書いたのが「10月14日 天気はくもり時々雨」だったので。
たとえ、これがただの日記にしか読めない人がいたとしても仕方が無いな、と。
私の今の実力です。即興のわりにはうまく書けたと思っています。
【ズレてる】昇れる太陽9【方がいい】
545 :メト ◆ObFLc2r/72 [sage]:2012/10/19(金) 20:43:01.25 ID:bgZLkpb8
やっほー、まー!さん、貼った作品全部読んでくれて、ランキングや特別賞やセリフ賞までいただいて嬉しいです。
悲しいかな3行までしかレスできなくされたようなので、これでお礼とさせてください;
まー!さんの読み方が分かってなるほどと思いました!いつもありがとうございます〜☆


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