- 奇数の完全数の有無について2
246 :132人目の素数さん[sage]:2018/04/17(火) 11:58:06.06 ID:FiK5gecj - 周知の通り、完全数とは約数関数σについてσ(N)=2Nとなる正整数Nのことであり、
Nの素因数分解をN=Πpi^eiとしたとき、σが乗法的であることからσ(Πpi^ei)=Πσ(pi^ei)=2Πpi^eiとなり、素因数分解の一意性から、各σ(pi^ei)の素因数はすべて2Nについての素因数でもある。 σ(pi^ei)の素因数についての性質を明らかにすることは、完全数の問題を考えるときに重要であると考えるので、以下の補題を示しておく。 (間違っていたらご指摘お願いします) 補題:素数p1とp2について、p1をσ(p3^(p2-1))の約数にもつような素数p3が存在するための条件は、p1=p2またはp1≡1(mod p2)である。 証明(抄) p3≡0(mod p1)のときσ(p3^e)はp1を約数に持たない。 p3≡1(mod p1)のときσ(p3^(p1-1))はp1を約数に持ち、それら以外のとき、σ(p3^(p1-2))がp1を約数に持つ。@ また、素数p、正整数k,mについてσ(p^(km-1))はσ(p^(m-1))の倍数である。 σ(p3^(p2-1))がp1を約数にもつとき、p2より小さいeでσ(p3^(e-1))がp1を約数にもつと仮定すると、p2はeの倍数でなければならないが、e=1のときσ(p3^(e-1))=1はp1を約数に持たない。 よって、σ(p3^(p2-1))がp1を約数にもつとき、p2より小さいeでσ(p3^(e-1))がp1を約数にもつことはない。 このことと@より、p1またはp1-1がp2の倍数であるので、p1が素数であることからp1=p2またはp1≡1(mod p2)である。□ この補題から、たとえば3n+2の形の素数5,11,17などをσ(p^2)が約数にもつような素数pは存在しないことがいえます。 この補題は完全数の問題を考えるときに有用であると考えます。
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