- 奇数の完全数の有無について [無断転載禁止]©2ch.net
63 :132人目の素数さん[]:2018/02/14(水) 22:14:46.43 ID:GdB9m1Jz - 正整数Nの正の約数の総和とNの比を「Nの約数和比」というとして、
正整数Nが完全数であることはNの約数和比が2であることと同値である。 素数pと正整数qについて、D(p,q)をp^qの約数和比と定義するとき、 素因数分解表示N=Π[k=1→m]pk^qk(i≠jのとき素数pi≠素数pj,かつqk≧1)を持つ 正整数Nについて、Nの約数和比はΠ[k=1→m]D(pk,qk)であるから、このとき、 正整数Nが完全数であるということはΠ[k=1→m]D(pk,qk)=2と同値である。 ところで、D(p,q)=Σ([j=0→q]p^j)/p^q=1+(1-1/p^q)/(p-1)であるから、 任意の素数pと正整数qについて1<D(p,q)<2である。 1<D(pk,qk)であるから、D(pk,qk)は1つ乗じる毎に約数和比は必ず増加する。 D(pk,qk)を乗じてゆくといつか2を超える(ここでは「バーストする」と表現する)かもしれない。 D(p,q)の性質を調べ、それらを幾つどのように掛け合わせればバーストするかしないかを 調べることは、奇数の完全数の存在性を調べる為に有用であると考える。 ・D(p,q)は、定義域でqについて単調増加である。(つまりq1<q2⇒D(p,q1)<D(p,q2)) ・D(p,1)=1+1/p,D(p,2)=1+(p+1)/pp,...,lim[q→∞]D(p,q)=1+1/(p-1)であり、 任意の素数pと自然数q≧1について1+1/p≦D(p,q)<1+1/(p-1)である ・D(p,q)は、定義域でpについて単調減少である。(つまりp1<p2⇒D(p1,q)>D(p2,q))
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64 :132人目の素数さん[]:2018/02/14(水) 22:15:55.93 ID:GdB9m1Jz - >>63のつづき
これらの性質を使うと、例えば以下のことが言える ・奇数の完全数は少なくとも3種類の素因数を持つ ∵1<D(p1,q1)<2のため1種類の奇素数を素因数に持つN=p1^q1は完全数でない。 2種類の奇素数を素因数に持つN=p1^q1・p2^q2は、p1=3,p2=5のとき 約数和比はD(3,q1)D(5,q2)<(1+1/2)(1+1/4)=15/8<2であり、 他の奇素数の組み合わせではこれよりも更に小さくなる。 ・奇数の完全数がちょうど3種類の素因数を持つならば、最大の素因数は7を超える ∵3つの素数p1≦p2≦p3を7以下の奇素数の組み合わせで選ぶとp1=3,p2=5,p3=7であるが、 pk≡1(mod 4)となるpkがp2=5のみなのでq2は奇数、q1,q3は偶数である。 約数和比の下界はD(3,2)D(5,1)D(7,2)=(1+4/9)(1+1/5)(1+8/49)=494/245>2 となり、D(3,q1)D(5,q2)D(7,q3)はこれより大きいので必ずバーストする。 とまあ、こんな感じでひとつひとつ性質を調べていって積み上げることになるのでは。
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