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やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その108

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やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その108
523 :[]:2017/01/08(日) 21:54:27.45 ID:/yo+ZUyr0
>>486>>487
1月4日(水)朝日新聞東京版朝刊1−2面・我々はどこから来てどこへ向かうのか

vol.3 成長信仰   「経済成長」永遠なのか (編集委員・原真人)

 いつしか「経済成長」は私たちにとって当たり前のものになっていた。
 だが、それは永遠のものなのだろうか。

アベノミクスの大黒柱である日本銀行の異次元緩和はお札をどんどん刷って
国債を買い支えるという、かなり危うい政策である。にもかかわらず世論の
支持が高いことが不思議だった。

思えば「成長よ再び」という威勢のいい掛け声と、「必ず物価は上がって経済は
好循環になる」と自信満々の公約に、人々は希望を託したのかもしれない。

希望をくじいたのはくしくも日銀が放った新たな切り札「マイナス金利政策」だった。
昨年1月に日銀が打ち出すや世論調査で6割超の人が「評価できない」と答えた。
いわばお金を預けたら利息をとられる異常な政策によって、人々がお金を使うよう
せかす狙いだった。これには、そこまでする必要があるのか、と疑問を抱いた人が
多かったのだろう。

政府も国民も高度成長やバブル経済を経て税収や給料が増えることに慣れ、
それを前提に制度や人生を設計してきた。

だがこの25年間の名目成長率はほぼゼロ。ならばもう一度右肩上がり経済を
取り戻そう、と政府が財政出動を繰り返してきた結果が世界一の借金大国である。

  (続く)
やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その108
525 :[]:2017/01/08(日) 22:10:44.82 ID:/yo+ZUyr0
  (>>523の続き)

そこで疑問が浮かぶ。ゼロ成長はそれほど「悪」なのか。失われた20年と
言われたその間も、私たちの豊かさへの歩みが止まっていたわけではない。

その間、日本のミシュラン三つ星店は世界最多になったし、宅配便のおかげで
遠方の特産生鮮品が手軽に手に入るようになった。温水洗浄便座の急普及で
トイレは格段に快適になった。

若者たちが当たり前に使う1台8万円の最新スマホが、25年前ならいくらの
価格があったか想像してほしい。ずっと性能が劣るパソコンは30万円、
テレビは20万円、固定電話7万円、カメラ3万円、世界大百科事典は全35巻で
20万円超・・・。控えめに見積もったとしても、軽く80万円を超える。

スマホに備わるテレビ電話や会話する人工知能の機能となると、25年前なら
SF映画の世界の話だった。

ただ、この便益の飛躍的な向上は国内総生産(GDP)というモノサシで測った
とたんに見えなくなる。80万円超の大型消費が、統計上はスマホの8万円だけに
減ることさえあるのだ。

そこで見えなくなってしまう豊かさの向上を考慮せず、「どんな政策手段を
使ってでもとにかくGDPを膨らませよ」というのがアベノミクスの思想である。

人々はそうまでして成長を追い求めるべきなのか。

実はいまのような経済成長の歴史が始まったのは200年前にすぎない。
長い人類史のなかでは、ほんの最近だ。GDP統計が初めて作られたのは、
さらにずっとあとのこと。1930年代の大恐慌、第2次世界大戦が
きっかけだった。

  (続く)
やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その108
526 :[]:2017/01/08(日) 22:26:31.81 ID:/yo+ZUyr0
  (>>525の続き)

昨年夏、GDP統計をめぐるちょっとした論争があった。所轄官庁の内閣府に
日本銀行が「実態より過小評価されているのではないか」と問題提起したのだ。

きっかけは日銀の若手職員が発表した個人論文。ただ論争には日銀上層部の
意向も働いていた。アベノミクスの主軸として史上空前の超金融緩和をしながら
インフレ目標を実現できず、成長にも結びつかない。現実へのいらだちがあった。

数字ひとつで財政や金融政策を動かし、人々の景況感にも影響するGDP。
その歴史は、長い人類史の中では意外と短い。

世界で初めて国の経済全体の大きさを測ろうとしたのは英国。17世紀の
英蘭戦争のためにどのくらい戦費が調達できるか知ろうとしたのだ。
そこから現在のようなGDPになったのは、さらにあと。1930年代に
英国、米国で大恐慌の対策を探り、第2次世界大戦に向けた生産力の分析を
進めるためだった。(『GDP』ダイアン・コイル)

一般的には1760年代の英国産業革命が成長の起点とされる。
だが西暦1〜2000年代の世界の成長を人口や歴史資料から推察した
経済学者アンガス・マディソンによると、1人当たりGDPがはっきり
伸び始めた起点は60年ほど後の1820年ごろだった。

その理由を投資理論家で歴史研究家のウィリアム・バーンスタインが
『「豊かさ」の誕生』で分析している。1820年代ごろになると、ようやく
私有財産制度や資本市場が整い、迅速で効率的な通信や輸送手段が発達。
技術進歩や新しいアイデアを評価する文化や制度ができて、成長を後押しする
基盤が整ったという。

  (続く)
やっちゃった!今日の朝日のドキュン記事 その108
527 :[]:2017/01/08(日) 22:35:30.22 ID:/yo+ZUyr0
  (>>526の続き)

社会思想家の佐伯啓思・京都大学名誉教授によると、国家が成長を必要としたのは
もともと冷戦期に資本主義陣営が社会主義陣営に勝つためだった。
「それだけのことにすぎない。なぜ成長が必要なのかという根源的な問いに、
経済理論には実は答えがないのです」

冷戦が終わったあとも成長への渇望だけが残った。むしろ成長の限界や弊害について
以前より語られなくなったのかもしれない。

1970年代初頭、世界の科学者や経済学者たちが集まる民間組織ローマクラブが
まとめた報告書『成長の限界』は、経済成長を謳歌する人類への警告だった。
人口が増え、先進国経済が膨張しすぎると、資源の使いすぎやけ環境悪化などから
いずれ限界が生じる、という問題提起だった。

いつしかその問題意識は薄れ、成長信仰だけがひとり歩きしはじめた。

佐伯氏は「ローマクラブが指摘した問題の重要性は今も変わらない。これから
無理やり市場を膨張させ、成長させようとする試みは競争や格差を激しくして、
人類にとってますます生きにくい社会にしてしまうのではないか」と話す。

  (終り)


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