- 産経抄ファンクラブ第214集 [無断転載禁止]©2ch.net
109 :文責・名無しさん[sage]:2016/02/04(木) 05:24:25.09 ID:OT6eq/L80 - 【産経抄】ギフトを受け取った者の義務 2月4日
「ロックの帝王」エルビス・プレスリーといえば、反逆児のイメージが強い。もっと も、アメリカ文化にくわしい前田絢子(あやこ)さんによると、同時に「生真面目で礼 儀正しく信仰深い田舎青年」だった(『エルヴィス、最後のアメリカン・ヒーロー』)。 若者のドラッグ文化にも実は否定的だった。 ▼1970年には、政府に協力を申し出る手紙を、ニクソン大統領宛てに出している。大 統領との面会も実現し、念願の麻薬取締官のバッジを手に入れた。42歳の若さで亡くな ったのは、その7年後だった。皮肉なことに、コンサートの過密スケジュールをこなす ため、処方薬を大量に摂取していた事実が明らかになる。 ▼かつての野球界のヒーロー、清原和博容疑者は、逮捕される側に回ってしまった。 甲子園での活躍は今も記憶に新しい。プロ野球でも、常にスター選手であり続けた。自 宅で覚醒剤が見つかり、本人も使用を認めている。週刊誌の報道以来、消えることのな かった薬物使用疑惑はやはり本当だった。 ▼何が清原容疑者を覚醒剤へと向かわせたのだろう。現役時代はちやほやされるばか りで、生活態度を叱ってくれる人に恵まれなかった。奥さんや子供たちに去られた寂し さも訴えている。もちろん、何の言い訳にもならない。 ▼英語のgift(ギフト)には、贈り物のほかに、天賦の才能という意味がある。神様 からの贈り物を受け取った幸運な人間は、何らかの形で社会に返さなければならない。 生前、慈善活動にも熱心で、その音楽が今も多くの人の心をゆさぶるプレスリーは、立 派に義務を果たした。 ▼野球の神に愛された清原容疑者はせめて、入手ルートを含めて洗いざらい白状し、 薬物の恐ろしさを世間に訴えてほしい。
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