- 産経抄ファンクラブ第197集
325 :文責・名無しさん[sage]:2014/04/18(金) 09:31:16.21 ID:JDWuuaYS0 - 逃げた船長 4月18日
沈没する船と、運命を共にしなければならないのですか? 船長が今でもよく受ける質問だという。 確かに戦時中の艦船だけでなく、かつては商船の船長の殉職も少なくなかった。 ▼現在の法律では、「最後の離船」は、船長の義務ではない。とはいえ、船内の最高責任者であり、 すべての責任を負う立場は同じだ。ひとたび海難事件が起これば、すべての乗客の退避を確かめて から船を離れるのが、当然とされる。 ▼1912年に北大西洋で沈んだ「タイタニック号」の船長も、救命ボートに乗ることはなかった。 それからちょうど100年後にイタリア中部沖合で起きた大型客船「コスタ・コンコルディア号」の座礁事 故では、船長は正反対の行動を取った。 ▼乗員乗客を置き去りにして船外に脱出し、沿岸警備隊の「船に戻れ」との指示にも従わなかった。 この事故では、32人が死亡・行方不明となり、過失致死罪などで起訴された船長の裁判は、今も続いている。 ▼韓国南西部の珍島付近で起きた旅客船「セウォル号」の沈没事故は、救助が難航しているもようだ。 修学旅行中だった高校生ら多くの乗客が、船内に閉じ込められているとみられ、韓国で史上最悪規模の 船舶事故となる恐れがある。にもかかわらず、船長や航海士らは、すでに救助されているという。 ▼船長がどんな言い訳をしているのか不明だが、生存者からは避難指示の遅れを指摘する声が上がっている。 安否不明者の集計のミスなど、政府の対応にも不手際が目立つ。乗客の家族の悲嘆と怒りの大きさは、 テレビ画面を通して、ひしひしと伝わってくる。朴槿恵大統領は、「反日」にかまけている場合ではない。 協力要請さえあれば、日本はどんな手助けの労も厭(いと)わない。
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