- 産経抄ファンクラブ第144集
209 :文責・名無しさん[sage]:2010/12/15(水) 05:57:57 ID:kITlJMr6P - 産経抄 12月15日
この国がまだ元気だったころ、大抵の会社は年功序列で、管理職はロマンスグレーの 中年で、部下は血気盛んな若手と相場が決まっていた。世の中どんどん不景気になり、 能力主義という美名のもと年功序列が崩れると、「年上の部下」は珍しくもなんともなく なった。 ▼とはいってもキャリアの浅い上司にとって、一家言ある「年上の部下」はなんとも使い づらい。ことに、社業を発展させた功労者であり、つい最近まで重役を務めていたとあら ばなおさらだ。 ▼民主党の岡田克也幹事長は57歳で、普通の会社なら社長になっていてもおかしく ないが、政界は高齢化社会を先取りしている。連日連夜、同志や子分たちと赤坂の街 に繰り出している「一兵卒」の小沢一郎元代表が、岡田氏より一回り近く年上の68歳 とあっては、小僧扱いされても仕方あるまい。 ▼一時は「引退」の2文字を口にした63歳の鳩山由紀夫前首相も岡田攻撃に参戦し ている。「野党も要求していないことをなぜ与党の一部が要求するのか」と小沢氏の衆 院政治倫理審査会招致に断固反対した。 ▼政倫審設立は、衆院議運委員長だった若き日の小沢氏が主導した。証人喚問のよ うにその場での発言が偽証罪に問われることはないのに、出席を渋るのは「政治とカ ネ」問題でよほどやましい案件があるのか、菅政権を困らせてやろうとしているのかの どちらかだろう。 ▼「小沢親衛隊」の議員たちも「暴挙を断じて許すことはできない」と幹事長に猛省を 促した。上からも下からも突き上げられる岡田氏は中間管理職そのものだが、一兵卒 がこのまま命令に服さないのなら切り捨てるしかあるまい。信賞必罰ができない組織 は、早晩滅びる運命にある。
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