- 産経抄ファンクラブ第143集
824 :文責・名無しさん[sage]:2010/12/01(水) 06:28:05 ID:jLtWP+BkP - 産経抄 12月1日
99年前、外交とは「祖国のために偽りを言う愛国的な技術」だと、A・ビアスは「悪魔 の辞典」で喝破していた。内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」が暴露した米外交公 電には、外交官たちの偽りなき本音が満載で、これでは外交どころかご近所づきあい もできまい。 ▼フランスのサルコジ大統領は「裸の王様」で北朝鮮の金正日総書記は「締まりのな いオヤジ」。ロシアのメドベージェフ大統領に至っては「プーチン(首相)バットマンの助 手役のロビン」とこきおろされている。 ▼日本の首相評は、毎年代わるためか論外なのか流出していないが、元気のない 菅直人首相には何よりだった。他人の家に土足で踏み込むごとく国後島を訪れたロ ビンに大した抗議もできなかったのだから。 ▼ネット時代が到来し、情報は瞬時に世界を駆け回るようになった。米国ではホワイ トハウスや軍、国務省の担当者がネットで秘密情報を共有し、テロ対策は強化された が、共有者が増えれば増えるほど、リスクが高まるのは自然の理だ。 ▼尖閣ビデオも現場から遠く離れた神戸の漫画喫茶から流れ出た。ウィキリークスの 創始者も海上保安官もカネ目当てでないから余計やっかいだ。いくら政府が情報統 制を強めても「正義の味方」は次々と出てくるだろう。 ▼昭和の後期、某首相の秘書官は、与党幹部に連絡を取るとき、封書を信頼できる 使いの者に持たせた。盗聴を恐れたからだが、携帯電話やパソコンに慣れたいまの 政治家や官僚はあまりにも無防備過ぎる。本当に秘密にすべき事柄は、携帯で話 さない、ネットに流さない習慣をつけるべきだ。尖閣ビデオは秘密にすべき事柄でも なんでもないのは、言うまでもないが。
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