- 産経抄ファンクラブ第142集
234 :文責・名無しさん[sage]:2010/11/02(火) 06:35:51 ID:uCN/r3CcP - 産経抄 11月2日
三波春夫は生前、後援会の機関誌にエッセーを連載していた。論客としても知られた 三波は、芸能界の内輪話などでお茶をにごすことはない。毎回時事問題を取り上げ、 切り口もユニークだった。たとえば、昭和56年7、8月合併号のテーマは、チャールズ 英皇太子の結婚式だ。 ▼三波は、カルロス・スペイン国王が出席を取り消した事実に注目する。国王は、皇 太子夫妻が新婚旅行の途中、スペインが領有を主張する英領ジブラルタルに立ち寄 ることに、抗議の意志を示したのだ。「いいなあ、その心意気」と書いている。 ▼そこで持ち出すのが、北方領土問題だ。三波は、満州でソ連軍と戦い、4年間のシ ベリア抑留を経験している。きのうのメドベージェフ・ロシア大統領による北方領土訪 問には、筆誅(ひっちゅう)を加えずにはいられなかったはずだ。 ▼歴史研究家でもあった三波は、1875年に日露間で結ばれた樺太千島交換条約 が、北方領土問題の原点だと主張してきた。これによって、千島列島は、日本の領土 として正式に認められている。さらに60年を遡(さかのぼ)って、北方領土を開拓し、日 露紛争を解決した高田屋嘉兵衛の功績を知ってもらおうと、芝居を企画し歌を作った。 ▼日本人だけでなく、ロシア人も歴史を学んでほしい。そこから本当の友好関係が生 まれる。そう訴えていた三波にすれば、日ソ中立条約を破った対日参戦と、北方領土 不法占拠の正当化は、歴史の捏造(ねつぞう)以外の何物でもない。 ▼菅直人首相は、まもなく開催されるAPECで、メドベージェフ大統領の非を世界に訴 え、カルロス国王のような「心意気」を示すことができるか。きのうの国会答弁を聞いて いると、心もとなく思えて仕方がないが。
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236 :文責・名無しさん[sage]:2010/11/02(火) 06:44:46 ID:uCN/r3CcP - >>234
北方領土問題は、見解の相違であって、ロシアは歴史はいじってないだろ。 北方四島が「クリル諸島」に含まれるか、って相違であり、もっと広いとこ ろでは「領土は戦争で分捕るもの」って理屈が、どの時点まで通じるか、っ て相違だ。 日本の「領土問題」の殆どは明治期以降に編入された領域と関わってる。 尖閣(沖縄)も竹島もクリル諸島(北方四島を除く)もそう。もともとは日本領 という理屈は、「武力を背景に分捕った」行為が正当である、って前提の上 に立っている。その当時の日本の分捕りは正当だが、1945年のソ連の分捕り は不当である、って主張の根拠は、いまいち薄弱なんだよね。領土は取らな い、約束してた英米相手ならともかく。 「分捕ったものはオレのもの」ってロシアに対する、「昔はうちのものだった」 って日本の主張は、冷戦後の国際社会ではまず通用しない。主要国は、どの 国も「叩けばほこりの出る体」だからな。
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255 :文責・名無しさん[sage]:2010/11/02(火) 18:48:42 ID:uCN/r3CcP - >>252
ところがさ。 国境紛争でさんざん血を流した中ロの国境問題は、交渉で解決してるんだよ。 英中の香港返還も交渉の結果。 ウヨは「韓国はDQN、中国は利己主義、ロシアは凶暴、ああ、日本の周りは こんな国ばっかり」なんて論調だけど、実は、そのDQNのはずの中ロ間は領土 問題が解決してる。他でも指摘されてるように、日本は、非現実的な原則論 に固執して、相手に満額回答を飲ませることしか考えないから解決しない(と いうか解決する気がない?)んであって、必ずしも相手のせいじゃない、って こと。
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257 :文責・名無しさん[sage]:2010/11/02(火) 19:10:41 ID:uCN/r3CcP - >>256
イギリスは返す気なかっただろ。 99年租借ってのも、帝国主義時代の建前みたいなもんで、永遠に借りる(つまり オレのもんな)ってことだし。首脳会談で、サッチャーがぶっ倒れそうになる まで徹底的な交渉を行って、なんとかして影響力を残したいイギリスから、中 国がほぼ満額回答を勝ち取った、って経緯だったと思う。
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