- 『取材拒否は』上杉隆『取材した事なんだよ』
222 :文責・名無しさん[sage]:2010/09/30(木) 22:53:58 ID:0rMWgzt60 - 【第143回】 2010年9月30日 上杉隆 [ジャーナリスト]
「政治主導」が聞いて呆れる、菅内閣の尖閣問題に対する無責任姿勢 http://diamond.jp/articles/-/9560?page=3 たとえば事件後、中国政府は日本向けレアアースの禁輸措置を採ったが、それは公式に発表されたものではなかった。 ニューヨークタイムズはじめ世界で影響力を持つ3つのメディアにリークしたものだったのである。 戦略的なリークは巧妙にその責任を回避することができる。おかげでレアアースの禁輸を行っているにもかかわらず、 中国はWTO違反を問われずに済んでいるではないか。
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- 『取材拒否は』上杉隆『取材した事なんだよ』
223 :文責・名無しさん[sage]:2010/09/30(木) 22:55:06 ID:0rMWgzt60 - 3番目のミスはあまりにも唐突すぎる中国人船長の釈放
http://diamond.jp/articles/-/9560?page=4 過去の事例からしても、拘留期限を延長した上で、その途中で嫌疑不十分のために釈放したという例は決して多くない。しかも、 それは一切の政治判断を排除した上での、検察独自の決定によるものだという。 もはや日本は「検察国家」に成り下がったのだろうか。それならば、菅内閣は、外交も政治も検察庁にやってもらえばいいではないか。 仮にも、菅首相が「政治主導」を謳うのであるならば、中国人船長の釈放も高度な政治・外交判断に基づいて、行われるべきだっ たのではないか。 たとえば、船長は病気であり、人道上の見地から釈放したとか、そうした言い訳は外交上はありなのだ。そもそも外交は武器を持た ない戦争である。自らの譲歩を少なくし、国益に適うような「うそ」ならば許される。そうしたスピンを行う者は政権内にいなかったのか。 さらにいえば、「うそ」をつかずに堂々とした釈放理由を訴えたいのであれば、別の戦術もあったはずだ。 その理由を「検察が粛々と…」ではなく、堂々と検察を指揮した上で、政府の権限に従わせたと言うこともできたのだ。 つまり、中国人船長を釈放したのは「指揮権発動」によってであり、それは政府の意思で為されたといえば、外交・安全保障 の観点からも国内外へのメッセージにもなる。
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224 :文責・名無しさん[sage]:2010/09/30(木) 22:58:15 ID:0rMWgzt60 - 今回の件は政治主導どころか、単なる官僚組織の代弁
ところが、きょうまでの発言を聞けば、菅内閣とは、単なる官僚組織の代弁者に過ぎなかったことを認めざるを得ない。それほどお粗末な 政府が日本を牽引していると思うと恐ろしくなる。 さらにいえば、指揮権発動は、菅首相自身にとっても、大好きな「安全地帯」に逃げ込む理由になったはずである。 検察庁法第14条では、指揮権の発動は、個別具体的な刑事事件に関する取調べについて、法務大臣が検事総長を指揮すること ができる、となっている。 つまり、内閣総理大臣に指揮権はないのであるから、いざとなったら柳田法相に責任を押し付けて、政府を守るということも法的には可能だったのだ。 いずれにしろ、今回の問題は決着した。だがそれは、もはや日本の政府にガバナンス能力がなく、日本という国家は、外交権も含め 「検察国家」になっているという現実を内外に示したという最悪の決着をみたのである。
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