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家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】

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ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
404 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:31:18.95 ID:qn2r5d7b


─内浦


ダイヤ「はい練習終了! 皆さんお疲れさまでした」

ダイヤ「それで次は明日のイベントに参加する組み合わせについて話したいのですが」

鞠莉「何か要望のある人はいる?」

ブーッ  ブーッ

善子「? ごめん、ちょっと……」

鞠莉「構わないわよ、誰から?」

善子「……ルビィ?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
405 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:31:46.52 ID:qn2r5d7b
ダイヤ「ルビィが?」

善子「(珍しいわね、昨日に引き続き今日もなんて)もしもし」

『もしもし善子ちゃん!? どうしよう大変なことになっちゃった!』

善子「うわっ、大変ってなにが……いやちょっと待って」

善子「ルビィ、今ちょうど皆もいるから一緒に聞いてもらってもいいかしら?」

『う、うんそうだねお願い』

善子「みんな集まって……それで、何があったの?」

『それが……私ね、明日から始まるフェスライブにデュオの部門で』

『理亞さんと一緒に出ることになったの』

善子「!」

ダイヤ「なっ……!?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
406 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:32:36.79 ID:qn2r5d7b
「「「えぇーーーーーー!?」」」

千歌「な、なんで!? どうしてそうなったの!?」

『えっと今日の合宿練習の終わりにね、ツバサさんが』

千歌「ツバサさん!? ちょっと待ってルビィちゃん! ツバサさんってあの元スクールアイドルのトップでもあって」ズイッ

曜「しかも今もなお超絶人気を誇る! アイドルグループA-RISEのリーダー! 綺羅ツバサさんのこと言ってるの!!?」ズズイッ

梨子「え、あの人!? 嘘!?」

千歌・曜「どうなの!?どうなのルビィちゃんっ!!」

『そ、そうだけど』

千歌「すっっっっっごーーーー!! 何それ!すごい羨ましい!!」

鞠莉「Amazing 最近テレビで見てないと思ったらそんなことになってたのね……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
407 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:33:09.94 ID:qn2r5d7b
果南「でもそんな超大物が一体どうして」

曜「決まってるじゃん! スクールアイドルのためだよ!! だって選抜だよ!!?」

千歌「うわーー!!もう!もう……凄すぎて凄いとしか言えないよ!!」

千歌「あー私もそっちに行きたかったーーーーーー!!!」ワシャワシャ

花丸「ち、千歌ちゃんひとまず落ち着くずら……」

ダイヤ「皆さんも一度落ち着いて! 話が取っ散らかっていますわ!」


ワーワー!!  キャーキャー!!


『え、えーっと……』

善子「……ごめん、こんなことになるならツバサさんのことについてはあらかじめ話しておくべきだったわ」

『ううんいいよ、私もみんなの気持ちは分かるから』
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
408 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:33:40.39 ID:qn2r5d7b


数分後……


果南「成程それでエントリーすることに……ツバサさんも思い切ったことするなあ」

梨子「でも本当に突然ですよね」

『うん、だからどうしたらいいんだろうって』

千歌「そだねー、私たちもルビィちゃん抜きの状態で決めないといけないってことだから」

曜「まあ普通に考えてこっちはデュオとトリオの一つずつで……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
409 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:34:07.67 ID:qn2r5d7b
善子「……」

花丸「善子ちゃん、さっきからずーっと考え込んでるけどどうしたの?」

善子「……これだ」

花丸「え?」

ダイヤ「ではこちらはデュオとトリオの部門で一組ずつエントリーするという形で……「待って」

善子「その前に私の要望を聞いてもらってもいい?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
410 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:34:48.31 ID:qn2r5d7b
ダイヤ「善子さん?」

善子「私と花丸はデュオでエントリーしたい」

『!』

花丸「マル?」

鞠莉「それはつまり、善子と花丸でペアになってっていうことよね? ならデュオのほうは─」

善子「ううん違う」

善子「私と花丸、それぞれ違うペアでデュオに参加したいって意味」

善子「私がパートナーに希望したいのは曜よ」

「「「!!?」」」

『善子ちゃん……?』
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
411 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:35:30.98 ID:qn2r5d7b
善子「ルビィ、昨日私が言ったこと覚えてる? もっと自分のために頑張ってもいいんじゃないかって」

善子「私は、あなたと戦ってみたい……同じ舞台で」

『──!』

花丸「!」

善子「合宿が、夏休みが終わってルビィが帰ってきたら、またラブライブに向けて一緒に練習することになる」

善子「同じAqoursのメンバーとして、仲間としてね。それが本来やるべきことだし私も早くルビィに戻ってきてほしいと思ってる」

善子「でもライバルとしてこうして貴女と競いあえるのは、これが最初で最後になるかもしれない」

善子「その機会を私は、私たちは逃したくない……そうでしょ花丸」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
412 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:36:11.61 ID:qn2r5d7b
今は無理でも、いつか三人で楽しく、遊べるのかなって

今のルビィちゃん、昔の頃に戻ってるもん

淡々とやるべきことだけやって、心に厚い壁を張って、一人で塞ぎこんでる

でも、それを破るきっかけを作ってくれたのは善子ちゃんだから、今度もきっと…


花丸「!! ……そうだね」

花丸「マルは、梨子さんを希望するずら」

梨子「私と……」

花丸「千歌ちゃんお願い!」

善子「我がままだってのは分かってる! けどっ……」

千歌「…………よし、分かった!!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
413 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:36:42.31 ID:qn2r5d7b
曜「ちょっ、千歌ちゃん」

果南「いいの? …本当に?」

千歌「ほら聖良さんも言ってたじゃん他校のメンバーとでも組めるって! 私はその人たちを探してみるからさ!」

善子「千歌……」

千歌「いつもと同じじゃつまらない! もっと違うことやらなきゃ!」

千歌「でしょ? 鞠莉ちゃん!」

鞠莉「……フフッ、そうね」

千歌「よーし一発かましてやれ善子ちゃん!!」

善子「ありがとう千歌…!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
414 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:37:25.37 ID:qn2r5d7b
善子「ルビィ、こっちの意思は決まったわあとは貴女がどうするかだけ」

『善子ちゃん、花丸ちゃん……』

善子「言っておくけどどうしようは無しよ、どうしたいか選びなさい」

花丸「今のマルたちはルビィちゃんのライバルだからね、敵に情けはかけないよ」

善子「だから遠慮もしない、全力であなた達の相手になってあげる」

花丸「全身全霊で挑んでくるずら!」

『──っ!!』

善子「これは私の……私たちAqoursからルビィへの」

善子「宣戦布告だ!!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
415 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:37:54.31 ID:qn2r5d7b


─205号室


ルビィ「……ただいま」

さゆり「あっおかえりー」

あきる「遅かったわね」

ルビィ「うん、ちょっと色々あって」

さゆり「ルビィちゃんもやる? ポーカー」

ルビィ「やる」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
416 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:38:28.68 ID:qn2r5d7b

サッサッ

さゆり「それにしても今日は驚いたねー、まさか最初のペア決めが参加の布石になっていたとは」ペラッ

あきる「ツバサさんって意外と無茶苦茶なところあるわよね、ビット3枚」スッ

さゆり「お、強気だねーレイズ2枚追加!」サッ

あきる「そっちもなかなか攻めてくるわね」

さゆり「ふふん、今回は自信ありだからね」

あきる「でも、ということは明日から私たちはライバル同士ってことになるのよね」

ルビィ「!」

さゆり「だねー、ルビィちゃんはどうする? レイズ?コール?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
417 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:39:13.27 ID:qn2r5d7b
ルビィ「……あの、聞きたいんだけど」

あきる「ん?」

ルビィ「さゆりちゃんとあきるちゃんは私と、戦いたい?」

さゆり・あきる「……」メアワセ

あきる「もちろん」

さゆり「戦いたいけど?」

ルビィ「でも私、まだ理亞さんと全然息が合ってないよ?」

さゆり「それって今だけでしょ?」

あきる「もう既に諦めてるなら話は変わってくるけど、あなた達に限ってそれはないでしょうしね、違う?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
418 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:39:46.11 ID:qn2r5d7b
ルビィ「ううん……違わない」

ルビィ「レイズ、5枚」スッ

さゆり「うっそ!? ここで!?」

ルビィ「私も、負けない」

あきる「そうこなくちゃ、コールで」フッ

さゆり「私もコール、面白くなってきた!」

あきる「全員ドローは?」

ルビィ・さゆり「しない」

あきる「私も、それじゃあ手札オープン……!」

さゆり「!! これ……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
419 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:40:27.71 ID:qn2r5d7b
ルビィ「……えへへっ、私の勝ち」

ルビィ「二人ともありがとう、おかげで決まったよルビィのやりたいこと」

ルビィ「そろそろ寝るね、おやすみ」

さゆり「あ、うん」

あきる「おやすみ」



さゆり・あきる「完っ全にフルハウス……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
420 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:41:00.34 ID:qn2r5d7b
ルビィ「…………」


今年も私は、デュオで参加するつもり。そしてそこでトップを取る

各々が自分自身で考え、行動し、最高の結果を目指すこと!

代わりなんていない、その二人にしか出来ないことが必ずある

もっと、自分のために頑張ってもいいんじゃない?

敵に情けはかけないよ

だから遠慮もしない    どうしたいか選びなさい

宣戦布告だ!!


ルビィ「…………勝ちたい」

ルビィ「合宿のみんなに、花丸ちゃんに」

ルビィ「善子ちゃんに、私は勝ちたい……!!」ギュゥ

ルビィ「そのためにはまず……!!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
421 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:41:42.39 ID:qn2r5d7b


……翌日、8月1日


102号室


ピピピッ…… ピピピッ…

雪穂「うぅん……もう朝かあ…」モゾッ

雪穂「早く顔洗って着替えなきゃ……」ゴシゴシ

雪穂「よいしょっと」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
422 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:42:15.41 ID:qn2r5d7b
雪穂「えーっと、今日の予定は……」ガチャ

「あの!! 雪穂さん!!」

雪穂「わーーーー! なに!?誰!?」

ルビィ「ご、ごめんなさい驚かせてしまって…」

雪穂「なんだルビィちゃんかあ……今日は早いね、それにずっとここで待ってたの?」

ルビィ「はい、雪穂さんに聞きたいことがあって」

雪穂「うんいいよ、何かな?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
423 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:42:54.66 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さんにとってお姉ちゃんって、どんな存在ですか!?」

雪穂「え? お姉…ちゃん?」ポカン

ルビィ「はい!」

雪穂「…………ぷっ、あはははははは!!」

ルビィ「ゆ、雪穂さん?」

雪穂「いやごめんごめん、だってさ……フフッ」

雪穂「今まで技術的なこととか聞いてくる子はいたけど、そんな質問してくるのはルビィちゃんが初めてだったからさ」クスクス

雪穂「そっかそっかお姉ちゃんか、そういえばルビィちゃんにもいたんだよね」

雪穂「黒澤ダイヤちゃん、だっけ?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
424 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:43:27.99 ID:qn2r5d7b
ルビィ「あ、はい」

雪穂「うーん一番の共通点を見落としていたなあ、環境とか発言力とかより多分こっちのほうがずっと重要だよね」

ルビィ「何の話ですか?」

雪穂「こっちの話だよ気にしないで」

雪穂「うん、よし決めた! ルビィちゃん今日も練習やるよね?」

ルビィ「はい、理亞さんと一緒にやるつもりです。きっと向こうもそう思ってるはずですから」

雪穂「そうだね、じゃあそれが終わった後でいいからさ」

雪穂「今日の予定、空けておいてよ」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
425 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:44:06.77 ID:qn2r5d7b


─その頃


函館聖泉女子高等学院

体育館


黒髪「おはよー」

茶髪「おはよー、いよいよだね」

茶髪「フェスライブの記念すべき一日目!」

黒髪「だね、理亞ちゃんは私たちのどっちを選ぶつもりなのかな?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
426 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:44:37.89 ID:qn2r5d7b
茶髪「さあ……っていうか前々から思ってたんだけどさ、なんでトリオじゃなくてデュオなの?」

茶髪「私たち三人で活動してるんだし、フェスもそれでいい気がするんだけど駄目なのかな?」

黒髪「多分だけど、フェスで自分の実力を証明して、その後ラブライブで今のSaint Snowの実力を証明したいんじゃないかな」

黒髪「段階を踏むっていうか、それに私たちも今年入ったばっかじゃん?」

黒髪「まだ練習中のトリオよりは、聖良さんとのコンビで慣れているデュオのほうがやりやすいのかもしれないし」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
427 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:45:15.36 ID:qn2r5d7b
茶髪「成程ねえ、なんか納得」

茶髪「とにかく私たちも気合い入れていかないとね」

黒髪「そうだね」

ピロン

茶髪「あっ、噂をすれば理亞ちゃんからライン」

黒髪「さてどっちが選ばれ……」

黒髪・茶髪「…………ん?」

ガラッ

聖良「あ、もう来ていたんですね」

聖良「二人ともおはようございます、今日も早い……」

黒髪・茶髪「嘘ぉ!!!??」ガタッ

聖良「!?」ビクッ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
428 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:45:42.51 ID:qn2r5d7b
理亞「……ふう」

理亞「デュオのこと、多分二人とも驚いてると思うけど……当たり前よね」

ツバサ「流石に強引だったものね、そこは認めるわ」

理亞「! ツバサさん」

ツバサ「理亞ちゃんはやっぱり嫌だった?」

理亞「いえ……新しいことを経験するという意味ではとても重要なことだと思っています」

ツバサ「殊勝な心がけね、これから練習?」

理亞「はい、恐らく向こうもそうするでしょうから」

ツバサ「かもね、今日はみんなで開会式を見に行こうかと思っていたんだけど……二人だけお預けか」

理亞「すみません」

ツバサ「いいのよ、言ったでしょ? どうするかはあなた達の自由だって」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
429 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:46:32.36 ID:qn2r5d7b
理亞「……あの、それなら」

ツバサ「うん?」

理亞「開会式が終わって、用が済んで……こっちの練習も終わってからでいいので」

理亞「少し、話を聞いてもらえませんか?」

ツバサ「……いいわよ」クス
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
430 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:47:06.83 ID:qn2r5d7b


それからしばらくの時間が経って……夕方


205号室


さゆり「今日はルビィちゃん、雪穂さんのとこで泊まるって」

あきる「そう」

さゆり「でも勿体ないよねー開会式来ればよかったのに、だってさ……」

あきる「いいじゃない、それだけ真剣ってことでしょ」

あきる「それに、雪穂さんの家に泊まるってことはさ」

さゆり「……あっ、そっか」

あきる「でもちょっと羨ましいわね、私たちなんて遠くから眺めるので精一杯だったのに」

さゆり「全くですなー」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
431 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:47:36.20 ID:qn2r5d7b


─和菓子屋穂むら


ルビィ「あの、本当にいいんですか?」

雪穂「大丈夫、ツバサさんの許可も取ってあるから」

ガラガラッ

雪穂「ただいまー」

高坂母「おかえり雪穂、あらそちらは?」

雪穂「電話で言ってた合宿の子、ほら今日うちで泊める」

ルビィ「お、お邪魔します」

高坂母「ああ貴女が、ゆっくりしていってね」ニコ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
432 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:48:25.85 ID:qn2r5d7b
雪穂「ルビィちゃん、取りあえず私の部屋にいこっか」

ルビィ「はい」

ドタドタドタ!

「おーい! ゆーきーほーーーーー!!」

雪穂「うげっ……このタイミングで」

「合宿の子がうちに泊まりに来るってホント!?」バンッ

ルビィ「!!?」

雪穂「静かにしてよお姉ちゃん、ルビィちゃん驚いちゃうじゃん」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
433 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:48:55.18 ID:qn2r5d7b
「ルビィちゃんって?」ハムッ

雪穂「だから今日泊まりにくる子の名前……っていうかお姉ちゃんそれ! 私のおやつじゃん!!」

「ぎくっ……い、いやだなー雪穂。なにかの勘違いだよーあははー……」

雪穂「そんなわけないでしょ!! せっかくルビィちゃんと二人で食べようと思ってたのにどうしてくれるの!」

「だ、だって仕方ないじゃん! 今日はフェスの挨拶とかで忙しくて…移動しようと思っても人がたくさん押し寄せてくるんだもん!」

「サインとか握手とかすっごい疲れたんだよ! 大変だったんだよ!?」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
434 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:49:42.71 ID:qn2r5d7b
雪穂「いいから返してよそのお菓子!」

「無理だよ! もう飲み込んじゃったもん!」

高坂母「こら穂乃果! 夕食前におやつなんて食べるんじゃないの!!」

「お、お母さんまで……」

雪穂「当たり前でしょ! もう……スクールアイドルの後輩にあんまり恥ずかしいところ見せないでよね」

雪穂「ごめんねルビィちゃん騒がしくて……」クルッ

ルビィ「あ……あわわわ……ほ、ほほほほ……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
435 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:50:10.67 ID:qn2r5d7b
「あわ? ほほ?」

雪穂「……あー……えっと……流石に説明はいらないと思うけど、一応」

雪穂「こちら、私のお姉ちゃん」

ルビィ「ほ、ほのっ……穂乃果しゃんっ!!!?」

穂乃果「あなたがルビィちゃん? 初めまして、高坂穂乃果です!!」

穂乃果「ようこそ和菓子屋穂むらへ! 大歓迎するよ!!」ニコッ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
436 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:50:40.93 ID:qn2r5d7b
穂乃果「─でね、そのときの熱気が凄いのなんのって!」

雪穂「知ってるよ、ツバサさん達と一緒に行ったから」パク

穂乃果「それでね! なんと今日のトレンドにもフェスを差し置いて私の名前が一位に!」フフン

雪穂「それも知ってる」モグモグ

穂乃果「う……お母さん、雪穂の反応が冷たいー」

高坂母「はいはい穂乃果は凄いわよ」

穂乃果「うぅ、こっちも何か違う……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
437 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:51:24.35 ID:qn2r5d7b
穂乃果「じーっ……」

ルビィ「えっ、あの……」

雪穂「口に出しながら威圧するのやめなよ」

穂乃果「してないもん!」

ルビィ「わ、私は凄いなって思う前にすごく驚きました……ここで会ったことも、ですけど」

ルビィ「多分会場に行ったみんなもそうなんじゃないかなって」

穂乃果「うーんそっかあ」

ルビィ「でも、きっとそれ以上に穂乃果さんが来てくれて…嬉しかったんだと思います」

ルビィ「だからみんな言わずにはいられなかったんじゃないかなって、穂乃果さんのこと」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
438 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:52:01.70 ID:qn2r5d7b
ルビィ「あの開会式を見たたくさんの人が……だからトレンドで一位を取ったのもそれが理由だって、私はそう思います」

穂乃果「…………お、おお」

穂乃果「おぉーーーーっ!!」

ガバッ  ギューー

ルビィ「!!!??」

穂乃果「これだよ! 私が欲しかった感想はこれなんだよ!!」

穂乃果「ありがとうルビィちゃん! この中で私の味方をしてくれるのはルビィちゃんだけだよー!」

雪穂「お姉ちゃんそれ以上抱きつくのやめて、多分ルビィちゃん死んじゃう」

穂乃果「え?」

ルビィ「」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
439 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:52:34.13 ID:qn2r5d7b


─穂乃果の部屋


穂乃果「いやーさっきはごめんね、いきなり抱きついちゃって」

穂乃果「ルビィちゃんの言葉に感動してつい」エヘヘ

ルビィ「いえ、あの……大丈夫、です」

雪穂「っていうか、何でこっちの部屋なのさ」

穂乃果「折角だし私も混ざりたいなーって! ねえねえいいでしょ雪穂?」

雪穂「まあ、駄目じゃないけど……」チラッ

ルビィ「ほ、穂乃果さんのお部屋……」ワァ……

雪穂(ルビィちゃんは大丈夫なのかな…)
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
440 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:53:05.85 ID:qn2r5d7b
穂乃果「取りあえず何かやりながら話でもする? トランプでもやる?」

ルビィ「はい、得意です」

穂乃果「いいねー! ほらほら雪穂も!」

雪穂「しょうがないなぁ」

穂乃果「よーしゲームスタート!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
441 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:53:43.63 ID:qn2r5d7b

ペラッ

穂乃果「ねえ雪穂、ツバサさんは元気だった?」

雪穂「そうだね元気っていうか、いつも余裕がある感じ」スッ

雪穂「全然動じないんだよねあの人、だけど無愛想でもなくて」

穂乃果「へー! 流石ツバサさん」

雪穂「でも時々滅茶苦茶なこと言うんだから! 今日のフェスについてもそうだよ!」

雪穂「みんなをデュオで参加させるなんて一言も……!!」

穂乃果「ツバサさんって意外とサプライズ好きだよねーハロウィンのときもそんな感じだったし」アハハ

雪穂「笑い事じゃないよもう、付き合わされるこっちの身にもなってってば…」ハァ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
442 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:54:36.26 ID:qn2r5d7b
穂乃果「でも私も一緒にやりたかったなーツバサさんと合宿で教えるの」

雪穂「お姉ちゃんじゃ無理だから私が声かけられたんでしょ」

穂乃果「そ、そんなことないもん! 私だってやれば出来るよ!」

雪穂「お姉ちゃん補佐なんて柄じゃないから、今までだってそういうのやったことないでしょ」

雪穂「いっつも前に出て話したがるお姉ちゃんがそんなの出来るわけないじゃん」

穂乃果「うぅ、それは……」

雪穂「あと、ツバサさんとお姉ちゃんが一緒に……なんてことになったらそれこそ衝撃的すぎて倒れる子が出てくるだろうし」

雪穂「とにかく、私のほうが適任だったの」

穂乃果「あははっ、やだなー雪穂それは流石に大げさすぎるよー! 誰かが来たくらいで倒れるわけないじゃん!」

雪穂「どうだろうね」

ルビィ(私は、倒れちゃうかも……)
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
443 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:55:18.09 ID:qn2r5d7b
穂乃果「ねえルビィちゃんの方はどう? 合宿楽しい?」

ルビィ「はい、楽しいです」

穂乃果「そっかそっか、だよね! みんなで一緒に何かやるって楽しいよね!」ニコ

ルビィ「! はい」クス

穂乃果「私がスクールアイドルやってたときもね! みんなで一緒に合宿行ったり、学校に泊まったり!」

穂乃果「すっごく楽しくてねー!……」スッ

雪穂「きた、はいアガリ。お姉ちゃんまたビリね」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
444 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:55:46.07 ID:qn2r5d7b
穂乃果「え? あーっ!いつの間に!」

雪穂「よそ見してるから」

穂乃果「もう一回、もう一回だけ!」

雪穂「また? それ何回目?」

ルビィ「今ので5回目ですね」

穂乃果「おー、よく覚えてるんだね」

雪穂「感心してる場合じゃないでしょ見苦しい」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
445 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:56:29.87 ID:qn2r5d7b
穂乃果「今日の雪穂なんかいつもより冷たくない!?」

雪穂「まあやってもいいけど次からはそろそろペナルティ出す? おやつ食べられちゃったし」

雪穂「ねえルビィちゃん?」

ルビィ「え、あの」

穂乃果「分かったおやつの恨みなんだ! そうなんでしょ!?」

雪穂「日頃から積まれてきた分もあるからね」

穂乃果「鬼! 悪魔!!」

雪穂「それはこっちの台詞だってば!」

「穂乃果ー雪穂ールビィちゃーん、お風呂沸いたわよー!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
446 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:57:00.87 ID:qn2r5d7b
穂乃果「おお! 私いちばーん!」ダッ

雪穂「ちょっ! お客さんに配慮しなよそこは!」

穂乃果「じゃあルビィちゃん一緒に入る?」クル

ルビィ「!?だっだだだ大丈夫です!お先にどうぞっ……!!」

穂乃果「ありがとう! じゃあ行ってくるねー!」

バタン

ランラランララーン♪

雪穂「お姉ちゃん、ほんと信っじられない……」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
447 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:57:28.73 ID:qn2r5d7b
雪穂「普通ルビィちゃんに譲るよね? 本当にごめんね色々」

ルビィ「えっと、大丈夫です……」

ルビィ「…………」ボー

雪穂「実物見てがっかりした?」

ルビィ「ち、違うんです! そういうわけじゃなくてっ…」

ルビィ「その、想像していたのと違ったから」

雪穂「うん分かってる、ごめんね冗談だよ」

雪穂「まあ確かにお姉ちゃんってさ、スクールアイドルとして今まで凄いことをたくさん成し遂げてきたから」

雪穂「ルビィちゃんたちから見ると高くて遠い、それこそ雲の上のような存在に見えるんだろうけど」

雪穂「でも家にいるときはいつもあんな感じなんだよね」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
448 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:58:18.95 ID:qn2r5d7b
雪穂「だらしないし、ぐうたらだし、勝手に私のおやつ食べるしでどうしようもないっていうか」

雪穂「でも、なんかいないと不安になるんだよね」

雪穂「いつも、お姉ちゃんは私がいないと駄目だってそう思ってるけど」

雪穂「私も、お姉ちゃんがいないと駄目、なんだよね」ポリポリ

ルビィ「雪穂さん…」

雪穂「今言ったことは内緒だからね!」

ルビィ「はい」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
449 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:58:49.40 ID:qn2r5d7b
ルビィ「でも、雪穂さんの気持ち…私も分かる気がします」

ルビィ「私の知ってるお姉ちゃんって、落ち着いたひとばかりで」

ルビィ「穂乃果さんみたいな人は初めてといいますか…」

雪穂「あーダイヤちゃんも聖良ちゃんもそんな感じするからね」

ルビィ「はい」

ルビィ(あと、梨子さんも)

ルビィ「ただ、一人だけ知り合いのお姉さんで面倒見がよくて明るい美渡さんっていう人がいるんですけど」

ルビィ「穂乃果さんはまたそれとは違っていて……なんて言えばいいんだろう」

ルビィ「そこにいるだけで誰かを元気にしちゃうような明るさがあって」

ルビィ「それに一緒に話しているだけでこっちまで楽しくなってきて…思わずつられて笑っちゃうくらいの暖かさもあって」

ルビィ「だから、まるで太陽みたいな人だなって思いました」

雪穂「それはちょっと褒めすぎな気もするけど……うん、でもまあ」

雪穂「きっとそうなんだろうね」フフッ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
450 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 16:59:25.16 ID:qn2r5d7b
雪穂「ねえルビィちゃん、私が今日ルビィちゃんをここに連れてきた理由わかる?」

ルビィ「えっと、穂乃果さんのこと……ですか?」

雪穂「そう。私に聞いたでしょ? お姉ちゃんってどういう存在だって」

雪穂「だから、知って欲しかったんだよね」

雪穂「μ'sとしての高坂穂乃果じゃなくて、私のお姉ちゃんとしての高坂穂乃果を」

ルビィ「……」

雪穂「まあ家庭ごとに色々違いがあるのはそうだし、付き合い方も人それぞれあると思う」

雪穂「ただ、こういう形もあるんだよってことを知って、それがあなた達の助けになるなら…私は嬉しい」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
451 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 17:00:01.41 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さん…」

雪穂「ルビィちゃんはさ、自分のお姉ちゃんに何をしてあげたい?」

雪穂「ルビィちゃんや理亞ちゃんが妹として出来ることって、なんだと思う?」

ルビィ「私たちが出来ること……」

雪穂「それがどんな答えでも、ルビィちゃんが一生懸命悩んで出したものなら間違っていないと思うよ……だって」

穂乃果「妹のことが嫌いなお姉ちゃんなんていないもん! だから絶対大丈夫だよ!」

ルビィ「──!」
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
452 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 17:00:32.22 ID:qn2r5d7b
雪穂「ちょっ……はあ!? なに一番いいところ横取りしてるの! っていうかいつ戻ってきたのさ!」

穂乃果「ついさっきだよ?」

雪穂「ついさっきって!」

穂乃果「でも流れだって分かってても雪穂にフルネームで名前を呼ばれるのはなんかむず痒かったなー」

雪穂「それくらい我慢しなよ! 私だって嫌だったんだから!」

穂乃果「さ、流石にそこまで言うことないじゃん!」

雪穂「元はといえばお姉ちゃんが私の邪魔するから……「あの!!」

穂乃果・雪穂「ん?」

ルビィ「ありがとうございました」ペコ
ルビィ「片割れのジュエル」 フェスライブ編【再】
453 :家 ◆YmvLytuhUo (もんじゃ)[]:2022/04/06(水) 17:01:19.49 ID:qn2r5d7b
ルビィ「雪穂さんたちのおかげで、分かったような気がします」

ルビィ(うん、決めた)

雪穂「そっか。よかった」ニコッ

雪穂「今の聞いた? 私が先だったね」ドヤ

穂乃果「ぐぬぬっ……」

ルビィ「も、もちろん穂乃果さんにも感謝してます」

穂乃果「だよねだよね!」

雪穂「そんなことでいちいち気を遣わせるのやめなよ……」

穂乃果「張り合ってる雪穂だけには言われたくないよ!」

雪穂「言ったね!」

穂乃果「言ったよ!」

ルビィ(仲いいなぁ……)
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