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名無しで叶える物語(もんじゃ)
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B

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あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
432 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 00:52:34.33 ID:Fyspp8jV
ガチャ

遥「ただいま〜」

遥「ってええ!?お姉ちゃん!?何で台所こんなに散らかってるの……?」

彼方「あ……おかえり遥ちゃん」

彼方「……ごめんね。ご飯、作れなかったんだ。遥ちゃんは出前頼んだからそれを食べてね」

遥「作れなかったって……お姉ちゃん……?」

彼方「……台所に立つと、手が震えて、頭が真っ白になって……何もできなくなるの。食材を切るのも、炒めるのも煮るのも全てが怖くて……」

彼方「……もう、誰かのために料理をすることなんて私にはできない。私には許されないの」

遥「で、でもそこにちゃんとした一品あるよね!?いつものより形はちょっと歪だけど私のより全然綺麗だし、味だって……」スッ  

パク

遥「!?」

彼方「……やっぱりおいしくないよね。無理しないで遥ちゃん。ぺってして。それは私が食べるから」

遥「お、お姉ちゃん……これ……」ウルウル  

彼方「……知識は残ってるから、震える体で作ったらそうなったよ。見た目はおかしくはないけど……やっぱり味もダメだね」ヒョイ  

モニュモグ

彼方「……」ゴリ、バキ

遥「お、お姉ちゃん!?だ、ダメだよ!その……気持ち悪くない!?無理しないで食べなくても……」

彼方「ううん。平気だよ。食材を無駄にしちゃいけないし……それに」



彼方「味なんて感じなくなったから」
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
444 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 10:13:59.75 ID:Fyspp8jV
愛「あ……ああ……」プルプル   

愛「ち、ちが、ちがうの……ごめんなさい、ゆるして、ごめんなさい……」

ガチャ

美里「愛ちゃん?帰ってたの……ってどうしたの?そんな布団に潜り込んで……雷は落ちてないよ?」

愛「おねーちゃん……」

美里「具合悪い?大丈夫?」

愛「……うん」

美里「そう。ならよかった」ニコニコ

美里「今日は愛ちゃんのお誕生日だから下でみんなたくさんのご馳走用意してるから楽しみにしててね♪」

愛「え……?誕生……日……?」

美里「え!?もしかして忘れてたの!?」

美里「ふふ、でも愛ちゃん自分の誕生日より友達の誕生日の方が気にしてそうだし……とにかく、期待しててね♪おばあちゃんも元気そうに準備してたよ」

美里「いつも愛ちゃんは良い子だから、今日は奮発するって言ってたから凄いのが出てくるんじゃないかな」

愛「──────」

美里「それじゃあまた後でね」

ガチャ

愛「……は、は」

愛「なにが……なにが誕生日だよ……」

愛「一番、近くで……祝って欲しかった子は……いないっていうのに」

愛「それも全部アタシが……」

愛(そうだ……全部アタシが悪い。あの子に疵を付けたのもアタシばっかりだし……そもそもアタシが日頃から璃奈をちゃんと見てればあんなモノを作られることもなかった)

愛(全部……全部アタシだったんだ)

愛「…………………」フラ

カララ

ヒュウオオオオオオ



ドチャッ
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
456 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 11:55:44.14 ID:Fyspp8jV
果林『顔はやめておきなさいよ。面倒なことになるから』

愛『え〜?そこら辺はほら、しおってぃーからりじちょーとかに揉み消して貰えば良くない?』

栞子『流石にそこまではできませんよ……素直に果林さんの言う通り服の下に隠れるところにした方がよいのでは?』


果林「……」

果林(醜い、醜い……これが私なの……?)

果林(人の身体を傷つけることに一切躊躇がない……それどころか、明らかに……楽しんでいる)

果林(そして保身の為に馬鹿のくせに少し考えた立ち振る舞いをしてホントに……醜い)

果林「…………ふふ」

果林(謝る?何をふざけた考えをしていたんだろう、私は……)

果林(罰が必要ね……私に相応しい罰が……)

スッ

 
カチカチ

シュボッ


果林「刻むのと炙るの……どっちがいいかしら……?」


果林(こんなことで許されるわけはない。だけど、少なくとも────もうこれで私が表立つことはできなくなる)

果林「……ざんめーよい」

果林(前に……キミが私の顔を綺麗だって褒めてくれたの凄く嬉しかった。でも、もうキミは私のことなんて見たくもないでしょう……)

果林(だから……もう未練も何もないわ)
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
470 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 15:02:14.71 ID:Fyspp8jV
ペラ    

『おねえちゃん、おげんきですか?わたしたちはみんなげんきです!きょうはみんなでおうたもうたったのでおくります!どうこうかいのみんなとみてね!』

『つぎのらいぶもたのしみにしてます!』


エマ「う……うぅ……」グス

ポロポロ

エマ「ごめん……ごめんなさい……わたし……もう、ダメだよ……」

エマ「もう……誰かをポカポカさせることはできない……歌えないよ……」

エマ「わたしは……」

エマ「ごめんなさい、ごめんなさい……」ブツブツ

エマ「ごめn──────

エマ「……!?……!!」パクパク

エマ(えっ────?声が────出ない……)

エマ「……」パクパク

エマ(あはは。そっかぁ。そうだよね……やっぱり神様はちゃんとわたしたちのことみていてくれてるんだね)

エマ(歌えない、じゃない。歌う資格がないんだ。だから私からいらないものをとってくれたんだ)

エマ(ありがとう神様。……もう一つ我儘を叶えてるくれるのなら、わたしを──────)
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
485 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 18:06:50.50 ID:Fyspp8jV
栞子「……」

栞子(私は……一体何の為に生まれてきたのでしょう)

ポツ……

ポツポツ

ザァ-ッ

栞子(由緒ある家系に生まれ、不自由なく育ち……恵まれていた。それ故に、祝福を授かった自分は他人をも幸せにする義務があると思っていた)

栞子(だけど、同好会のみなさんと……スクールアイドルを通してそれは間違いであったと気付いた)

栞子(他人の意思を尊重せず、自身の価値観を押し付けてしまう……それは幸せとは呼べない)

栞子(苦手だった姉さんと同じことをしていたのだと……みなさんのお陰で目が覚めました)

栞子(だから私は、相手と寄り添って幸せにしたい……そう思うようになった。その為にスクールアイドルとして努力してきた、なのに……)

栞子「……私は、私が一番幸せを望んでいるあの人を……突き放してしまった」ボソ

栞子(好感度が反転?そんなことは関係ない。私はどんな人間でも、たとえ嫌っていようとも他人のことを思える人間だと……信じていた)

栞子(私が止めなければいけなかった)

栞子(この目の届くところで、あの方に不幸を味合わせてしまった。それどころか、加担まで……)  

薫子「ちょ!?栞子、何してんの!?こんな雨の中縁側で……風邪引くから早く引っ込まないと」

栞子「姉さん……」

栞子「……前までの私なら、家のことは自分で背負わなければならないと思い、言えませんでしたが。もう姉さんには遠慮しないと決めたので言いますね」

栞子「この家のことは……任せました」

薫子「は?あんた何言って……」

栞子「目の前の不幸すら見過ごしてしまうこんな目──────いりませんね」スッ  

薫子「待って!あんた何して──────

ゴシュッ!

ザアアアアアアアアアアアア
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
493 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 19:44:57.08 ID:Fyspp8jV
あなた「せつ菜ちゃん……」ダキッ   

せつ菜「!?は、恥ずかしいですよ……///」

せつ菜「みなさん、見ていますし……」

あなた「そんなの関係ないよ。私はせつ菜ちゃんしか見てないし……せつ菜ちゃんは私のことだけ見てくれないの?」

せつ菜「!!そんなことありません……!!私は、あなただけにしか……」

あなた「じゃあ周りなんて関係ないよ。……んっ」チュッ

せつ菜「!!?!?!?///」

せつ菜「……ん」チュル

あなた「せつ菜ちゃん……せつ菜ちゃん……すき、すきだよ……」

せつ菜「私も……大好きです……いえ、それ以上に……あなたのことを……」

あなた「せつ菜ちゃん……」

せつ菜「……」シュル

菜々「……今は、菜々って呼んでほしい……です///」

あなた「っ!菜々ちゃん!」ダキッ 
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
497 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 20:06:50.64 ID:Fyspp8jV
中川母「菜々……?」

菜々「菜々ちゃん、菜々ちゃんからも抱きしめ返してほしいな……」

菜々「は、はい……///」

菜々「うぅ……恥ずかしいです……///」

菜々「でも菜々ちゃんの温もりをしっかり感じられて……私は好きだよ」

菜々「……あなたも、あたたかいです……」

中川母「な、なに……やってるの……?」

菜々「その……もっとくっついてもいいですか……?」

菜々「もちろん。おいで」

中川母「菜々!」ガシッ

菜々「……お母さん?」

菜々「あれ……あの人は……あれ……」

菜々「あ……あぁぁ!!」

中川母「!?」ビクッ

菜々「……」スン

菜々「あ!もう、急にいなくなるからびっくりしましたよ」

菜々「ごめんごめん!菜々ちゃんを驚かせようと思って」

菜々「うぅ……寂しいです。ひどいです」グス  

菜々「わーっ!ごめん、菜々ちゃん!」

菜々「もう……絶対離れないでください」

菜々「あはは、当たり前だよ。菜々ちゃんから絶対に離れないよ」


中川母「な……な……?」ガクガク
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
502 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 20:48:46.58 ID:Fyspp8jV
ブ-ブ-

ブ-ブ-

ブ-ブ-

あなた「……」

テクテク

あなた「っ!」ブン!

バキッ

シ-ン

あなた「……」

あなた「……zzz」
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
504 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 20:59:42.89 ID:Fyspp8jV
二週間後


チュンチュン 

あなた「……」ガバッ

あなた「……学校……」

あなた(……二週間……か……)

あなた(かすみちゃんにああ言っちゃったけど……)

あなた(やっぱりみんなと直接話した方が……いい、よね……)

あなた(大丈夫。家の中で一人、外との連絡も取らないで一人でゆっくり整理したからちゃんと……は、話せるはず)

あなた「……うぷっ」

タタタタ


ガチャ

ビチャビチャビチャ


あなた「はぁ……はぁ……、行こう」
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
507 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 21:08:00.29 ID:Fyspp8jV
ガラ  

あなた「……」

ザワ……

ざわ……

あなた(え、なに……みんな、私の方見て……)

ザワザワ    

タタタ

ダキッ

あなた「ひっ!?」ビクッ

「無事でよかった〜!」

あなた「え……ぶじ……?」

「スクールアイドル同好会の部長でしょ?だから私たちクラスでずっとあなたが心配だったの、あなたまで────って」

あなた「え、っと……ご、めん。ちょっと意味が……」

「!!……もしかして、知らなかったの……?」

あなた「な、何を……」

「……ごめん。私から言うことじゃないよね」

あなた「え……?」
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
510 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 21:19:00.24 ID:Fyspp8jV
テクテク

ガラ

あなた「あ……歩夢ちゃん……」

歩夢「……」ニコニコ

あなた(……普段と変わらない)

あなた「あのね、歩夢ちゃん。その……」

歩夢「……」ニコニコ

あなた「歩夢ちゃん……?」

歩夢「……」ニコニコ

クラスメイトA「……何言っても変わらないよ」

あなた「え……?」

クラスメイトA「毎日ぴったり同じ時間に登校して、終業と同時に帰って。言葉は何も発さない。ずっと笑顔のままで……でもノートは取ってるしテストも受けてるから先生たちも何も言えなくて……」

歩夢「……」ニコニコ

クラスメイトA「それ以外に何かすることはなくて、お昼時間になったらその……木の棒みたいのをずっと舐めてるの」

クラスメイトA「私たち……先生も怖くて何も言えなくて……」

あなた「歩夢ちゃん……」

歩夢「……」ニコニコ
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
514 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 21:28:13.79 ID:Fyspp8jV
テクテク  

あなた(歩夢ちゃんが……あんな……隣に住んでるのに、全然気づかなかった……って、外出てないんだから当たり前か……)

愛トモA「あ!ぶちょーさん!」

愛トモB「や、やっと見つけた!」

あなた「!!??!」ビクビクッ  

バッ  

あなた「ごめんなさい!ごめんなさい!や、わた、……ごめっ……」ガクガク

A「!?な、なにしてんの!?どうしたの!?」

B「あ、愛ちゃんが……大変なの!君に知らせないとって……」

あなた「愛……ちゃん……?」ビクビク
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
519 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 22:07:44.13 ID:Fyspp8jV
カラカラカラ  

愛「……」

あなた「あ、愛……ちゃん……」

愛「!!」ビクッ
 
あなた「それ……脚……が……な、な……」

愛「……ごめんなさい」

あなた「え……」

愛「失敗した……失敗しちゃった……たかが足2本切れただけなんて……こんなんじゃ償えない……無駄な丈夫なアタシが悪いんだ……」

愛「えへへ……ごめんね、次はちゃんと死ぬから。そしたら!アタシ、君に謝るから」

愛「今はまだ一人にさせてくれなくて……それまではおとなしくしてるけど、大丈夫。今度はうまくやるから」カラカラ

愛「えへへ、えへ」カラカラ
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
524 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 22:31:03.93 ID:Fyspp8jV
あなた「し、死ぬって……な、何言って……」

あなた「ち、ちが……っ、私は、そんなことは……だって、愛ちゃんはこれからもスクール……

あなた「あっ……ああ!!」ダッ

タタタ

あなた(なんで……なんでなんでなんで!こんな……こんなことに!!)

あなた(他の……他のみんなは……!?)

ガラ  

あなた「……!?」

あなた(あの、後ろ姿……果林さん)

あなた「……」ス-

あなた「……」ハ-

あなた「……よし」

あなた「か、果林さん!」

果林「!!」ビクッ

果林「……戻って、きたのね」クルリ

あなた「その、私……」  

あなた「!?か、果林さん……!?」

果林「……ああ、これ?ふふ、自分でも最初みたとき驚いちゃった」

あなた「あ……あ……」


 果林さんの顔は、とても直視できるものじゃなくなっていた。顔全体に広がる火傷痕、縫われたかと思われる縫い目。片方の目は半分閉じられていて、きっと……開くことはできない……

 かろうじて、原形は留めているものの……とても、読者モデルや……スクールアイドルとして活動していくには厳しいものに……姿を変えていた。

果林「分かりやすいように私の周りからは人がいなくなってね。これでようやく私も……一人ぼっちにされたキミに近づけたんだって思うと……すごく嬉しい」

あなた「あ、あ、あ……」

果林「ってごめんね。怖いわよね。それじゃあ……元気で、ね」

テク……テク……
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
526 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 22:39:58.46 ID:Fyspp8jV
フラ……フラ…

あなた「なにが……どうなって……こんなの……」

しずく「先輩!」タタタ

ギュッ

あなた「!?」

あなた「あっ……」ペタン

あなた「わ、わん!」

しずく「せ、先輩!やめてください!そんなことしなくていいんです!」

しずく「先輩……来てくれてよかった……」

しずく「先輩にお伝えしないといけないことがあって……」

しずく「全部……あの時のことは演技だったんです!」

あなた「……は、……え……?」
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
532 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 22:50:58.92 ID:Fyspp8jV
しずく「演じることも……私だから……先輩はそんな私を受け入れてくれました」

しずく「だから……あそこまで熱が入ってしまい……」

あなた「し、しずくちゃん……?」

しずく「ですが先輩に無理をしてしまったのも事実。ですので先輩が仰るなら、私、何にでもなるつもりです」

ヌギ

あなた「!?」

しずく「ちゃんと先輩と同じところに、同じピアスもつけてきました。望むのなら他にいくらでも……

あなた「ちょ、ちょっと待って!しずくちゃん、その、色々言わなくちゃいけないこともあるけど今はそうじゃなくて、同好会の他の子が……

しずく「……?」

しずく「私と先輩がいれば、それでお芝居は成り立ちます。大丈夫です」ニコ  

あなた「え……しずく……ちゃん……?」

しずく「さあ、演りましょう!先輩!私と先輩、二人だけでいつまでも」目グルグル

あなた「しずくちゃん……」

ポン

演劇部部長「……手遅れ、だよ。しずくは……彼女は飲み込まれてしまった」

演劇部部長「もう……二度と帰ってくることは……ない」

あなた「あ……あぁ……しずくちゃんまで……」ポロ

あなた「うわあぁぁぁぁ!!」ダッ

タタタ
 
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
538 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 23:07:43.28 ID:Fyspp8jV
ガラ

あなた「か、彼方さん!」

「あ……、あなたは……」

あなた「あの……彼方さんは……?」

「……」

「……もう、いないわ」

あなた「!!?!?!?」

「……実技が全くできなくなって、座学の方もまともな状態で受けられなくて……」

「そんな状態でもアルバイトを続けて、一週間前にバイト中に倒れたの」

「……座学も出来ない。成績上位だった実技もほぼ0になった……だから本人はもう退学を望んでいるけど、特待生という待遇で処理が難しいというのと、ご家族が懸命に学校にストップをかけているから今は事実上の休学状態」

「だけどそれもあまり長くは持たないでしょうね……」

あなた「たい……がく……ってことですか……?」

「……残念だけど」

あなた「うそ……うそだ……」フラフラ
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
543 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 23:27:18.28 ID:Fyspp8jV
タタタ

あなた(だ、だめだ!!退学……なんて……私は、そんなこと望んで……!!遥ちゃんだって……)

あなた(栞子ちゃん、栞子ちゃんに頼めば、どうにか……!!)

あなた「ぁ……」


左月「か、会長!私の手を取ってください!」

右月「そうです、危ないですよ」

栞子「いえ……結構です。それに私はもう会長でも何でもありません。私なんかに構わないでお二人は業務に専念してください」

あなた「しおりこ……ちゃん……?」

栞子「!!」ビクッ 

右月「ぶ、部長さん……!」

左月「よ、よかった……部長さん、会長を……」

あなた「栞子ちゃん……その、両目に巻いてる包帯は……」

栞子「……ごめ、ごめんなさい」

栞子「っ!!」ダッ

あなた「あっ……!!」

右月「!?左月!」ダッ

左月「う、うん!」ダッ

あなた「ちょ、ちょっと待って!栞子ちゃんは……」

右月「待てません!会長はもう目が見えないんです!そんな状態であんなスピードで走ってしまっては……!」

あなた「!!?目が……そん、な……」 




>ドゴッゴドボトボト

キャ、キャ-!!!!

右左月「!!?ま、まさか……!!」

あなた「ぇ……嘘でしょ……?」サァ-

タタタ
あなた「好感度反転スイッチ?」璃奈「うん」√B
547 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2021/05/30(日) 23:40:15.21 ID:Fyspp8jV
栞子「……」ピクッピク  

右月「あ……あぁ……!!」ペタ

「いきなり、転げ落ちてきて……私、どうすることもできなくて……ひっく」グス

左月「きゅ、救急車!!はやく」ピッピッ

……

ピ-ポ-ピ-ポ-


「き、気をつけて運んで!全身の関節が……」

右月「か、会長は目の手術を終えたばかりなんです!」

「!?それは……っ!顔の部分は絶対に揺らさないで運ぶこと!」

左月「付き添いはわた


薫子「栞子!!?」タタッ  

薫子「栞子!!ねえ栞子!嘘でしょ!?ねぇってば!!」ポロポロ

薫子「ドッキリ……ドッキリなんでしょ!?前の時から……私への反撃続いてるんでしょ!?もう分かったから!お姉ちゃん反省してるから!お願いだからそう言ってよ!」

薫子「お願い……!!」ポロポロ

「ご家族ですか!?とりあえず今は大至急────


ピ-ポ-ピ-ポ-


あなた「──────」


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