- かすみ「ドッキリでしず子に告白します!
130 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:00:16.08 ID:f6ABrYWQ - かすみ「ふ、ふぇっ!?」
しずく「この観覧車ね。ジンクスがあるらしいの」 かすみ「ジンクス?」 しずく「この観覧者の最上部まで上がって来たタイミングでキスをしたカップルは……」 しずく「絶対に別れないし、結婚するんだって…」 かすみ「…えっ…」 しずく「…かすみさん。私、キスしたい」 かすみ「なっ!?」 しずく「初デートでこのシチュエーション…かすみさんにもその気があるんでしょ?」
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131 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:06:50.48 ID:f6ABrYWQ - かすみ「!そ、そんなこと…」
しずく「…違うとしても、そう勘違いされてもおかしくない状況を作ったのはかすみさんだよ?」 しずく「私は…したい。いいよね?かすみさん…」スッ・・ かすみ「し、しず子…!ちょっとまtt」 しずく「待てない。」 チカヅキ… かすみ「…だ、ダメっ!」 ガシッ! しずく「あっ……」
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132 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:16:59.11 ID:f6ABrYWQ - かすみ「い、いくらしず子でもそれだけはダメ…!」ググッ
しずく「……………………」ポロポロポロ かすみ「…あっ!ち、違!これはそういうことじゃなくて…!」 しずく「…そうだよね…そうに決まってるよね…私、何を期待していたんだろう…バカみたい」 しずく「…全部、わかってたのに…」ポロポロ かすみ「し、しず子…ほら、ハンカチ…」オズオズ しずく「…かすみさん。ごめんね…私、知ってた。知ってた上でかすみさんと付き合っていたの…」
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133 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:21:08.33 ID:f6ABrYWQ - かすみ「えっ……ど、どういうこと!?」
しずく「かすみさんの告白は本気、じゃなかったんだよね?イタズラして、ちょっとからかおうとしてた程度…違う?」 かすみ「!!!!な、なんでそのことを…」 しずく「…わかるよ。だって、かすみさん…演技が下手なんだもの…本気かどうかなんてすぐわかっちゃうよ」 かすみ「えっ…えええええええええええええ!?」 かすみ「そ、それならどうして!」 しずく「それは…私が、狡い女だから。あの時、すぐおふざけだってわかって…」
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135 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:25:04.11 ID:f6ABrYWQ - しずく「いつも通りかすみさんをちょっと叱って流そうとしようとした時…どうしてだろう、涙が流れてきちゃったの」
しずく「イタズラだってわかってたはずなのに、悪意も何もないとわかっていたはずなのに…」 しずく「嬉しい気持ちもあったけど…それ以上に、悲しかった。あなたにとって、私はその程度の存在なの…?って」 かすみ「っ!」 しずく「そんな時にね。私の中に悪魔の囁いたの…『この状況を、利用したらいい』って」 かすみ「ど、どういうこと?」 しずく「私から言い出さなければ、かすみさんから言わない限り…その状況は継続できる」 しずく「私がその機会さえ作らなければ…いつまでもかすみさんと付き合っていられる…そんな考えが私の中に浮かんだの」
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136 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:29:05.94 ID:f6ABrYWQ - しずく「馬鹿みたいだよね…そんなことしたって、ただ辛くなるだけなのに」
しずく「でも私はその甘い考えに負けてしまった。かすみさんがイタズラを自白しようとしているのを分かっていたのに…」 しずく「私はそれをあえて、嬉しすぎて視野が狭くなっているふりをして…無理やりそれをかわしたの」 かすみ(確かにあの時のしず子には違和感はあったけど…そういう事情があったんだ…) しずく「でもね。その後すぐに気づいてしまったの。こんなことしたって、それこそ虚しいだけだって…」 しずく「そうしたら、本当に泣きそうになってしまって…無理くりお弁当の話題を出して、私はそのままかすみさんの前から去るしかなくなってしまったの」
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137 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:33:29.76 ID:f6ABrYWQ - かすみ「そうだったんだ…」
しずく「私、実はね。あの後すぐに家に帰ったわけじゃなかったの」 しずく「誰にも見つからないように、校舎裏の方に回って…1人で泣いてた。」 かすみ「しず子…」 しずく「悲しくて、辛くて…でも何よりも…自分の弱さが嫌だった」 しずく「そんな時…」
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138 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:40:14.03 ID:f6ABrYWQ - しずく「うっ…うっ…ぐすっ…」グスッ
??「あれ?しずくちゃん?どうしたのこんなところで」 しずく「え、エマさん?!」 エマ「えっ…もしかして、泣いてるの…どうかした?何かあったの?」 エマ「私で良かったら、話を聞くよ?」 しずく「え、エマさん……」ウワーン 〜間〜 エマ「…ちょっと、部室行ってくるね」スクッ
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139 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:49:33.88 ID:f6ABrYWQ - しずく「ちょっとエマさん!?」
エマ「私に任せてしずくちゃん。私が責任をもって、かすみちゃんを更生させてみせるから!」 しずく「そんなことしなくていいですから!!だから、落ち着いてください!」 エマ「でも…こういうことはしっかりとやっておかないと…」 しずく「私は大丈夫ですから!話を聞いてくれただけで、大分スッキリしました」 しずく「ありがとうございます」ペコリ
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143 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 00:53:56.87 ID:f6ABrYWQ - しずく「良いもなにも…こんな方法でかすみさんとお付き合いしたって意味がありません…」
しずく「私は、私のことをちゃんとかすみさんに好きになって欲しいんです」 しずく「じゃないと、私は…」 ピョコッ ??「だったら〜、振り向かせればいいじゃない〜」 しずく「!か、彼方さん!?いつから…」 エマ「彼方ちゃんいつの間に!?」 彼方「ふふふふ…話は聞かせてもらったよ諸君〜」
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145 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:02:52.68 ID:f6ABrYWQ - 彼方「実は、少し離れたところにあるベンチが彼方ちゃんお気に入りのお昼寝ポイントでね〜」
彼方「少しすやぴして目が覚めたら、しずくちゃんとエマちゃんがいるじゃな〜い」 彼方「立て込み中だったっぽいから、すやぴするフリをしつつ話を聞いてたというわけなのだ〜」 しずく「な、なるほど?」 エマ「全然気付かなかったよ〜」 エマ「えっと、それで…振り向かせるっていうのは?」 彼方「言葉の通りだよ〜この状況を使って、かすみちゃんが振り向くように頑張ればいいんじゃないかな〜」
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146 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:07:39.81 ID:f6ABrYWQ - しずく「こ、この状況を利用してって…そんなのいけません!!」
彼方「そうかなぁ?そもそも、こういう状況を作り出したのは誰だったのかなっていう話じゃない?」 彼方「しずくちゃんは騙された側なんだから、ここはむしろ開き直っていいとすら彼方ちゃんは思うな〜」 彼方「それに、これはある意味チャンスでもあると彼方ちゃんは思うよー」 エマ「チャ、チャンス!?ど、どういうこと彼方ちゃん!?」 彼方「だって、いくら偽物とは言っても恋人同士なんて言いだしたら…」 彼方「かすみちゃんのしずくちゃんを見る目だってそりゃ、変わるよ〜」
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147 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:13:29.88 ID:f6ABrYWQ - 彼方「見方が変われば…」
しずく「…私を好きになってくれる可能性もある…そういうことですか」 彼方「そゆこと〜」 エマ「それいい!それいいよ彼方ちゃん!!」 しずく「………私は」 彼方「しずくちゃんが罪悪感を覚えるのはわかるけど〜正直に言って、チャンスを見逃さない手もないと思うな」 彼方「彼方ちゃんとしては、さっきの話を聞いてしずくちゃんのことを応援したくなった〜」 彼方「私としては、しずくちゃんを勝たせたいと思ってる。だから…頑張ってみない?」ギュッ
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148 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:19:50.70 ID:f6ABrYWQ - しずく「彼方さん…」
エマ「私も彼方ちゃんと同じ気持ちだよっ!私も、手伝うから一緒に頑張ってみようよしずくちゃん!」 しずく「…はい。わかりました…私、頑張ります!」 しずく「かすみさんに私のことを好きになってもらえるよう、頑張りたいと思います!!」 彼方「よ〜し…これでチーム結成だね。頑張るぞ〜!お〜!」 2人「「お〜!」」
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149 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:26:07.63 ID:f6ABrYWQ - しずく「こんなことがあったの。それから、2人にはいっぱい協力をしてもらっていて…」
かすみ(かすみんが果林先輩やりな子に相談してた一方でそんな話が…) しずく「お二人のおかげもあって、かすみさんに色々とアピール出来たと思う…でも、やっぱり無理だった」 しずく「かすみさんはきっと、私のことを好きになってくれない…それがさっき、本能的に分かったの」 かすみ「そ、そんなことない!私はしず子のこと、好きだよっ!!と、友達としてだけど…」 かすみ「告白のことは本当にごめん!でも、だからと言って私はしず子のことを嫌いなんてことはない!!」
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150 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:33:35.02 ID:f6ABrYWQ - かすみ「それは、好きな人じゃない以上…キスを迫られたら拒んじゃうよ。でも、それとこれとは…!」
しずく「ううん。そうじゃない、そうじゃないの…」 しずく「ねぇ、かすみさん。かすみさんは覚えてるかな?告白の次の日、通学路で私がかすみさんに言った言葉を」 かすみ「え、えぇと…一杯言ってたよね。後悔してることとか…」 しずく「うん。そのこと。あのね…私、それについてかすみさんに聞きたいことがあったの」 しずく「ずっと、怖くて聞けなかった。でも…私、聞いておかなきゃ」 かすみ「し、しず子…何を……」
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151 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:37:39.33 ID:f6ABrYWQ - しずく「かすみさんは、かすみさんは…私のことを許してないんだよね?」シンケン
しずく「あの時、同好会がギクシャクしていた時、かすみさんを1人ぼっちにした…私のことを」 かすみ「な、何言っているの!?そんなのもう終わった話じゃん!」 かすみ「今はこうしてみんなで同好会やれてるし、かすみんは……」 しずく「あのね、かすみさん。気が付いてないかもしれないけど…同好会騒動の前と後じゃ…」 しずく「かすみさんの私に対する、態度ちょっと変わってるんだよ」
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152 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:43:07.79 ID:f6ABrYWQ - かすみ「えっ…」
しずく「騒動前までは…その、もう少し近い距離感で接していたと思うの。でも、今は…」 しずく「何か…一定のライン、みたいなものを感じる。壁を作られてる、言い換えてもいいかな」 しずく「騒動があるまでは違って、騒動が起きてからはそうなった」 しずく「…結論はひとつ、だよね?」 かすみ「!!!あっ…」 しずく「…やっぱり。そうなんだ」 かすみ「ち、違…」 しずく「…じゃあ、やっぱり最初からかすみさんに振り向いてもらおうなんて到底、無理なことだったんだ…」
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153 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:45:49.73 ID:f6ABrYWQ - しずく「ははっ……私、バカみたい」
かすみ「ち、違う…しず子…私……」 しずく「あなたを…1人ぼっちにして、苦しめて…助けようともしなかった」 しずく「それは…嫌われて、当然だよね……」 しずく「ごめんなさい……かすみさん…ごめんなさい………」 オオリノオキャクサマハ… ガチャッ しずく「っ!」
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- かすみ「ドッキリでしず子に告白します!
154 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:49:32.34 ID:f6ABrYWQ - ダッ!
かすみ「あっ…しず子…待って……」 オキャクサマー? かすみ「……はい、降ります」 かすみ(…私、しず子に全部見透かされてた……) かすみ(私、しず子のこと…許せてなかった。どうして、一人にしたの?どうして私を助けてくれなかったの?そんな思いをずっと持ってた…)
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- かすみ「ドッキリでしず子に告白します!
155 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:51:56.41 ID:f6ABrYWQ - かすみ(ずっと考えないようにしてたけど、内心ではずっと、あの時のこと根に持ってたんだ……)
かすみ(だから、しず子は好きじゃない。しず子のことは好きじゃない…って心の中で強く思ってて……) かすみ(あのイタズラだってしず子が嫌な思いするなんてわかってたのに…自分でも不思議だった。どうしてあんなこと…) かすみ(…今ではわかる。その時の鬱憤をしず子に投げつけてスッキリしようとしてた…) かすみ(私たち、友達じゃなかったの?って裏切られたような、そんな気持ちを引きずっていたんだ…) かすみ(私……最低だ……しず子、ゴメン…傷つけて…本当にごめん…!)
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- かすみ「ドッキリでしず子に告白します!
156 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/04/05(日) 01:57:12.43 ID:f6ABrYWQ - とりあえずここまで
次で終わる予定です
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