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名無しで叶える物語(もんじゃ)
名無しで叶える物語(もんじゃ)
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SS作者用テストスレ
あなた「余命1年?」菜々「……」
あぐぽんとともりるが背中合わせでデュエットしたときにありがちなこと

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SS作者用テストスレ
80 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[sage]:2020/03/15(日) 20:38:03.76 ID:yWBBifGC
あいうえお
あなた「余命1年?」菜々「……」
80 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:38:15.13 ID:yWBBifGC
その後、一悶着あって、翌日。

さっそく、せつ菜ちゃんの家の近くの公園で、2人で会って話すことになった。

季節は春だけど、ニュースキャスターのお姉さんは、今日は気温がかなり上昇すると言っていた。


あなた「確かに……暑い……」
あなた「余命1年?」菜々「……」
81 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:38:32.76 ID:yWBBifGC
熱中症の危険も顧みずに、ちびっ子達が公園を元気そうに走り回っている。

休日の昼間に、たった一人で公園のベンチに腰掛けているだけでも変な目で見られそうなのに。

時間潰しになるものを用意してなかったから、無邪気な子供たちを見つめる以外にすることがない。

そのせいで、先程から母親たちの目線が痛くてしょうがなかった。
あなた「余命1年?」菜々「……」
82 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:39:17.49 ID:yWBBifGC
せつ菜「お待たせしました!」


振り返ると、私服姿のせつ菜ちゃんが立っていた。

ここ数年はずっと病衣の彼女しか見ていなかったから、何だか新鮮で、ちょっとだけ緊張する。


あなた「待ってたよ……本当に」

せつ菜「?」


首を傾げるせつ菜ちゃん。かわいい。

白を基調としたワンピースに、黒色のヒール、小さな可愛らしい手提げ鞄。

病院での彼女とは、全く雰囲気が異なっていた。
あなた「余命1年?」菜々「……」
83 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:39:36.69 ID:yWBBifGC
せつ菜「何ですか、その酷い顔は」

あなた「酷い顔?」

せつ菜「はい。とっても疲れているように見えます」


確かに、疲れていないわけではないけれど。

正直、同好会の時とあまり変わらない気がする。

というか、せつ菜ちゃんと出会えて、疲れなんか吹っ飛んじゃった。
あなた「余命1年?」菜々「……」
84 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:39:53.85 ID:yWBBifGC
あなた「ひとまず、座りなよ」

せつ菜「はい。失礼しますね」


結構長めのベンチなのに、せつ菜ちゃんは、私のすぐ隣に腰掛けた。

せつ菜ちゃんの肩が触れる。

ドキドキ、する。
あなた「余命1年?」菜々「……」
85 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 20:41:56.51 ID:yWBBifGC
あなた「えーっと……久しぶり?」

せつ菜「昨日会ったばかりですよ」

あなた「あー、そうだった」

せつ菜「そうですよ。もう忘れちゃったんですか?」

あなた「いやいや、まさか。せつ菜ちゃんと過ごした時間だもん。忘れるわけないよ」

せつ菜「……あなたは、どうしてそういうことをサラッと言ってしまうんですか」

あなた「え?」

せつ菜「なんでもありません……もう……」
あなた「余命1年?」菜々「……」
87 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:06:30.01 ID:yWBBifGC
あなた「私、何かしちゃったかな?」

せつ菜「……なんでもないです。それで、今日は気持ちの文章化の練習でしたっけ」

あなた「そうそう。せつ菜ちゃんが感じたことを、文章にしてみてほしいんだけど。とりあえず……世間話でもする?」


世間話とは言ったものの、何を話せばいいのやら。

言い出しっぺは私だけど。
あなた「余命1年?」菜々「……」
88 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:06:47.08 ID:yWBBifGC
せつ菜「……元気そうですよね。あの子達」

あなた「え……あぁ……」

せつ菜「ちょっとだけ、羨ましいです」


胸が、ズキっとした。

せつ菜ちゃんは、病気のせいで、もう走ることすらままならない。

私がもっとちゃんとしていれば。
あなた「余命1年?」菜々「……」
89 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:07:05.91 ID:yWBBifGC
せつ菜「……あの、違いますからね」

あなた「え?」

せつ菜「別に、あなたを責めているわけではないんです。そもそも、責められるわけがありません」

せつ菜「今の私の状況は、全部、私が無理をしたことが原因なんです」

あなた「せつ菜ちゃん……」
あなた「余命1年?」菜々「……」
90 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:07:36.22 ID:yWBBifGC
せつ菜「あなたは、無理をする私を何度も止めてくれた。あなたが見ていない時に、練習してはいけないとも言ってくれました」

せつ菜「にも関わらず、あなたのいないところで練習をしていた私が悪いんです。あなたが責任を感じる必要なんて、どこにもないんですよ」

せつ菜「謝りたいのは、むしろ、私の方です」

あなた「そんな、こと……」

せつ菜「もう。泣かないでくださいよ」

あなた「うっ……えぐっ……せつ菜……ちゃん……ごめん……ごめんね……」
あなた「余命1年?」菜々「……」
91 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:17:48.59 ID:yWBBifGC
休日の昼間に、ちびっ子達の前で涙を流す女性と、それを慰める女性の図。

傍から見て意味不明すぎる。

どうしてこうなった。


せつ菜「泣き止みましたか?」

あなた「うん。ごめんね」
あなた「余命1年?」菜々「……」
92 :名無しで叶える物語(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:18:03.42 ID:yWBBifGC
せつ菜「今後、自分の発言には気をつけるようにします。私の発言のせいで、あなたが変に気負ってしまうみたいなので」

あなた「そんな、私なんかに気を遣わなくても」

せつ菜「そういうの、嫌です。ちゃんと自分を大切にしてください」

あなた「自分を……大切に……」
あなた「余命1年?」菜々「……」
93 :保守ありがとうございます(もんじゃ)[]:2020/03/15(日) 21:20:16.99 ID:yWBBifGC
せつ菜「なんて、この期に及んであなたに小説家になるお手伝いをしてもらっている私がいえることではありませんけどね」


せつ菜ちゃんは、自嘲気味に呟いた。


あなた「……それは違うよ。私、せつ菜ちゃんの力になりたいんだ」

せつ菜「本当、ですか?」

あなた「ホントだよ、嘘じゃない。無理してるわけでもない。本心だよ」

あなた「だって、私……せつ菜ちゃんのことが」



あなた「大好きなんだもん」
あぐぽんとともりるが背中合わせでデュエットしたときにありがちなこと
14 :名無しで叶える物語(光)[sage]:2020/03/15(日) 23:04:56.40 ID:yWBBifGC
>>13
元気じゃないか前田ァ!


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