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名無しで叶える物語(しうまい)
名無しで叶える物語(しうまい)
|c||^.-^||「最近シンカリオンなるアニメが流行っているようですわね」
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|c||^.-^||「最近シンカリオンなるアニメが流行っているようですわね」
44 :名無しで叶える物語(しうまい)[sage]:2019/05/13(月) 00:18:07.07 ID:toJFXAO4
保守
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46 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 01:06:40.16 ID:toJFXAO4
スマホから
何もかもが初めてなので本当にごめんなさい
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48 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 07:52:02.49 ID:toJFXAO4
確かに説明が多すぎましたね……失礼しました
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53 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 10:41:52.69 ID:toJFXAO4
千歌「…かっこいい」

ことり「…でしょ?」

指令長「……ふぅ、それでは現場到着までしばらく休憩とするわ。みんな、お疲れ様」
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55 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:17:05.20 ID:toJFXAO4
指令長「はじめまして、高海千歌さん。私は絢瀬絵里。ここの指令長、つまり一番偉い人なの。よろしくね?」

千歌「は、はい!絵里さん、よろしくお願いします!」

指令長(以下、絵里)「そんなに緊張しなくて大丈夫よ。千歌さん。曜さんから大体の話は聞いているわ。」

絵里「まぁ朝から色んなことがいっぱいあって混乱してるでしょう?

こんな時に畳み掛けるのもちょっと気が引けるけど……

千歌さん、あなた…『シンカリオン』に乗れる適正が物凄く高いのよ。

このままパイロットになって欲しいぐらいに」

千歌「…へ?私?」
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56 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:28:30.97 ID:toJFXAO4
絵里「そうよ。曜さんが乗っている新幹線、それがシンカリオンなの。」

千歌「シンカリオン…?え?新幹線、何で?何?…what?」

絵里「…まあにわかに信じられないのも無理ないか。シンカリオンというのは10年前、
日本にやってきた謎の物体…巨大怪物体に対抗するため開発された新幹線から変形するロボットなの。
曜さんはそれに乗って日々、日本の安全を守っていたのよ」

千歌「…はぁ」
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57 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:29:47.95 ID:toJFXAO4
絵里「シンカリオンに乗るためには適合率という能力数値が高くないと

例えシンカリオンに変形できても敵を倒せるほど動かすことは出来ないの。

そしてその素質を持つ人は極めて少ない。

曜ちゃんと千歌さん、あなたたちにはその能力がある」

絵里「脅すようで悪いんだけれど、既に貴方のご両親には許可を取っているわ…

曜さんもまた同じ。どう……?あなたも、シンカリオンに乗ってみないかしら?」
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58 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:39:14.90 ID:toJFXAO4
千歌(いきなりすぎて訳わかんないや…だけど、乗ってみたら……何か変わるかも)
  
千歌「……ちょっとだけなら、乗ってみてもいいですか?」


絵里「…ええ。ありがとう千歌さん!

早速だけど貴方にシンカリオンに乗ってもらいたいんだけど…大丈夫?」

千歌「…はい!」

【シンカリオン、掛川駅を通過。目標到達まで後25分】
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59 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:44:35.68 ID:toJFXAO4
《研究所──地下研修線》

ことり「──早速実際に乗ってもらうことになるけれど大丈夫?トイレも大丈夫?」

千歌「大丈夫です!…でも新幹線とか、ロボットとかの事なんて全く分からないし、大丈夫かな…」

ことり「それは大丈夫だよ。曜ちゃんだって最初は乗り物自体はほんのちょびっと、好きだったんだけど

新幹線や鉄道のことなんかほとんど知らなかったし、それが今は結構知ってるから…」

千歌「…!?私知らなかった…曜ちゃん、いつの間にそんなふうになってたんだ……」

ことり「あはは……まあシンカリオンの事は公には秘密だからね。

急に趣味が変わると変に思われるでしょ?」

千歌「それは……そうですけど…そんなに隠さなくてもいいのに」
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60 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:46:46.11 ID:toJFXAO4
ことり「────さて、着きました。ここがシンカリオンの格納庫、いや車庫です。
千歌ちゃんに乗ってもらうシンカリオンはこの扉を開けると見えてきます。
ワクワクしててね〜?」


ワクワクするなぁ…私、何に乗るんだろう?
乗るならかっこいいのに乗りたいよね?


ことり「はい!こちらの車両が、千歌ちゃんに乗ってもらう『シンカリオン 700こだま』だよっ!!」

────曜ちゃんのとは違って丸っこい。でもなんとなく普通な感じが私みたいだ。
昔、こんなのに乗って旅行でもしたっけ。なんか昔を思い出すなぁ…。
私みたいだ……私…わたし……ワタシ…………
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61 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 11:47:59.61 ID:toJFXAO4
ことり「…千歌ちゃん大丈夫?好みじゃなかった?」

千歌「いやぁ…大丈夫です、あはは…丸っこくてかわいいですよね!」

ことり「…そ、そうよね!丸っこくてでもかっこよくて素敵だよねぇ〜。

さて、早速だけど乗ってもらうよ?一番前の扉から乗車するの」

千歌「ここですか?あれ開かないや…」

ことり「違う違う、こっち!車掌さんとかが乗り降りするドア!

そっちだとお客さんになっちゃうよっ」

千歌「は、はい…あ、開いた」

ことり「中に入ったら、運転室まで行ってね」

千歌「よーしっ、高海千歌、シンカリオンに搭乗するのだーっ!」
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80 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 21:29:00.24 ID:toJFXAO4
>>79
ありがとうございますー
SS総合板ですか……ラブライブ関係ならこちらのほうがいいと思ってここに投稿したのはちょっとミステイクでしたかね……ある程度キリが付いたら向こうの方でスレ立てしたほうがいいですかねぇ
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84 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 21:49:14.21 ID:toJFXAO4
>>82
リンクありがとうございます
いろいろと不慣れで皆さんには迷惑をかけてしまってすみません…
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86 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:03:37.30 ID:toJFXAO4
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/anime/10627/1557752467/
とりあえず向こうでも立ててみた
と思ったらふりまわされてつらい()
ノξソ´・ω・`ハ6いったいどうすればいいの……?
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87 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:04:40.57 ID:toJFXAO4
まぁいいや
一話が終わるまでここに投下します
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91 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:08:23.03 ID:toJFXAO4
【出発後 シンカリオン700こだま車内】
ゴォォォォォォォォォ……………

……
………
────────うわぁ……速いなぁ。
……
……
……
なんか耳がツンとして痛いし身体がなんか重たい。
……
……
……
電車っていうかヒコーキみたいな感じだなぁ。
……
……
……
……っていい加減なんか速過ぎじゃない?
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92 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:13:03.34 ID:toJFXAO4
恐る恐る速度計を見てみる。

千歌「…!!…ぉあ……速い……っ」

運転台の速度計(それ)を見ると頭がおかしくなっちゃいそうなぐらい速いということを、
数字とメーターのバーがそれを証明している。

あぁ。そういえば算数とか数学で、たかしくんがお家を時速何キロで歩いて
──なんて事をさんざっぱら習ってわかんなくてみと姉に泣きついて教えてもらった思い出があったけれどさ、
km/h(時速)なんて単位をあれ以来まともに使ったの初めてだよ…

数学ってこういう時に役立つんだなぁ……あはは…

普段乗ってる乗り物なんて、家の軽トラやバスぐらいだよ、それも出しても50キロぐらい。
……
……
……
……
いやこんなの絶対可笑しいよね?

更におかしいのは自分が運転してるし!?…といっても自分から乗ります!って言ったし!
しょうがないけどしょうがなくない!…

…あれ、さっきよりももっと速くなったような気がするけど今何キロなの?

…チラッ
『ATC 300 285km\h』

…え?じそくにひゃくはちじゅう…ごきろ?
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93 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:15:53.64 ID:toJFXAO4
ことり「シンカリオン 700こだま。目標速度到達!突入準備完了!
これより超進化速度へ突入します。運転士はシンカギアを装着し、
レバーをめいっぱい手前に引いてください」

千歌「ふぇ!? え、えっと……超進化速度、突にゅっウゲェ!!」

舌を最後に噛んでしまったけれども私は言われた通りにしんかぎあ、
なるものの横っちょに付いてるレバーを引いた。目一杯。
―――――――
―――――――
―――――――
―――――
次の瞬間、私の目の前は真っ白になった。
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94 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:18:47.37 ID:toJFXAO4
今まではなんだったのか、私の人生ってなんだったっけか。

そんな変な事ばかりが頭に浮かんだ。

身体が重い。家の屋根から転げ落ちた時みたいな感じ。……

…………え?

どうにかなってればどうにかなってるかもしれないと思い、チラッと速度計を見た、


つもりだった。

『ATC 1225 7**km/h』

デジタル数字とグラフが飛ぶようにどんどん数字とメモリが上がっていく。

あ、こりゃ無理だ。
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95 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:20:00.13 ID:toJFXAO4
『速い速い速い速い速い速い速い速い速い速い速い速い、速い速い!
────速すぎるよお〜〜〜〜!!!!!!!!!!』

『 874km/h 』

ことり「……あぁ…」

『 953km/h 』

絵里「…だ、大丈夫よ、千歌。ほんのしばらくだから…」

『そんなこといったって速いし速いし怖い!怖いよぉ〜〜〜〜!!!!!』
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96 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:20:26.16 ID:toJFXAO4
『 1064km/h 』

絵里「…もうすぐ超進化速度に到達するわ。もうすぐの辛抱よ」
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97 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:21:01.37 ID:toJFXAO4
『 1093km/h 』
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98 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:22:25.79 ID:toJFXAO4
頭が真っ白。いったい私はどうなるんだろうか。そんな不安が思考を鈍らせる。
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99 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:23:18.91 ID:toJFXAO4
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」

『 1104km/h 』

『 1157km/h 』

『 1193km/h 』
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100 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:25:17.38 ID:toJFXAO4
【 1125km/h 】

身体の重さが少なくなった。加速が止んだのかな……

ことり「…!! 超進化速度到達! 」

絵里『今よ!!Shincaをシンカギアに挿入して、【シンカリオンに変形(チェンジ)】するのよ!!』


千歌「えっ!?はっ、はい!!」

懐からShincaを取り出して、それをシンカギアに入れた。

ガシャン…!!

ガシィン!!
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101 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:25:48.08 ID:toJFXAO4
千歌&絵里 【 チェンジ! シンカリオン!! 】
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102 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:27:45.48 ID:toJFXAO4
ポーン。

《 700、シンカリオンに変形シマース》

その瞬間、私が眺めていた景色がトンネルの真っ暗なそれから、
カラフルで色んな模様が犇めく、まるでタイムトンネルのような空間へとがらりと変わってしまった。

何が起こるんだろう。

…!? 後ろが離れた!?なんで???

360度から機械が動いては繋がり、動いては合体する。

そんな不思議な音と感覚がとめどなく身体に響き、刻まれる。

頭がぐるぐるする。

────身体が、軽い。

変形するごとに、腕が。手が。脚が。首が。

そして頭が。

ぼんやりとした光の海に溶け込んでゆく──
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103 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:28:08.54 ID:toJFXAO4
【 シンカリオン 700こだま 】
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104 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:29:17.37 ID:toJFXAO4
……ちゃん、………かちゃん、…千歌ちゃん!!」


千歌「…ふぁ!?」

あれ?…私、立ってる……座っていたのに。

でも、それにしてもなんか大きい感じかするなぁ……

……メカメカしい。手、脚、身体。

ん?胸?

………新幹線だ。

え?人型?新幹線が……ロボットになってる……

これが……シンカリオン──────
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105 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:30:11.43 ID:toJFXAO4
ことり「千歌ちゃん大丈夫!? シンカリオン700こだま、変形完了です!
巨大怪物体は、依然として小康状態です」

私と対岸にいるでっかい怪物はまだこちらに気付いていないようだ。

千歌「これが……シンカリオン…………」

絵里「そう。これがシンカリオンなの。シンカリオンは運転士の身体の動作や思考を読み取り操縦するの。とりあえず動いてみて」

とりあえず、歩いてみる。

足を上に上げて……前に行く。

──動いた。

凄い……自分の体みたいだ…
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106 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:30:54.22 ID:toJFXAO4
絵里「…歩いた! いいわね…その調子!次は走ってジャンプしてみてくれる?」

千歌「了解!やってみる…やってみます!」

一歩、二歩、三歩っ。
ぎこちなく走ってみるとシンカリオン──ロボットの方も全く同じ動きをしていた。

しかもとっても身体が軽い。

この調子なら…行けるのかな?

絵里「OK!よくやれてるわ!」
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107 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:35:10.22 ID:toJFXAO4
絵里「千歌、シンカリオンは機体だけでなく武器も用意してあるからそれも使ってみて?
…いま一つ目の武器を用意するわ。利き手は右かしら?そしたら右手を前に突き出して」

千歌「はい、右です」


絵里「OK!ことり、デュアルカイサツソードを」

ことり「了解!デュアルカイサツソード、700こだまに装備します!」

右手を前に突き出すと、閃光とともに刀身が2つ横並びになった剣を右手に掴んでいた。

千歌「これが、デュアルカイサツソード…ですか?」

絵里「YES。それがデュアルカイサツソード。敵を真っ二つに叩き斬ることが出来るの。
これからは戦闘になるから用心してね?」

千歌「えっ、はい!」

戦うってなんだろうなぁ……まだ実感出来ないや…

とりあえずあのデカブツの身体を切ってみる…?

…うん、やってみよう。
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108 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:41:20.15 ID:toJFXAO4
絵里「まずは一発!巨大怪物体に叩き込んでみなさい」

走る…走る……!
そして……斬る!

カンッ!
刀を思い切り敵に振り落としてみると、軽快かつ爽やかな音が聞こえた。

と同時に。

ガオオオオオオオオ────!!!!!

と咆哮が。
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109 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:42:04.05 ID:toJFXAO4
……起きちゃったじゃん!?

バシュン!バシュンバシュン!

絵里「──ッ、気をつけて!敵が水玉を撃って来たわ!避けて!」

上を見上げると私に迫ってくる玉。

────後ろに逃げなくちゃ!?

慌てて後ろ歩きで敵から逃げる。もう少しで当たりそうだったけれど
ギリギリで避けることができた。──でもその瞬間。
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110 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:42:39.55 ID:toJFXAO4
…ッバァァアアアアアンンン!!!!!

水玉が地面に触れ、衝撃が炸裂した。
まるで爆弾みたいだ。
全身に衝撃が伝わる。
……痛っ!!痛いっ!!
身体がゴロゴロと情けなく転んでいる感覚が伝わってくる。

千歌「…!」


絵里「焦らないで!全部避けれてる!もう一発、行くわよ!」
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111 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:43:29.41 ID:toJFXAO4
今度はジャンプして勢いよく、斬る!

敵の後ろをぐるぐる回り込むよう全力で走る。

さっきまで痛かったけれどもう痛みは引いた。不思議だ。

そしてジャンプ…今だ!全力で振り下ろす!!

…ヅガン!!!!!

手応え有り…効いてる?

絵里「間髪入れずにもう一発!」

ええぃ、こうなりゃヤケだ。

振り下ろす、

振り下ろす、

振り下ろす!
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112 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:44:14.77 ID:toJFXAO4
カイサツソードを敵に切りつけるごとに、
敵の勢いが弱くなっていくような感じが伝わってくる。

────これなら、倒せるかも?


その思考が迂闊だった。
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113 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:45:01.24 ID:toJFXAO4
ことり「千歌ちゃん避けてッ!」
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114 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:46:51.38 ID:toJFXAO4
千歌「え!?」

ことりさんの緊張のこもった一声で反射的に身体が固まってしまう。

上を思わず見上げた。

あ、上から来る。

…………………ヤバい!

白い閃光が目に入る。

バッ……


暗転、

衝撃、

気絶。
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115 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 22:48:09.55 ID:toJFXAO4
【暫く時は流れ────】
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116 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:01:27.34 ID:toJFXAO4
千歌「……」

あれ、寝てる。なんで私、寝ているんだろう。

違う、倒れてる?それにしても暗いなぁ…

なんか頭がズキズキする…

あの時たしか夢中で攻撃してて…それで、あっ…。

マトモに食らっちゃったんだな、あたし。でっかい水玉の爆弾を。


って、今どうなってるの!?立たないと!!
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117 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:01:59.15 ID:toJFXAO4
視界に入ったのは、とても珍妙な景色だった。

キズだらけの怪物、その怪物から切り落とされたであろう肢体。そして…私と同じ形の、白くて、青いロボット。
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118 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:02:30.64 ID:toJFXAO4
シンカリオンだった。

曜ちゃんが乗っていたシンカリオンだった。

『────700運転士、意識回復!』

『──千歌…いえ700運転士、大丈夫ですか?』

千歌「あ…はい!大丈夫です!」
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119 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:03:25.09 ID:toJFXAO4
『良かった。現在あなたの機体のダメージは40%。戦闘継続ギリギリのラインよ』

『あなたが捕縛フィールドに進入してから2時間30分、内気絶時間40分。
N700が20分強で名古屋付近に出現した巨大怪物体、エキスポフォレスターを撃破してくれたお陰で
あなたの援護が出来たわ。初出撃にしてはとてもいい戦績よ』

『──ともあれ、N700単機ではグレートネプチューンを撃破するには
決定打とはなり得ないのが現状。千歌、あなたはもう一発、必殺技を放って
完全に敵を撃破して欲しいの』
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120 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:03:59.71 ID:toJFXAO4
千歌「…ごめんなさい」

『大丈夫よ。あなたは悪くない』

千歌「はい…それで、必殺技ってなんですか」

『必殺技はシンカギアのレバーを一旦上げて、パワーを溜めてレバーを下ろすと発動するわ』

『あなたの必殺技はエアロストリームショック』

『ミサイルとキックを組み合わせた突撃技よ。攻撃自体は自動的に行われるから安心して』

「は、はい……」
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121 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:04:46.09 ID:toJFXAO4
『……ッ!?千歌ちゃん大丈夫!?』

「曜ちゃん!うん……私元気だよ!」

「そんな……ッ、ごめん千歌ちゃん…守れなくって」

「いや私だって…曜ちゃんに助けられてごめんだよ…」

『二人とも?大丈夫?』

「「はい!!」」

『ならよし。一気に畳み込むわよ。曜は格闘戦で敵の攻撃を封じて、その間に千歌はエアロストリームショックのチャージを、いいわね?』

「「了解です!!」」
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122 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:07:47.90 ID:toJFXAO4
「千歌ちゃん!」「曜ちゃん!!」

瞳と瞳を重ねて―――――――――――

「ハァァァ!!!!!」

N700が格闘戦に入った。キック、パンチ、膝蹴りエルボー。
なにをしてでも封じ込めてやるという意思が伝わってくる。

私も、頑張らないと────

シンカギアのレバーを上げて、私は狙いを定める。

まだだ。

まだだ……

もう少し…上…、

ミサイルを当てて…

突っ込むんだ……。

ミサイル……ミサイル……

飛ぶ……空を翔ける……………
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123 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:08:52.87 ID:toJFXAO4
────今だ!!

「曜ちゃん避けて!ミサイル撃つよ!!」

「わかった!」

「────今だ!エアロストリームショック!!」

『エアロストリームショック』
|c||^.-^||「最近シンカリオンなるアニメが流行っているようですわね」
124 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:09:24.13 ID:toJFXAO4
シールドに付いていたミサイルが一斉に放たれ、まるで納豆のような航跡を引いて敵へと迫る。
衝撃、轟音、閃光。
だけどこれはほんの序章、すかさず私は勢い良くジャンプした。

空中でバーニアを効かせ、何を仕込んだか空中で回転。そして一発蹴りをかます予定の脚を敵に定めた。

その刹那、落下。
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125 :名無しで叶える物語(しうまい)[]:2019/05/13(月) 23:10:24.11 ID:toJFXAO4
私は機体と共に敵へ目がけて強いキックを食らわせる。

「いっけぇェェエエ工!!!!!」

当たれ、貫け、貫いて。自由落下の質量で無限に近いパワーを持ったこの機体は敵へ目がけて墜落、いや突撃する。
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