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名無しで叶える物語(笑)
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」

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曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
99 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:22:54.48 ID:ZDs5sxPG
梨子「何食べる?」

千歌「うーん……何がいいかな……」

梨子「千歌ちゃんの好きなものでいいわよ」

千歌「んーと、じゃあ……さわやかのハンバーグ!」

梨子「分かった。じゃあ行きましょうか」

千歌「あー曜ちゃんも来ればよかったのにねー」

梨子「しょうがないわよ。用事なんだから」


 



曜「……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
100 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:23:23.21 ID:ZDs5sxPG
善子「曜!もう、いきなり走り出してどうしたのよ」

曜「……あ、ごめんね」

善子「何かあったの?」

曜「いや、大丈夫」

善子「ホント?」

曜「うん。お昼ご飯食べに行こうか」

善子「いいけど……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
101 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:24:28.84 ID:ZDs5sxPG
曜「さわやかじゃなくてラーメン食べに行こ!」

善子「え?いいの?」

曜「うん。なんだか気分が変わっちゃった」

善子「まぁ貴女がいいなら……」

曜「よし、レッツゴー!」グイッ

善子「だから引っ張らなくてもー!」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
102 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:26:32.91 ID:ZDs5sxPG
ーー

善子「今日は付き合ってくれてありがとうね」

曜「ううん、楽しかったよ!」

善子「こんなこと頼めるの貴女しかいないから……」

曜「おっ、嬉しい事言ってくれるね津島後輩」グリグリ

善子「や、やめなさい!」

曜「いつもこれくらい素直だったら可愛いのに〜」グリグリ

善子「もう!離して!」

曜「あははっ」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
103 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:27:06.00 ID:ZDs5sxPG
善子「……貴女を信用してるからよ」

曜「!」

善子「ねぇ、貴女は私のことどう思ってるの?」

曜「ど、どうしたの急に」

善子「信用してくれてる?」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
104 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:27:51.87 ID:ZDs5sxPG
曜「……してるよ?勿論」

善子「ホント?じゃあ……」

 

善子「何隠してるか教えてくれない?」



曜「……!何も隠してないよ?」

善子「嘘ね」

曜「嘘じゃない」

善子「目を合わせなさい」

曜「……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
105 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:29:24.26 ID:ZDs5sxPG
善子「今日ずっとキョロキョロしてたの自分で気づいてる?」

曜「えっ……」

善子「ずーっと目が泳いでるわよ。今も」

曜「それは……」

善子「言えないの?」

曜「だって、隠してることなんてないし」

善子「ふーん……」

曜「……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
106 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:30:40.00 ID:ZDs5sxPG
善子「ま、いいわ。私帰るわよ」

曜「あ、うん」

善子「じゃあね。また明日」

曜「うん、また明日」

曜「……」クルッ


タッ


善子「……曜……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
107 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:31:22.77 ID:ZDs5sxPG


タッタッタッ

曜(まだいるかな……)


曜「はっ、はっ、はっ……」


 


千歌「いやー買った買った」

梨子「お小遣い大丈夫なの?」

千歌「うーん、多分!」

梨子「多分って……」





曜(いた……)ピタッ

曜(くそ……また嘘ついて……)

曜(どこまで私を……!)
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
108 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:31:47.91 ID:ZDs5sxPG
梨子「終バスまで時間あるし、少し休みましょうか」

千歌「うん。あっち行こ」



曜「……」タッ
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
109 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:33:25.27 ID:ZDs5sxPG
千歌「いやー久々に休みを満喫したなーって感じ」

梨子「そうね。最近はずっと練習だったから」

千歌「それもあるけどー……ずっと皆と一緒だったから……こうやってゆっくり梨子ちやんと話すのも久しぶりだったから……」

梨子「楽しかった?」

千歌「う、うん!楽しかった!」

梨子「良かった。私も楽しかったわ」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
110 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:34:10.30 ID:ZDs5sxPG
千歌「えへへ……」

梨子「どうしたの?顔が赤いけど……」

千歌「い、いや、何でもない!」

梨子「何かあるなら話して」

千歌「その……」

梨子「千歌ちゃん」

千歌「……ほ、本当に何でもないの……」

梨子「私、嘘は嫌いなの。嘘をつく人はもっと」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
111 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:35:46.31 ID:ZDs5sxPG
千歌「……」

 

梨子「友達でしょう?」

 

千歌「……」


 


千歌「……なくてさ……」


梨子「え?」


千歌「友達じゃなくてさ……もっと、先に……」





千歌「私、梨子ちゃんともっと先の関係になりたい……!」



梨子「千歌ちゃん……?」





千歌「……好きだよ、梨子ちゃん……」


 
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
112 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:36:22.20 ID:ZDs5sxPG
ーー


「曜ーお風呂入りなさいー」

 

曜「……」



「曜?聞いてるのー?」

 

曜「……はーい……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
113 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:38:07.43 ID:ZDs5sxPG
シャアアアア……

曜「……」



曜「……うっ……」


曜「ああ…………」

 

『好きだよ、梨子ちゃん』



曜「うっ!」


曜「おえっ!ぅうっ!」ビチャビチャ


曜「はーっ……はーっ……」


曜「……何で……」


 


曜「千歌ちゃん……!」


曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
114 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:39:41.87 ID:ZDs5sxPG
『曜ちゃんは過去に縋り付きなんじゃない?いつまでも千歌ちゃんが隣にいると思ってるんでしょう』



曜「……!」

 

『いつまでも自分の横にいると自分に思い込ませてない?とっくに前に行ってるのを見えないふりしてるんじゃない?』

 

曜「……なにが前に行ってるだ……私の横から奪ってるのは自分じゃないか……」


曜「……くそっ!くそっ!」バン!



『好きだよ、梨子ちゃん』


曜「ぁぁぁあああ!!」


曜「うっ!げほっ!げほっ!」


曜「うぉぇ……!」

 

曜「はーっ……はーっ……」


 


曜「桜内梨子……!」



曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
115 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:40:14.69 ID:ZDs5sxPG
ーー

ダイヤ「今日の練習はじめますわよ」

善子「あれ、リリーは?」

千歌「先に新曲詰めたいからあとから参加するって」

善子「ふーん……最近別行動が多いね」

果南「よし、じゃあランニング行こうか」

千歌「お、お手柔らかにー」

果南「それはどうかなん?」

ダイヤ「張り切るのはいいですが、ペース配分を考えてください」

果南「はいはーい」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
116 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:40:58.48 ID:ZDs5sxPG
曜「……」

千歌「曜ちゃん、行こ」

曜「え、あ、うん」

千歌「どうしたの?顔色があんまり良くないけど……」

曜「ううん、大丈夫……」



『好きだよ、梨子ちゃん』

 

曜「……うっ」

千歌「大丈夫!?」

曜「大丈夫大丈夫。さ、行こうか」

千歌「あ、曜ちゃん!」



曜(まともに千歌ちゃんの顔が見れない……)

 

曜(くそ……くそ……)
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
117 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:41:18.66 ID:ZDs5sxPG


梨子「何でここにいるんですか?」

鞠莉「新曲の手伝いしたくて」

梨子「いりません。一人で十分です」

鞠莉「連れないこと言わないでよ」

梨子「戻らないとサボってるってダイヤさんに言いつけますよ」

鞠莉「構わないわよ」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
118 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:43:43.20 ID:ZDs5sxPG
梨子「もうっ……」

鞠莉「だってランニングキツいし〜」

梨子「体力作りも大事なことです」

鞠莉「じゃあ一緒に行く?別に新曲作りも今やる必要ないでしょう」

梨子「曲が完成しないとダンスの練習が進まないでしょう」

鞠莉「最もね。でも、それは理由じゃない」

梨子「ちょっと黙ってもらえませんか」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
119 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:46:08.13 ID:ZDs5sxPG
鞠莉「最近ハードな練習を露骨に避けてるわね」

梨子「たまたまです」

鞠莉「もうかなり進行してるんでしょう?」

梨子「……」

鞠莉「パパの伝手を使って腕のいいところを紹介してあげるわ。それなら……」

梨子「余計なことしないでください」

鞠莉「でも!梨子、貴女は!」

梨子「いいんです。私の人生、私のやりたいことをやります」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
120 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:46:56.65 ID:ZDs5sxPG
鞠莉「……それが貴女のやりたいことなの?」

梨子「はい」

鞠莉「千歌っちや曜の気持ちを踏みにじることが?」

梨子「何で貴女がそれを……いやもういいです」

鞠莉「吐いた嘘は、巡り巡って必ず自分に帰ってくるわよ」

梨子「覚悟してます。それでも、これは私の本心」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
121 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:47:25.20 ID:ZDs5sxPG
鞠莉「梨子、貴女は強かすぎる……故に歪んでしまってる」

梨子「……」

鞠莉「それは曜に渡すの?」

梨子「ええ」

鞠莉「そう……そこまでするならもう止めても無駄なのね」

梨子「……ごめんなさい」

鞠莉「嘘か本当か分からない謝罪なんていらないわ。もし少しでも申し訳ない気持ちが残ってるなら」

 

鞠莉「ちゃんと話していくことね」



梨子「……分かってます」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
122 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:48:03.10 ID:ZDs5sxPG
ーー

曜「何、話って」

梨子「別に。報告したいことがあって」

曜「……千歌ちゃんのこと?」

梨子「あら、知ってるのね。口止めしてたはずだけど」

曜「この前沼津にいたでしょ」

梨子「ええ」

曜「あんな下らない嘘ついてまで千歌ちゃんと……!」

梨子「嘘?元々千歌ちゃんと予定が入ってたんだから嘘じゃないわ」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
123 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:48:50.47 ID:ZDs5sxPG
曜「そんな屁理屈聞いてない!」

梨子「一緒に行きたかった?千歌ちゃんと」

曜「うるさい!」

梨子「でも残念。千歌ちゃんはもう私の恋人だから」

曜「黙れ!」

梨子「何で?もう事実なんだよ?見てたんでしょ?」

曜「黙れって言ってるでしょ!!」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
124 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:49:52.61 ID:ZDs5sxPG
梨子「ああ、それとも聞きたい?あの後の話」

曜「黙れ黙れ黙れ!!」

梨子「そうね―――千歌ちゃんがどんな声上げるとか話しましょうか」





パァン!!





梨子「いっ……」


曜「はーっ……はーっ……」


 


梨子「……ついに手を出したわね」



曜「何で……何であんたなんかに……!」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
125 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:51:15.39 ID:ZDs5sxPG
梨子「その私なんかに告白したのは千歌ちゃんよ」


曜「黙れ!」


 


梨子「そうやって聞かないようにしても、目に映るのが事実」スッ


曜「!」




梨子「これ、曜ちゃんにあげる」


曜「これは……」


梨子「お花屋さんで見てたでしょ?」

 

 

曜「何でこんなもの……!」



梨子「貴女にぴったりだと思って。この黒い薔薇の言葉が」

 

曜「……!」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
126 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:52:24.21 ID:ZDs5sxPG
梨子「さぞ、私が憎いと思って。貴女に贈るわ」


曜「こんなのっ……!」


梨子「枯らさないでね。じゃあ、私は行くから」





梨子「千歌ちゃんの所へ」



バタン


 


曜「……うぅ……」


 

 




曜「ぁぁぁぁぁああああああああ……!!」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
127 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 00:52:55.51 ID:ZDs5sxPG
続く
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
137 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:54:40.34 ID:ZDs5sxPG
ーー

千歌「梨子ちゃーん!」

梨子「なーに?」ガララ

千歌「わっ、どうしたのその顔!?」

梨子「ああ、少しぶつけちゃって。気にしないで」

千歌「大丈夫!?手当しに……」

梨子「大丈夫よ」

千歌「梨子ちゃんの綺麗な顔が……」

梨子「もう、やめてよ」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
138 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:55:14.91 ID:ZDs5sxPG
千歌「……ねーねー、そっち行っていい?」

梨子「今から?……ダメよ、明日も早いでしょう」

千歌「おーねーがーいー」

梨子「ダーメ」

千歌「むー……」

梨子「もう、そんな顔しないの。いつでも来れるでしょ?」

千歌「そーだけどー……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
139 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:57:03.11 ID:ZDs5sxPG
梨子「ずっと一緒にいたいけど、適度に距離を置くことも大事よ」

千歌「そっかー……」

梨子「ふふ……」

千歌「何か思い出すなー」

梨子「何を?」

千歌「昔、曜ちゃんが引っ越した時」

梨子「……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
140 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:57:43.98 ID:ZDs5sxPG
千歌「曜ちゃん、昔はとっても近くに住んでたんだよ」

梨子「へぇ……初めて聞いた」

千歌「小学校の頃にね、引っ越すことになったんだ」

梨子「転校ってこと?」

千歌「ううん。なんとか転校にはならなかったけど……嫌だったなー。放課後遊べなくなったからね」

千歌「放課後一緒にいるのが当たり前で……それが急に学校でしか会えなくなって……泣いちゃった。大げさだよね、別に普通に会えるのに」

梨子「よっぽど曜ちゃんのことが好きなのね」

千歌「うん……!」

梨子「ふぅん……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
141 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:58:51.41 ID:ZDs5sxPG
千歌「あ、でもそういう好きじゃないよ!私が好きなのは梨子ちゃんだから!」

梨子「だ、大胆ね……」

千歌「え、あっ……うぅ……」カァァァ

梨子「も、もう……恥ずかしいじゃない……」

千歌「えへへ……わぁ、顔熱い……」
曜「私、やっぱり曜ちゃんのことが嫌い」
142 :名無しで叶える物語(笑)[]:2018/04/17(火) 23:59:18.27 ID:ZDs5sxPG
梨子「……もう寝るわね!おやすみ!」

千歌「あ、う、うん!おやすみ!」

 

ガララ

パタン


 


梨子「……」

梨子「……こほっこほっ」

梨子「さて……」


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