- 海未「千鳥」ことり「螺旋丸で受け止めるから待っ」海未「あ」ブリッ!
6 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 13:49:29.33 ID:94xuhszt - なんだこのスレ
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
795 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 13:59:20.81 ID:94xuhszt - 大切じゃない人が死んだ時の気持ちって不思議なもので、泣くとか笑うとか…もう、そういう概念じゃないんだ。
じゃあ、どんな気持ちかって。ただ、ジッと見つめて最期を見届けようとするの。 私は、家のテレビで海未おばちゃんと希おばちゃんの三人で、最期を見届けようとした。 私は、何故だか震えて、そしたら海未おばちゃんがギュッって抱きしめてくれた。 落ち着いた。すごくすごく、安心した。 でも、対照的に海未おばちゃんの身体は小刻みに震えてた。
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
796 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:00:20.56 ID:94xuhszt - 私より長く生きてる人の勘かな。今考えると、あの時点で海未おばちゃんは嫌な予感があったんだと思う。
秋葉ドームってさ、昔は野球とかする場所だったんだけど、今は歌手とかも使うの。 そのきっかけを作ったのは私の穂乃果おばちゃんがリーダーのμ's。 その場所が彼女の、葬儀場に決まった。 そして、その日を迎えた。
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
797 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:02:53.30 ID:94xuhszt - 「人類滅亡が近い今、我々は最も大切なお方を失ったのです」
「あなたは私たちにとって、いつまでも唯一無二の存在であり続けるだろう」 「この模様は全世界の国・地域で同時生中継されており、世界中が偉大な英雄の死を悼んでいることでしょう」 ツバサ「先生、まもなくです」 山田「今日だな」 ツバサ「先生…?」 山田「今日、μ'sの名前は」 山田「あなたのものになる」 山田「………“あいどる”」 “あいどる”「」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
798 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:05:29.20 ID:94xuhszt - 『世界各国の首脳、各界の著名人、そして多数の一般人が“あいどる”の最期を見届けようと、この秋葉ドームにやってきました』
秋穂「………」 海未「秋穂、何か…飲みますか?」 秋穂「………」 秋穂「……いらない」 希「……秋穂ちゃん、寒いし、コーヒーでも飲んだら……?」 秋葉「……いい」 希「………」 海未「そう…ですか…」 『天にまします我らの父よ…』 秋穂「………」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
799 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:08:18.74 ID:94xuhszt - ・
・ ・ ガチャ 凛「ッ!」 花陽「ただいま…」 凛「かよちんどこ行ってたの!?何日もいなかったから心配したんだよ!」 花陽「う、うん…ごめんね」 にこ「花陽…“あいどる”が」 花陽「うん…らしいね」 花陽「もう、終わりでいいよね…私も…疲れた…」 凛「かよちん…?」 にこ「二人とも」 にこ「始まるわよ…」 『まもなく代表者による、スピーチが始まります』
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
800 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:10:38.99 ID:94xuhszt - 代表者「全人類の唯一の希望である“あいどる”」
代表者「あなたを欠いた、日本は、世界は、地球は…きっと不安定になってしまうでしょう」 代表者「しかし、私たちはあなたの教えに従い、明るく笑顔で…どんな壁にぶつかろうといつまでも歩み続けます」 代表者「2019年の12月31日に起きた、あの血の大晦日…ホノカ一派を退けたあなたの活躍は、いつまでも語り継がれることでしょう」 代表者「“あいどる”が夢にされていた世界同盟は…私たちで必ずや」 代表者「それでは、“あいどる”と親交が深いアメリカ合衆国大統領より弔辞を頂きます」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
801 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:13:06.70 ID:94xuhszt - ・
・ ・ 公野「私は神になる…」ブツブツ 公野「そして世界は血の海に…」ブツブツ 真姫「……んもう!なんなのよさっきから!」 ルビィ「神様、怖い…」 公野「怖いって言われても…ノートに書いてあるんだもん」 真姫「歌詞ノート?別にもういらないでしょ…“あいどる”は死んだのよ…」 公野「死んだから悩んでるんだよ…」 真姫「どういうこと?」 京極「なるほど、余ったのですね」 真姫「京極くん…余ったって?」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
802 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:15:54.93 ID:94xuhszt - 公野「そう、余ってるの」
真姫「だからどういう事よ!」 公野「……ニブチンだね、真姫も」 公野「この歌詞ノート、大体の事は“あいどる”によって実現されてる」 ルビィ「“あいどる”がこうなった以上…もう歌詞は増えないんだよね…」 公野「いやそうじゃなくてさ…死んだのに歌詞が2曲分余ってんの」 真姫「……あ」 真姫「まさか…そんな事」 公野「……そのまさかだよ」 ルビィ「え?え?」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
803 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:18:22.50 ID:94xuhszt - 京極「ゆゆしき問題ですね、これは…」
真姫「どうすればいい…?」 公野「どうしようもないね…もう」 ルビィ「真姫さん…」 真姫「…どうしたの?」 ルビィ「今…なんか、動いたような…」 真姫「……?なにが……?」 ルビィ「……あいどる”が」 ・ ・ ・
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
804 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:20:37.08 ID:94xuhszt - 司会者「以上、大統領の弔辞でした」
司会者「続きまして、献花のお供えを」 大統領「」スッ スタスタ 大統領「……“Idol”」 “あいどる”「」 大統領「……」 “あいどる”「」ピクッ 大統領「……?」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
805 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:22:41.49 ID:94xuhszt - “あいどる”「」ピクッ、ピクッ…
大統領「!?」 ザワザワザワザワ… “あいどる”「」ガサッゴソ 大統領「Oh my God…」 “あいどる”「」スッ 大統領「…It's a miracle…」 “あいどる”「……」 コツコツ…
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
806 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:25:38.23 ID:94xuhszt - “あいどる”「……」
“あいどる”「」サッ ……ワ ワァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!! “あいどる”「………」 “あいどる”「………」スッ ウオオオオォォォォォォォォォォ!!!!! オォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!! キャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!!!!! アアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!! 酒井「すごい……奇跡だ」 ツバサ「彼女…彼女こそ、人類の希望…」 あんじゅ「本当に蘇ったのね……」 英玲奈「神だ…神になられたのだ…」 山田「………はは」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
807 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:27:52.48 ID:94xuhszt - ・
・ ・ 秋穂「……いや、いや……」 海未「まさか…こんな事…」 希「嘘やん……」 ・ ・ ・ 凛「なんで…なんで生きてるの…!?」 にこ「わ、わからないわよ…確かに…あの時…“あいどる”は…」 花陽「本当の……神なの……?」 ・ ・ ・ ウオオオオォォォォ!!! 絵里「……やられた」 曜「こんな…ありえないよ…」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
808 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:31:43.53 ID:94xuhszt - ・
・ ・ 果南「そんな……こんな事……」 千歌「嘘、だよね……」 鞠莉「……クリスチャンじゃなくても知ってる話がある」 千歌「鞠莉ちゃん…?」 鞠莉「キリストは死んだ3日後に生き返ったんだよ…」 鞠莉「最悪だよ……最悪の展開だよ……」 鞠莉「アイツを止められる人間はもういない……」 千歌「……ッ」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
809 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:32:51.02 ID:94xuhszt - 千歌「でも、穂乃果さんなら…」
鞠莉「いない人間に頼っても仕方ないよ…」 鞠莉「バッドエンド……終わった、こうなるならいっそのこと……」 果南「マリー……」 鞠莉「世界はあいつの手中になる……ほんっと……自分が無力で腹が立つ……」 果南「でも、なんで…ありえないよ…こんなの」 千歌「……みんな……」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
810 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:35:45.16 ID:94xuhszt - その日…世界中の人たちは「μ's」の名前が入った小旗を振りかざした。
おばちゃん達の存在なんて、最初からなかったみたいに。 あたかも、それは最初から“あいどる”のものだったみたいに。 もう止められない。 誰にも。 ごめんね、おばちゃん。私、守りきれなかった。 ごめんね、お母さん。私が楽にさせないといけないのに。 ごめんね、みんな…。 本当に、ごめんね…。
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
811 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:37:05.97 ID:94xuhszt - -数日後- 〜国会〜
“あいどる”「随分…メンツが変わったね」 “あいどる”「みんな“退部”しちゃったんだ」 “あいどる”「……さてと」 “あいどる”「確かあと、もう一つやりたい歌詞があったよね」 女「……あなた……誰?」 山田「」ピクッ ツバサ「……」 “あいどる”「………君は木皿教授の娘だよね」 “あいどる”「あったじゃないか、あの時」 女「………」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
812 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:39:01.47 ID:94xuhszt - “あいどる”「世界は血の海と化し…美しい虹を描くだろう」
“あいどる”「うん、我ながらいい歌詞」 “あいどる”「……じゃ」 “あいどる”「やろっか」 ザッ… その日、世界各地にウィルスがばらまかれた。 何億という人が死んだ。でも。 美しい虹を描いた。 そして世界は。 滅亡した。
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
813 :名無しで叶える物語(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:45:43.42 ID:94xuhszt - 秋穂「……エッ、エッ」
海未「泣かないでください、秋穂……」ナデナデ 秋穂「エグッ……こんな時に、穂乃果おばちゃんがいてくれれば……きっと何かを変えてくれたのに……」 海未「秋穂……穂乃果は……」 希「秋穂ちゃん、みんないるから…絵里ちも帰ってきた、きっとみんなでなら…」
|
- 穂乃果(24)「ありがとうございました、またのお越しを〜!」
814 :一旦切る(庭)[sage]:2017/12/19(火) 14:46:13.31 ID:94xuhszt - 秋穂「グスッ…グスッ…やっぱり私は、穂乃果おばちゃんみたいに…誰も悲しませずに、みんなを笑顔にしながら頑張るなんて出来ないよ…」
秋穂「グスッ…私は、私のやり方で…」 海未「…秋穂…?」 “あいどる”の復活と同時に西暦は終わった。 あいどる歴が始まり“あいどる”は各国から要請を受け、世界大統領に就任した。 μ'sも…Aqoursも…秋穂も…“あいどる”の暴走を……止めることはできなかった…。 第6章「終わりの始まり」-完-
|