- 絵里「私達が？」真姫「高級クラブ？」海未「はまるわけないじゃないですか」 [無断転載禁止]©2ch.net
435 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 18:59:43.41 ID:hff3Pv52 - 〜控え室〜
ｶﾞﾁｬ
希「おはようさん〜」ﾃｸﾃｸ…
希 (…あ、)
穂乃果「…」
希「穂乃果、ちゃん？」
穂乃果「あっ」ﾋﾟｸｯ
穂乃果「希ちゃん、来てたんだね。ごめん、おはよう」ﾆｺﾘ
希「う、うん。おはよ」
希 (なんか…穂乃果ちゃん)
希(今日は妙に落ち着いてるなぁ)
穂乃果「今日も頑張ろうね」ﾆｺ
穂乃果「先、行ってるね！」
ﾀﾀｯ
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436 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:00:50.32 ID:hff3Pv52 - 希「あっ…うん！」
希「…」
希 (なんか、いつもと雰囲気が違う様な…)
希 (気のせい、かな)
希「ほんで、ことりちゃんは今日休みやっけ…。体調も良くなさそうな顔してるからなぁ、最近」ﾁﾗ
希「さ、…うちも行こっかな」
ｶﾞﾁｬ
〜
客「ーーって言うことがあってさあ」
穂乃果「へぇ〜頑張ってるんだねぇ♪」
客「まあね。大きな会社でもないけど、人をまとめる仕事も大変なわけよ」ﾊﾊ
穂乃果「会社の大きさじゃないよ〜。仕事の大変さとか、人それぞれやってることの比較なんて絶対出来ないもん」ﾆｺﾘ
客「お？穂乃果ちゃん、なんか今日やけにしっかりした励ましくれるねえ〜めずらしい」
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437 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:02:02.06 ID:hff3Pv52 - 穂乃果「え〜そんなに珍しいかなあ？」ｱﾊﾊ
客「さては変なもんでも食ったな？それかまだ酒が足りないのか！」
穂乃果「そうかも！やったね、飲ませてくれるんだ〜？」
客「しゃーねぇなぁ！好きなの頼みなっ」
穂乃果「えへへ、ありがとう♪」
ﾜｲﾜｲ
希「穂乃果ちゃんのとこ景気良さげやね」ｱﾊﾊ
客「いつものキャッキャしてる感じはないけど、雰囲気良いね」
希「…」
希「まあ、そんな日もあるよね…皆」
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438 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:03:28.80 ID:hff3Pv52 - 客「へえ〜。なんか希ちゃんが言うと深いなあ」
希「んー？せやろ」ﾆｺ
客「希ちゃんはいつも同じペースで、上手くやってるよなぁ」
希「ほんま？♡」
希 (まあ、元々生真面目に悩むようなタイプでもないからな)ﾊﾊ
客「でもさ、最近可愛くなったよね」ﾆﾔﾆﾔ
客「好きな人出来た？」
希「えっ」
希 (分かるかな〜♡♡…ってまあ仕事でそんなのろけてもしゃあないし)
希「最近って、前からやと思うんですけど〜？」ﾆｺ
客「あーそうだね！すまんすまん！」ｱﾊﾊ
客「それよりさ、希ちゃんがこの前ついてた女性3人のお客がいたけど。元々知り合いなの？」
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439 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:05:10.17 ID:hff3Pv52 - 希「え？」
希(海未ちゃん達のこと…やんな？)
客「ほら、金髪と、赤髪と…あと真面目そうな美人の」
希「ああ、ううん。ここに新規で来てくれて、それからちょくちょく来てくれてるんよ」
客「へえ、そうなんだ」
客「連れが興味津々でさ〜。めっちゃ綺麗で可愛かったから、今度合コン誘ってよ！希ちゃんも一緒にさ！」
希「え〜どうかなぁ〜」
希 (…海未ちゃんを合コンに連れていくとか、絶対嫌やねんけど)ﾆｺ
客「俺の連れが話したいって」
希「んーまあ話してみるわ」(話してもあの3人なら来るとは思え へんけど)
希 (別に…こんなこと渋ったって、うち海未ちゃんと付き合ってるわけでもないし…な)
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440 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:07:22.07 ID:hff3Pv52 - 客「よっしゃ！」ｸﾞｯ
客「と言うことで今日アフターいこ！」
希「えっ。いきなりですねぇ」
客「頼むよ〜月曜日の癒しをくれ〜希ちゃんとうまいもん食ったら一週間頑張れるんだよ〜」
希「あはは……大変そうやなぁ。
希「あんまり遅くなれへんからちょっとだけですよー？」
客「やった！」
希「…」ﾆｺ
希 (海未ちゃんに、メール打たないと…やね) ﾊｧ
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441 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:09:36.60 ID:hff3Pv52 - 〜東京地検本庁〜
ｶﾞﾁｬ
にこ「久しぶり」
「ええ」ﾆｺ
にこ (こっちの業界では、検事で若手のホープと言われている…綺羅ツバサ)
にこ(…であり、私の腐れ同期…！)
ツバサ「まあ座って？」
にこ「どうも」
ツバサ「海未さんから聞いたわ。事件の経緯は大体分かってるから」ﾍﾟﾗ
ツバサ「絵里は大丈夫なの？」ｸｽｸｽ
にこ「しぶとく生きてるわ」
ツバサ「そう。相変わらずね」
ツバサ「あとは任せてくれれば良いわ。それより矢澤さん、今日は別件で話したかったの」
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442 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:10:35.87 ID:hff3Pv52 - にこ「は？大丈夫なの？」
にこ「まあ、あんたがこの規模って言っちゃ悪いけど、こんな事件担当してくれただけでも凄い話なんだろうけど」
ツバサ「何言ってるの。事件に大きいも小さいもないわ」
ツバサ「それに、ちょうど大きな事件も持ってなかったから平気よ」
にこ「…」
ツバサ「それより矢澤さん、話は二つあるの」
にこ「…」ﾁﾗ
ツバサ「一つ目は、司法研究所の件だけど…」
にこ「無理」
ツバサ「ちょ…」ｶﾞｰﾝ
ツバサ「最後まで話は聞いて欲しいんだけど…」
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443 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:11:59.67 ID:hff3Pv52 - にこ「前から断ってるじゃない。ちなみにこの件と事件の担当をお願いする件は別物だと思ってるから」ﾊﾝｯ
ツバサ「…分かってるわよ。交換条件で、なんて話は始めからしようと思ってなかったから」ﾊｧ
にこ「物分かりが良くて助かるわ」
にこ (素直ね。ツバサは正義感が強いし真面目だから、絵里達よりはやりやすいのよね〜)
ツバサ「でも、やっぱりまだ断るのね？」ﾊｧ
にこ「今の仕事でいっぱいいっぱいなのよ。にこを過労死させる気？」
ツバサ「忙しいのは重々承知だけど…今はあの3人が依頼をほとんどこなしてくれてるんでしょう？」
にこ「あのじゃじゃ馬達を手懐けるの大変なんだから…主に二人ね」
ツバサ「そう…」ﾊｧ
ツバサ「最近また人が急に辞めてしまってね、教官の適任者が早急に必要なのよ」
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444 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:13:22.67 ID:hff3Pv52 - にこ「ふぅん…急に、ね」
ツバサ「…ここのところ詐欺や恐喝の被害が相次いでるの。弁護士達が加担してるとの噂も耳にするわ」
にこ「…」
にこ (この前うちが相手したやつもそうね)
ツバサ「手口やジャンルは様々だけど、尻尾には暴力団がいるみたいだから泣き寝入りってパターンも多いみたい」
ツバサ「証拠隠滅に放火で消された被害者もいるけど、立証出来ないままなんて事件もあるわ」
にこ「酷いわね」
ツバサ「もう一つ問題なのは、最近になって弁護士が次々とその組織に加わっていってるんじゃないかって話ね」
にこ「クソみたいな話ね」
ツバサ「それが二つ目の話ね。何か知っていることがあれば話を聞きたかったのだけど」
にこ「…例の詐欺の話なら、胡散臭い不動産ブローカーっぽいのがうちに来たけど」
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445 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:14:57.49 ID:hff3Pv52 - にこ「絵里が対応してあっさり帰しちゃって、それ以来なんにもないわね」
ツバサ「そう…」
ツバサ「本当、こっちも嫌な空気が蔓延してるわ…」ﾊｧ
にこ「若手がそんな顔してちゃ活気付かないわよー？」
ツバサ「ふふ、もうそんな風に言われることも少ないわよ」
ツバサ「そもそも、あなただって同期じゃない」ｸｽ
にこ「まーそうね」
にこ (同期にこいつや絵里がいたおかげで本当にやりづらかった修習生時代を思い出すわ…) ﾁｯ
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…
ツバサ「あ、ごめんなさい…次の仕事が」
にこ「いいの、こちらこそありがとね」
ツバサ「何かあったらまた連絡するし、そちらも何かあればすぐに宜しくね」ﾆｺ
にこ「分かったわ、何にもないことを祈るけどね」ﾊｧ
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446 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:16:30.42 ID:hff3Pv52 - 〜〜
ｶﾞﾁｬ
穂乃果「ただいまっ…と」ｶﾀ
穂乃果「ふー」
穂乃果「…あー、今日はお店で少し飲み過ぎちゃったなあ」
ﾋｿﾋｿ…
穂乃果 (ん…居間かな。まだ起きてるんだお母さんと雪穂。なんだろう？)
『そんな話いきなり言われても…店はどうなるのよ』
『で、でも、お母さん。これってうちが悪いってこと…なんでしょう？』
『代々穂むらはここにあったのに、そんな事言われた事もないわよっ』
『怒らないでよ…、とにかく、誰かに相談しなきゃ…このままじゃ』
『穂むらがなくなっちゃう…』
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447 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:18:53.34 ID:hff3Pv52 - ｶﾞﾗ
雪穂「うわっ！…お姉ちゃん！」
雪穂 (ビックリした…)
穂乃果「…」ﾁﾗ
高坂母「…おかえり、穂乃果」
穂乃果「うん、ただいま」
穂乃果「…ねえ。どうしたの…なんか皆して集まって…」
穂乃果 (穂むらがなくなる……どういうこと？)
雪穂「…」
雪穂「どうしよう…お姉ちゃん」ｸﾞｽ
雪穂「私たち、変な人達に…訴えられちゃう…！」
〜〜
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448 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:54:25.46 ID:hff3Pv52 - 〜〜
〜病室〜
にこ「ーーまあ、と言うわけだからツバサに任せておけば大丈夫よ」
海未「そうですか…ツバサさんが」ﾎｯ
真姫「忙しそうなのにご指名だなんてよく引き受けたくれたわね」
絵里「まあ、ダメ元でもあったんだけどね…良かったわ」ﾊﾊ
にこ「それより…」
にこ「今話した胡散臭い集団のことだけど…あんたら、何にも聞いたり関わったりしてないわよね？」
絵里「あの人達、大きな詐欺集団だったの？やっぱり暴力団柄みだったのね」
にこ「みたいね。あんたがふざけてた席で追い払ったやつもね」
絵里「ふ、ふざけてなんかいなかったじゃない…」
真姫「…そう言えば、私のところにも来たわよ。土地を買わないかって」
海未「私もそう言えば、ありましたね」
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449 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:55:18.90 ID:hff3Pv52 - 絵里「えっ？買い手として訪ねてきたの？」
海未「はい。やたらと美味し過ぎる話でして、何だか口の上手い人でした。調べたらやはり色んな権利が横行してる調整区域で、どうしようもない土地だったわけなんですが」
海未「色々とこちらから質問を繰り返していたら帰ってしまいました」
絵里「へぇ…さすがね」
絵里 (この分野で海未は強いからね)
真姫「私はまず基本的に人を信用しないから。追い返したわ」
絵里「あはは…」
にこ「まあ…あんたらは弁護士だからね。騙されたら事務所的にも恥ずかしいのなんのって」
海未「そうですね」
にこ (それよりこっちが心配なのは変な引き抜きだとかに狙われていないかってことよ)
にこ (高額を提示するって話らしいし)
にこ(まあ、3人を疑ってるってわけじゃないけど…)
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450 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:56:11.97 ID:hff3Pv52 - 絵里「私も特にないけど」
にこ「そ。良かったわ」
にこ「絵里は変に恨みを買うことだけはしないでよね」
絵里「そうね…」ｱﾊﾊ
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ
海未(…希からメールが) ﾎﾟﾁ
『今日はアフターあるので、お迎えは大丈夫です。ごめんね』
海未「…」
海未 (アフター、ですか)
海未 (仕方のないことだとは分かっていても……。私が、まだまだ幼稚なのでしょうか)
海未 (私はまだ希にどうこう言える立場でもないのに…)ﾊｧ
〜〜
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451 ：名無しで叶える物語(やわらか銀行)＠無断転載は禁止[sage]：2017/04/21(金) 19:57:03.42 ID:hff3Pv52 - つづく
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