トップページ > ラブライブ! > 2016年12月30日 > SDaa6uYS

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名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止
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ルビィ「よーうさん♡」曜「ちょ、ルビィちゃん!?」 [無断転載禁止]©2ch.net
千歌ちゃん専用ガンダムをデザインした [無断転載禁止]©2ch.net
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ルビィ「よーうさん♡」曜「ちょ、ルビィちゃん!?」 [無断転載禁止]©2ch.net
292 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 00:59:48.21 ID:SDaa6uYS
エロペン様頼む、新作書いて!ずっと待ってるからな!
千歌ちゃん専用ガンダムをデザインした [無断転載禁止]©2ch.net
28 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 01:03:31.87 ID:SDaa6uYS
気を使ってるのか知らんけど全員主役機風にデザイン寄せなくていいぞ
もっとどっしりした奴も見たい
【SS】穂乃果「行くよ!リザードン!」 [無断転載禁止]©2ch.net
379 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 02:28:34.94 ID:SDaa6uYS
あっちでも楽しみにしているよ
SS作者反省、相談スレpart1 [無断転載禁止]©2ch.net
498 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 03:00:12.10 ID:SDaa6uYS
吸血鬼曜ちゃんの外伝まだ?作者みてたらどーなったか教えてよ
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1 :@無断転載は禁止[]:2016/12/30(金) 21:37:24.04 ID:SDaa6uYS
少し長くなるかもしれませんがお付き合い下さい
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2 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:37:40.52 ID:SDaa6uYS
真姫「お父様、おはよ」

王様「おはようございます、真姫」

王様「真姫、今日はその…」

真姫「ああ…わかってるわ、ちゃんとするわよ」

王様「……」

昔、ある国に1人のお姫様がいました
お姫様はとても美しく王様からも愛され幸せに暮らしていました
ですが王様はお姫様の事で悩み事がありました…
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3 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:38:15.45 ID:SDaa6uYS
真姫「だから…私と結婚したいのならドラゴンの尻尾、持ってきなさいよ」

穂の王子「ほぇ?!そ、それは流石に……」

真姫「私への愛なんてその程度って事かしら?」

穂の王子「だってドラゴンなんてこの世にいないし…、それにやっつけるなんて私に到底できるわけ…」

真姫「言い訳は聞きたくないわ、じゃあ結婚の話はもうおしまいね」

穂の王子「そ、そんなぁ…」

真姫「どうしたの?もう用はないはずだけど」

穂の王子「……」シュン

王様(真姫…)
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4 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:38:48.56 ID:SDaa6uYS
お姫様は生まれた時からずっと皆から甘やかされて育ちました、だからとてもワガママで、王様は頭を悩ませていました


王様(このままではこの国は…)

王様は決断しました、この国の未来の為、真姫の将来の為に…
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5 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:39:29.15 ID:SDaa6uYS
それから

真姫「どうしたの?話があるって」

王様「コホンッ……真姫、貴方に……試練を与えます」

真姫「はぁ?」

王様「これを…」ジャラ

王様が真姫に渡したのは袋に入った10枚の金貨でした

真姫「お金?何よ急に…」

王様「真姫、貴方はこれからその金貨10枚を使って金貨を100枚にしてくる迄、この国に戻ってきてはいけません。」
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6 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:40:09.08 ID:SDaa6uYS
真姫「はぁ?!いきなり意味わかんないわよ!」

王様「真姫!!パパは本気ですっ!!!」

王様は真姫に声を荒げました
それは真姫にとって生まれて初めての事で、真姫はとても驚き戸惑いました

真姫「な、何よ……いきなりそんな怒らなくたって」

王様「もう1度言います…パパは本気です!」

真姫「そんな……それにこんな金貨だけ渡されて、どうしろっていうのよ」
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7 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:40:43.52 ID:SDaa6uYS
王様「それは真姫、貴方が自分で考えるのです」

真姫「考えろって……私、お金なんて稼いだことないし」

真姫は戸惑います、今まで何不自由なく与えられてきた自分がそんなこと出来るわけない、なんで自分がそんな事を、と

真姫「うぅ…」ポロポロ

王様(ううっ…泣きたいのはパパの方ですっ……こらえろ私ぃ!)
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8 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:41:20.36 ID:SDaa6uYS
真姫は泣きじゃくります、それを見かねて王様は少しだけ真姫に力を貸します

真姫「うっ…ひっ…」ポロポロ

王様「せめてもの情けです……1人だけ旅のお供をつけましょう……にこ」

にこ「はい」

やって来たのは小柄な女の子、つい最近お城の使用人になったばかりのにこでした

王様「にこ、娘の旅の世話どうかよろしくお願いします」

にこ「はい王様、このにこにお任せを」
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9 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:42:21.04 ID:SDaa6uYS
そして真姫とにこは町の外に
お見送りはありません、渡された金貨の袋を脇にしまい、真姫は立ち尽くします

にこ「何してんのよ、早くいくわよ」

真姫「ヴェェ?!何であんたいきなりタメ口なのよ!」

にこ「は?王様の話聞いてなかったの?」

王様は言いました、この町を1歩出た時からおまえはお姫様でも何でもない、だから助けてもらうにこの言う事は素直に聞きなさい…と
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10 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:42:49.21 ID:SDaa6uYS
真姫「い、一応私はお姫様なのよ!それをーー」

にこ「ごちゃごちゃうっさいのよ、王様の命令は絶対よ……それに」

真姫「……?」

にこ「私の方が年上なんだから!せめてにこちゃん……ちゃんつけなさい」

真姫「……ったい」

真姫「ぜっええったい!い や っ!!」


こうして元お姫様と使用人の旅は始まるのでした
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11 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:43:38.17 ID:SDaa6uYS
真姫「ねぇ…」

にこ「どうしたの」

真姫「喉…渇いた」

にこ「あっそう…」


真姫「喉っ……渇いたっ!!」

にこ「あっそう…早く歩きなさい」

真姫「……」

街を出て1時間程、真姫はその場にへたりこみました
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12 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:44:21.67 ID:SDaa6uYS
にこ「何やってんの…ほら、もう1時間も歩けばとなり街につくわよ!」

真姫「無理」

にこ「…」イラッ

にこ「一応励ましてあげてるんだけど、元お姫様にはわからないかな?」

真姫「誰が元お姫様よ!……はぁ、一々怒るのも疲れたわ」

にこ(こっちの台詞だってーの!何なのこいつは…)

真姫「…近くに水はないわけ?私はもう動けないから汲んできてよ」

にこ「だったら私もここで休憩するわ」

真姫「はぁ?使用人の癖に生意気なのよ!」

にこは王様から幾つかお願いをされていました
そのうちの一つ、絶対に娘を甘やかさないでくれ…と

にこ「よいしょっと」

にこは怒るでもなく真姫の隣に寝転がりました
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15 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:45:13.85 ID:SDaa6uYS
真姫「ちょ…あんた何してんのよ」

にこ「…zz」

真姫「寝てる……」

真姫(私だって、絶対にもう動かないんだから!)

真姫も意地になりその場から立ち上がろうとしません、それから1時間…2時間…

にこ「…zz」
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16 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:45:49.80 ID:SDaa6uYS
真姫「ね、ねぇ…」ユサユサ

真姫「ねえってば」

にこ「ん………」

真姫「喉………っ」

にこ「はいオヤスミ……zz」

真姫「ちょっ…………」

真姫「っ……!」

真姫「起きてよ……次の町……」

にこ「あぁ、やっと行く気になった?……ふぁぁ」

それから2人は歩きはじめます


真姫「…本当に1時間なのよね」

にこ「多分ね……私もここら辺あんま詳しくないし」

真姫「嘘だったら許さないんだから」

にこ「あっそう…」
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18 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:46:42.85 ID:SDaa6uYS
にこ「見えてきたわよ、ほらもう少し頑張りなさい」

真姫「本当だ!……やっと」


やっと隣の町に着きました、出発したのはお昼すぎだったのにもう日が暮れる頃になってました

真姫「とにかくお腹すいた…喉渇いた…」

にこ「ちょっと待ってて、えっと……」

真姫「ねぇ、まだ?何してんの…」

にこ「何って、先に宿屋探してんのよ、安っすいとこ」
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19 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:47:19.26 ID:SDaa6uYS
真姫「そんな事どうでもいーから、早く晩ごはん!」

にこ(はぁ…)

にこ「いーい?夕方に街に着いた時は食事より何より宿探しが最優先よ!覚えときなさい!」

にこは半ば呆れ気味に言いました、城のお姫様とはここまで世間知らずなのかと、王様が自分をお供につけなかったらこの元お姫様はどうなっていたんだろうと


にこ「あったわ、いい感じにボロいわね…入るわよ」
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20 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:47:49.40 ID:SDaa6uYS
宿屋の店主「いらっしゃい」

にこ「2人で2日…いくら?」

店主「銀貨4枚だよ」

真姫「あるわ、4枚ね!」ジャラ

にこ「で…………?本当は?」

真姫「へ?」

真姫は戸惑います、何をやってるんだろうと
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21 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:48:25.30 ID:SDaa6uYS
店主「銀貨3枚だよ、これ以上は…」

にこ「わかったわ、2枚ね…真姫、2枚だして」

真姫「え……あ、はい」ジャラ

店主「はは…お嬢ちゃん中々しっかり者だね、かなわないよ!」

にこ「ありがとにこー♡ 鍵、もらってくわ!夜には戻るから」

真姫(4枚じゃなかったの!?)

それから町の小さな食堂へ向かいます
ここもお世話にも綺麗とは言えないボロボロのお店
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22 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:49:08.77 ID:SDaa6uYS
にこ「まぁ旅立ち初日ってことだから、食事くらいは好きなだけ楽しまないとね」

真姫「どこがよ!こんな汚い椅子にテーブル…とても食事するとこなんて」

にこ「ほら……でてきたわよ」

まずテーブルにパンと水が置かれました
ですが真姫はじっと眺めるだけ

にこ「うまっ!」モグモグ

真姫「……」

にこ「何…食べないの?」

真姫「何なのこれ……」
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23 :@無断転載は禁止[]:2016/12/30(金) 21:49:38.88 ID:SDaa6uYS
にこ「え………?何ってパンと水でしょ」

真姫「要らない……こんな汚いモノ」

にこ「……あっそう、おばちゃん!じゃんじゃん持ってきて!」

店主「はいはい!」

それからテーブルに並べられる料理
真姫には初めて見る様なモノも沢山ありました

真姫「……」

にこ「お姫様だか何だか知らないけど、食べれる時に沢山食べときなさい」

真姫「……」ぐうぅ
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24 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:50:19.97 ID:SDaa6uYS
にこ「何よ、お腹鳴ってんじゃない……ほらパン」

ですが、いくらプライドの高い真姫といえど、空腹には勝てません

真姫(何で私がこんな家畜のエサみたいなもの…)

にこ「ほら…」

真姫「っ……!」パクッ

真姫「何よこのパン……パッサパサじゃない」
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25 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:51:00.07 ID:SDaa6uYS
にこ「贅沢言える立場じゃないでしょ」

真姫「……」モグモグ

黙って出された料理を食べる真姫、その顔はちっとも嬉しそうではありません


にこ「あ〜♡もう無理無理!久しぶりに食べ過ぎちゃったわ…たまにはいいか」

真姫「ご馳走様…」

にこ「ご馳走様!おばちゃんまたくるわ」

店主「うん、ありがとう!」


それから宿に帰り、部屋を案内されました
安いだけあってボロボロのところです
真姫には信じられない様な光景でした
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26 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:51:38.91 ID:SDaa6uYS
真姫「これが……宿?家畜小屋の間違いじゃなくて?」

にこ「寝るとこがあれば何でもいいのよ!」


真姫「……もうイヤ」

にこ「はい……?」

真姫「1日中歩きっぱなしで!せっかく着いたと思えば豚のエサが出てきて!最後は家畜小屋!」

真姫「ふざけないでよっ!!」

我慢していた真姫も限界、怒って部屋を飛び出していきました

にこ「ちょと!………あのバカ姫!」

にこは呆れながら真姫を追いかけます
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27 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:52:55.52 ID:SDaa6uYS
真姫(今からでもお城に帰るんだから……!)

街の外へ出て真っ暗な夜道をただ走り続けました

真姫「はぁ、はぁ、はぁ……っていうか、ここは」

真姫(真っ暗で全然分からない……)


真姫(何で私がこんな目に……)ポロポロ

ガサガサ…

真姫「何っ…?」

ガサガサ…ガサガサ…

真姫「何なの?!」

グルルと唸る声、草むらから光る瞳、それは野生の狼でした
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28 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:53:25.52 ID:SDaa6uYS
真姫「や……うそ……?!」

その場に固まる真姫、狼は真姫を睨みながらのそのそとゆっくり近づいてきます

真姫「あ……ああ…」


真姫(……誰か……誰かっ……!!)


その時です、真姫の後ろから走ってくる足音がしました

真姫「だ、誰?!」

にこ「はぁ……ったく、こんなとこいたのね!」

それは息を切らしながら真姫を探しまわっていたにこでした
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29 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:53:53.82 ID:SDaa6uYS
真姫「にこ……!」

にこ「ぬわぁにやってんのよ!あっちいけぇっ!」


手に持っている松明で狼を振り払うにこ、狼も驚き怯みます

にこ「逃げるわよ!まさかと思ったら最悪な事になってるじゃない!」

真姫の手を引き一目散に街へと走る
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30 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:54:23.84 ID:SDaa6uYS
にこ「はぁ、はぁ……たまたま逃げきれたから良かったけど……」

真姫「ううっ……」

にこ「あんたねぇ!馬鹿の癖にプライドばっかり高くてーー」

真姫「うぐっ……んんっ……」ポロポロ

にこ(はぁ……)

にこ「もういいわ…とにかく宿に帰るわよ」


それから宿屋に戻りました、流石の真姫も怖かったのでしょう
部屋のベットに潜りこむなり黙ってすすり泣き、そのまま寝てしまいました
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31 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:54:59.40 ID:SDaa6uYS
それから朝になり

にこ「いつまで寝てんのよ!ほれっ!」バサッ

真姫「んん……っ」

真姫「ここ……どこぉ……」

にこ「何寝ぼけてんのよ!早く支度しなさい」

顔を洗い歯を磨き、髪を整える…のだけはどうにか頼みこんでにこにやってもらい準備完了です
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32 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:55:33.57 ID:SDaa6uYS
真姫「…」ムスッ

昨日の件もあり大人しく従う事になった真姫
ですがまだ少し不服気味

にこ「いい?金貨10枚なんてちょっと贅沢してたら一瞬でなくなるわ」

にこ「でもお城に戻る迄に金貨を100枚…十倍に増やさなきゃなんないわけよ」

真姫「そのくらいわかるわよ」

にこ「わかってないじゃない、つまりこの金貨には極力手をつけちゃいけないって事なの」
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33 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:56:09.80 ID:SDaa6uYS
真姫「じゃあ、どうやってこれから宿屋に泊まったり食事したりするのよ?」

真姫「まさか……タダにできる裏技でも!?」

にこ「アホかっ!」

にこ「この金貨を元に商売すんのよ!」

真姫「…商売?売ったり買ったりってこと」

にこ「そうよ、で…それで出た利益でこれからはやりくりしなきゃなんないって事」

真姫「でも私、商売なんて……」

にこ「1口に商売といってもまぁ色々あるのよ」
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35 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:56:51.47 ID:SDaa6uYS
にこ「まずは基本、店を構えて品物を売る」

真姫「お店をやるわけね!」

にこ「だけどこれは現時点では却下。軍資金が足りなすぎるわ」

真姫「よくわかんないけどお店って高いのね…」

にこ「で、こっからは現実的なプラン」

にこ「ある街で品物を安く買い漁って、別の街で高値で売り捌く」

真姫「ふむふむ…」

にこ「あとは別の国で流通してる硬貨を安いうちに換金して、値上がりした所で再度換金して利益を出したり」

真姫「ちょっと難しくなってきたわね」
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36 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:57:27.74 ID:SDaa6uYS
にこ「簡単なのでいくと、芸人になって稼ぐって手もあるわ」

真姫「芸人……?歌や踊りとかね、それなら私にも出来そうね」

にこ「甘いわよ……もし芸で稼ぐんならそれこそぶっちぎりで人を惹きつけるくらい上手くないとまともな稼ぎになんないわ」

真姫「そこまではまだ……じゃどーするのよ」

にこ「幸い纏まった軍資金が今は多少あるわけだから、無難に行商としてちまちま稼いでいくのが一番まともかしらね」
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37 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:58:13.95 ID:SDaa6uYS
真姫「つまり……この街で買い物をして、次の街で売るってことよね」

にこ「察しが良いわね、そういうことよ」

真姫「それで、一体何を買うの??」


にこ「そこよ!まずはこの街で何を仕入れるか、そして高値で売れそうな街を探す、その為に情報収集よ」

にこ「と、その前に…これずっと被ってなさい」

真姫「マント?やだ…ちょっと汚いじゃない!」

にこ「いーから黙って着なさいってぇ」グイッ

2人はマントを羽織りフードも被って街の酒場へ
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38 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:58:57.70 ID:SDaa6uYS
にこ「着いたわね…おじちゃんとりあえずミルク2つ」

店主「はいよ」

真姫「何でこんなとこに…また食事?」

にこ「情報収集の基本は酒場よ、まぁ最初が肝心だから舐められないように…と、こうして身を隠す訳よ」

真姫もにこも城をでた時のままの格好です、確かに商人らしくはありませんでした

真姫「それでフードまで被ってるわけね」

にこは店内を見渡す、奥のテーブルで仲間と話す1人の女性を見つけました


にこ「それっぽいわね、行くわよ…」

真姫「あ、ちょっと待って…」
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40 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 21:59:37.76 ID:SDaa6uYS
にこ「隣失礼するわよ」

曜「おっ!見ない顔だねっ旅の人達かな?」

にこ「色々回って商売しててね」

曜「行商の人かぁ!どうしたの?」

にこ「まずはこの街の人達に挨拶しとこうと思ってね、1杯奢らせてもらうわ」

曜「おっ、ありがとー」

そんな2人のやり取りを横目に、黙ってミルクを飲む真姫、何の話をしているのか分からないのでとりあえず大人しく聞いています
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41 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:00:19.31 ID:SDaa6uYS
にこ「ありがと!また今度ね」

曜「うん!全速前進…?」

にこ「ヨーソロー!」拳コツン

親しげな謎の挨拶を交わした後、真姫を連れて酒場を出ました


真姫「やたら仲良くなってたわね」

にこ「商売の基本は明るくフレンドリーよ、覚えときなさい」

真姫「はいはい…ところで、何かわかったの」

にこ「一応ね、この街は胡椒が有名らしいわ、これは手堅くいけそうよ」

真姫「それじゃ買いに行きましょ!」
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42 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:00:50.83 ID:SDaa6uYS
にこ「そうなんだけど…今日は丸一日掛けて最安値で卸してくれるとこを探し回るわよ」

真姫「へ………?そ、そんなのさっさと決めて早く売りに行きましょ」

にこ「はぁ!?何言ってんのよ!ここでガッツリ安く仕入れとかなきゃ…売上に響くわよ」

真姫「そ、そんなに?」

にこ「当たり前じゃない、買うって言っても1個や2個じゃないのよ」

にこ「さ、行くわよ…めぼしいとこはさっき教えてもらったから」

それから2人は酒場で聞いた商人のとこを1日掛けて回りました
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43 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:01:31.78 ID:SDaa6uYS
真姫「も、もう無理……。」

にこ「何言ってんの、今から回った店のリストを作って売り捌く街を決めてーー」

真姫「……zz」

にこ「って寝てるじゃない」

にこ「……」

にこ「しょーがない姫様ね、ったく」

にこは寝ている真姫に毛布を掛け、そこから夜中まで起きていました
【SS】わがまま姫と金貨 [無断転載禁止]©2ch.net
44 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:02:03.71 ID:SDaa6uYS
それから

にこ「行くわよ、買い付け」

真姫「決まったの?」

にこ「ええ、当分は胡椒で凌ぐだろうし今日は重要よ」

それから2人は卸売りの商人の店へ向かいます


にこ「昨日きたにこだけど」

花丸「あ、いらっしゃい、そっちのお姉さんもこんにちわ」

真姫「どうも…」

にこ「早速だけど、金貨8枚分…どのくらいになる?」
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45 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:02:45.17 ID:SDaa6uYS
真姫「8枚!?」

花丸「いきなりそんな沢山いいの?」

にこ「まぁ長い付き合いになるだろうからね、それなりに頼むわよ」

にこはお得意の値切りもせず金貨を差し出しました、花丸は少し驚いた様子の後で裏へと向いました

花丸「よいしょ…8枚ならこんなものかな」

真姫「あれ、意外と少ないのね、もっとこう…ドサッとくるものかと」

にこ「香辛料は中々の貴重品よ、それに私達は馬車もないしあんまりかさばるとかえって面倒なのよ」
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47 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:03:38.42 ID:SDaa6uYS
真姫「なるほど…理にかなってるわね」

にこ「ありがと、また来るわね」

花丸「はーい、お待ちしてます!」

それから2人は街の港へ向かいます

にこ「確かこの辺って言ってたわよね…」

曜「あ!にこちゃん!それに美人のお姉さん!」

にこ「あ、居たわね」

真姫「真姫よ!貴方は…酒場にいた暇人じゃない」
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48 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:04:20.31 ID:SDaa6uYS
曜「暇人は言い過ぎだよぉ!まぁ船乗りは街に居る間は暇なんだけどさ、あはは!」

曜「そういえば品は手に入ったかな?」

にこ「バッチリよ、んじゃ穂の国まで頼むわよ」

曜「了解であります!さあ乗って乗って!」

真姫(穂の国って…あ、この前の王子の!)

それから2人を乗せ船は穂の国へと向かいます
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49 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:05:02.34 ID:SDaa6uYS
真姫「ねぇ…」

にこ「どうしたの?」

真姫「もう船代と2、3日の宿泊代しか残ってないけど大丈夫なの?」

にこ「大丈夫じゃないわ、でもズルズルやってる時間も余裕もないしね」

真姫「もし売れなかったらどうなるの?」

にこ「当然……浮浪者コースね」

真姫「ヴェェ!?絶対いやよそんなの!」

にこ「まぁ手堅くいってるから大丈夫だと思うけど、あんたも手伝いなさいよ」

真姫「うう…やるだけやるわ!」

お金が無くなるって、こんなに恐ろしい事だとは…にこの言う事には従うしかないと諦めます
それから数時間で船は穂の国に到着しました
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50 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:05:34.68 ID:SDaa6uYS
曜「着いたよ!」

真姫「は、吐きそ…」

曜「大丈夫かな真姫ちゃん?」

真姫「はぁ、はぁ……大丈夫。」

にこ「ありがと曜、ところであんたはいつまでこっちにいるわけ?」

曜「ここへは定期便だし、すぐに帰るよ!あ、明明後日にはまた来るから」

にこ「わかったわ、じゃまた」

曜「2人とも気をつけてね!」


にこ「さ、行くわよ」

真姫「まずは宿屋や酒場よね、何でもいいから早く水を…」

それから宿を取り、酒場に向かいます
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51 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:06:30.38 ID:SDaa6uYS
酒場の店主「いらっしゃいお2人さん」

真姫「ミルク2つ!」

酒場に着いたらミルク2つを注文、あのわがままお姫様の小さな成長ですが、にこは少しだけ嬉しそうでした

それからいつものように にこは酒場に来ていたお客や店主に話しかけすぐに打ち解けました

真姫「本当に慣れてるわね、前も何かやってたの?」

にこ「まあね、とりあえず色々聞けたわ今日は宿にもどるわよ」

それから宿に戻り明日の予定を立てます

にこ「ちょっとだけ遠いんだけどもう少し先の街まで明日は売りにいくわよ」

真姫「えっと…この街じゃダメなの?」
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52 :名無しで叶える物語(SB-iPhone)@無断転載は禁止[sage]:2016/12/30(金) 22:07:08.51 ID:SDaa6uYS
にこ「考えてもみなさい、私達は園の国で胡椒を買って、ただ穂の国の港街に持ってきただけよ」

にこ「これなら誰でもできるわ、曜の仕事の片手間にもできるわよ」

真姫「確かに…」

にこ「だから少し先の街まで売りに行くのよ、一応めぼしいとこも聞いたし」

真姫「ついに売れるのね!」

にこ「まぁ、有難い事にこの国は割りと自由に商売しても良いみたいだし」

にこ「明日が勝負よ、真姫…あんたには期待してるわよ」

真姫「……? まぁ、任せて…」
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