トップページ > ラブライブ! > 2016年04月25日 > esu9YPGQ

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85 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:01:34.14 ID:esu9YPGQ
花陽「もう諦めて夜ご飯にしたい…」

にこ「そうね、そろそろ…って、まだ17時じゃない!ほら、夜ご飯前にもう一踏ん張りよ!あんた達マスコミ魂見せなさい!」

凛「えぇ〜?」

にこ「えぇ〜?じゃないの!シャキッとする!」

凛「ねぇねぇかよちん、何でにこちゃんあんなに怪盗探しに燃えてるんだにゃ?」

花陽「さ、さぁ…?」

にこ「前にも言ったでしょ!ウチみたいな弱小サイトが生き残るには、一発怪盗エリーチカのスキャンダルを手に入れてのし上がるしかないのよ!」
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86 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:04:09.84 ID:esu9YPGQ
凛「それだけ?」

にこ「それに」

花陽「それに?」

にこ「私はねぇ、この矢澤にこを差し置いて街でキラキラ目立とうなんて奴が一番許せないのよ!」

花陽「そんな理由!?」

にこ「悪い!?この街のスターと言えば私でしょ!?」

凛「でもにこちゃんがうちのサイトにアップしてる自撮り写真集、全然アクセスが無いにゃ」

にこ「ぐっ…これからなのよ!これから!そのアクセスを伸ばすためにも怪盗エリーチカのスキャンダルをねぇ」
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87 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:06:38.44 ID:esu9YPGQ
花陽「あっ、メール…………えっ、えぇ〜!?」

凛「どうしたの!?まさか怪盗エリーチカ!?」

花陽「うっ、うん!怪盗エリーチカが新しい予告状を出したって!」

にこ「噂をすれば何とやらね……それで、次に狙うお宝は!?」

花陽「こ、これ…」

凛「これって……」

にこ「……はっ、ついに狙うもん狙ってきたって感じね!」
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88 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:08:50.19 ID:esu9YPGQ
一週間後 美術館 21:00




真姫「ことり、人員の配置は大丈夫?」

ことり「うん、大丈夫…皆すごく集中してるし、一分の隙も無いよ」

海未「そろそろ時間です…私達も備えましょう」


ことり「…一週間後、美術館にて展示されている『ミューズの涙』を頂戴しに参上する」

真姫「まぁ、いつかはそう来るんじゃないかと思ってたけど…ついにこの街一番のお宝を狙ってきたってわけね」
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89 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:11:04.92 ID:esu9YPGQ
海未「ミューズの涙…世界中にその名が知られているルビー。大きさはそれほどでもないのですが…その価値は莫大なものです」

真姫「綺麗よね。本当に…怪盗エリーチカが盗みたくなる気持ちもわかる気がするわ」

海未「盗み出さないでくださいよ、真姫…まぁ、この宝石に関しては今まで数多くの黒い噂が立ち、こうして美術館に収蔵されている今でも、実は誰かの隠し資産として利用されているなどどいう人もいますが」

真姫「それだけ人を魅了する美しさがあるって事よね」


ミューズの涙…
これを手にした怪盗さんの姿を想像する。きっとよく似合うんだろうな…


でも、今日はこれを盗まれるわけにはいかない。私には警察として、犯行を阻止する義務がある。
そのための仕掛けも施してきた。海未ちゃんと真姫ちゃんにさえ秘密の、大掛かりな仕掛けーーーー
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90 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:13:10.65 ID:esu9YPGQ
同時刻 美術館近く 



にこ「そろそろね、予定通りいくわよ!凛!花陽!」

凛「えぇ〜?また張り込みするのぉ〜?」

にこ「ここまで来ておいて文句言わないの!」

凛「っていうか、凛たちどうすればいいんだっけ?」

にこ「いいわ、もう一回説明してあげるからこの地図を見なさい」

凛「にゃ」
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91 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:14:17.17 ID:esu9YPGQ
にこ「私の見立てだと、今夜の怪盗エリーチカは美術館の裏から出てこっちの方面へ逃げていく可能性が高い」

花陽「本当は美術館のすぐそばで張り込みたいけど、さすがに警備が厳重だね…」

にこ「そう、だから私たちは警察の少ない裏通りの方面に張り込むのよ。特に怪しいのは、こことここの二ヶ所」

花陽「にこちゃんと私たちの二手に分かれて待ち伏せをするんだよね」
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92 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:15:33.88 ID:esu9YPGQ
凛「にこちゃん一人で大丈夫かにゃ?」

にこ「ばか、心配なのはあんた達の方よ!もし怪盗とはち合せても逃がすんじゃないわよ!」

花陽「本当に来るのかなぁ?」

にこ「絶対に、このどっちかのポイントが鍵よ。今日の為に過去の怪盗事件を全部洗い直してきたんだから間違いないわ」

花陽「にこちゃん…さすがですっ」

にこ「さっ、さぁ!時間になる前に位置につくわよ!」
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94 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:18:51.74 ID:esu9YPGQ
同時刻 館内



真姫「そろそろ予告時間よ」

海未「改めての確認ですが、今この美術館には精鋭の警察官が総動員されています。」

ことり「いくら怪盗さんでも、この人数を騙し切るのは大変だよね」

海未「ええ、むしろ裏をかかずに正面からくる可能性もあります」

真姫「そうして、もし私たちの前で警備にあたっている人たちが全員突破された場合…」

ことり「最後の砦として、ミューズの涙の前で私たちが待ち受ける」

海未「責任重大ですね。まぁ、慣れていますが」

真姫「この真姫ちゃんから二度も逃げ切れるわけないのよ」

ことり「うん、今日こそ…絶対捕まえようね」
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95 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:21:26.44 ID:esu9YPGQ
その時、外がにわかに騒がしくなる。


海未「始まったようですね」

ことり「この部屋まで来るかなぁ?」

真姫「並の人員で敵う相手じゃないでしょ。間違いなくここまでは来るわよ」


真姫ちゃんの言う通り、騒ぎは段々大きくなって近づいてくる。
ミューズの涙が保管されている、この部屋に…


次第に私の胸も高鳴って、緊張感が全身を支配していく。

怪盗さん…来てほしいのか、来てほしくないのか。
捕まえたいのか…逃げ切ってほしいのか。
自分の感情も決めきれないまま…
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96 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:23:30.96 ID:esu9YPGQ
外の音がぴたりと止んだ。
さっきまでの喧騒が嘘のように、水を打ったように静まり返る館内。

そして、次第に強く感じる静かな威圧感…


ことり「海未ちゃん、真姫ちゃん」

海未「ええ、この部屋に入られましたね…さて」

真姫「さぁ、任務開始よ…」


物音一つしない室内で、怪盗さんの出方をうかがう。
もう何度も会ったからだろうか?以前より、怪盗さんの気配が濃密に感じられる。
どこにいるかはわからないけど、どこからか私達を見ている…
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97 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:25:52.92 ID:esu9YPGQ
怪盗さんはどう出てくるだろうか?
照明を落としてくるだろうか?不意にすぐ近くに現れるだろうか?

考えうる全ての状況はシュミレーションしてきた。何があっても対応できる…


ふとその時、何かが素早く天井から舞い降りてきた。
何事かと思ったが、それは紛れもなく怪盗さんその人だった。


ことり「怪盗…エリーチカ」
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98 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:27:28.12 ID:esu9YPGQ
真姫「堂々と姿を現すなんて、いい度胸してるじゃない」

マスクをつけた怪盗さんは、ゆっくりと歩いて近づいてくる。私達もそれに応じて身構える。


真姫「正面切ってやり合おうっていうの?」

海未「私たちはすっかり甘く見られてしまっているということでしょうか」


絵里「いえ、逆よ…これは私なりのあなた達への敬意。優秀なあなた達には、小細工なんて通用しないとわかっているもの」

海未「その見上げた心意気…決して嫌いではありませんが」


ことり「そこまでです!止まりなさい!」

呼びかけるが、応じてはもらえない。
海未ちゃんが怪盗さんへ向かって踏み出していく。


海未「この場に限って言えば、それは慢心ですよ怪盗エリーチカ。正面から正々堂々と戦っては、悪は正義に敵わないのです」

絵里「そうやって、私が悪であなた達が正義だというのなら…ここで私を倒してみなさい!」
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99 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:31:50.12 ID:esu9YPGQ
戦端が開かれ、海未ちゃんと怪盗さんの闘いが始まる。

海未ちゃん…前にやり合ったときよりも数段集中して、本気の本気で仕留めにかかってる。
怪盗さんの方も、今日は身のこなしに一分の隙も見つけられない。


真姫「海未!援護するわ!」

隣を見ると、真姫ちゃんが拳銃――いや、麻酔銃を構えていた。


ことり「やっぱり持ってきてたんだ、それ!?」

真姫「当たり前でしょ!撃ちまくるわよ!」


海未ちゃんと怪盗さんの組み手は続く。
両者一歩も譲らず。そして、少しでも両者の距離が空くと、真姫ちゃんが麻酔銃を連射する。―――真姫ちゃん、それもし全弾当たったら怪盗さん死んじゃうと思うんだけど…


私はというと、そんな激しい戦いに混じっても足を引っ張りそうなので、ミューズの涙の前で守りを固めていた。
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101 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:35:30.10 ID:esu9YPGQ
次第に海未ちゃんが怪盗さんの動きを捉え始める。
やっぱり、純粋な武道の力量なら海未ちゃんの方が少しだけ上…!


怪盗さんが不意に煙幕を張る。ただ組み合うだけでは海未ちゃんを超えられないと判断したのだろう。

海未「逃がしません!」

海未ちゃんが煙幕の中へと突っ込んでいく。
心眼――目では見えなくとも、心で見えるものだといつか海未ちゃんが語ってくれたけど、今の海未ちゃんはその境地にいるのだろうか。


真姫「海未!」

真姫ちゃんが海未ちゃんを援護できる位置へと動く。よく見ると閃光弾や催涙弾なんかも装備しているけど、どこから持ってきたんだろう…
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102 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:38:46.08 ID:esu9YPGQ
海未「そこです!」

海未ちゃんが煙の中で何かを掴む。…が、様子がおかしい。


海未「変わり身…!?」

海未ちゃんが掴んだのは、警察の制服。
恐らく今日警備にあたっていた誰かから盗んだのだろう。


真姫「ことり!前!」

ことり「えっ!?」

言われて気づいた。いつの間にか、音もなく怪盗さんが目の前に近づいてきていた。
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106 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:41:48.46 ID:esu9YPGQ
海未「しまった…!」

絵里「ふふ…ミューズの涙、頂くわ!」


ことり「わっ、渡しません!」

絵里「あら、私を止めるの?でも悪いけど、もう宝石は目の前…」


そこで、ミューズの涙に目をやった怪盗さんの動きが止まった。


―――気付いた…!
私の、ここ一番の…怪盗さんも止められるはずの、大仕掛け!


真姫「え…?」

海未「怪盗エリーチカの動きが止まった…?」
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107 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:43:26.73 ID:esu9YPGQ
絵里「ふふ…ふふふ」

怪盗さんがくすくす笑う。
ああ、マスクさえしていなければ、こんなに近くであの美しい表情が見れたはずなのに。


絵里「やっぱり最後はあなたなのね?可愛い刑事さん」

ことり「さぁ…?なんのことでしょうか」

絵里「意外とやり手なのね…やられたわ」


怪盗さんがじっと私を見つめる。何度か嗅いだ甘い香りが私の頭を支配していく。
ああ、いつまでも怪盗さんがここにいてくれたらいいのに…
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109 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:45:04.60 ID:esu9YPGQ
怪盗さんはミューズの涙の方へ目をやって、何かを考え込んでいるようだった。
私はただ、怪盗さんのすぐそばで、その姿を見つめていた…


真姫「…海未!」

海未「はい!怪盗エリーチカ、覚悟!!」


真姫ちゃんと海未ちゃんの声でハッと我に返る。
怪盗さんの隙だらけの背中に、海未ちゃんの手が伸びる―――
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110 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:46:42.99 ID:esu9YPGQ
同時刻 美術館近く 裏通り



凛「怪盗エリーチカ、早く出てこないかにゃ〜」

花陽「凛ちゃん、結構乗り気だね」

凛「まぁ、凛は眠いのが嫌いなだけで、張り込み自体は割とすきだにゃ。なんか探偵みたいでわくわくするし!」

花陽「確かに、どきどきするよね…でも、本当に怪盗エリーチカが出てきちゃたらどうしよう?」

凛「その時は凛がかよちんを守るから大丈夫だにゃ!」

花陽「凛ちゃん…」
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112 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:48:56.72 ID:esu9YPGQ
凛「むしろひとりぼっちのにこちゃんの方が心配だにゃ」

花陽「そうだよね、もし向こうに怪盗エリーチカが現れちゃったらどうしよう…」

凛「う〜ん、やっぱりあっちが正解だったかのかなぁ〜、こっちの方誰もいないし」

花陽「ほとんど誰も通らないもんね、ここ…近くの美術館はかなり騒がしいのに」

凛「怪しいものがあるとしたら、ずっとバンが一台停まってるだけだにゃ」

花陽「確かにあのバン、人が乗ってるのにずっと停まってるよね。誰かを待ってるのかなぁ?」

凛「こんな寂れた通りで待ち合わせするかにゃ〜?」

花陽「う〜ん…」
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113 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:50:44.93 ID:esu9YPGQ
凛「それに変なのは、ずっとドアもトランクも開けっ放しってことだにゃ」

花陽「…もしかしたら、怪盗エリーチカの仲間、だったりして」

凛「それだにゃ!」

花陽「えぇ〜っ?それなのぉ!?」

凛「近づいて確かめてみよう!」

花陽「だ、大丈夫かなぁ…」


???「ん〜、ちょっとアカンなぁ…」
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114 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 00:53:51.01 ID:esu9YPGQ
凛(声が聞こえるにゃ!)

???「エリチ、今回ばかりはさすがに苦戦しとるみたいやなぁ」

凛(今、『エリチ』って!)

花陽(本当に怪盗エリーチカの仲間!?)


???「こら、助けにいかんとアカンかなぁ…」

凛(もっと近くに行くにゃ!)

花陽「えぇっ!?ばれちゃうよぉ!」

凛(大丈夫大丈夫!ほら、空いてるトランクから忍び込むにゃ)

花陽(まっ、待ってぇ〜)
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115 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:55:18.35 ID:esu9YPGQ
???「ん〜、合流予定時間もそろそろやし、動いたほうがええな」

凛(よく聞こえるにゃ)

花陽(バンに乗っちゃったけど…大丈夫かなぁ)

???「よっし、エリチ救出にレッツゴーや!!」


花陽「えっ!?」

凛「にゃっ!?」


???「飛ばすでぇ〜!」

花陽(ト、トランクがしまっちゃったよ!?しかも走り出してる!)


凛(こ、これってもしかして…閉じ込められちゃったのかにゃ…?)

花陽(だっ、誰か……誰か助けてぇ〜〜〜!!!)
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116 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 00:57:40.81 ID:esu9YPGQ
美術館


海未「怪盗エリーチカ、覚悟!」

絵里「くっ…やっぱり、簡単には逃がしてくれそうにないわね…!」


怪盗さんはミューズの涙に背を向け、部屋の入口へと踵を返した。
すんでのところで海未ちゃんの手に捕まるのを逃れ、素早く走り去ろうとする。


真姫「逃がすと思うの!?」


真姫ちゃんが入口の方へ先回りし、部屋の外へ出られないように封じようとする。

それを見て怪盗さんが一層スピードを上げる。迷いなく踏み込み、宙を舞う…
真姫ちゃんがドアへたどり着く一瞬前に、その頭上を飛び越えていく。


真姫「くっ…!外に…!」

海未「追いますよ!」
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117 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 01:00:08.37 ID:esu9YPGQ
美術館の中を一気に駆け抜け、正面玄関を抜けると、ようやく怪盗さんの姿を見つけることができた。
数えきれないほどの警官に囲まれて、さすがに身動きがとれなくなっている。


ことり「怪盗さん!」

真姫「はぁ、はぁ…堂々と正門から逃げて行こうなんて、警察ナメすぎなのよ」


確かに、いくら怪盗さんと言えどこの人数で固められてしまっては…!
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118 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 01:02:44.77 ID:esu9YPGQ
その時、周囲のサイレンの音をもかき消すほどの迫力で、どこからともなく車のエンジン音が聞こえてきた。

はっと閃く。そうだ、協力者…私が前回怪盗さんを取り逃がした時と同じだ…!


次第に大きくなってくる車のエンジン音、そして、断続的なブレーキ音、その音だけで、相当無茶な運転をしていることがわかる。
何度も繰り返される急ブレーキ、急発進の音。


そしてついに車は美術館の敷地へと突っ込んでくる。
強引に警察のバリケードを突破し、怪盗さんを取り囲む警察の列に突っ込む程の勢いで…!


希「エリチ!!乗って!!」
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122 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 01:06:14.52 ID:esu9YPGQ
車の主が怪盗さんに向かって叫ぶ。
うろたえ、隊列が崩れた隙間から怪盗さんがするりと抜け出していく。


絵里「ナイスタイミング…!ハラショーよ、希…!」

目にもとまらぬ速さで怪盗さんが車に乗り込むと、車は強引なターンで切り返し、もう一度正門を突破していく。


そのあとにはただ、呆然と立ち尽くす何百人もの警官と、夜空へむなしく響くサイレンの音だけが残された。
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123 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 01:08:14.14 ID:esu9YPGQ
海未「……逃げられてしまったようですね」

しばらくして、海未ちゃんがぽつりと呟く。
その表情は悔しがっているものではなく、ただ目の前で起きた出来事に驚いているようだった。


真姫「まったく、映画のワンシーンかと思ったわ…やることなすこと、派手すぎでしょ。あの怪盗…」

ことり「…でも、ミューズの涙は奪われなかった」

海未「あっ、そうですね…つい逃げられてしまったことで頭がいっぱいになっていましたが、ミューズの涙は私たちが守り切っています」
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124 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 01:09:19.63 ID:esu9YPGQ
真姫「これって一応、私たちの勝利ってわけ?何だか納得いかないわ…」

海未「そうですね、怪盗エリーチカは確かにミューズの涙を奪えるところまで辿り着きました。なのに何故、それを土壇場でやめてしまったのか」

真姫「謎だわ。ハッキリ言って、不可解よ」


ことり「…」


ごめんね、海未ちゃん、真姫ちゃん。
その理由はまだ、秘密にさせておいてください。

私と怪盗さんの、2人だけの秘密に…
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127 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 01:13:52.44 ID:esu9YPGQ
まだ寝ませんがちょっと休憩してきます
これから徹夜して朝までに完結させようと思っていましたが、長くなりそうなので明日の夜に分割するかもしれません
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132 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 02:23:48.37 ID:esu9YPGQ
4度目  ー強襲ー




同日 都内某所 22:30




希「追手は全員振り切ったみたいやね」

絵里「ええ、さすがのテクニックね、希…あなたがいるから、私は今日も逃げ切れた」

希「今日ばっかしは流石にアカンかと思ったけどな。天下の怪盗エリーチカも偉い苦戦しとったやん。…それに」

絵里「…ええ」

希「持ってないねんな、ミューズの涙。怪盗エリーチカ、初めての任務失敗やね」

絵里「やられたわ。あの刑事さん、可愛い顔して意外とやり手なんだから…いったい本物のミューズの涙はどこに…あっ」

希「どうかしたん?」

絵里「そうか、そうよね…ふふ、なるほど、…あの刑事さん、本当に可愛いわ…」
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133 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 02:28:29.28 ID:esu9YPGQ
希「えらく楽しそうやね」

絵里「ええ、次に盗みに入る場所が決まったわ。もしかすると今日以上に大変な場所かもしれないわよ」

希「ウチ的には、これ以上の窮地は勘弁願いたいところやけどなぁ〜」


花陽(うぅっ…もうだめ…気持ち悪い…)

凛(かよちん頑張るにゃ!今ここで凛たちが乗ってることがばれたらまずいにゃ!)

花陽(うぅ、まさか本当に怪盗エリーチカの車だったなんて…)

凛(しかもずっと止まらずに走り続けてるから降りれないよぉ)


花陽(この車、どこまで行くのかな…)

凛(やっぱり、怪盗エリーチカのアジト…?)

花陽(私達、帰れるのかな…)
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134 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 02:31:40.99 ID:esu9YPGQ
アジト前 23:00



凛(車が止まった!)

花陽(アジトに着いたのかな?)


絵里「ありがとう、希。私は先に戻って休ませてもらうわね」

希「おやすみ、エリチ。ウチはこの車を処分してくるわ」


凛(怪盗エリーチカが降りていくにゃ!)

花陽(それより処分って!?私達どうなっちゃうの!?)

凛(凛たちもここで降りよう!)
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136 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 02:36:05.57 ID:esu9YPGQ
花陽(降りられる?)

凛(多分トランクも内側から空くにゃ!えーっと、ここかなぁ…)

花陽(り、凛ちゃん!そんなに物音を立てたら…)


希「……誰!?」

花陽(ひぃぃっ!?)

凛(見つかった!?)


希「な〜んや怪しい気配がする思ったら、後ろにお客さんが紛れ込んでたんかな?」

花陽(り、凛ちゃん!どうしよう!)
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137 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 02:40:01.47 ID:esu9YPGQ
凛(慌てないで、かよちん!こういう時は…)


凛「にゃ〜お、にゃぁ〜…」

希「……」


凛「にゃあ、にゃあ〜…にゃ〜あ…」

希「………」


凛「にゃあ!ふにゃにゃにゃにゃ、にゃっ!」

希「……なんや、猫ちゃんか」


凛(…ふう、なんとか誤魔化せたにゃ)

花陽(誤魔化せちゃったのぉ!?)


希「猫ちゃんならしゃーないな、猫ちゃんなら…」

花陽(あ、あれ?近づいてくるよ…?)


希「……って、そんなんで誤魔化せるわけないやろ〜!!」

凛・花陽「きゃあああああああああっ!?」
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138 :名無しで叶える物語(らっかせい)@無断転載は禁止[sage]:2016/04/25(月) 02:42:05.30 ID:esu9YPGQ
ごめんなさい、まだ半分以上ある予定なんでやっぱり寝ます
夜になったらまた投下しに来ます。ちゅんちゅん
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162 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:39:36.35 ID:esu9YPGQ
投下していきまっすん
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164 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:41:49.36 ID:esu9YPGQ
アジト



凛「うぅ、ぐるぐる巻きに縛られちゃったにゃ…」

花陽「誰か助けて誰か助けて誰か助けて…」


希「子猫ちゃん達、怪しいものは持ってないみたいやね」

凛「かよちんは関係ないにゃ!凛が捕まるからかよちんは離して!」

花陽「り、凛ちゃん…」

希「おぉ〜、仲間想いやねぇ?でもダーメ、ウチらの事を見られたからには簡単に帰すわけにはいかんし」


凛「り、凛たちをどうするつもりだにゃ…」
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165 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:43:25.91 ID:esu9YPGQ
希「そうやねぇ〜、まぁ、誰か一人にだけ連絡を取るのは許したるわ。一回だけやで?」

花陽「あっ、それ花陽の携帯…」

凛「縛られてたらかけられないにゃ!」

希「ウチが口元に押し当ててあげる。ところでこれロック解除してくれへん?」

花陽「は、はい…」


希「誰か心配してくれてる人に連絡しといた方がええんちゃう?」

花陽「ど、どうしよう?」

凛「にこちゃんだ!にこちゃんに伝えなきゃ!」

希「ただし、変なこと言ったら許さへんよ…?」

花陽「うぅ…」
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166 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:45:38.88 ID:esu9YPGQ
にこ「は、花陽!?あんた達今どこにいるのよ!?大丈夫なの!?凛は!?」

花陽「に、にこちゃん…実は」

凛「怪盗エリーチカに捕まっちゃったんだにゃ…」


にこ「はぁ!?怪盗エリーチカに!?ちょっと一体どういう」

花陽「今はアジトみたいなところで捕まってて…場所はわからない」

凛「怪盗エリーチカの仲間に見張られてるんだにゃ」

花陽「それに、怪盗エリーチカの姿も見…」

希「はーい、そこまで。安否は十分伝えられたやろ?」


にこ「もしもし、花陽!?凛!?…待ってなさい!すぐ助けに行くから!」

花陽「にこちゃん…」

凛「にこちゃんが絶対助けに来てくれるにゃ!」


希「お〜、頼もしいなぁ。それじゃあ、その助けが来る前に二人とも…」

花陽「ひぃっ!?」

凛「こ、ここまでかにゃ…」
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167 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:47:27.69 ID:esu9YPGQ
希「ご飯を食べて貰おかな♪」

花陽「…えっ?」


希「ずっと車に揺られて疲れたやろ?縄も今ほどいたる!」

花陽「あ、ありがとう…」

凛「もしかして…結構いい人なのかにゃ?」
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168 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:50:14.03 ID:esu9YPGQ
翌日 音乃木坂警察署 19:00



真姫「はぁ、昨日は流石に疲れたわ…」

ことり「結構ハードだったもんね…結局夜遅くまで事後処理に駆り出されちゃったし」

真姫「それでまた、大量の報告書も仕上げなきゃいけないってんだからやってられないわよ」

海未「怪盗エリーチカ…二度も逃がしてしまうとは、不覚です…」

真姫「悔しいけど、昨日は完全に負けたわ…あの状況から逃げ切るなんて…」

海未「ミューズの涙は守り切りましたが…いえ、守り切ったからこそ謎です。怪盗エリーチカが何を考えていたのか」

真姫「実力で負け、謎も解けず…はぁ、この真姫ちゃんが珍しく敗北感ってやつを感じてるわ」
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169 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:53:37.33 ID:esu9YPGQ
ことり「やっぱり、私たち三人だけじゃ無理なのかなぁ」

ふと、そんな言葉が自分の口から洩れる。

今は一人欠けている私達4人組。やはり全員そろわなければ…


真姫「…穂乃果」

海未「穂乃果が『怪盗事件!?面白そう!穂乃果ちょっと調べてくるね!』と言って署を飛び出していったのがもう1ヵ月前ですか」

ことり「穂乃果ちゃん、全然連絡ないけど大丈夫かなぁ…」

海未「厄介なことに巻き込まれていなければいいのですが…」
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170 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 21:57:26.13 ID:esu9YPGQ
真姫「まぁ、穂乃果が急に飛び出して急に帰ってくるなんていつもの事じゃない。きっと大丈夫よ」

ことり「そうだよね、きっと…」

海未「ええ、穂乃果を信じましょう」

真姫「…でも、やっぱり3人だけだとこの部屋も広いわね…」


にこ「…ねぇ、ねぇ!ちょっと、聞いてんの?いるじゃない4人!この部屋に!」

海未「あ、すみません…つい話し込んでしまいました」

にこ「すみませんじゃないわよ!あんた達さっきからにこのことを無視して、それが警察の態度!?」

ことり「ご、ごめんなさい〜…えっと、矢澤にこさんですよね?今日はどういうご用件で…」


にこ「だからぁ、私の仲間が怪盗エリーチカに捕まったのよ!」

海未「怪盗エリーチカに捕まった…?怪盗が人さらいをしたということですか?」

にこ「そうよ。詳しいことは私にもわからないけど…携帯に連絡があって、アジトに捕まってるっていうのよ」
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171 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 22:00:11.41 ID:esu9YPGQ
海未「怪盗エリーチカが人に危害を加えたという記録はありませんが…本当だとすれば見過ごせません、調査しなくては」

真姫「待って。それ本当なの?もしかしたらただのデマかも知れないわよ?」

にこ「なっ、何よ…にこのことが信じられないっていうの?」

真姫「大体、何で私たちが一般市民からのタレコミを処理してるワケ?事務の仕事でしょこれ」

にこ「アンタ、それが市民に対する態度!?これだからエリートってやつは!」

真姫「何よ!」

にこ「何よ!」

海未「す、すみません!真姫!それが市民の皆様に接する態度ですか!」

ことり「そうだよ真姫ちゃん!それに今は怪盗事件のせいで署全体がごちゃごちゃになってるから、皆が場当たりで仕事をするのはしょうがないよ」
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172 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 22:03:39.44 ID:esu9YPGQ
にこ(くっ、何よこの警察…まあいいわ、にこ一人じゃ怪盗のアジトを突き止めるなんて無理だから、警察に忍び込む作戦…こんなに首尾よく中枢まで入れるなんて)

海未「とにかく、矢澤さんのお仲間は捜索する必要があります。もっと詳しく話を聞かせていただけますか」

にこ「へっ?あ、ああそうね、いいわ、よく聞きなさい…」

にこ(警察に頼るのもいいけど、早く自力でアジトを突き止めるのよ!凛と花陽には一刻の猶予もないかもしれないんだから!)


その時、部屋の外が急に騒がしくなる。
普通じゃない慌てぶりだ。何かあったのだろうか…
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173 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 22:05:13.09 ID:esu9YPGQ
海未「…?何でしょうか…」

真姫「見てくるわ」


真姫ちゃんが部屋から出ていく。なぜか、体の内を緊張感が支配していく。

じっとりと貼りつくような、この感覚…
まさか、これは…


真姫「ことり!海未!」

真姫ちゃんが大慌てで部屋へと戻ってくる。
その手には一枚のカード…いや、予告状。


真姫「署全体にばら撒かれてるわ!」

海未「昨日の今日で素早いですね…それで、次に狙われるのは?」

真姫「のんびり構えている場合じゃないわ!これを読んで!」
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175 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 22:07:39.92 ID:esu9YPGQ
ことり「『今から、音乃木坂警察署内の一番綺麗なお宝を頂戴しに参上する。』…!?」

海未「音乃木坂警察署…それに、今からって…これは…!」


ことり「怪盗エリーチカの、強襲…!」


次の瞬間、署内の電気が一斉に落ちる。
システムが自動で予備電源に切り替わり、再び明かりがつくが――

間違いない、これは怪盗さんがやってきたことを知らせる合図。


真姫「どうやら、本気みたいね…」
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176 :@無断転載は禁止[]:2016/04/25(月) 22:10:46.32 ID:esu9YPGQ
にこ「どっ、どういうこと?ここに怪盗エリーチカが来るっていうの!?」

海未「ええ、そのようです…できればあなたは避難を。といっても、私達から離れてはかえって危険かもしれませんが」


ことり「ど、どうしよう…?」

真姫「とにかく3人で固まりつつ、この人を護りながら署内を捜索するしかないわね」

海未「ええ、ですが…怪盗エリーチカは何を狙っているのでしょう?署内の金庫や資産が目当てなら、いささか以上に昨日の美術館に劣ると思うのですが」

真姫「しかも、警察の本丸に突っ込んでくるなんて…リスク覚悟って度を越してるわよ」


怪盗さん…来てくれるとは思ったけど、まさかこんなに早くなんて。

でも、予定通り…これでいい。
そして、真姫ちゃんと海未ちゃんにはもう打ち明けなきゃ。


ことり「あのね、真姫ちゃん、海未ちゃん…たぶん、怪盗さんが狙っているのは…私だよ」
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