- 311の夢を見た
1 :風吹けば名無し[]:2012/01/20(金) 05:38:24.66 ID:AF/UsvY4 - ――もう、何度目だろう。
幾度と無く繰り返したであろう目覚め。 幾度と無く繰り返したであろう責め苦。 幾度と無く繰り返したであろう後悔――。 朝になると、思い出す。否、思い出させるコトが起こるのだ。 夢――それは自制ができない。人が人である以上、人が睡眠をとる以上、拒否できない生理現象ともいえ るそれは、俺の心を蝕んだ。 311が、俺の全てを奪った。両親と、妹の命。友人も、多く喪った。故郷は、もう原型を留めてなどいなかった。 この世の地獄が、あそこに集約されているといっても、決して過言ではないだろう。 忘れたいと、そう願ったことは一度や二度ではない。毎日のように、そう願う。 しかし――それを忘れることなどできはしない。生き残ってしまった。たったひとりでも、助かってしまった。 ならば、これらを忘れることなど、絶対にできはしないし、してはならないのだ――。15歳のこどもだが、それを強く思った――。
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