- スマイルプリキュアで百合10
910 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 02:34:31.39 ID:rWtJLEPK - >>891 >>892の続きです。結構時間かけたんですが、どうにも長くなりすぎ、書き終わりませんでした
明日の深夜くらいには流石に完結できると思うんで、今日の分を中編という事で投下させてください。
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911 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 02:39:37.85 ID:rWtJLEPK - れいかは向きを換えて座り直し、正面から向き合うと、みゆきが少し赤面したように見えた。
れいか「まずは背中からですね」 言って、ボディソープを両手にとり、正面から抱擁するように、みゆきの背中へと腕をまわす。 互いの身体がよく見え、少し動く度に触れてしまう距離。それが恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。 れいかがみゆきの背中を撫で洗っていると、みゆきはれいかの腹から脇腹を、指で撫で上げるように洗う。 みゆき「れいかちゃん、お腹ぷにぷにーっ☆」 れいか「もう、くすぐったいです」 笑いながらお返しにと、みゆきの脇腹をさっと撫で上げる。石鹸ですべる感覚がなんだか面白い。 ああ、もうっ! お返しですよ。このっ。と、2人はつい楽しくなり、互いの腹や脇をくすぐり合う。 それがふとした拍子に、れいかの掌がみゆきの胸に触れて、重なり、しっかりと捉えてしまった。 肩や腹よりも遥かに柔らかい、“ふわん”という、なんとも優しく、暖かく、柔らかい感触が脳へ伝わり、 それが何なのか理解すると同時に、れいかは急いで手を放した。 れ「ご、ごめんなさいっ」 みゆきは咄嗟の事に驚き、赤面した様子でれいかの事を見つめていた。 居心地が悪く感じ、目を背ける。 これまでお互い、暗黙の了解的に胸には触れないでいたというのに。 れ「その、わざとではなかったんです……、」 言い終わる前に、れいかの胸でむにゅ、という感触がした。 目を向ければ、みゆきが両手でれいかの胸を包むように撫で上げている。 み「えへへ〜、お返しーっ☆」 「ひぁっ」と、変な声が出てしまった。それはれいかが事故的にしてしまったような一瞬ではなく、 時間をかけてむにむにと撫で回されてしまったのだから無理もないだろう。 れ「少し長すぎですっ! もう、」 れいかは更にお返しにとみゆきの胸に手を合わせ、撫でると、ぬるんと滑り、みゆきがきゃっきゃと笑う ただ、自分から彼女の胸に触れるのは、自分の胸を触れられる以上に胸がドキドキした。
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912 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 02:48:39.62 ID:rWtJLEPK - ひとしきりじゃれ終えた時、2人は自然と互いの腰に手を回し抱き合っていた。
それは近すぎる程に近い距離であるが、温かくてなんだか安心する、心地の良い距離であった。 互いの胸が触れ合っており、ふわりと柔らかい感触がする。 正面をみつめれば互いに唇が頬に触れそうなほど近くに、彼女の優しい笑みがある。 みゆきはつい、そのまま彼女の頬にキスをしたい衝動にかられる。 冗談っぽくしてしまえば許してくれるだろうか。しかし、もし嫌がられてしまったらと考えると少し怖い。 だが、今のこの近すぎる距離でも、妖精のような優しい、少しイタズラっぽい笑みを浮かべている彼女なら きっと許してくれるだろうと思えた。 みゆきは、れいかの身体を少しだけ強く抱きしめ、首を動かし、彼女の左頬にそっと唇を触れた。 みゆき「だいたい洗い終わったし、もう一回お湯に浸かろっか」 みゆきが提案すると、れいかは短く「はい」とだけ答えた。 その表情ははっきりとは見えなかったが、下をうつむき恥ずかしがっているように見えた。 自分は今、どのような表情をしているのだろうか。恥ずかしさで紅潮しているかもしれない。 2人が泡だらけの身体を流し、再び湯船に身を沈めると、浴槽の中で、みゆき指にれいかの指が 絡まるようにして、れいかがみゆきの手を握ってきたのだった。まるで、離れたくないかのように れいか「その……、みゆきさんは平気なのですね」 み「え? 平気って?」 みゆきはれいかの顔を覗きこみ訪ね返す。 れ「一緒にお風呂に入ったり、洗いっこをしたり……、です」 み「うん、やっぱり友達と一緒の方が楽しいもん! って、れいかちゃんはもしかしてイヤだった?」 れ「いえっ、そんな事はありませんっ。私も……、凄く楽しいですし、嬉しいです。ただ……」 み「ただ?」 れ「凄く、ドキドキしてしまうのです。恥ずかしいような、少し嬉しすぎるような感じがして……」 み「あ〜、でも私もドキドキしてるよ。れいかちゃんみたいに凄くキレイな、大好きな子と一緒にお風呂に入れるんだもん」 れ「そういうものなのでしょうか……」 み「うん! でも、ドキドキしたと言えば、この間の王子さまになったれいかちゃんにも、本当にドキドキしたもん。 れいかちゃん、キレイで、優しくて、カッコ良くて……。手を差し伸べてもらった時も、手をとってダンスしてくれた時も……、 『結婚してください』って言ってもらった時も、凄くドキドキしたんだよ。なんだか、凄く嬉しくて☆」 それを聞くと、れいかの表情が和らいだ。 れ「私も、あの時は努めて、王子さまらしく振る舞おうとしておりましたから」 み「でもそう言えば、なんでれいかちゃんが王子さまだったんだろう? あ、もちろん王子さまのれいかちゃん、凄く似合っていたよ☆」 れ「ありがとうございます。みゆきさんのシンデレラも、とてもお似合いでしたよ」 み「えへへ、ずっとシンデレラに憧れてたから嬉しかったんだー。絵本の世界の時は、途中までしか体験できなかったしねー」 れ(ですが、確かにあかねさんや、なおが王子でも、良かったように思えます) れいかは少しの間、思考を巡らせる。あの日の各配役と各役割。みゆきが憧れていたシンデレラ。本に入った順番。 『道』。シンデレラを追いかけ、探し求める王子。絵本の世界。そして、今日一日の体験と、今の自分の気持ち。 それらを逡巡し、一つの納得いく結論にたどり着く。
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913 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 02:58:35.47 ID:rWtJLEPK - れ「ああ、そういう事だったのですね。だから、私が……」
み「え、何か分かったの?」 れ「はい……、おそらくですが。なぜ、私が王子の役に相応しいと、判断されたのか」 み「えっと、どうしてなの……?」 れ「あの日、みゆきさんは『始まりのシンデレラ』に取り込まれ、シンデレラの役になりましたが、ずっとシンデレラに憧れていた みゆきさんが、シンデレラの役割を与えられたのは果たして偶然だったのでしょうか」 み「ええっと、確かに偶然にしては出来すぎかも……」 れ「物語をバッドエンドにしたい、例のお三方達は、性別を無視してでも物語の悪役を与えられ、みゆきさんを助けるために来た、 やよいさん、あかねさん、なおの3人はシンデレラを助ける魔女さんや、友達のネズミさんになりました。つまり、ランダム的に 配役を与えられるのではなく、その人の『願い』や『意思』を反映した、相応しい役割が与えられていたのではないでしょうか」 み「そっか……。絵本の世界では、好きな物語の主人公を選べたのに似てるのかな?」 (あれ、じゃあれいかちゃんは、私を助けたいではなかったって事になるんじゃ……?) という、疑問が みゆきの中に浮かび、それを見透かしたようにれいかは説明を続ける。 れ「私も、勿論みゆきさんを助けたいという強い気持ちはあったつもりです。ですが、それ以上に更に強い気持ちが、 ずっと以前から、私にはあったのです」 み「あ、れいかちゃんは王子さまになりたかったの!?」 れ「……、違います。ただ、少し近いのかもしれません」 れ「私は、その、以前からみゆきさんと、もっと仲良くなりたいと、本当は願っていたのです……。私はいつも迷ってばかりですし、 相手に自分の気持ちを伝えるのが苦手でしたが、みゆきさんはいつも明るくて、優しい気持ちをいつも周りの人に伝えてくれて、 そんなみゆきさんと一緒にいると私も明るくて、とても幸せな気持ちになれたのです。それで、もっと一緒にいたい、もっとお話ししたい、 もっと近づきたい、もっと触れ合いたい。ずっと、一緒にいたいと、心のどこかで願っておりました」 それは、みゆきにとって意外な真実であった。 れ「ですが、それは我が儘だと思いました。自分の好きに相手にいてもらい、束縛したいだなんて、自分本意でしかありません。 ですから、そんな我が儘を言って、みゆきさんを困らせてはいけないと思っておりました。ですから、自分の気持ちに、 ずっと気づかないふりをいていたのです……。その事が、今日一日みゆきさんと2人で過ごし、よくわかりました」 それが、あんな形で具現化されるとは。 れ「ですから、私は王子さまになりたかったのではなく、みゆきさんの王子さまになりたかったのです。もっと仲良くなり、 好きなだけ、ずっと一緒にいられる立場に、なりたかったのだと思います」 みゆきは、この美しく、聡明で、気品溢れる、自分とは比べ物にならないような、高嶺の花のような美少女を、一緒にいられるだけで嬉しい、 自慢の友達だと考えていた。だからこそ、そんな彼女に、そこまで好かれ、またそこまで思われているとは思ってみたこともなく、 彼女のこの告白は少しみゆきを驚かせはしたものの、みゆきの心をくすぐるような、嬉しい事に他ならなかった。 み「じゃあ、今はその願いが叶った、あの結婚を誓った日の続きなのかな……?」 みゆきは少しイタズラっぽく問いかけながら、れいかの指を握り、彼女の肩にもたれかかった。 み「ありがとう、れいかちゃん。私ね、れいかちゃんにも、そんな風に好きって思ってもらえて、本当に嬉しいよ。我が儘なんて事ないよ。 私も、れいかちゃんともっと一緒にいて、お話ししたり、こうやってもっと触れ合ったりしたいって、やっぱりずっと思ってたもん」 れ「本当ですか?」 み「うんっ」 明るく答えてみゆきは、身体を起こし、れいかの身体を覆うようにして、再び彼女の頬にキスをした。 先程のものより、少し長い、より鮮明な、唇と頬の、柔らかな触れ合いであった。 れいかのキレイな顔が見えるよう、少しだけ離れると、彼女は恥ずかしそうに、それでいて嬉しそうな、 それでももっと何かを欲しがり、甘えたような目をしていた。自分から近づいたのか、彼女がみゆきの身体を引っ張ったのか、 あるいはその両方かははっきり覚えていない。気づけば2人は、互いの唇を重ね合っていた。 れいかの花のような唇が、みゆきの唇をはむように捕えており、そのやわらかくて気持ちの良い唇の触感と、 不思議な甘い香りが、みゆきの心の中を夢心地のような喜びとなり広がった。
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914 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 03:07:32.94 ID:rWtJLEPK - 2人は互いに手を取りながら風呂から上がるとバスローブが置いてあり、せっかくなのでと、二人で試しに着てみる。
お風呂上がりのみゆきが、れいかにはどことなく艶っぽく見えた。円形の大きいベッドに2人は腰掛け、くつろいでいた。 みゆき「あれ、なんだろうこのスイッチ」 れいか「枕元の照明でしょうか」 みゆきがスイッチを押してみると、二人が腰を下ろしていたベッドは、静かにゆっくり、回転をはじめる。 2人は足を一瞬取られそうになり、ベッドに倒れこんだ。 みゆき「おわっ! 回った!? 回ったよベッドが」 れいか「最近のホテルのベッドは回るんですね。知りませんでした」 言って、また2人は笑う。2人でいると、どんな事でも楽しくて、うれしくて、自然と笑えてしまう。 れいかは今もまだ少し戸惑っていた。みゆきに自分の気持ちを彼女に伝え、彼女もそれを分かってくれた。 彼女も同じ気持ちだと知ることができて本当にうれしい。しかし、その悦びた、彼女への愛情を、どう表現すれば良いかが分からなかった。 先刻のように、一緒にお風呂に入り、お互いの肌に触れ合い、キスを……、したりすると、心から満たされる思いがした。 しかし、それだけ彼女と触れ合えば触れ合うほど、もっと彼女と近づきたい、もっと彼女に触れたい、という思いが一層と強くなるのが分かる。 ならば、自分のこの胸の奥底から溢れ出るような、彼女を欲してやまない気持ちは、いったいどうすれば満たされるのだろうかと。 そんなれいかの気持ちを知ってか知らでか、みゆきは楽しげに、部屋の中の探索を開始していた。 み「あ、れいかちゃん、何かTV見る? まだ2時間以上時間あるもんね〜」 れ「この時間はまだ、あまり面白い番組はやってないのでは?」 夕方のニュース番組が始まるまでまだ1時間以上ある。この時間は、ゴルフや通販番組、サスペンスドラマの再放送といった、退屈な番組しか 放送していないのではないだろうか。とれいかは考えたが、実際にTV画面に映し出されたものはそんな予想を裏切る、実に刺激的なものであった み「なっ!!!??」 れ「っっっ!!???」 思わず2人は絶句する。大型の液晶TV画面には裸で重なりあった男女が映されており、情事の最中であることは 映像と音声の両方ですぐに分かった。一瞬、呆然としていたみゆきが、我に返りTVの電源を消し、画面は元の暗黒に戻る。 み「……。」 れ「……。」 扇情的な場面を突如目の当たりにし、気まずい沈黙が部屋に降りる。保健の時間、身体の仕組みの授業で、 男女が「そういう事」をするとは知っていたが、それを映像で観たのは初めてだった。おそらくみゆきも同様だろう。 み「あはは〜、なんか……、大人の人向けの番組だったね」 れ「……、そういえば以前家族で旅行した際、ホテルのテレビを観てはいけないと 言われた事がありますが、こういう番組が視聴できてしまうから、だったのでしょうか」 み「ええと、どうしよう? いいのかな、私たちはこういう番組観れちゃっても」 みゆきは何を言えば良いのか、どう取りつくろえば良いのかが分からない様子で、もじもじとしていた。それがまた、なんだか愛しくて仕方がない。 「どうなんでしょう」言ってれいかは、TVの近くに置いてあったTV番組表のコピーを手に取る。 れ「ええと、有料放送が3つほど観られるようになっているみたいですね……」 現在放送中の番組名にしても、意味が分からない語が多かったが、いずれもそういった卑猥な語が並んでいる事だけは分かった。 だが、その中に、1つだけ、れいかの注意を引く番組名があった。 『女の子同士の甘美な愛 親友2人;レズビアンシリーズXX』 それは、今の自分が最も探している『答え』かもしれないと、れいかは直観した。
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915 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/11/24(土) 03:11:31.88 ID:rWtJLEPK - とりあえずここまでです。あと2、3レスくらいで終わるとは思いますが
明日の深夜から明朝くらいになると思います
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