トップページ > レズ・百合萌え > 2012年05月22日 > Kvoipm2v

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名無しさん@秘密の花園
ヤンデレ百合

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ヤンデレ百合
904 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/05/22(火) 05:54:45.04 ID:Kvoipm2v
 ぎしぎし、はぁはぁ、ぎしぎし、そんなベッドの軋むような音を聞いて私は目覚めた。
 彼女の豪華な私室につけられたシャンデリア確認! 後ろ手で掛けられた手錠確認!
「あは、やっと起きた」
 そして愛しの進藤 遥ちゃんの私の寝ているときに繰り広げられたと思われる自慰でほんのり紅くなった顔! 私を拉致監禁しようとしておいてなんて無邪気だ! 超可愛い、今すぐ抱きしめたい!
 勝った……! 苦節三年の酷く歪んだ片想いに遂に終止符の打たれる時!
「……ハルカ? えっ! なんでっ?!」
 私は今更気付いたように装い掛けられた手錠をがちゃがちゃと鳴らす。こんな事しなくたって私は逃げないのに、用心深いんだよね遥は。

「……リホはね、私のモノになったんだよ? ずっと私と一緒にここで暮らすんだよ、嬉しいでしょ?」
「なに言ってるの……? ハルカ、じょ、冗談だよね……?」

 いやもう大歓迎! 先に目をつけたのは私だけどこんな簡単に転んでくれるなんて思いもしなかった!
同い年である彼女に転入早々一目惚れしてしまい、すぐに声を掛けお友達に(遥も高校からの転入組で人付き合いが苦手だったようですぐに友達になる事ができた)。
 最初は自分の同性への愛を悩んだ時期もあったけれどそれは一年も経たずに吹き飛び、そこからは学校、プライベート問わず、時に行き過ぎたスキンシップを挟み一年と半分過ごし、そして私は彼女に執着し依存した。(あの時は本当に何もかもが上手くいかなかった)
 依存度の増した私は一緒に居られない時間が苦しくて苦しくてたまらなくなって彼女の気持ちを試すような真似をした。彼女には何も告げずに私は遥と距離を置き付き合いたくもない有象無象のその他モブと仲良くした。
結果、今のこの状況。遥断ちをしていた時の私は頭をおかしくして死んでしまいそうだったけれど彼女も私と一緒で自分に依存してくれていたという答えが出てとても嬉しい。

 夫婦揃って私の幼い頃に亡くなってしまったお母さんお父さん、遠方にいる叔母さん叔父さん報告できなくてごめんなさい、不肖わたくし平賀里穂はこの子と添い遂げます。

「冗談なんかじゃないよ、ご飯を一緒に食べてお風呂に一緒に入って一緒に寝て、私達はいつも一緒なんだよ」
「……お願い、この手錠を外して。ちゃんと話し合おう?」
 二人の愛をより強固にする為にはほんの少しピリピリとしたスパイスが必要だと思うんだよね。
「話し合う必要なんてないよ。リホは私のモノになったんだからリホがどう思おうと私には関係ないんだよ。ねぇ、そんなことより――」
 ハルカは私の服をはだけさせ私の胸に顔を埋めてきた。
「……ひっ、や、やめて」
「はぁはぁ、リホの匂いがする」
 やめて、と声には出すが本気で抵抗はしない。
本気で嫌がるような素振りをしても私に得は一つもないから。
ヤンデレ百合
905 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/05/22(火) 05:55:49.38 ID:Kvoipm2v

 大好きな人に愛撫され感じない訳がなかったけど、嫌だといっているのに無理矢理されて感じてしまうような尻軽な印象を遥に持たれては嫌だったので声を出すまいと必死に我慢していたら、どうやらそれは彼女にはお気に召さなかったらしい。
「……どうして? 私がこんなに大好きなのに……どうしてわかってくれないの……?」
 彼女の気持ちを試していた時にこれでもかと遥からのアプローチを拒絶し続けたのでどうやら相当焦っている様子の遥。
「……なんで……あれだけ一緒に居てくれて優しかったリホ……きっと……っ……私の気持ちに気付いて……気持ち悪いって……うぅ……思われ……ぐすっ」

 遂には泣き出してしまった。優しい言葉を掛けてあげたい気持ちに駆られるが、まだ駄目まだ足りない。もう一押し決定的な何か……。
「……気持ち悪い、そうだよ。私は普通に友達だと思ってたのに、まさかハルカがそんな気持ち悪い感情を持って私と接していたなんて、正直ヒくよ。だから何も言わずにあなたから離れたの気持ち悪くて気持ち悪くてたまらなくなってね」
 心を鬼に。私がもし遥に言われたらそのまま首を吊って死ねそうなそんな台詞を遥から目を背けながらに吐いた。

「ねえ」
 低く冷たい声。
「今まではちょっとだけ寛容に接してあげてたけどさ、私に買われた奴隷風情が随分調子に乗ってないかな?」
 さっきまで泣いていた筈の遥は無表情のままに私の頭を強引に引っ張り上げ私の右頬に平手を打った。
「つっ……!」
「ご主人様に楯突いたらどうなるのかこれからちゃんと躾けてあげるね」
 ベッドから下ろされ左腿を蹴られる。その衝撃で倒れた私の背中にもう一発蹴りが入る。その次は右肩。痛くて痛くて、私は無意識の内に涙を流す。
「ぐ……うぅ……。ひ、ひどい……よ、ハルカ……」
 次はお腹にグーでパンチ。
「あぐッ!」
「……酷いのはどっちよ……。きっとリホはそんな私も受け入れてくれるって……信じてたのに……! 信じてたのに! 信じてたのに!」
 そんな激情と共に私を襲う三連打。
 痛い。体の痛みもそうだけど、心が引き裂かれたように痛い。でもまだ、まだ足りない……これじゃ私は……まだ……。
「ハルカ……、ハルカなんて……嫌いだッ!」
 私の本心はこれっぽっちも入っていないそんな台詞。私が意を決して放ったこの一言が余程のものだったのか、遥は私をそのまま放って、部屋の外に出て行った。

 遥……、早く帰ってきて私の望んだモノをちょうだい―――

ヤンデレ百合
906 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2012/05/22(火) 05:58:57.51 ID:Kvoipm2v
 私は最愛の人に嫌われてしまった。
監禁して、無理やり犯して、あまつさえ蹴って殴って。どう考えたって嫌われるのは当たり前で、私が全て悪いんだ。
 私は里穂に対してもしかしたらと、身勝手に都合よく期待をしていた。こんな私でも、里穂なら許して一緒にいてくれるって。
 でもそんなの違った。里穂は私の気持ちに応えてくれないばかりか拒絶する。
 暴力を振るい里穂を服従させようという間違った方法も失敗に終わった今、私に残されている道はあまりに少なかった……。

 放心状態で私は自分の部屋を出て彼女の手錠の鍵を取りに行く。
 もう駄目。どうしようもないんだ、私がどれだけ里穂を好きでも里穂は私の事が嫌いなんだから。
だったらもう、これ以上罪を重ねるのはやめよう。彼女を解放して、私は然るべき罰を受ける。
 それが私に残された唯一の赦される道。

 部屋に戻り、里穂の手錠を外し里穂の前で跪き頭を下げる。
「ごめんなさい。謝って済む問題じゃないのは十分に解ってる、だけど……だけど、今は……帰って、欲しい……!」
 最後の方は涙声になっているのが自分でも解る。
 里穂の顔は見ることができない、きっと彼女の顔を見られる最後の機会だけど。
「立って」
 頭上から理穂の色のない声が聞こえて、私はその通りにした。やはり顔は見ることができず自然と頭が下がってしまう。
 すると急に里穂は私の服の襟を掴み力ずくで私をベッドに放った。きっといままでの報復をしようという事だろう。
 ひどく冷たい目をした里穂は襟を掴んだ手をそのまま首へと伸ばし私の首を掴んでそのまま絞めた。
「……か、は……!」
 ああ、これが罰だというなら、それでもいいや。だって、大好きな人に直接殺されるのならこんなに甘美な罰もない。
 しかし、私の予想は外れ徐々に私の首を絞める手の力は弱まっていった。
 そして。
「ねぇ、このまま私に殺されたいの……?」
 里穂はそう優しく私に問いかけてきた。私はその問いに少しだけ首を縦に振ることで答えた。
 そうだ殺されてもいい。そうしたらきっと私は里穂の記憶に大きく刻まれる事になる。こんなに嬉しい事はない。
 私は観念して目を閉じた……。


 唇に柔らかい物が押し当てられる。
 びっくりして目を開けるとそこには里穂の顔。キスされていると認識するまでに十秒くらいはかかったと思う。
 唇が離れて、里穂ははにかみながら言った。
「……私、ハルカが好き」
「え、どう……して・・・…?」
 訳がわからなかった。さっきは嫌いだと言っていたのに。
「ごめんね、ハルカ。私はハルカを試していたんだ。ハルカから距離を取ったことも、さっきの嫌いだと言った事も、首を絞めて殺そうとした事もすべてはハルカの気持ちを確かめるため」
 なんだ……、本当に嫌われていたわけじゃなかったんだ。
「私も、ハルカにだったら殺されてもいい位に好き。ハルカも私と同じかどうかを知りたかったんだ」
 嬉しい嬉しい嬉しい! やっぱり里穂は私と一緒にいてくれる。
「……私、嬉しい。 絶対嫌われたんだと思ったから……」
 里穂は申し訳なさそうな顔をする。
「本当にごめん。実は最初からハルカと恋人になりたいと思って友達になったんだ、私」
 最初から恐れるものは何もなかった。ずっとずっと里穂と一緒にいられるんだ。
 ぎゅっと里穂が私の体を抱きしめてくれる。同じ様に体を密着させて首を絞められていたさっきよりも、今のほうが幸せすぎて死んでしまいそうになる。
 私も里穂の背中に手をまわし同じ様に抱きしめる。こんな日が来るなんて妄想の中だけだと思っていた。
「ふふ、でも私はこう見えても嫉妬深いから浮気なんてしたらすぐに殺しちゃうからね」
 里穂は笑いながら恐ろしい事を言っているが、そんな事絶対にありえない。この腕の中にある幸せが絶えない限り。

 欲しかったのは、好きな人になら殺されてもいい。そんな最上級の愛―――




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