- 【マジすか学園】センターとネズミの秘密の部屋★2
70 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 02:54:32.38 ID:qQBNFc3l - >>8です。へっちゃん様
ご潜伏撤回されたようで、一読者として安心しました。 不躾ではありますが、お金もらってやってるお仕事ではないですし センネズが好きで好きで、結局、下手でもなんでも最後は書きたいから書いてるってだけじゃないかなと思ってるんです、 少なくとも自分は。それで誰かが少しでも読んでくれて楽しんでくれたら嬉しいなというか。 だからあまり気負いすぎない方が良いと思うのですが。 もちろんコメントは励みになるし、喜んでもらえる作品が書きたい気持ちは分りますけどね。 それに、あまり卑下しないでくださると助かります。 へっちゃん様がその作品で卑下しすぎるってことは、自分も含め投下する書き手全員のハードルが上がるって事なんで。 否定なさると思いますが、そこは分ってください。正直投下するの辛くなります。 失礼な事かいて申し訳ありませんでした。 長々とすみません。 これからも作品楽しみにしています。
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75 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 11:41:04.43 ID:qQBNFc3l - >>8です
遅くなりましたがご感想有難うございました。 「右の親指と〜」まあプレイ中の謎かけ的ですが、少しでもドキッとして頂けたら何よりです。 >>73 考えるだけで悶だえて死にそうです。私めからも是非……! ところで、前スレ714「願いは〜」の後編その1を、今日の夕方以降に投下しようと思ってます。 前編・中編が11月初旬の投下だったので、一ヶ月近く開いてる!! 果たして覚えていてくださってる方がおられるのか?状態です、はい。 しかも、その1です。終わってないです。しかも意味なく長いような。 そして特に今回はエロどころかキスもなし。先謝ります、すみません。う、なんて遠い道のり… もしも万一待っていてくださった方がいらっしゃれば大感謝。読んでくださる方大感謝です。
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79 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:04:58.88 ID:qQBNFc3l -
「願いはきっと」〜後編その1〜 「ネズミ、これから私の家に来ないか?」 今さっき、センターが私に言った台詞。私への誘い文句。そして、私が待っていた言葉。 私は全く同じ言葉を聞いたことがある。 覚えている・・・初めて聞いたのは、あの暑い夏の日だ。 ************* 夏休みに入ってマジ女が休みになっても、何故かセンターと私は毎日のように学校へ来ては 二人で時間を過ごしていた。偵察と称してその辺をうろうろして、まれにその辺をうろつく 生意気なヤンキーたちを黙らせることもしたが、基本的には何をするでもない時間。 口実と言えるような、マジ女内外の出来事の報告は15分で済む話。電話やメールでだって 構わない位だ。 用も無いのに誰かと逢って、ただ時間を過ごすなんて、今までは考えられなかったこと。 だけど、なんでそんな毎日になってしまったかは簡単なこと。 センターがその日の終わりに 「ネズミ、明日は9時半には来てるから」 「ネズミ、明日は午前に用事が入ったから、午後からにしよう」 必ずそんな風に明日の約束を言挙げし、そして私が「わかった」と答えてしまうから。 そしてセンターも、何故だか私さえもその約束を律儀に守ってしまうから。 そんな真夏のある日、焼け付くような炎天下の真っ昼間、立ちくらみしそうな身体を引きず ってマジ女まで来てみたら、校門が閉まっていた。 夏休みの一定期間行われる学校の完全閉鎖期間だったのだ。 校門はよじ登れる。いやよじ登らなくても、どこかから校内へ入ることは容易だろう。だが 校舎内への侵入はさすがにマズイ。セキュリティーにひっかかって通報されるかもしれない。 それはともかく少なくとも鍵は掛かっているはずだ。
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80 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:08:10.92 ID:qQBNFc3l - 忘れてました!前スレ714中編の続きです!
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81 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:13:09.73 ID:qQBNFc3l -
……だが、この強い日差しの中で、立っているだけで全身がジリジリと焼けて気が遠くなり そうなのに、なんだってそんなことに悩まなければいけないんだ? 馬鹿馬鹿しい、さっさと帰ろう。センターへは「しばらく会うのはなしだ」とでもメールで もしておけばいい。 そう思って踵を返そうとしたところ、 校門の内側、人気のない校庭の向こうからこっちに向かって、全力で走ってくる極めて見知 った人影、こんな時でも元気なわがマブダチの姿があった。 何か大声で叫んでる。 「ネズミ−!なんでだろー学校が開かないんだー!!」 閉鎖期間を忘れてた自分をバカだと思ったが、センターはそれ以上の大バカだったらしい。 こちらがリアクションを考える間もなく、センターはひらりと校門を乗り越え、その勢いの まま転がるように私に抱きついてきた。 「ネズミ、心配した!会えて良かった!」 お前の火照った身体と、真夏の太陽より眩しい喜びの弾けた笑顔。この暑さで既にダメージ を充分に食らっている私にはきびしすぎる攻撃だ。 思わず出たのは不機嫌と不快感の塊の言葉。 「……離れろ…お前バカ。…暑い…死ぬ」 そこでお前は言ったんだ、世にも素敵な事を思いついたかのように。 「ネズミ、これから私の家に来ないか?」 なかばセンターに引きずられるように、もしくは抱えられるように連れてこられたのは、木 造二階建てのやや古びてこぢんまりした日本家屋。 「ま、私が一人で住んでるようなもんだ。遠慮しなくていい」 引っかかりを感じ無くもない言葉だが、突っ込むべきではないのは理解出来た。 「…お前がむりやり連れてきたんだ。遠慮なんかするか」 「ああ、ぜひそうしてくれ!」 まだまだ素敵な思いつきは続行中らしいセンターの笑顔だ。
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82 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:19:21.97 ID:qQBNFc3l -
「お、お前っ!エアコンが壊れてるくせに、私を家に呼んだのかっ!!」 ああ、怒りというのは人の体感温度を余計に上げるものだということが、今は呪わしい。 だったら近くのコンビニでも図書館でも、どこだって良かったのに。 「まあまあ、ほら節電の夏っていうじゃないか。扇風機はあるぞ。それにネズミは運が良い。 珍しく高いアイスの買い置きがあるんだ」 センターはまったく意に介した様子はない。 そして奥の台所から、お盆にのせた氷入り麦茶のグラスと何かをもってきて、それを私のし わの寄った眉間にいきなりピタリとくっつけた。 「うわっ、なんだ?冷たっ!」 「どうだ、気持ちいいだろ?凍らしたタオルだ」 得意げなセンターの顔と予告無しというのは気に入らないが、あまりに気持ちいいから許し てやらなくもない。 「……脱いだらどうだ?」 「え?」 他意のない言葉のはずなのに、何故だろう?心臓が一瞬ドキンと鳴った。 「ほらネズミ、そのパーカーも暑そうな制服も。Tシャツくらい貸すからさ。なんなら汗流 すためシャワーでも浴びてくればいい」 気がつけばセンターは白いTシャツにショーパン姿で、すらりとした長い手足を惜しげも なく晒している。すっかり涼しく寛いだ格好だ。 「……誰も見てないんだし」 また胸がドキンとした。センターがどんな表情か確かめることが出来ない。 だけど「お前が見てるじゃないか」とは返すことが出来ない気がした。それはセンターを傷 つけるような気がして。 「……そうだな、ここには、お前しかいない…」
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83 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:28:59.93 ID:qQBNFc3l -
きっとそう、身体に張り付いた制服が気持ち悪くてたまらず、その上ものすごく暑かったか ら、熱で頭がやられちまったからに違いない!! 「そうだ、誰が遠慮なんかしてやるもんかっ!センター、シャワー貸せ。いいよなっ」 「もちろんだ!」 センターの声は軽やかだ。このこともお前の素敵な思いつきに入っていたんだろうか? 案内された狭い脱衣所で、センターが磨りガラスの戸を閉めたのを見計らって、すっかり汗 で重くなっていた身につけていた衣服を全て脱ぎ去り、続きの風呂場に入った。 まずシャワーで思いっきり水を出して、頭からかぶる。朦朧としていた身体が徐々に命を取り 戻し、意識が鮮明になっていく気がする。 すると同時に、マブダチの家とはいえ初めて訪問した家で、裸になってシャワーを浴びてい るという現状が、どこか奇妙に感じられてくる。 そして、自分の足の下の知らないタイルの色や、置かれた使いかけのシャンプーを眺めてい ると、この家であのセンターが日々暮らして、この風呂に毎日入ってるのか……といった、 訳もなくくすぐったくなるような気持ちがこみ上げてくる。 そう、そして自分はこんな風に気軽に自宅に誘ったりして、自分をさらけ出すことは出来ないとも。 風呂場のドアの向こうで何か物音がした。センターが着替えとタオルでも用意してくれたの だろう。私は水温を上げ、熱めのお湯でいったん全身を流して、風呂場をあとにした。 「…お前、この服はなんだ、いったい」 脱衣所に置かれた服を何の気無しに着てみたら、それは白地に淡く赤の花柄模様、縁にレー スがあしらわれた、ふんわりと愛らしい夏のノースリーブのワンピース。 「お、着てくれたか。やっぱりな、ネズミには着られる…いや、似合うと思ったんだ!」 どうやら私はセンターをひどく感激させてしまったらしい。 あからさまなお前のキラキラと輝く瞳は、私の困惑となんとも決まりの悪さを、もぞもぞす る様な恥じらいに変えてしまった。
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84 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:33:54.73 ID:qQBNFc3l -
「お前、私の制服どこへやった?!まさか隠したのか?」 「違うぞ、ほら」 得意げなセンターの指を差した先に、私の制服とパーカーがきちんとハンガーにかかり、風 通しの良い鴨居にぶら下がって揺れている。これはやはり感謝しなくてはならないのか? ローテーブルに座っていたセンターが、氷の溶けかかった麦茶のグラスをスイっと差し出し たので、それを受け取ってコクリと飲み、私もそのまま隣に腰を下ろした。 「それ、私が小学生の時の夏服だったんだけど、急に背が伸びてな。ほとんど着てないんだ。 可愛くて気に入ってたんだけどね。なんだか似合わなくなった気がしたし。ネズミが着てく れて嬉しいんだ」 砂糖菓子より甘ったるい笑顔でそんなことを言われると、返す言葉が無くなってしまう。 この服を着てセンターが喜ぶなら、なんだかもう、それはそれでいいような……。 「ずっとさ、ネズミは美少女だから、女の子っぽい可愛い格好したら似合うんじゃないかな って思ってたんだ」 「…バカか、お前何いってんだか」 「もちろん、普段のネズミだってすごく可憐なんだよな」 「……そんな褒め方しても気色悪いだけ」 「ふふ、思ってること言ってるだけなんだけど」 耳の近く、柔らかな囁き声でくすぐったいことを立て続けに言われたせいだろうか。 どこか頭がぼやけてきて、身体から力が脱けていくような感じがした。ぺったりと足を伸ば して座った畳は涼やかで快適だ。 「そうだ、髪の毛結んでやろう。やっぱ夏だしポニーテールだな」 はあ…服の次は今度は髪の毛かよ、と呆れた気分を投げやりに味わっているうちに、センタ ーは後ろに膝立ちして、ブラシとピンク色のシュシュで私の髪をまとめ始めた。
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85 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:38:43.26 ID:qQBNFc3l -
・・・うなじを抜ける夏の風が心地良い。 ・・・髪に、頬に、うなじにやさしく触れるセンターの指が気持ちいい。 こんな風に無防備になった自分のすぐそばに来て、髪をさわられてもちっとも嫌じゃないな んて、やっぱりこいつは自分にとって他のヤツとは全く違う存在なんだな……なんてぼんや りと考えていたら、意識はトロトロと蕩けてきて、彼方へ連れて行かれそうになる。 「眠くなったのか、ネズミ?」 「………ん」 遠くにお前の優しい声。 「…安心して寝てくれ。私が、ずっとそばにいるから」 だが私は既に応えることも出来ず、センターにもたれかかるようにして眠りの世界に入って しまった。 「……ネズミ、私はお前と一緒にいられることが何より幸せなんだ」 お前のその呟きは、私の耳には届かなかった。 その後でお前が私の鎖骨に、躊躇いがちにキスをしたことも……
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86 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:46:35.76 ID:qQBNFc3l -
どれくらい眠っていたのだろう。目が覚めると茜色、立秋を過ぎた夏の終わりを感じさせ る、夕暮れの空気がやわらかく室内を漂っている。 見知らぬ部屋、見知らぬ壁、なのによく知っている懐かしい匂い。そう、センターの家だ。 私の身体にはひよこの色をしたタオルケットが掛けられていた。 そして、となりで無邪気に寝顔を晒しているのはセンター。 ・・・・・私の右手には、センターの左手がしっかり重ねられていた。 知らぬ間に気がつけば、センターの寝顔を見入ってしまっていた。 長い睫に縁取られた閉じられた目。綺麗に通った鼻筋。半開きの桃色の唇からのぞく白い歯。 静かな部屋に、遠い波のように聞こえる清らかで温かなお前の息づかい。 私よりずっと大人っぽい顔つきしているくせに、こうしてみるとどこか幼子のような無垢な 魂を宿しているようにすら思えてくる。 ふいに何か胸に迫ってくるような激しい気持ちに襲われ、何故か泣きたくなった。 そして胸の痛みを堪える中で気づいたのだ。 センターが私を好きだという、このたった一つの真実が、養分を与えられて私の内側で成長 し、気がつけば心臓をつかみ取るほどに奥深くまで根を生やして、それが自分にとって何に も代え難い、切ろうとすれば血の吹き出す、絶対に失えない物になっていることに…… *************
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87 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:52:02.46 ID:qQBNFc3l -
あの夏の日から季節は移り変わり、今は秋になった。 屋上に吹く風は、昼間の色づいた葉の色を映して輝く金色の風から、夕暮れ近くなって、ど こか冷えを感じさせる別の色を見せ始めている。 フードを外した私の髪が、自然に風にサラサラと靡いて、徐々に乱されていくのが分る。 そんな私をじっと見ていたセンターは、向き直ってパーカーに手を伸ばしてきた。 「やっぱネズミにはフードをかぶせて置かないとな」 「どうして?」 「綺麗すぎるから」 センターの答えはシンプルで目は至ってマジだ。こっちはどんな返事をしたもんか。 「……私以外の誰かに、こんなネズミ見せたくないから」 そしてお前は裸にした私の右手をもう一度左手で恋人握りに繋ぎ、私のグレーのパーカーの ポケットに二つの手を突っ込んだ。肩が触れて身体が密着する。 「…こんなふうにして歩いてたら、何て言われるか分らない」 「私は分るぞ」 「センター、言わなくていい」 「なんでだ?」 「分ってるから。まあ、今さらといえば今さらか」 そんなのこの世の誰が分らないというのだろうか? 私も、そしてセンターも、きっと分りすぎるくらい分っている。
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88 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 19:57:29.18 ID:qQBNFc3l -
「………ネズミは気になるのか?」 「…………案外そうでもない。なんでだろ?」 ほんの少しだけ硬いお前の声と、ポケットの中で握りあった手が一瞬ピクリと動いたことで、 もしかしたら自分よりセンターの方が、不安を隠しているような気がした。 そっと私はセンターの腕に身をすり寄せた、ネコのようにしなやかに。 こうしてセンターの熱を感じながら触れ合っていることは、私にとって奇妙な程に当たり前 のように思えている。 そして、この手は何より大切で決して離したくないもの。 狭いグレーのパーカーのポケットの中で、確かめ合うように手を握り合うと、少しだけぎこ ちない微笑みを交わして、私たちは二人の場所である薄暮の屋上をあとにした。 ……お互いをもっと深く知って、もっと近くに感じて、この体中に溢れる気持ちの先へ、 お前と二人で行くために。 〜後編その2へ続く〜
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90 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/12/06(火) 20:54:22.83 ID:qQBNFc3l - >>88です とりあえず後編その1です。
エロなしキスなしほぼ回想で、話自体は進んでないです。 でもどうしてもこっちのルート以外進めなくて。悩みました。。 覚えていてくださった方大感謝です!優しい言葉が本当に助けになりました。 なんとか後編2で終わりして、絶対クリスマスまでに書きます!(自分への誓い) こんどはエロです、多分します、きっとします!こんどこそ頑張れ自分。 (エロ度がどれだけ高くできるかは分らないですが) これからまたしばらく時間が取れないので、早くて20日くらいの投下かも、です。 その間にどーしてもなんか書きたくてしかたなくなって、クリスマス短編とか投下しそうですけど 読んでくださった方、心から感謝です。
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