トップページ > レズ・百合萌え > 2011年10月01日 > EPXOZ42M

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鶴賀血風録 序 ◆by6Stw9WCY
鶴賀血風録 @ ◆by6Stw9WCY
鶴賀血風録 A ◆by6Stw9WCY
鶴賀血風録 B ◆by6Stw9WCY
鶴賀血風録 C ◆by6Stw9WCY
鶴賀血風録 後書 ◆by6Stw9WCY
咲-Saki-で百合萌え 14局

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咲-Saki-で百合萌え 14局
550 :鶴賀血風録 序 ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:06:18.10 ID:EPXOZ42M
や、ども 来ました
はい、SSの続きを投下でございます
誰も読んでないかもだけど せっかく書いたし
平気だし別に 平気だし

あらすじ書いたので、上のお話長くてうざくて読んでねーって人も、
読んでもらえたら嬉しいです

では早速、4〜5レスれす どぞ

咲-Saki-で百合萌え 14局
551 :鶴賀血風録 @ ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:12:01.83 ID:EPXOZ42M
出 演:睦月、智美、衣、ハギヨシ、わるもの風オヤジーズ
百合分:あきらめない エロ:あきらめた ばか:あきらめられた
>>541 の続きです 今回も暴力描写あります

≪前回までのあらすじ≫
津山睦月。女子高生雀士にして剣士である。しかし彼女は過去の辛い経験を引きずり、剣の道か
らは遠ざかっていた。ある日蒲原の車で移動中、一人龍門渕を出奔したという天江衣と出会う。
間を置かずに、怪しい2人組みの男が突如現れ、衣を渡せと迫る。
衣を守らんが為、蒲原と睦月は逃走するが、衣は発熱し倒れてしまう。
状況を打開すべく、鶴賀の仲間と合流しようと街中へ移動する睦月たちだったが……
*********************************
「 睦月の剣・弐 驟雨激闘編 」


車は特定されている。街中に入ったところで乗り捨てた。
降車する際、フロント部、左ライトの脇あたりに、強い粘着質のガムのようなもので、小さな
機械が張り付いているのを発見した。細いアンテナらしきものがあり、発光ダイオードが点滅
している。蒲原が外して、踏みつけて壊した。

「先輩、それ……」 「うん多分、発信機ってやつかな。追って来るってことだな。急ごう」
喘ぐ衣を蒲原が背負い、スピード優先、雨の中を傘も差さずに裏道を走った。雨が強くなって
きている。睦月は上着を脱ぎ、頭の上から覆うようにして衣に掛けた。Yシャツが濡れて下着
が透けるかも、と、ちょっと思ったが、そんなこと気にしている場合じゃない。

(大体、こんな貧相な体を見せたところで、どうこう思う輩もそう居るまい。
私のことを、冗談でも可愛いだの何だの言ってくれるのは、蒲原先輩だけだし。うむ)

できれば人ごみにまぎれたいが、周囲に人影はない。手近な住居にでも駆け込んで匿って貰う
ということも考えたが、もしそこで発見されれば手詰まりな上に、関係ない人を巻き込んでし
まう恐れもある。ここはやはり、一刻も早く我らが軍師、加治木ゆみと合流したい。

「この時間帯で人がいないってのは、ついてないですね。雨のせいかな」
「まーそんな都会ってわけでもないし、仕方ない。ピンチのときってのはこんなもんさー」
このまま何とか追っ手に見つからずに、ゆみ達と合流しなければ。
ゆみ達にまで危害が及ぶようなリスクは、何としても避けなければならない。

「ここまで来たら、ゆみちん達との待ち合わせ場所までもうすぐ……って言ってるそばから!」
見つかった。黒服が二人こちらに走ってくる。先刻の連中だ。
距離はまだ、100m以上離れている。

「そこの路地へ! 大通りへ抜けられるはずです!」
手前の路地へ入った。やはり人気は無い。幅は2m程で、思ったより長く続いている。
大通りへ抜ければ、さすがに人通りがあるだろう。そこまで行けば迂闊に手出しは出来まい。
仮に追っ手がこの道を迂回しようとするなら、大きく回り込まなければならない。
ここだ。ここが分水嶺だ。

路地の中程で立ち止まり、睦月が早口で言った。
「行ってください。時間を稼ぎます」 「え? しかし、むっきー」
「うむ、大丈夫。小太刀と合気に少々心得があります。適当なところで逃げるつもりです」

蒲原の背中でぐったりとして喘ぐ衣の頭を、掛けた上着の上からそっとなでた。
「守ってあげてください」 きっぱりとそう言う睦月の目を、蒲原はじっと見つめた。
「わかった。ゆみちんにこの子を預けたら、すぐ戻る」
「いえ、そのまま加治木先輩達と一緒に安全なところへ。私も逃げますから」

「……む、むっき、だめ」 薄く目を開け、衣が呟いた。(あ、私のこと覚えてくれたのかな)
「うむ、心配ない。大丈夫ですよ。万事、先輩に任せておけば安心ですからね」
「……無理すんなよ、絶対に。約束だぞ!」
そのとき路地の入り口に、二人組の黒服が現れた。こちらに向かって、駆け寄って来る。

咲-Saki-で百合萌え 14局
552 :鶴賀血風録 A ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:16:54.44 ID:EPXOZ42M
「先輩、行って!」 蒲原は一瞬戸惑ったが、すぐさま走り出した。

雑居ビルの裏手、排水パイプの脇に、短い箒とチリトリが置いてあった。
箒を手に取り、穂先を足で踏みつけ、取っ手を引き抜いた。止め釘が綺麗に抜けた。
棒きれを右手に半身になって構え、ビュンッと一振り、路地の真ん中に陣取った。

「止まってください。ここは通しません。手加減もしません」

5m程手前で立ち止まり、2名の黒服は顔を見合わせた。
やれやれ困ったお嬢ちゃんだ、とでも言いたげだ。苦笑するのをこらえているのだろう。
「あのねえ、危ないから」 言いつつ一人が無造作に近寄り、睦月の右手を掴もうとした。

瞬間、棒を持つ手で相手の手首を絡め取り、極めた状態でぐいっと体を前に押し出す。
「おおっ!?」 自らの正中線は保ったまま体を入れ替え、軸を更に突き崩し、
「えぃりゃっ!」 バランスを失った相手の体を、捻る様に思い切り投げ放った。

「うおおっ!」 完全に油断していた黒服は、綺麗に宙を舞った。バシャンッと水しぶきが
あがる。地面に激突する瞬間、空いた手で大地を叩き受身を取っていたが、したたかに腰を
打ったようだ。「ぐうぅ……」

「貴様っ!」 もう一人が突進してきた。容赦ない勢いで左の拳を突き出してくる。
打突ではない。狙いは睦月の右の奥衿だ。速い。

「っぇい、りゃあっ!」 棒で黒服の左手首を打ちつけ、跳ね上げる。ガツンという手応え。
何か堅いものに当たった。そのまま太い腕に沿って棒を滑らせ、ビシッと袈裟に鎖骨を叩き、
続けて棒を持ったままの両拳で胸元をどしっ! と強く打った。目にも留まらぬ三連撃だ。

「ぐあっ!」 怯んだ所を、相手のくるぶしに右足首を引っ掛け、
「せいっ!」 肩から思い切り体当たりをぶちかます。
ずだんっ! 二人目は先の黒服の上に、もんどりうって倒れた。「うぐぐ……」

睦月がすすっと後ろに下がり、間合いを取ったとき、「お見事です」 唐突に声がした。
倒れる黒服の後ろに、これも黒い礼服(?)に身を包んだ若い男が立っていた。
整った顔立ちに、微かに微笑みを浮かべている。
(うむっ!? いつの間に? 気配はなかった。何者!?)

「龍門渕家の執事です。透華お嬢様にお仕えしております。ハギヨシ、とお呼びください」
ハギヨシと名乗る二枚目は、睦月の心を読んだかのようにそう言うと、右手を胸元に当てて、
恭しく礼をした。(龍門渕家? どういうことだ?)

「衣様がどのようにおっしゃったのかは判りかねますが、誤解されていることは間違いない
ように思います。ですが、事は急を要します。ここは引いてはいただけませんか」

「……天江さんは、狙われてるって言ってました。あなた方は龍門渕に敵対するものであり、
自分をさらい、龍門渕透華さんを脅そうとしている、と」

「衣様をお守りしようとしてくださったのですね。感謝に堪えません。
しかし全ては、不運なすれ違いから生まれた誤解なのです。後ほど必ずご説明いたします。
衣様は昨晩より体調を崩されておりました。一刻も早く保護し治療に当たらねばなりません」

「確かに天江さんは発熱していますが、私の先輩がお医者様の処へ連れて行く手筈です。
それに第一、あなた方が龍門渕の人間であると、証明出来るのですか?」

「今すぐ透華お嬢様に連絡を取ります。お話を聞いて頂ければ」 携帯電話を掲げた。
「龍門渕透華さんとは、二言三言、言葉を交わしたことがあるだけです。電話越しの声だけで
は、本当に龍門渕さんかどうか、私には判断できません」

「では、今この場ですぐさま証明することは出来ません。……信じてはいただけませんか?」
「……私は、あの子の、天江さんの言葉を信じると約束しました。裏切ることはできません」

咲-Saki-で百合萌え 14局
553 :鶴賀血風録 B ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:22:03.41 ID:EPXOZ42M
「では、どうあっても」 「はい。通しません」
「……止むを得ません」 ハギヨシは嘆息し、一歩前へ出た。同時に睦月は一歩下がる。 

(こういう駆け引きは苦手だ。先輩なら、もっとうまく時間稼ぎが出来るんだろうな。
うむむ、こんなんで新部長って、何か申し訳ない)

「痛つつっ、いや、今どきこんなお嬢ちゃんがいるとは……たいした気概ですな」
腰をさすりながら、のっそりと黒服が身を起こした。戦闘不能にするほどのダメージを与える
ことはできなかったようだ。(やはり、か……)睦月が身構える。

もう一人の黒服が、こちらを見据えつつ腰を上げ、ハギヨシに言った。
「あたた、ふぅ、ハギヨシさん、この子は何やら使うぞ。やりおる」
「……そのお方は、津山道場の御息女です」

(む!? 私を知ってるのか?)

「おお、津山道場! なるほどですな」 「鶴賀新陰流か! どうりで」
立ち上がった黒服2名が、懐から得物を取り出した。特殊警棒のようだ。
カシャンと一振りして刀身部を伸ばし、腰を落として低く身構えた。

物騒な連中だ。やはり衣を引き渡すわけにはいかない。
正直、怖い。試合でも稽古でもない。実戦などはじめてだ。小刻みに膝が震える。
しかし不思議なことに、気持ちの芯の部分、心持ちは泰然としていた。

禍々しい鉄の棒は、それ自体が殺気をはらんでいるように、鈍く黒光りしている。
重そうだ。打たれれば、ただでは済むまい。当たり所が悪ければ、おそらくは、死……。

(本気にさせてしまったか、うむ、致し方なし。……それにしても、濡れたシャツが肩に張り付
くというのは、どうにも気持ち悪いものなのだな。少し動きづらいかな)
睦月は暢気にそんなことを考えている。小さく肩を回す。充分動く。よし。

なまった体は、既にあちこち悲鳴を上げていた。
舐めて掛かられているという優位も、もう無い。
先程の戦闘は制したが、彼らが特別な訓練を積んだ人間だということもわかる。
しかも黒服の下に防護服のようなものを着込んでいるらしい。そういう手応えだった。

パワー、体格、共に圧倒的に睦月を上回る屈強な大人が武装し、本気で向かってくる。
立ち向かうなど、無謀の極みだ。しかし、……引けない。

(うむ、引かない。先輩たちが少しでも遠くへ、ここから、離れられるように!)

これ以上トップスピードで動き続けることは難しい。出来てもあと一、二撃が限界だ。
おそらくは闘技に通じた男性3名に、同時に力で押し切られれば、ひとたまりもないだろう。

全員にダメージを与え、隙を見て自分は逃げるなど、今の睦月には到底出来そうもない。
今更ながら、長きに渡り鍛錬を怠っていたことが悔やまれる。

今日、色々と過去に想いが至ったというのも、予感といえるものなのか。
話に聞く走馬燈とかと、似た類のものだったのかもしれないな……漠然と詮無いことを思う。

蒲原先輩は加治木先輩達と会えただろうか。天江さんを無事に安全な所まで連れて行けるかな。
うむ、先輩なら大丈夫だ、きっと。 ……先輩、どうやら私は、ここまでのようです。

(うむ……うむ、よし。是非もない。いざ、逝かん)

覚悟を決めた。今ひとたび、修羅となる。
しとどに濡れたシャツが重い。髪が額に張り付き、伝う雨が目に入る。だが、瞬きはしない。
棒きれを正眼に構え、既に息が上がっていることを悟られぬように、静かに気息を整える。
最期の一撃のために、丹田に気を集めた。せめて一人だけでもいい、倒すのだ。

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554 :鶴賀血風録 C ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:27:03.62 ID:EPXOZ42M
「物騒なものは仕舞ってください」 黒服を押し退けるようにして、ハギヨシが前に出た。
「手出し無用に願います」 こちらを見つめたまま、言った。黙って黒服が下がった。

睦月はハギヨシを見て、とても立ち姿の美しい人だと思った。
どこも力まず、自然体だ。微笑みさえ浮かべているように見える。
だが、睦月を舐めてかかっているというわけでもない。事実、全く隙がない。

(強いな、この人……小手先の技なんて、通用しないな、きっと) ハギヨシは丸腰のまま、
まるで気安い友人に近寄るように歩を進め、無造作に間合いを詰めてくる。

(きれいだな。昔どこかで見たことあるな、これ。あれは……誰だったっけ?)
まただ。たまに何か思い出しそうになる。何かとても大事なこと。大切なこと……。

(うむ、そうだ、これって確か、……無形の位……で)
思考の途中で、ハギヨシが睦月の制空圏に入った。ほとんど反射的に反応した。

「けあっ!」 裂帛の気合いと共に、真正面に打ち込んだ。
奥義でも秘術でも何でもない。最短最速、ただひたすらまっすぐに。
ああ、思い出した、あのときだ。あの人が――。

(『 睦月ちゃん。私はね、活きるため、活かすため、……… 』)

ハギヨシの眉間に睦月の打突が達するかという瞬間、棒は空を切った。
ハギヨシは動いていない……かのように見える。
端から見れば、棒がすり抜けたように見えたかもしれない。

渾身の一ノ太刀をかわされた。とっさに小手を返し、下からすりあげるように二ノ太刀を
繰り出そうとしたとき、睦月の水月(※みぞおちのこと)にハギヨシの掌底があてがわれた。
背筋に戦慄が走る。

瞬間、気を水月に集積し腹圧を上げたと同時に、どすんっと重い一撃が背中まで突き抜けた。
水月を打たれたとき特有の悶絶の苦しみは無かったが、衝撃が波紋のように全身を巡った。

肺の空気が一気に抜け、続けて四肢の力が抜ける。膝が折れ、ぺたりとその場に尻餅をつく。
バシャッと水音がした。「ぅぶっ、がふっ」 胃液が逆流し、吐瀉物が胸元を汚した。

刹那の交錯である。すべては瞬きをする程度の間になされたことだった。

そのとき、かろうじて意識を保っていた睦月の耳に、信じられない声が聞こえてきた。
「むっきーーーーーーーっ!!!」 蒲原だった。
雨と涙で霞む目で、声のする方を見た。蒲原が全速力でこちらに向かってくるのが見えた。

「!!、 グッゲフッ、ゼッ、ハッ、ハァッせ、せんぱ……」
(せ、先輩、来ちゃ、だ、 め……) 声が出ない。動けない。蒲原がどんどん近づいてくる。
(う、動け! と、とめないと……) 歯を食いしばり、ハギヨシを仰ぎ見た。(あ……)

悲しそうな目で、睦月を見つめている。その額から、細く一筋の血が流れていた。

「むっきーーっ!! やいてんめえこのやろーっ!! よくも私の大事な×△○!□*……!」
此方に向かって走りながら、蒲原が何か叫んでいる。よく聞き取れない。視界が揺れている。

( あ れ、せんぱ わらって……ない ) 蒲原の激怒した顔など、初めて見た。

( だ めです よ  せ ぱいは いつも  わら  て  )

直後、スイッチをパチンと切るように、睦月の意識はすとんっと落ちた。

*********************
中編以上 読了感謝  次回、「睦月の剣・参 雨過天晴編」 へ続く  次で完結です

咲-Saki-で百合萌え 14局
555 :鶴賀血風録 後書 ◆by6Stw9WCY [sage]:2011/10/01(土) 11:32:03.21 ID:EPXOZ42M
はい、お疲れさまでした ありがとうございました
秋ですねえ お腹空きますな おもち食べたいおもち
でもメタボるフォーゼには注意です 自戒  ああそんなことはどうでもよくて

丁々発止の乱闘にしようかと思ったんですけど、
いやいや、達人同士の闘いは、一瞬で決まるにちまいない、うむ キリッ
とか思い直しまして、前回の半分ですみました

さて次回、完結編です 果たしてむっきーの運命や如何に!
ワハハは? ころもちゃんはっ? 百合はーーっ!?

と一人で勝手に盛り上がりつつ、によによニヤけるばかなのであった
んで、胡桃ちゃんに「気持ち悪い」 って言われるのですハァハァ
ああ何言ってんだ  だる

ではまた 近いうちに



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