- ゆるゆりでガチ百合
291 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:37:02.89 ID:/dQBFt/L - 「大丈夫だよ、だってこんなの練習だもん・・・」
時の流れというのは早いもので気付けばそろそろ秋に入ろうとしている あかりは当時びっくりして放心状態になったものの時間が経った今ではあの時の状況を 冷静に鮮明に思い出すことが出来ていた なんだろう・・・・あの時のことを思い出す度に胸がモヤモヤする・・・・ あの時のちなつちゃんの舌の感触、温もり、息遣い、握った(握り締められた)手・・・・・そして・・・・ とあの時のことに回帰していると急に現実に引き戻された 後ろから聞こえてくる馴染みの声によって 「おはよう、あかりちゃん」 「お、おはよう、ちなつちゃん」 そのモヤモヤの張本人が笑顔であかりに挨拶をしてきた 何やら良いことがあったらしくその顔はどこか弛緩してるように見えた 疑問に感じたあかりは質問をぶつけてみる 「何か良いことでもあったのちなつちゃん?」 「うん、昨日ね〜結衣先輩とデートしちゃったの〜キャー!!」 「そ、そうなんだ、良かったね」 「それでね〜結衣先輩がね〜」 ちなつの笑顔に釣られて自分も笑顔で返答するあかり しかし、顔の表情とは裏腹に心の奥では何やら波紋が広がるのを感じた 湖に大きな石を投擲したかのように それから学校に着くまではちなつの一方的なデート話が展開されることとなる あかりは心のモヤモヤを感じつつも笑顔を保ちながら、適当に相槌をうつことが出来ていた 心のどこかで早く学校に着かないかな〜と感じている自分に違和感を感じつつも終始和やかな 雰囲気で朝の登校は終わった まさかあんなことが起きるとは思わなかった
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292 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:37:46.99 ID:/dQBFt/L - 「あれ、ここは・・・・部室?いつの間に来ちゃったのかな?」
気がつくとそこは見慣れたいつもの茶道部室だった 自分以外には誰もいないことを除いて 「ちなつちゃーん、京子ちゃーん、結衣ちゃーん」 名前を呼んでみても聞こえてくるのは雨の降る音ばかり 「おかしいな、朝は晴れていたのに・・・」 それどころか、他の生徒の声も聞こえてこなかった いくら外が雨だとはいえ他の部活動の声が聞こえてこないのはさすがにおかしい まるで自分だけ時間を切り取られているような錯覚を覚えた と自分の置かれている状況を分析しようと試みた瞬間に部室のドアが開いた ガラッ 「ち、ちなつちゃん?」 「あかりちゃん、良かったあ」ダキッ 「え、ち、ちなつちゃん?///」 有無も言わさず抱きしめられてしまったあかりはさっきまでの思考が吹っ飛んでしまった ちなつちゃん、いい匂いだなあ って今はそれどころじゃないよ! 「京子ちゃんや結衣ちゃん知らない?」 「ううん、私も気が付いたら教室に一人だけで・・・どうやら学校には私達だけみたい」 「そ、そんなあ・・・」 急に不安の波が押し寄せてきたあかりは涙目になりながらちなつの顔を見つめることしか出来なかった
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294 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:38:28.65 ID:/dQBFt/L - 「駄目だ、あかりの携帯も県外だよ・・・」
「そんな〜」 学校の電話はおろか携帯までも使えなくなっていた 「と、とりあえず部室で待ってようよ。誰か来るかもしれないし」 「うん・・・・」 そんな希望的観測を胸に、部室へと向かう二人であった 「はい、どうぞ」コトッ 「ありがとうちなつちゃん」 この状況に陥ってから1時間 あかりは徐々にこの状況に慣れ心を落ち着かせることが出来た それに・・・・ -------ちなつちゃんも一緒---------- その事が何よりもあかりの支えになっていた 「はあ、結衣先輩に会いたいな〜」 「きっと会えるよ」ニコッ 「・・・・・あかりちゃんてさ」 「何?」 「ホント優しいよね」 「え?」 不意打ちだった あかりは途端に顔が紅へと染まる、まるで茹蛸のようだ 「そういえば・・・どんな時も傍にいてくれたのはあかりちゃんだけだったよね」 「え、えっと、そうかな?」 「うん、そうだよ」 「さ、さすがにあかりも照れちゃうよ〜///」 あかりの心の中の不安は跡形もなく消し飛んでしまった その代わり、ちなつと二人っきりのこの状況を嬉しいと感じるようになっていた
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295 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:39:16.04 ID:/dQBFt/L - 「ねえ、あかりちゃん」
「なあに?」 どれくらい時間が経ったのだろう 部室や外の天気には変化が見られない 変わった所と言えば二人の座っている距離だけだ いつの間にか寄り添うように 「もし、このまま元の世界にもどらなかったらさ・・・・」 「うん」 「私とさ・・・・」 え、何だろうこれは?もしかしてこれって・・・・ -------------------------------------------- 「-----座さん、------座さん」 「も、勿論だよ」ガバッ 「・・・・・やっと起きましたか授業中ですよ」 「へ?」 アハハッ ウフフッ キャハハハハ 周りを見渡してみると何時もどおりの教室 笑っているクラスメート達 そして何時もどおりの数学の板書・・・・・・ あかりはこの状況が飲み込めてきた 「そんなに私の授業がつまらないんですか?」 「い、いえ、その、す、すみませんでした!」 ゆ、夢落ち? そんなあ・・・・・
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296 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:39:57.14 ID:/dQBFt/L - 「珍しいね、あかりちゃんが授業中に居眠りなんて」
「アハハ・・・・」 「どこか具合が悪いですの?」 「ううん大丈夫だよ」 休み時間になると向日葵や櫻子があかりの様子を心配してやってきた 「あれ、ちなつちゃんは?」 「トイレだってさ」 「そ、そう」 はあ、しばらくはちなつちゃんの顔を見れそうもないな・・・・・それにしても良い夢だったな あの夢を見たことであかりはちなつへの自分の想いを実感していた やっぱりあの胸のモヤモヤが原因で見た夢だったんだろう 「で、どんな夢だったの?」 「ち、ちなつちゃん!」 横からひょっこりとちなつが顔を出す とてもじゃないが夢の内容は口が裂けても言えない 「ゴ、ゴメン、忘れちゃったよ〜」 「ふ〜ん、どうせあかりちゃんが主人公になった夢とかそんなのでしょ」 「あ、あかりは主人公だよ!」 あの夢を見てから一つ変わったことがあります 胸のモヤモヤがドキドキに変わりました END
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298 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/09/04(日) 23:42:10.65 ID:/dQBFt/L - 流れを読まずに投稿申し訳ありませんm(−−)m
あかちなSSやっと完成したので投稿させて頂きます(今までセリフSSだけだったもので・・・) これを読んであかちなの良さを分かっていただければ冥利に尽きます
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