- 花咲くいろはで百合萌え
611 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 21:41:31.91 ID:Sok+DPw+ - 徹のことを想ってる民子がネジのとんだ菜子に無理矢理、というなこみんが至高
|
- Aチャンネルで百合
508 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 23:07:04.75 ID:Sok+DPw+ - 起爆剤に一つ。
数レスほど。
|
- Aチャンネルで百合
509 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 23:08:14.77 ID:Sok+DPw+ - 放課後、西日の射してくる図書室に、私はナギと二人きりで居た。
るんちゃんは担任の先生に呼ばれていて、ユー子は風邪でお休み。 だから、私とナギはるんちゃんを待つために、仕方なく図書室で暇を潰してる。 すぐ横の席に座るナギは持ち寄りの薄い文庫本に読み耽る、 私はそんなナギを視野の隅に入れつつ、ハードカバーの本に目を落としていた。 オレンジに染まる図書室、ページをめくる音と壁時計の秒針の音だけが響く。 「…」 そんな中で、私はナギの横顔に寂しさを感じていた。 ナギの野暮ったそうな目も、けだるそうな様子も、いつもと変わらないのに。 その理由は、何となく分かる。 「ねぇ、ナギ」 「ん?」 「ナギ、今日元気ない?」 「…そうか?いつもと同じだぞ」 ナギは本に視線を向けたまま、答える。 当てが外れたみたいで私は少しムッとした。
|
- Aチャンネルで百合
510 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 23:09:44.89 ID:Sok+DPw+ - 「元気ないよ、ナギ。ユー子がお休みだからでしょ」
ぴくり、とナギが反応する。 変なこと言ったかな、と少し後悔。 すると、ナギは栞も挟まずに文庫を閉じ、私のおでこを人差し指で突いて、こう言った。 「トオルの方こそ、今るんが居ないから寂しそうだぞ」 「うっ…別にるんちゃんにはこのあとすぐ会えるだろうし…」 「だいたい、トオルだってイジり相手のユー子が居なかったから、今日は少し静かだったぞ、あっはっは」 私はナギの高笑いにまたムッとした一方で、ナギの言葉が思い返される。 「トオルの方こそ」「トオルだって」 座りながら背伸びするナギをぼーっと見つめていると、今度はナギの方から質問が飛んできた。
|
- Aチャンネルで百合
511 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 23:10:49.57 ID:Sok+DPw+ - 「トオル、るんのこと好きか?」
「え?」 私はナギの率直な問いに少したじろぐ。 ――どうしてそんな質問するんだろう? ――好きってどういう意味の好きなの? 「…るんちゃん」 るんちゃんのことは大好きだ。 優しくて、温かくて、あんなにもずっと一緒に居たいって思わせてくれる人は世界中のどこを探してもいない。 そして、私のその想い、気持ちに嘘偽りはないって信じてる。 でも、言葉に出すとなるとこんなにも勇気が要る。 「…」 そのとき、ポケットに入れていた携帯がぶるぶると震えた。 るんちゃんからのメールだった。
|
- Aチャンネルで百合
512 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/17(日) 23:12:29.21 ID:Sok+DPw+ - 「…るんちゃん、用事終わったって」
「そっか」 「帰る…?」 「そうだな…変なコト聞いて悪かったよ、早く帰ろうぜ」 「うん…」 読んでいた本をあった場所に戻して、私はナギの後を追う。 そのとき、私はそれとなくナギに聞いてみた。 「ナギは、ユー子のこと…好き?」 早歩きで図書室から出ていこうとしていた、その足がぴたりと止まる。 きっと、ナギは眉を潜めながらはぐらかすだろう。 私はそう確信して…、 「…ああ、好きだよ。初めて会ったときから一目惚れさ」 どういう意味の『好き』なのかは分からない。 でも、ゆっくりと紡がれたナギの言葉には、少しの迷いも躊躇いもなかった。 …ナギはやっぱり、男前だ。
|