トップページ > レズ・百合萌え > 2011年07月04日 > QxAw3mmK

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名無しさん@秘密の花園
Sound Horizonで百合 第二の地平線

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Sound Horizonで百合 第二の地平線
215 :5/9[sage]:2011/07/04(月) 00:10:13.77 ID:QxAw3mmK
「そういやみく、待っていたってジブンを?何か用でもあった?」
「今日はメンバーが集まったんで例の練習をしようって陛下が」
みくちゃんがちらりと視線をやった先には我先にとプリンを食す陛下の姿があった。
スプーン咥えてもぐもぐしちゃって可愛い。
レコーディングや練習のときは怖いこともあるけど、こういう姿をみるとふつーのお兄さんである。
陛下は食べるのに必死なのか、手をひらひらさせてみくちゃんを促す。
「私が説明するんですか?……まあ話せる機会が増えるからいいけど」
「ん、何か言った?」
「いいえ!あのですね、かおちゃんに王子のパートを教えてあげてほしいんです!……って陛下が」
「えっでももうこの間教わりましたよ」
みんなと額を突き合わせてプリンの奪いっこをしていたかおちゃんがこちらにやってくる。
「手取り足取り個人レッスンでね?」
「はいっ!本当にお世話になりました!」
「初々しくて可愛かった」
「やめてくださいよ」
ゆめさんの発言にかおちゃんがデレる。一瞬スタジオ内がさざめきだった。
↑嗚呼でもたぶんそれは気のせいよ↑
なんだかんだで女の子は王子様キャラが好きだからなぁ。ゆめさんのことが気になるのも無理はない。
だからこそ王子を演じたかおちゃんが心配でもあるのだけど……。

「ジブンに教えられることはかおちゃんに全て教えたつもりだよ」
「教わったつもりですっ!」
心なしか二人の立ち姿までしゃらんと王子様ちっくになっているような気がする。
王子様然とした二人が顔を見合わせて首を捻っているとプリンを幾つか持ったみきちゃんがやってきた。
「ゆめさんも食べます?私のおすすめは夏らしくマンゴープリンなんですけど」
「いやジブンは……」
「そうですか……あ、それで練習の話でしたね」
「何を練習するんです?」
テーブルに楽譜を広げてかおちゃんは不思議そうにした。
「野ばら姫の歌はもう教わりましたし、あっもしかして私がゆめさんの曲を歌うの?輝きは君の中にとか?」
「かおちゃんならきっと格好良くキメるだろうね」
「いやいやゆめさんにはかなわないですよー」
「そうじゃなくて。かおちゃん楽譜もらってないの?」
みきちゃんが一組の楽譜を示す。かおちゃんは「もらってない」と口を窄める。
Sound Horizonで百合 第二の地平線
216 :6/9[sage]:2011/07/04(月) 00:16:49.57 ID:QxAw3mmK
「へーか、もしかして私の分忘れちゃいました?」
「そうかも。これがKAORIの分ね」
陛下から楽譜を受け取り、かおちゃんはそれをぺらぺらと捲り、そしてタイトルを確認する。
何度か繰り返して陛下を食い入るように見つめた。
「こっちも歌っていいんですか?」
「ウン」
「じゃゆめさんに教わらなきゃ」
「おう!また手取り足取り教えてあげる」
ざわっ……。スタジオ内がまたさざめき立つ。それを知ってか知らずか、ゆめさんは続ける。
「でもこっちの姫君は誰がやるんです?ともよ姫はいないでしょ、陛下」
「もぐもぐ。らから、ううきえあうdn」
「うんそうだね。ちゃんとごっくんしてから喋ろうね」
「……ごっくん。おかしいな。きちんと姫に楽譜渡しといたはずだけど」
ざわざわ……女性陣が挙って楽譜を捲り始める。しかし誰もが首を捻った。
誰も受け取っていないらしい。
私はもう帰る準備が済んでいたので楽譜は開かなかったがそんなもの受け取っていないことは確かだ。
もしそうなら陛下に王子役は誰ですかって真っ先に聞きに行ったもの。
「あっまた忘れてた」
「あれま」
「もぅうっかりさんなんだから」
「へーか!怒るよ!」
女性陣に怒られて陛下は小さくなりながらも「硝子の中で眠る姫君」の楽譜を持って彼女達の前へ。
期待なんてこれっぽっちもしてなかったけど、雪白姫を歌うのは自分じゃないんだって私は少しへこんだ。
トーゼンだよね。私とともよちゃんじゃ違いすぎるし……。
目を爛々と輝かせてれみちゃんが手を出すも陛下はそこを通り過ぎた。
がっくしと項垂れるれみちゃんをみきちゃんがよしよしする。
「誰だったかなー?」
「陛下遊ばないでください!」
「いやいやゴメンゴメン。そーいやこの楽譜はYUUKIに渡すんだった」
「……えっ私ですか!?」
「ウン。どうぞYUUKI白姫」
「ギャグですか?」
「お似合いだと思うよ。……KAORI王子と歌いたいでしょ?」
気を遣ってくれたのか、陛下は後半を小さな声で囁くようにして言ってくれた。
私は頬に手を添えてコクコクと全身を真っ赤にして頷く。
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217 :7/9[sage]:2011/07/04(月) 00:19:15.66 ID:QxAw3mmK
「ゆうちゃんがお姫様か。なら仕方ないわね」
「ねーゆうちゃんとかおちゃんならねー」
女性陣が顔を見合わせて何やら納得したように頷き合った。
納得した彼女達を余所にゆめさんは一人で不思議そうにしている。暫くしてぱたんと手を合わせた。
「そうか!ゆうきちゃん、かおちゃんのこと好きなんだ?」
「!!!!」
「ゆめさんハッキリと言い過ぎ」
「あっごめん」
「私もゆうちゃんのこと好きだよ!」
「……かおちゃん!」
嬉しくなってかおちゃんにぎゅーっと抱きつく。
「よしよし」とかおちゃんの腕が私の後ろに回って、ぽんぽんと子供をあやすときのように背中を撫でた。
それが心地良くてもっともっとぎゅっぎゅーってする。
するとかおちゃんももっともっともっとぎゅっぎゅっぎゅーってしてくれる。
その続いていく応酬が今はとても嬉しく気持ちを落ち着かせてくれた。

「ふぅ……プリンも食べ終わったし練習しようか」
プリンの器とスプーンをゴミ袋に放って陛下が立ち上がる。そしてこちらを一瞥して一言。
「ほらYUUKIもKAORIもそんなにくっついてたら練習できないだろうが」
そう指摘されて私は初めて人前なのにかおちゃんに抱きついてしまったことに気付いた。
気が高ぶって思わずぎゅーっとしてしまったけど、みみみ、みんなの前だったなんて……恥ずかしいよう。
離れようと腕を突っ張るがかおちゃんはなかなか離してくれない。
私も離れたくないのはわかるけど、これじゃお仕事にならないという陛下の言葉もわかるので
悲しいけれどどうにか強引に引き剥がした。かおちゃんがしゅんとして、すぐに陛下に口をすぼめて言い返した。
「えーもうちょっとくらいいいじゃないですかー。というか私まだプリン食べてないです!ゆうちゃんも!」
「僕は食べ終わったから練習再開する」
「横暴ですよ、へーか!」
「何とでも言え。ほらさっさと楽譜開いて!MIKIも準備はいいかい?」
「はい!プリンは名残惜しいですけど」
「君達はさっきからそればかりだなぁ」
「陛下はプリン食べてご満悦でしょうけど私達はまだ食べてませんから」
ちくちくプリン食べてない攻撃が功を奏したのか、陛下は肩を竦めて全員に着席を促した。
「じゃプリン食べ終わったら練習再開ということで」
てっきり全員で一休みするのかと思ったが陛下は忙しいらしくスタジオを出て行ってしまった。
練習再開前には戻ってくるつもりらしい。
私達はそれを見送って早速プリンの箱を覗き込んだ。
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218 :8/9[sage]:2011/07/04(月) 00:21:24.55 ID:QxAw3mmK
「ゆめさんはどのプリン食べますか?私のおすすめはマンゴープリンなんですけど」
「パンプキンプリンもありますよ」
「黒糖もあまくておいしいです」
「どれも美味しそうだなー」
きゃっきゃとあっという間にゆめさんの周りには女の子が集まって囲いが出来てしまった。
王子様の衣装を着ていなくてもやっぱり格好いいものね。でも私は……。
「かおちゃんはどのプリンにする?」
「うーん迷うなぁ。ゼリーもいいよね!」
「そうだね。フルーツゼリー、キラキラしててキレイ!私これにしようっと」
「じゃあ私はチョコプリンにしよ。あーでもフルーツゼリーも捨てがたいなぁ……」
かおちゃんったら子供みたいに迷ってて可愛い。
「ね、ゆうちゃん一口わけて!」
「いいよ。はいどうぞ」
スプーンとゼリーの器を差し出すとかおちゃんは違う違うと首を横に振った。そして口をあんぐり開ける。
目を白黒させている私にかおちゃんが大きく口を開けたまま言う。
「食べさせて」
「う、うん。……はいあーん」
「あーん。……もぐもぐ。んーっ甘酸っぱくておいしい!もう一口!」
なんてまた口を開けるかおちゃんは気づいていないだろうけどみんなこっち見てる……。
みんなの前でこういうことはちょっと……穴があったら掘りたい!じゃなくて入りたい!
こちらをニヤニヤと見ていたみきちゃん達がハッとしてそれぞれゆめさんにおすすめしていたプリンを掬った。
ならば自分達も!と言うことだろう。
私はほっと胸を撫で下ろす。ナニカとは違うがみんなでやれば怖くない。
「迷うんでしたら私の分を食べてください」
「マジで?いいの?」
「はい!」
「じゃ私の分も」
「こっちのプリンもおいしいですよ」
差し出したスプーンが交差して、ハッと顔を見合わせる。鬩ぎ合う視線。誰も譲らないから勝負は決まらない。
「なら順番にいただこうかな。フフフ、いただきます……」
「はい、いただかれますっ」
次々にスプーンを差し出されるゆめさんを見てかおちゃんが羨ましそうにむくれる。
「いいなーゆめさんモッテモテですね!全種類食べられちゃうんじゃないですか?」
「フフッ。かおちゃんには負けるよ」
「そーですか?えへへっ。だってさ、どうしよ、ゆうちゃん!」
「わ、私に話振らないでよぉ〜」
どこからともなく女の子特有の高い笑い声が響いて、スタジオ中が笑みに包まれた。
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219 :9/9[sage]:2011/07/04(月) 00:25:12.99 ID:QxAw3mmK
――ところ変わって廊下。
「あれJIMANG、プリン食べないの?」
「ああいう女の子空間には居づらくて」
「そういやその胸につけてるブローチのことYUUKIに話した?」
「いいえ」
「ふーん……昨日の公演でみんなお揃いのもらったんだったね」
「って陛下ももらったでしょうが」
「YUUKIに説明しとかないとKAORIとみくにがお揃いしてるって勘違いしてるよ、あの子」
「よほど好きなんでしょうな!しかし陛下も悪ですなぁ。楽譜を隠しておくなんて」
「だって硝子は嫉妬の歌だからそういう気持ちにさせてあげようと思ってね。さて練習再開しないと」
「奴らまだキャッキャ言ってますが」
「ほら練習再開だッ!このド低能共があああああ!!!!」
「やだぁん陛下ったらぁあ。イドさんの口調になってるわよぉ〜ん!」
「JIMANG、君も女将の口調になってるな。TNG!」


おしまい。


全員の口調がよくわからなくてただの似非になってしまいました。すみません。
今回の献上品は手紙や色紙だけだったかもしれませんがまあその辺は妄想。
YUUKI白姫とKAORI王子の硝子の棺で眠る姫君がくることを祈ってる!
投稿が細切れなのは水遁に巻き込まれてレベルが1になったせいです。
何度も忍法帖関係でぐだぐだしてすみません。読みづらくて申し訳ない。
Sound Horizonで百合 第二の地平線
221 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/07/04(月) 04:13:50.79 ID:QxAw3mmK
うわああやってしまった…スタジオの扉が二回も開いてる…
ゆめさんが行ったり来たりしてるか、どちらか無かったことにしといてくださいorz
他にも間違いがあると思いますが無かったことにしといてください


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