- BOSSで百合萌え CASE03
140 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/28(火) 01:02:33.37 ID:Q/u3TwCz - SSいきます
恋人…とは違う感じ
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141 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/28(火) 01:03:05.82 ID:Q/u3TwCz - ふと、目が覚めるとそこは自宅のベッドではなく
…でも、見慣れた場所だった。 ほとんどの電気が消えていて暗いけど、すぐにわかる。 「…あれ、なんで」 そこは対策室で、私は捜査会議に使うテーブルに 突っ伏して眠っていたようだ。 ずっと同じ姿勢だったのか肩や腰がズキズキと痛む。 外も真っ暗だ…何時なんだろう? ていうかなんでここで寝ていたんだろう…? 寝ぼけた頭で考えてみるけれど、思い出せない。 えーっと、えーっと…? 対策室の中、唯一明かりのついている場所があった。 …ボスのデスク。 光がまぶしくて、よく見えない…だけど、 デスクの主がいることはすぐにわかった。 「あ、起きた?」 いつもの険しい声でもなく、冗談を言い合っているときの声でもなく とても、優しい声がした。 あまり聞けないけれど、私はその声が好きだった。
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142 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/28(火) 01:04:09.69 ID:Q/u3TwCz - 「はい…今何時ですか」
「ん?あぁ、9時くらい」 「えっ、9時!?」 いつから寝ていたのかすぐには思い出せないけど その時間が遅いことがすぐにわかって慌てて立ち上がった。 「なーに慌ててんの。ほら、座って」 「は、はい」 慣れてきた目でボスを見ると、ボスは頬杖をついて じっと私のほうを見ていた。 …あれ、ひょっとして寝顔見られてた? 「終業過ぎて戻ってきたらあんた寝てたから」 「はぁ…」 「起こしちゃ悪いと思って。…徹夜、ご苦労様」 「…逮捕出来たから、よかったです」 徹夜で分析したデータを元に、犯人を割り出して逮捕することができた。 だから、全然つらくない。それが仕事なんだ。 って思っていてもやっぱり眠気には勝てなかったんだな、私。 「多分、帰って寝るぞって思ってたんですけど」 「力尽きて寝ちゃったか」 「はい…ところでボスは何を?」 「んー?木元見てた」 「えっ!?」
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143 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/28(火) 01:05:05.59 ID:Q/u3TwCz - カーっと顔が熱くなるのがわかった。やっぱり見られてた。
恥ずかしい。だめだ、冷静になれ、私。 前なら堂々と寝ていたのに、寝顔なんてなんとも思わなかったのに。 何故か今はとても恥ずかしい。何を意識しちゃっているんだろ。 「というのはウソ。報告書、いっぱいあるから。 ………まあ可愛らしい寝顔だったこと」 「結局見てんじゃないですか」 「さぁね」 ボスはふっと、仕事の顔になり、ペンを走らせる。 報告書はまだまだあるみたいだ。 「ほら、起きたんなら帰りなさい」 「…うーん」 「なに?」 「いや…もう一回寝ます」 「はあ?」 「おやすみなさい」 「ちょっと木元…まぁ、いいか」 ボスの諦めた声がして突っ伏したテーブルから顔を少し上げた。 ボスはまたせっせとペンを走らせている。 本当は眠かったわけじゃない。だた、なんとなくここにいたかった。 ボスと二人きり。静かな部屋の中。もう少し、一緒にいたかった。 今度は私が、ボスを見る番だから。
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144 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/28(火) 01:06:04.38 ID:Q/u3TwCz - 終わり
ありそうな、なさそうな日常…
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