トップページ > レズ・百合萌え > 2011年06月13日 > Rgk4b59h

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名無しさん@秘密の花園
ハートキャッチプリキュアで百合 part4

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ハートキャッチプリキュアで百合 part4
30 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/13(月) 02:59:33.88 ID:Rgk4b59h
つぼえり、えりか視点、3レス消費、エロなし
文才ないけど、愛だけはあったので


道すがらに見た淡く優しい色合いのアジサイの花。
そして、ポツポツと優しい雨が降る夕暮れ時の道路に赤い傘がひとつ。

「つぼみ、ありがと。雨降るなんて思いもしなかったから」
「どういたしまして。しかし、今朝の太陽が嘘のようですよね」
うん……と頷きながら目線をやると傘に入りきらず濡れてしまっている肩が見えた。
スッと傘のヘリを右手でつぼみの方に押し返して、カバンからハンカチを差し出す。
「ん?えりか?濡れちゃいますよ」
「つぼみ、肩濡れてる。あ、ホラ、あたし、背小さいから大丈夫だし」
それにつぼみと相合傘ができるなら少しくらい濡れたって平気だし。
「ありがとうございます。ハンカチ、洗って返しますね」
「へ?そのくらい別にいいってば。あ、こうやってくっつけば雨に濡れなくない?」
つぼみの手からハンカチを取り上げながら、つぼみにガバッと抱きつく。
「えりかー?歩き難くてしょうがないです、もぅ」
そう言うつぼみの顔は困ってはいるようだったが、嫌がっていなかった。
むしろ、嬉しそうに見えたから、そのままくっついた状態で家まで歩くことにした。

「あっ!しまった!今日が打ち合わせの日だったんだ…」
「どうかしたんですか?」
つぼみが一旦、玄関に入ったものの、再び姿をみせた。
「鍵閉まってる。もも姉の仕事の打ち合わせが。それでママが家に居なくて」
つぼみは玄関にカバンを置くと、傘を差し直し、あたしのところまでやって来た。
「ホント、ごめんね。お世話になります」
「いいえ、何も無いですけど、どうぞ」
トントンとつぼみに続いてリズムよく階段を登る。
「よし。今日も部屋が綺麗だ。ひゃっほーい」
「何言ってるんですか…あ、着がえてきますので、ちょっと待ってて下さいね」
「え?ここで着がえればいいじゃん。気使わないでいいよ?」
「気使わないでって、私は気を使いますっ」
頬をピンク色に染めながら、つぼみは自分の部屋を出て行った。
今更、うちらさ、カーテン越しの仲じゃん?と心の中でつぶやく。
ハートキャッチプリキュアで百合 part4
31 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/13(月) 03:00:38.31 ID:Rgk4b59h
「えりかはアイスクリームでいいですか?」
寝転がっていたあたしの顔の横に現れた綺麗な素足が聞いてきた。
「いやー悪いね。気使わなくていいって言ったのに」
「バニラがよかったですよね?スプーンどうぞ」
「おおぉ!つぼみ大好き!……つぼみは?コーヒー?」
「はい、コーヒーは勉強する30分前に飲むと眠気をバッチシ回避できるんですよ」
おばあちゃんの知恵袋ってか、薀蓄を述べ始めたつぼみをよそにアイスクリームを頬張る。
「えりか?ちゃんと聞いてますか?」
「うんうん……つぼみさんは大人だねぇ。そんな苦いもの」
「えりかも一口飲んでみますか?あ、熱いですよ。気をつけて」
目の前にコーヒーカップが掲げられたのでフーと息を吹きかけてから、少し口に含む。苦い。
「うーーーん。やっぱり苦いや……あたしはまだ牛乳かなぁ」
「ふふっ。えりか、アイスを少しだけ分けて下さいますか?」
「うん?このくらい?」
スプーンに山盛りのアイスクリームをつぼみに渡す。
「コーヒーフロート、これなら、お子さまなえりかにも大丈夫なはずです」
「あー言ったな!このこの!このお口が言ったのかー」
「きゃあ、やめ、やめてください!コーヒーこぼれちゃいます。スプーン返しますから」
覆い被さるあたしを手で除けながら、スプーンに残ったアイスクリームを舐め取るつぼみ。
スプーンを舐め取るその仕草に、口元に、なんだか身が震えて、胸がそわそわした。

「いいよいいよ?全部、アイスクリーム入れちゃおうよ。メガ盛りにしよ」
「えー?全部入れたらコーヒーフロートじゃなくなってしまうのでは……」
つぼみの文句を聞き流して、カップ溢れるくらいにアイスクリームを投入する。
「これなら、コーヒーをコップに入れてきたほうが良かったかもしれませんね」
ホットコーヒーにアイスクリームがスッと溶けていき、グルグルと渦まいていく。
どっかで見た光景。ふと気づく。
ああ、つぼみとあたし。まるで二人のようだ。
そんなこと想い眺めていたら、アイスクリームが全部溶けてしまった。
ハートキャッチプリキュアで百合 part4
32 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/13(月) 03:04:47.69 ID:Rgk4b59h
「えりか?ほら、すっかりカフェオレになっちゃいましたよ?」
あたしだけが、好きなのかなって考えてたら、アイスクリーム溶けちゃった。あたし溶けちゃった。
そんなこと考えてるあたしがいるって気づかないで話しかけてくるつぼみがもどかしくて。

頭によぎった不安を打ち消すかのようにカップをギュッと握りしめ、勢いよく飲み干す。
「ちょ、ちょっと待ってください!えりかー!?」
私のです……と涙目になっているつぼみを横目に最後のカフェオレを口に含む。
口に含んだまま、うろたえているつぼみの顔を両手でガッと押さえ込む。
「ん゛ん!んんんーーーーー!」
「え?え?何言って……えりか?ちょっと!」
つぼみの口が開いた瞬間に自分の口を重ねて、カフェオレを流し込む。
溶け合ってひとつになったそれは苦くて甘くて。
口の中に頭の中にその味が染み渡っていく。
ハートキャッチプリキュアで百合 part4
33 :名無しさん@秘密の花園[sage]:2011/06/13(月) 03:07:08.41 ID:Rgk4b59h
つぼみの口元についた飲みきれなかったカフェオレを舌で舐め取ってあたしは笑顔で頷いた。
「やっぱり苦い。けど、甘くて、おいしい」
「え、えりか……?」
頬を染めて目をパチクリさせて戸惑うつぼみ。
「なんか、大人の味見をしてみたくて……だけど」
少しだけ残っていたアイスクリームをスプーンに取り、つぼみの口に運ぶ。
「苦かった。けど、つぼみと一緒に飲むと、苦くて甘くておいしい」
つぼみの口からスプーンを引き抜くと、そのまま唇を重ねてキス。
「んんっ……けほっっ……」
つぼみはあたしの無理矢理な舌の侵入で少しむせかえる。
が、さっきの相合傘と同じで困ってはいるようだが嫌がってはいなかった。
むしろ、嬉しそうに舌を絡み合わせてきて、一緒に同じ苦さと甘さを味わう。
名残惜しいけれど唇を離すと、つぼみの顔に笑みが浮かんだ。ホッと胸を撫で下ろす。
「ふふふっ、えりか、アイスクリームで顔がベタベタです」
「あははは、つぼみだって!ここ!カフェオレで汚れてるよ」
二人とも、みっともない顔になっちゃってたけど、気持ちが通じ合って嬉しかった。
ニシシと笑って見せるとつぼみがあたしの肩に手を乗せて同じようにあたしの口元を舐めた。
「えりかの言う通りですね、一緒に飲むと苦くて甘くておいしい……です」
あたしの手からスプーンがするりと落ちたけれど、その音は絨毯にあっけなくかき消された。
「えりか?勉強開始まで、まだ30分ありますよ……」
「つぼみ……」
窓の外では相変わらずポツポツと優しい雨が降り続いていた。

おわるっしゅ
ごめんなさい、4レス消費でした


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